
「好」。
この字は、文字通り「女」と「子」から成り立ちます。
つまり、母親がその子を抱いていつくしむ形で、大事に可愛がる意を表します。
この字をどういう風に表現するか考え、
願真卿(がんしんけい)の、
丸みのある、強さと温かみを持ち合わせた線を思い出し、挑戦してみました。
少し復習すると、彼の書は「蚕頭燕尾」と表現されるように、
蚕のような丸い起筆と、燕の尾のような右払いに特徴がありました。
この字には右払いが無かったので、「子」のハネで、
グッと十分に力を入れた後、軽く筆を浮かして払う、という書法を取り入れました。
自分では、上手くできたつもり。
私より随分大きくなった息子たちを思い、「子」を長~く書いてみました。
「女」の起筆、「子」の上部とハネを含む線が気に入ったので
この作品をUPしましたが、まだまだだなーと、反省。
また、顔氏の書法が明朝体の原点になった、との解説を見つけ、納得しました。