酸 | 心から

心から

その日その時に感じたままを、筆に託して表現してみます。
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$心から

昨日の丸みのある線に対比して、本日は堅い線を習いました。

前者を「円筆」といい、筆先は線の中央を通ります。

後者は「方筆」と呼び、穂先が線の端を通るので、

昨日と同じ筆を使ったにも関わらず、線質の違いは明らかです。

特に、今回は造像の雰囲気を漂わせ、細いながらも強い線を意識しました。


字形は、旁が現在のものとは異なりますが、

古い時代の楷書ではこの字形が用いられていました。


本日は、書体を決めてから何という字を書くか決めたのですが、

台所の隅に転がっていた緑の柑橘が目に付き、「酸」となったわけです。

口にすると思わず顔がクシャクシャになる、あの酸味。

方筆の鋭さにピッタリだと思ったのですが・・・


さて、ウチの台所の小さな緑の珠、これは何か?

焼き魚や、マリネなどに使うのですが、レモンとは違う、和の酸味。

多分、ゆずではないと思うのですが・・・かぼす?すだち?

何処がどう違うの?

では、ゆず・かぼす・すだちの違いを確認しておきます。

 ・ゆず:柚子。中国原産で広域で栽培。皮に香味成分があり、削いで用いる。
     緑色のうちに収穫するが、黄色く熟してからも用いる。
     そういえば、お正月のなますや、冬至にお風呂に入れる時は黄色がキレイです。

 ・かぼす:香母酢。大分特産。皮は少し厚みがあり、苦味があるので搾って果汁を用いる。
      
 ・すだち:酢橘。徳島特産。実は小さく皮が薄いので、料理に添えたりして果汁を用いる。 

おおまかに、こんなところでしょうか?

ということは、ウチの緑色の正体、多分大きさから、すだちだと決定。

ひとまず、こう落ち着いたところで、

今夜は、この芳香と酸味を十分に活かして、鮭とキノコのホイル焼きといきましょう!