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1 フォロー講義
今回の講義と次回の講義は、通常の受験生は、あまり学習しないテーマですが、
本試験では、出題が予想される重要テーマです。
えっ!重要予想テーマなんですか?
そんな声が聞こえてきそうですが、試験委員の専門と出題サイクルを考えると、
かなり危ないテーマなのかもしれません・・・
ある受験生にこんな質問を受けたことがあります。
憲法の択一式5問(20点)と商法の択一式5問(20点)では、どちらが得点し易い
でしょうか?
平成20年度以降の憲法の問題は、それまでのように、単に、条文と判例を「記憶」
していれば得点を稼げる科目ではなくなっています。
つまり、憲法は、条文と判例を「記憶」していることを前提に、その応用力を問う現
場思考型の問題が少しずつ増えています。
したがって、最近では、憲法を苦手とする方が増えつつあるのが現状です。
他方、商法は、会社法を中心に、単なる知識を問う知識優位型の科目ですから、
とにかく知識を集約化して定着化(記憶)すれば、理論的には得点できる科目です。
現場思考型 vs 知識優位型
したがって、現場思考力に自身のある方なら「憲法」、知識の記憶に自信のある
方なら「商法」の方が得点し易いのではないかと思います。
もっとも、会社法は、通常の受験生が学習しないテーマについても、本試験では
平気で聞いてきますから、満遍なく学習していく必要があります・・・
どちらも、一筋縄では行かないようですね。
2 復習のポイント
①計算など
まずは、リーガルクエストp253以下で、決算のプロセスについて、権限分配(役
割分担)に注意しながら、大きな流れを掴んでみてください。
最終的に、計算書類の確定についての権限は、原則として、株主総会が有する
ことを、きちんと理解しておいてください。
BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)を使った、決算書の読み方については、ま
た、どこかでお話が出来ればと思っております。
次に、リーガルクエストp261以下で、剰余金の配当をめぐって、どのような利害
の対立が起こる可能性があるのか、間接有限責任をキーワードにして理解して
おいてください。
なお、剰余金の配当については、
平成20年度と昨年度、直球で出題されていますので、今年はお休みかと思いま
すので、カード065で、最低限度の知識のみ整理しておいてください。
最後に、リーガルクエストp283、カード066で、資本金・準備金の額の減少につい
て、権限分配(役割分担)の視点から知識を整理しておいてください。
行政書士試験の会社法は、択一式で5問しか出題されませんが、出題テーマと
しては、通常の受験生があまり学習しないテーマからの出題が多くなっています。
株式会社の計算についても、他資格試験では、結構出題されているテーマです
ので、問題64・65を参考にしながら、出題の「ツボ」を掴んでみてください。
行政書士試験であろうと、司法書士試験であろうと、司法試験であろうと、出題の
「ツボ」は、あまり変わらないはずです。
②自己株式
まず、パワーポイント070で、自己株式の取得の場面をイメージして、どのような
弊害があるのかをざっくりと理解してみてください。
次に、リーガルクエストp276以下で、自己株式の取得の手続きについて、権限分
配の「視点」から知識を整理しておいてください。
リーガルクエストは、自己株式のテーマを、計算の章で、剰余金の配当の次に
持ってきていますが、この意味するところを、よく理解しておいてください。
間接有限責任☆
最後に、カード018で、自己株式の取得・保有・処分について、試験でよく問われ
る点を中心に、知識を整理しておいてください。
自己株式の取得が解禁された平成13年商法改正など、商法の改正は、現実の
経済状況に対応して、頻繁に行われています。
その意味で、商法(会社法)は、生きた法律と言えます。
したがって、商法(会社法)をよりよく理解するためには、法律だけではなく、政
治・経済・社会についても、常に関心を持つことが重要なのだと思います。
株式会社は、何のために自己株式の取得を行うのか、そして、自己株式の取得
を行うと株価はどうなるのかという「視点」です。
自己株式は、株式の中では、未出題の重要テーマですので、問題24・25の視
点から、きちんと知識を集約化しておいてください。
③資金調達
まずは、パワーポイント105で、資金調達の全体構造について理解した上で、カ
ード026で、株式と社債の相違点を理解しておいてください。
募集株式の発行においては、①既存株主と新しく株主になろうとする者との利害
調整と、②会社側の機動的な資金調達の必要性が問題となってくるテーマです。
パワーポイント018を参照しながら、募集株式の発行というテーマについても、利
害関係者間の利害調整という「視点」を忘れないようにしてみてください。
森から木、木から枝、枝から葉へ
資金調達は、試験委員の中に、金融商品取引法を専門に研究されている先生
がいるため、平成20年度・平成22年度に出題されていますので、要注意テーマ
です。
次に、パワーポイント107で、募集株式の発行の手続のプロセスを「アタマ」に入
れた上で、公開会社と非公開会社に分けて、決定機関を整理しておいてください。
会社法では、○○を行うためには、どの機関の決議が必要なのかという「権限分
配」(役割分担)の「視点」を問う問題がよく出題されています。
最後に、カード023・024で、不公正な募集株式の発行の救済策を、事前と事後に
分けて、知識を整理しておいてください。
パワーポイント097にあるように、手続を事前と事後に分ける「視点」は、知識を整
理する上でも非常に役立つ「視点」だと思います。
ニッポン放送事件は、
新株予約権の不公正発行に関するものですが、募集株式でも同じ議論がありま
すので、興味のある方は、リーガルクエストp412以下を再度読んでみてください。
なお、新株予約権については、
平成22年度で出題されているため、しばらくお休みかと思いますが、新株予約権
の仕組みくらいは、パワーポイント110で理解しておいてください。
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