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1 フォロー講義
今回の講義でご紹介した本は、
楠木建「経営センスの論理」(新潮新書)です。
楠木先生と云えば、4年前に書かれた「ストーリーとしの競争戦略」で有名ですので、
ご存知の方も多いかもしれません。
合格後、行政書士として開業予定の方には、是非、第1章の「経営者」の論理と、
第2章の「戦略」の論理を読んでみてください!
今回、ご紹介したのは、第6章の「思考」の論理です。
合格コーチが、日頃、皆さんにお話していることや、プレ講義でお話したロジカルシ
ンキングと内容が共通しています。
①グルーピング
②抽象化
③構造化
資格試験の勉強でも、ただ問題を何回も繰り返し解いたり、ただテキストを何回も
読むのではなく、各テーマにおける「本質」(ツボ)を掴んでいくことが重要です。
「抽象化なり論理化の力がないと、思考が具体ベタベタ、バラバラになり、目線が
低く、視野が狭くなり、すぐに行き詰まってしまう」(「経営センスの論理」p212)
大切なのは、具体と抽象の往復運動☆
「抽象と具体の往復運動ができない人は、いまそこにある具体に縛られるあまり、
ちょっと違った世界に行くとさっぱり力が発揮できなくなってしまう。」(「経営センス
の論理」p217)
資格試験の世界では、 過去問と全く同じ問題が出題されれば出来るけど、少し
事案を変えられただけで、全く出来なくなってしまう人のパターンと云えます。
「抽象度の高いレベルでことの本質を考え、それを具体のレベルに降ろしたときに
とるべきアクションが見えてくる。具体的な現象や結果がどんな意味を持つのかを
いつも意識的に抽象レベルに引き上げて考える」(「経営センスの論理」p218)
帰納法的思考と演繹法的思考の反復運動
知識を抽象化するということは、モノゴトの「本質」(ツボ)を掴むということです。
知識を抽象化して、その「本質」(ツボ)が掴めないと、どうしても、問題を何問解
けばいいですか?とか、過去問を何回繰り返せばいいですか?という発想にな
ってしまいます。
受講生の皆さんは、こういう発想になるのではなく、是非とも、知識の抽象化に
よって、モノゴトの「本質」(ツボ)を掴んでみてください。
資格試験の勉強法の大革命!
モノゴトの「本質」(ツボ)が掴めれば、ただ問題を何回も繰り返し解いたり、ただ
テキストを何回も読む必要はなくなるはずです。
時間のない社会人のための大人の勉強法☆
まあ、こういう本当の勉強法について、ビジネスでも役立つ視点からお話してい
る講師は、合格コーチくらいではないでしょうか。
山田式!ビジネスでも役立つ行政書士講座☆
他の講座とは、全く異なる切り口からの講座です!
2 復習のポイント
① 機関設計
まずは、パワーポイント069で、会社を、①公開会社・非公開会社、②大会社・大会
社以外の視点から4つの類型化できるようにしてみてください。
公開会社と非公開会社の相違点については、他の資格試験でもよく聞かれている
「視点」ですので、カード028で、知識を整理しておいてください。
次に、パワーポイント072・073で、機関設計の8つのルールについて、簡単な理由
づけとともに、ポイントを理解してみてください。
今回改正された会社法は、機関設計においても、色々なバリエーションを選べます
が、結局はいくつかのタイプに収斂するはずです。
問題は、パワーポイント074の「視点」からよく出題されていますので、会社ごとに設
置が義務づけられる機関をざっくりと整理してみてください。
本試験では、 ほとんどが取締役会設置会社で、かつ、公開会社を前提にして問題
が作られていますので、まずは、この基本型をきちんと「アタマ」の中に入れてみて
ください。
最後に、リーガルクエストp128(2~4行目)及び0HCで書いた権限分配の図の意
味を、もう一度、よく理解してみてください。
最近の本試験では、監査役設置会社の株主と監査役非設置会社の株主の権利の
比較の問題が出題されています。
この視点については、次回、監査役の所で詳しく説明していきます。
② 株主総会
まずは、パワーポイント075・076、取締役会非設置会社と取締役会設置会社とに区
別して、株主総会・取締役(会)・監査役の権限を整理しておいてください。
また、カード029・030、リーガルクエストp135以下で、株主総会の招集手続の流れを、
もう一度、確認してみてください。
株主総会の招集手続については、単独で問われる場合と、取締役会の招集手続と
の比較で問われる場合もあります。
次に、カード033で、議決権の原則と例外、行使方法の原則と例外という「視点」から、
議決権について、知識を整理しておいてください。
会社法は、カードとカードがリンクしていきますので、必ず、カードをクロスリファレン
スさせながら知識を整理してみてください。
また、カード032で、株主の権利行使に関する利益供与について、カード060の役員
等の会社に対する責任とリンクさせながら、知識を整理しておいてください。
株主の権利は、本試験で頻出のテーマですので、そろそろ、株主の権利行使に関
する利益供与についても、出題されてもいいのではないかと思います。
最後に、カード035で、株主総会の3つの決議について、特殊決議の具体例と議決
数を中心に、知識を整理しておいてください。
③ 取締役・取締役会(1)
まずは、カード038で、取締役について、資格・義務・権限・員数・選任・就任・解任
などの基本事項をしっかりと整理してみてください。
特に、各役員の選任・解任については、原則は、株主総会の普通決議(権限分配)
が必要となりますが、累積投票によって選ばれた取締役と監査役の解任について
は、特別決議が必要になります。
このように、横断的な整理カードを記憶していく場合も、すべてを記憶するのではなく、
他と違うところを中心に記憶してみてください。
次に、リーガルクエストp134、p165、p170とカード031で、取締役会と株主総会の権
限分配について、大枠をアタマの中に入れておいてください。
最後に、リーガルクエストp168、p182で、取締役会と監査役の権限分配についても、
大枠をアタマの中に入れておいてください。
最近の本試験では、
取締役会の権限についての問題が頻出していますので、取締役に委任すること
ができる事項とできない事項という視点から知識を整理しておいてください。
次回学習する委員会設置会社における取締役会の執行役への権限の委任につい
ての問題も頻出しています。
権限分配の「視点」☆
このように、試験委員が、どういう視点から問題を作っているのかを、過去問から
分析することがとても重要になってきます。
①どのようなテーマから
②どのような内容の問題が、
③どのような視点から出題されているか?
テキストの内容を、ただ説明していくだけでなく、過去問分析から出題の「ツボ」を
伝授していくのが、山田式!の真骨頂です。
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