2024年夏アニメのうち、7月6日深夜に録画して7月7日に視聴した作品は以下の7タイトルでした。
モブから始まる探索英雄譚
第1話を観ました。
この作品はなろう系ラノベ原作のファンタジー作品ですが、異世界が舞台なわけではなく、現実世界にダンジョンが出現して現実世界の人間が一攫千金目当てにダンジョンに挑むというような設定の作品。高校生の高木海斗はそうしたダンジョン探索者の1人だが大したスキルも持っておらず殺虫剤でスライムを倒して小銭を稼ぐだけの日々を送っていたのだが、ある日、ダンジョン内でレアなサーバントカードを拾います。それは伝説上の半神を召喚出来るカードで、売れば数億円になるという。しかし、幼馴染の葛城春香のためにダンジョンの謎を解き明かす英雄になりたいという夢を秘かに抱く海斗はサーバントカードを金に換えずに使用する道を選び、ヴァルキリーのシルフィーを召喚する。だが現れたシルフィーはロリっ子で、確かにハイスペックであったが攻撃魔法を使うと腹が減ってしまいせっかく倒したスライムからゲットした魔石を食べてしまうので差し引きゼロになり殺虫剤で赤字になってしまうので、海斗はシルフィーにはスライムの探索だけやらせて自分が殺虫剤で倒すという方法で効率的にスライムを倒していくようになる。そうして海斗はレベルを上げることに成功し、初めて下の階層に挑むことにした。そういうところで今回は終わり次回に続きます。現状大して面白くはないですが、シルフィーは可愛い。春香もちょっとしか出てないけど可愛いです。
天穂のサクナヒメ
第1話を観ました。
この作品は和風アクションRPGゲームを原作としてメディアミックス展開している作品のアニメ化であり、日本神話の世界観がモチーフになってるみたいですね。おそらく戦国時代っぽい戦乱の時代のヤナトという国は、神々が住む「頂の世」と人々が住む「麓の世」という2つの世界が別々に存在しているという設定で、まぁ要するに神界と人間界のようなものであり、この2つの世界は本来は交わってはならないのですが、時々「天の浮橋」という2つの世界を繋ぐ橋が出現するらしい。これは神々の力でも制御出来ない現象であるようです。
この物語の主人公は「頂の世」に住むサクナヒメという名の豊穣神なのですが、サクナヒメは豊穣神である母トヨハナと武神である父タケリビとの間に生まれ、サクナが幼いころから両親が行方知れずになっているので両親の備蓄していた米を自由に使えるため働かずとも裕福な暮らしを送ることが出来て自堕落な生活を送っていました。
そんなサクナが主神であるカムヒツキへの献上米の多さゆえに一番目のお役目を授かって有頂天になっていたところ、たまたま出現した天の浮橋を通って頂の世に入り込もうとしていた人間である田右衛門一行をサクナが早く麓の世に帰るようにと言うだけで見逃してしまった結果、麓の世で行くあてのない田右衛門たちが頂の世に侵入してしまい大騒動を起こした挙句、それを止めようとしてサクナのミスでカムヒツキへの献上米を焼き尽くして台無しにしてしまった。
この失態の結果、サクナはカムヒツキの怒りを買い、都を追放され、天の浮橋が消えてしまい頂の世にしばらく留まることになってしまった田右衛門一行と共に今回の一件の落とし前をつけるようにと言い渡され、サクナと田右衛門一行は鬼島という頂の世の辺境の離島に行くよう命じられる。
鬼島はかつてサクナの両親がそこを支配するオオミヅチという悪神を倒した後、移り住んで田を作り米を収穫していた土地であり、両親が行方知れずとなった今、再び鬼が跋扈して頂の世の都の支配の及ばぬ地となっているのだという。その鬼島に移住して開拓して米を作りながら、鬼島で未だに鬼が生まれ続ける原因を解明するというのがサクナと田右衛門一行にカムヒツキが課した使命でした。ただ、カムヒツキは本心ではサクナに地に足を着けた米作りをすることで心を入れ替えて豊穣神として成長を促そうとしているようにも見える。
だがサクナは何もせずに楽が出来る都の暮らしを捨てて離島に行くことを嫌がり、あくまで行きたくないと駄々をこねます。しかし親友で幼馴染の発明神であるココロワヒメはサクナがかつて「いつか立派な神様になって両親を見つけ出す」と言っていたはずだと言い、鬼島には行方不明となった両親の手がかりが残されているのだから行くべきだと諭す。それでサクナは自分が少しは真面目になって使命を果たせばまた両親に会えるかもしれないと思い、両親が過ごした鬼島に行き、乳飲み子の頃に別れて何も知らない両親のことを知りたいとも思い、鬼島行きを決意する。
こうしてサクナが田右衛門一行と一緒に鬼島に向けての船旅に出るところで今回は終わり、今回は物語の導入が描かれただけであり、本題は次回に鬼島に到着して生活を開始したところから始まると言っていいでしょう。ただ今回は複雑な世界観が非常に上手く説明されており、この世界観がまた非常に魅力的で、作画も素晴らしくて、キャラも生き生きとしていて、ストーリーも導入だけとはいってもテンポが良くて山場もしっかりあってアクションも見応えがあり、会話劇も面白くて、物語の導入としては満点の出来だったと思います。これだけのスケールでこれだけ出来が良いとなるとSランク評価したくなるところですが、まだやはり導入であり、今回はほぼクズニートだったサクナがこれから成長していく感動展開が待っているのだと予想され、ここから評価がどんどん上がっていきそうなので今回はやや低めの評価をせざるを得ないですが、それでもかなり期待値は高いといえます。
逃げ上手の若君
第1話を観ました。
この作品はジャンプで連載している漫画が原作であり、史実を題材とした歴史アニメになります。舞台となる時代は南北朝時代という、あまりアニメで扱われたことがない時代です。主人公は北条時行という人物で、鎌倉幕府の14代執権の北条高時の次男です。鎌倉幕府の執権は15代までであり、15代執権は北条守時だが、実権者は高時であり、高時の2人の男子が幕府の後継者と見なされており、そのうちの1人が時行であった。その鎌倉幕府の高時支配下の時代、実際には高時は病弱でお飾りであり、側近たちが政務を行っていたのだが、鎌倉の町はとにかく平和であった。京都方面や西国では先帝である後醍醐天皇が起こした反乱で混乱が生じていたが、それも鎌倉幕府が派遣した討伐軍によって鎮圧する手筈であった。そうした情勢の元弘3年、それは先帝である後醍醐が定めた元号の表記なので、鎌倉幕府が新たに擁立し即位させた新帝の光厳天皇の定めた暦では正慶2年、西暦の表記では1333年、すなわち鎌倉幕府が滅亡する年、8歳の時行は平和な時間を享受していた。
時行は父親の高時の姿を見て育ち、幕府内の権力争いに利用されるだけの執権の後継者という立場にウンザリしており、武芸や学問の修練にもあまり熱心ではなく、指南役たちから逃げ回ってサボってばかりいた。その逃げっぷりは徹底しており、指南役たちもなかなか時行を捕まえることが出来ず、時行が本気で逃げ回れば誰も捕まえることは出来ないなどと言われて呆れられていた。それはもちろん誉め言葉などではなく、逃げ回るしか取り柄が無い時行のことを鎌倉武士の指導者としての資質に欠けると幕府の指導層の皆が見なしており、時行の許嫁の清子ですら、時行のことを武士として資質には欠けるが優しさゆえに婚姻すれば甘い汁を吸えると見なして認めているという程度であった。時行の腹違いの兄の邦時も、時行を後継者に推してはいたが、別に時行の資質を認めていたからというわけではなく、邦時自身がお飾りの後継者として権力争いの渦中に身を置くことを好まないゆえに時行の面倒を押し付けたいというだけのことであった。そして時行自身が、自分のような逃げるしか取り柄の無い人間には武士の才覚は無く、幕府の指導者である執権になっても仕方がないと思っており、文武に秀でた兄の邦時が後継者となるべきだと考えていました。
それでも時行は生まれ育った鎌倉の人々や町に対しては愛着をもっており、鎌倉がずっと平和で皆が楽しく暮らすことを願っていた。ただ、そのために自分が責任を負うことには拒否感があり、そもそも無力な自分が後継者でない方が鎌倉が平和に治まるのだと思っていた。それでも自分がお飾りの後継者に据えられるというのであれば、最悪それでも構わないとも思っていた。たとえお飾りの後継者として利用され蔑まれても、怠惰だとか臆病だとか悪口を言われ、自分自身そのように卑下していようとも、この鎌倉で皆と一緒に平和に生きてさえいけるならそれでいいと思っていた。そして、そんな自分には文武の力など無用の長物だと思い、修練から逃げ回ることを正当化していた。
そんな時行がいつものように指南役たちから逃げ回っていたある日、それは京都方面に後醍醐先帝の起こした反乱の鎮圧のための討伐軍の出発する日であり、その軍を率いる司令官の足利高氏が隠れている時行を見つけて捕まえ、時行に向けて出陣の挨拶をします。鎌倉幕府の最有力御家人である足利氏の棟梁であり武門に秀でた武士として名高い足利高氏は幕府や北条家への忠義が厚い人格者としても知られており、鎌倉の御家人たちの中でも特に人望の高い人物であり、その高氏が討伐軍を率いて京都へ向かうということで幕府の誰もがすぐに反乱は鎮圧されて世は平和になると確信していた。そして、高氏は何故か時行が唯一、逃げ切ることが出来ない相手でもあった。
その高氏が出陣していった後の鎌倉で、時行は諏訪頼重という謎の男とその娘である巫女の雫に出会います。頼重は信濃国の諏訪を領有する御家人であると同時に諏訪大社の神官であり、祈祷のために鎌倉にやって来たのだと言う。だが娘の雫の言うには、頼重の祈祷はいい加減なものであり、実際は未来を見通す力があるのだという。そんな頼重は時行に会うと、時行の怠惰や臆病は本当は時行の中に眠る「怪物」の欠片なのだと言う。更に時行の未来を視ると言い出すが、なんかボヤッとしたことしか言わず、全部が見通せるわけではないようです。ただ2年後に時行が天下を揺るがす英雄となり、大きな戦を起こすのだという未来は見えたと頼重は言う。
だが時行は自分が英雄になどなれるはずがないと思い、頼重が自分を騙して取り入ろうとしているだけだと思い無視する。しかし、ここから時行の運命は大きく変わっていく。ここの急激に運命が暗転していく場面の演出が凄まじい。1歳上の兄の邦時と蹴鞠をしながら頼重の悪口を言っていた時行に、邦時が頼重の言っていたことが自分には少し分かると言い、時行の「逃げ上手」は格が違うと言い、「何か1つ条件が整えばお前は英雄になれる気がする」と言う。そう言いながら邦時が蹴り上げ落下してくる毬を時行が見つめていたら、その毬がポトリと落ちる邦時の生首に変わるという演出はあまりに強烈だった。
そうして京都に到着した足利高氏が後醍醐帝と内通して幕府に反乱を起こし、幕府の京都方面軍を壊滅させ、更に高氏と通じた新田義貞軍が鎌倉に攻め込むという「鎌倉幕府の滅亡劇」が凄惨な描写で描かれていく。時行の指南役たちも討ち死にし、許嫁の清子も新田軍によって略奪を受けた挙句に惨殺される。父の高時をはじめ北条家一族と家臣郎党は全員自害して果てた。鎌倉の町も火の海となり、住民は略奪され虐殺された。そうした凄惨な描写に被せて、先ほどの蹴鞠の場面で邦時が言った「何か1つ条件が整えばお前は英雄になれる気がする」の「条件」の内容がテロップで示される。それは「英雄になる条件は少年が全てを奪われること」であった。
時行だけは自害するように言われず、自害した父や一族郎党の姿を呆然として見つめていたところ、そこに諏訪頼重と雫がやってきて共に諏訪に逃げるようにと言う。実は頼重はこの鎌倉幕府滅亡の未来が見えていて、この場に時行が呆然と立ちすくむ未来も見えていて、それに備えていたのだという。そうしてこの場に現れた頼重に時行の父の高時は最期に時行を逃がすよう命じたのだという。だが時行は連れられていく途中で、頼重の誘いを拒み、この鎌倉で一族と共に潔く死にたいと言う。愛する鎌倉が破壊された以上、自分も鎌倉と共に死にたいと思ったのです。
そんなこと言わずに逃げ延びて仇を討とうと頼重は説きますが、時行は自分なんかが仇を討てるわけがないと言う。これだけ周到に準備してたった24日、あっという間に幕府を滅ぼした足利高氏のような人間こそが英雄なのであり、自分のような怠惰で臆病な逃げるしか能の無い者は英雄などではなく高氏のような英雄を討てるはずもなく、敗れた者は潔く死ぬのが武士の習いであるのだから、この場で死なせてほしいと言う。
すると頼重は「では死になされ」と時行を高台から突き落として落ち武者狩りの新田兵の前に晒した挙句、北条の子だとバラしてしまう。それで敵兵が時行の首を奪って手柄にしようと我先に襲ってくるのを、時行は思わず根っからの逃走本能で回避しまくってしまう。ここのアクション作画は圧巻で、至近距離で密集する敵の攻撃を時行を回避しまくるので敵同士が同士討ちをしてしまい、時行は逃げているだけなのに敵がバタバタ倒されていく描写は凄まじい。
その凄惨な情景を見て、絶望の果てに死の淵に立たされてこそ時行の「英雄」は輝くのだと頼重は言います。敵の攻撃を回避して頼重のもとに帰還した時行は紅潮した顔に笑みを浮かべて「死んだらどうする?」と不敵に叱責する。そのように、さっきまで武士ならば死なねば恥だと言っていたはずなのに、楽しそうに生き永らえてみせるところが時行の持つ特異な「英雄」の資質なのだと頼重は説きます。つまり時行は生存本能の怪物なのであり、生き抜く才能に特化している。逃げ上手だったり隠れ上手であったのはその才能の片鱗に過ぎなかったのであり、その本質は生死の境の緊張を楽しく思ってしまえる生存本能の化け物なのであり、およそ既存の武士の常識を超越した存在といえる。
この時代の武士は負ければ潔く死ぬものであり、生き永らえるのは恥であった。しかし、それは主君を滅ぼして天下を奪った高氏には好都合といえる。自分の罪を糾弾する者たちが全員勝手に死んでくれたのですから。しかし時行は生き延びることを恥とは思わず、生死の境を生き延びることを楽しみ、生き延びる才能に特化している。高氏にとってこれほど厄介な相手はいない。さっき時行は自分のような者には高氏のような英雄は討てないと言ったが、実は時行も生き延びることで「英雄」となれる資質も持っており、そのような時行だからこそ、敵を殺すことで「英雄」となる資質を持つ高氏を討つことが出来るのだと頼重は言う。そして、このまま自分と共に逃げつつ仲間を集めていき、いずれ高氏自身が時行を討つために出張ってきた時に返り討ちにすることで仇を討てるのだと説く。それまで逃げて隠れていくのだと頼重は言い「天下を取り返す鬼ごっこの始まりですぞ!」と宣言して時行を連れて逃避行を開始する。
ただ、亡国の貴公子を助けて頼重に何の得があるのか、時行は不審に思い尋ねるが、どうやら頼重には何か目的がある様子。だが、それはいずれ時行が鎌倉を奪還した際に教えるとのこと。その条件を時行は受け入れるが、こうして鎌倉や一族が滅びてもなお自分が生き延びることにときめいてしまった自分に戸惑っていた。それは頼重に自分の中の「英雄」のことを教えられてときめいてしまったせいだった。それは武士の子としてあるまじきことであったのだが、一度そのときめきを知ってしまった以上、もはやこの特異で恥知らずな生き方を止められそうもない。そのことについてはしっかり責任を取ってもらうと、時行は涙を流して頼重に念を押し、頼重はそれを承知し、「地獄の底までお仕えいたしましょう」と約束する。
今回はここまでであり、次回に続きます。今回は物語の導入でしたが、導入として完璧であり、今期の他の作品の導入と比べても、この作品の導入が一番ドラマチックで見せ場が多かったと思うし、完成度も高かったと思う。この作品がこの先どれぐらい面白くなるいかは未知数だが、この第1話に関してはやはり現状一番だと思う。
現代誤訳
第1話を観ました。
この作品は偉人の名言を使ったコントアニメだそうです。ただ、特に面白くなかったし、30分枠のうち半分は実写の制作裏話トークみたいな内容で、実質は15分アニメでした。私は15分アニメはよほど面白い作品でなければ完走することはないし、面白くなければ1話切りしますので、今回も1話切りさせていただきます。
エルフさんは痩せられない。
第1話を観ました。
この作品は漫画原作のファンタジーギャグ作品みたいです。異世界から現実世界にやってくるゲートが来た時と体重が同じでないと通れないという設定で、こっちの世界で食べすぎて太ってしまった異世界美女たちが異世界に帰るために必死にダイエットをするというギャグ作品みたいですね。まぁちょっと面白かったんですけど、それ以上にだらしなさすぎる身体とか見苦しいところの多い作品で、もともと異世界系があまり好きな方でもなく、よほど面白くなければ高評価はしない上に15分アニメですから、よほど面白くなければ視聴継続しない主義です。「ソウナンですか?」とか「焼くならマグカップも」ぐらいの実質Sランク級の15分アニメじゃないと見ません。そういうわけでこの作品は1話切りさせていただきます。
「小市民」シリーズ
第1話を観ました。
この作品は米澤穂信の推理小説を原作とした作品のようです。高校を舞台にして主人公の小鳩常悟朗とヒロインの小佐内ゆきが学園の日常の中で起こる事件を解決していくという話みたいです。常悟朗とゆきは「小市民」であることを目指しているみたいであり、「小市民」とはトラブルからは距離を置いて平和に暮らすということみたいなのだが、今回は常悟朗は小学校時代の友人で高校で再会した堂島健吾にちょっとした盗難事件の解決への協力を頼まれてしまいます。この健吾は常悟朗が頭が良いことを知っており、どうやら常悟朗は小学校時代はよく事件の解決などをしていたのだと思われる。だが中学が同じであったゆきはそうした常悟朗と健吾の関係性を知らないみたいなので、常悟朗が「小市民」であることを志向するようになったのは中学に進学して以降であり、それは小学校の時の経験に起因するのではないかと想像できます。なお、ゆきの方が「小市民」であることを志向する事情はよく分からず、単に常悟朗の「小市民」志向に協力しているだけなのかもしれない。また、どうやら2人は交際しているわけではないようですが、一緒に下校したり喫茶店でお喋りしたりしている。
今回の事件は、高校に入学後少し経って、ゆきが春の限定スイーツに苺タルトを買いに行こうと常悟朗を誘っていたのに健吾が常悟朗に連絡してきて巻き込まれてしまう事件です。それは健吾のクラスメイトの女子の吉口さんのポシェットが無くなったという事件であり、常悟朗は健吾とその級友の高田と一緒に雨上がりの中、校舎内でポシェットを探し、ゆきは昇降口の近くでそれが終わるのを待つことになる。それで、常悟朗は高田がずっと居場所を曖昧にしていたのに外に出た時は姿を見せて大きく手を振り、その後に集合した際に高田のジャージのズボンが濡れていて、上履きに履き替えていたのを見て、高田が足元が水たまりで濡れた時間を誤魔化そうとしていることに気付き、そのために昇降口のあたりに隠れていたのではないかと推測してゆきに確認してみたところ裏付けが取れて、それで常悟朗は高田が吉口さんのポシェットに何かを仕込んでそれを隠すために持ち去ったのではないかと推理して、運動部の部室の近くの倉庫の下からポシェットを見つけ出すと、中には高田が吉口さん宛てに入れたラブレターが入っていた。高田は吉口さんに直接告白する勇気が無くてポシェットにラブレターを忍ばせたが後で後悔して回収しようとして隠していたのだが、健吾が騒ぎを大きくしたので慌てて隠し場所から回収してラブレターを抜き取ろうとしたが校内で誰かに見られるのを恐れて再び倉庫の下に隠していたのです。
まぁそういう事件だったんですけど、まず、常悟朗の推理パート場面で何故か高田の姿が常悟朗になっているので混乱してしまった。また、どうして高田が時間調整のために隠れている場所が昇降口なのか、どうして高田が再びポシェットを隠した場所が運動部の部室棟の横の倉庫の下であると常悟朗に分かったのか等、説明不足で釈然としなかった。これはたぶん原作小説の内容をだいぶカットしているからではないかと思います。まぁそういう感じでちょっと推理パートはイマイチな第1話でしたが、作画は良いしキャラの魅力はよく出ていて、謎演出はありましたけど悪い印象も無く、まぁまぁ良かったんじゃないでしょうか。今回は前フリであり次回から本格的な事件みたいですから期待しましょう。
魔導具師ダリヤはうつむかない
第1話を観ました。
この作品はなろう系ラノベ原作の異世界転生ファンタジーみたいです。冒頭は転生前の主人公が過労死する場面が短く描かれますが、すぐにその後は本編が始まり、魔導具を使って人々が快適な生活を享受する異世界を舞台とした物語が始まります。ここで子供時代のダリヤがいきなり登場するが、冒頭で出てきた過労死した女性との関係は直接的には説明されないけど、まぁあの女性がダリヤに転生しているのでしょう。ただ前世の記憶がどれぐらい残っているのかちょっとよく分かりません。ダリヤのモノローグでそのあたりハッキリとは描写されていませんので。ただ、ダリヤが思いつく魔導具がどう考えても前世の現代日本の知識が無いと思いつかないものばかりなので、前世の記憶はあるはずなんですが、前世の人生の記憶まであるのかどうかは今回のエピソード内容だけでは分かりません。
今回はダリヤの幼少時が描かれた話で、腕利きの魔導具師の父親カルロに憧れて魔導具師になろうと志して、独自に魔導具のアイディアを考えたりして、魔導具のドライヤーを作ろうと思いついて独自に実験をしていると自宅でボヤ騒ぎを起こしてしまう。ダリヤは泣いて謝りますが、カルロはキツくは叱らずにダリヤと一緒に工夫してドライヤーを完成させてあげます。その後は成長したダリヤが半人前ながら父親みたいな人の役に立つ魔導具師を目指して修業中という様子が最後にちょっと描かれて今回は終わり次回に続きました。まだ物語の導入が描かれただけで、そんな大した話ではなかったんですが、父親との心温まる交流は好印象で、作画も綺麗であったので良かったと思います。