代表取締役と取締役
宮内被告は5月26日の初公判の罪状認否で起訴事実を大筋で認めた。検察側は、無罪主張を続けている堀江被告の公判で、宮内被告らを証人として申請する意向で、被告人質問での発言内容が注目される。
宮内被告は「プロ野球球団の買収に動いた2004年以降、堀江被告は外に向かっていくようになった」と、堀江被告の姿勢が変化した時期を指摘。「堀江被告は世界一になるとの強い意志があった」と述べた。」
要するに代表取締役社長の意思に逆らえなかったって事が言いたいのですかね。
代表取締役の地位を、どうとらえるかっていう論争は確かにあります。
社長のリーダーシップを重視する論者は、代表取締役が取締役会との関係において並列的に存在するとします(並列的機関説)。
一方、会社の意思決定において合議制を重視するべきだって立場のひとは代表取締役は、取締役会で決定にもとづき行動する下部機関、ないしは派生的機関ととらえます(派生的機関説)。
まぁ、どちらの立場に立つにせよ代表取締役は取締役会の上部機関で無い事は確かなわけです。しかし、現在、取締役会の形骸化が言われてます。、これは、北●鮮並みに超危険な事です(またミサイル撃つのかな?)。
少なくとも、商法は取締役会での合議による意思決定を建前としてます。また、三越の岡田氏、西武の堤氏、そごうの水島氏、ダイエーの中内氏などかつてトップダウン経営により、名経営者と呼ばれたヒトの末路は悲惨でした。トップの権限が強すぎると、社内でのブレーキが効かないのです。
取締役会には意思決定はともかく、監督機能ぐらいは、しっかり持っといてもらいたいですな。なにせよ、高い給料貰ってるんだから。
同業者同士の合併について
ルノー、GM統合を受けて、同業者同士の合併に関するレポートを書きました。以下はその要旨です。
1、はじめに
合併とは、複数の当事会社が1つになる組織再編行為をいます。流動する企業環境の中で、企業が生き残りを図り、また成長していくためには適切な合併による企業再編が必要です。
合併にいたる動機は企業の市場の支配、技術の獲得、コスト競争力の向上、販売力の強化、新規事業への進出、多角化などを通じて企業の成長を図り、企業価値を向上させることにあります。企業価値とは会社の財産、収益力、安定性、成長力等、株主の利益に資する会社の属性又はその程度のことを指します。
2、合併とシナジー効果
では、自社にとってのメリットが小さい同業者との合併をするべきいなのだろうか。
確かに、スケールメリットはあるのかも知れない。即ち、同業であるA社と水平合併し、会社の規模を拡大することで、量産効果等を発揮し、コストを下げるといった一定の効果はあるでしょう。
しかし、私は以下の観点から同業者との水平合併に反対する。
(1)シナジー効果を生む要素の無い合併は行うべきではない。
合併の目的は他社の経営を支配するためではなく、自社と他社とのシナジー効果によって企業価値を高めることにあると考えます。
シナジー効果とは相乗効果のことです。元々は生物の共生関係を示す言葉であります。合併の目的は、それぞれ独自に機能していたものが結合したときに互いが強め合って総和を大きくすることでなければならないのです。つまり1+1を2以上にしていくことが重要なわけです。
具体的にはコストダウンによる利益改善や、研究開発やマーケティングの相乗効果による売上拡大、ニュービジネスの創出などです。
(2)スケールメリットが直ちに企業価値を向上させるわけではない。
適正規模を上回る規模や範囲に肥大化すれば、組織の硬直化といったデメリットもでてくる。例えば、1970年に八幡製鉄と富士製鉄が一つになった新日鉄では、合併後かえってシェアを落としてしまった。
(3)企業にはそれぞれ異なる文化、風土が存在し、歩んできた歴史も異なります。そのため、人事面等で社内の融和が難しく内部対立が起こり、従業員の離脱、クレームの発生、法的問題の発生などの深刻なリスクが発生する恐れがあります。こうなると、経営が非効率的になってしまう。従って安易な吸収合併は避けるべきなのです。
3、多角化という選択
では、同業者との合併をしない場合に、他社への競争優位性の為には、いかなる道があるのでしょうか。
思うに他業種との合併を模索し、多角化に乗り出すべきです。多角化のメリットは専業化に伴うリスクの分散にある。なぜなら、専業の場合には開発、成長、成熟、衰退といったライフサイクルにおけるリスクを直接に受けることになります。しかし、多角化し、ライフサイクルをずらすことで、全体的な存続成長を確保することができる(製品ポートフォリオ・マネージメントの問題)。例えば、三菱重工では、造船で高収益を得られない時期では、プラントなどの陸上機械の収益でカバーするという手法を長年使っていますね。
具体的な合併相手としてはシナジー効果が生れやすい本業との技術的、マーケティング的な関連分野をもつ会社を選択するべきでしょう。シナジー効果のある分野に多角化し、2つ以上の製品をもつことで各製品を単独に生産する場合に得られる業績の算術和以上の業績を得られると思います。
また、その場合でも相手を選ぶ際には、合併後の摩擦を少なくする為、企業風土等も考慮するべきです。早急な統合を目指す必要の無い場合には、株式交換か株式移転を使い、二つの会社の頭上に持株会社をつくるという方法もあります。こうすれば、人事の融和を急速に進める必要も無くなり、雇用条件に違いがある場合にも、それを一気に解消する必要も無くなる。
4、まとめ
シナジー効果を生まない、スケールメリット追及だけの同業者との水平合併は避けるべきであり、本業と関連性のある分野の会社と多角化合併を模索するべきである。また合併手法も持株会社方式を使うなど、相手の企業への配慮を忘れるべきではありませんね。
GMとルノーと日産
【ニューヨーク=武類雅典】米ゼネラル・モーターズ(GM)は7日に取締役会を開き、日産自動車・仏ルノー連合と提携交渉に入ることを承認した。すでに日産とルノーは交渉入りを決めており、3社は来週にも協議を始める見通しだ。環境や安全など技術分野を軸とした事業提携を検討、資本提携も視野に入れる。
資本提携まで踏み込めば、世界自動車販売の約4分の1を押さえる巨大グループが生まれる。」
「スケールメリットだけで、シナジーを生まないの合併はすべきでない」ってのが僕の持論です。
日産本体だけでも、最近調子が良くないのに、GMなんてお荷物を抱え込んで、ホント大丈夫なんでしょうか?
昔、三菱自動車がダイムラーベンツの傘下に入ったときを思い出しますね。今回も結局うまくいかないのではないのでしょうか?
現在、三菱は車種を絞り、小型車、軽に軸足をおいた経営をおこなっております。結局、経営の再建ってのは、M&Aで肥大化することではなく、選択と集中によりスリム化をはかることだと思います。
小悪党の架空増資
日経によると「イーホームズ藤田被告、架空増資認める・初公判
耐震強度偽装事件に絡み、偽装を見逃した指定確認検査機関、イーホームズ(東京・新宿)の架空増資をしたとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪に問われた同社社長、藤田東吾被告(44)の初公判が7日、東京地裁(青柳勤裁判長)であった。罪状認否で藤田被告は「確かにその通りです」と述べ、起訴事実を全面的に認めた。検察側は冒頭陳述で虚偽増資の経緯を詳述した。 」
そうです。
架空増資=仮装払い込みのやり方としては、古くから預けあいと、見せ金があります。
預けあいとは、銀行からの借り入れをして、それを預金に振り替えて払い込みにあて、さらに、この借り入れを返済するまでは預金を引き出さないことを約束する行為です。
一方、見せ金とは、払い込み銀行以外の銀行から借りて、それを払い込み、会社設立後、それを引き出し返済にあてることです。イーホームズはこっちを使ったようですね。
両方とも、資本充実の原則に反する行為です。
まぁ、イーホームズが耐震偽装そのものに関わっていないとしても、
小悪党だったってことですね。
バイト探し
バイト探しをやってます。今日はK●DIの電話の固定電話回線の電話案内のバイトにいってきました。
狭い事務所の中でウン十人のヒトが、電話でバリバリ喋ってるのは壮観でした。ていうか、ちょっと引いてしまいましたので、別のを探すことにしました。
会社とは?
「会社は株主のもの」という古典的な、株主主権説の考えの下地には会社を信託法的にとらえる考え方があります。この場合、会社における株主の地位は相対的に高くなります。(昔の私もそうですが、この立場のヒトは株主総会の活性化によるコーポレートガバナンスをやかましく主張します。その根拠は権限分配秩序説といいますが、これは又の機会に・・・・。)
一方、近年では会社を「契約の束」ととらえる契約法的にとらえる考え方が勢いを増してきました。この説は、会社というものは、株主との出資契約、従業員との雇用契約、下請け契約、売買契約といった、ステークホルダーとの契約の連鎖であるとします。
株主は株券を売ることで会社と縁を切ることができますが(株主のフリーライダー性)、従業員や下請けさんたちは、そうはいかないことを考えれば、「契約の束」説は、もっともの様に感じます。
製菓業界の再編
日経によると山崎製パンが東ハトを買収するそうですね。
子会社であるヤマザキ・ナビスコと合わせると、業界2位の地位になるそうです。シナジーが生れると良いですね。
製菓業も厳しい時代のようですな。少子高齢化に伴い、お菓子を食べる人口も減ってくるのでしょう。少子高齢化に伴う人口減少の影響をもろに被る業界かもしれません。
日本という狭い市場だけでなく、オレオやキットカットの様に世界で愛されるお菓子の開発をしていかなければならんでしょうな。
敵対的買収防衛策
日本において、防衛策としては、株式相互持合で対応してきました。
今年の、株主総会で買収防衛策を 導入する企業が増えてきました。やり方としてはライツプランが多いようですね。
まぁ、黄金株(拒否権付株式)が株主平等の原則に反するという意見が強いですし、役員に対して多額の退職金を設定し乗っ取りに備えるゴールデンパラシュートは、社外に多額の資金が流失することから株主の賛成を得られないでしょう(米国では、利益処分案の一つとして、取締役会の決議だけで導入できる)。
ただ、一部に持ち合い回帰の動きがあるのを私は憂慮します。確かに、ソフトな防衛策といえるのかもしれませんが、資産の流動性を著しく阻害することは確かですから。ここら辺は奥村宏先生が詳しいです。
監査法人
監査法人も寡占化が進んでいますね。
理由としては、監査が甘いところに依頼が集中するという傾向があるからだそうです。事実、これまでの大型粉飾決算事件(例えば、住専、拓銀、山一)の背後には仕事ほしさに粉飾を見逃す公認会計士の存在がありました。
本来は株主、投資家保護の為にある制度なのに、実際にどこに監査を頼むかは経営陣任せという点に問題がありますね。経営側と監査側(会計士+監査役)との牽制関係を作っていかなければならないと思います。
なぜなら、商法は本来、株式会社は意思決定権(取締役会)、業務執行権(代表取締役)、監査権(監査役、会計士)の三権が分立し、抑制と均衡によるガバナンスを予定していたのだから(新会社法で変になりましたが・・・・)。