2024春アニメ 6月25日視聴分 | アニメ視聴日記

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日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年春アニメのうち、6月24日深夜に録画して6月25日に視聴した作品は以下の2タイトルでした。

 

 

終末トレインどこへいく?

最終話、第12話を観ました。

今回で物語は完結しましたが、結局は終末世界は元の世界には戻らないままという終わり方でした。それならば中途半端な終わり方だったのかというと、そんなことは全然無くて、物語そのものは非常に綺麗な形で完結しました。そこから導き出されるこの作品のメッセージは「世界は決して元には戻らない」ということであり、それを受け入れて前に進むことが人生において一番大事だということが描かれていた作品だったのだと思います。そうして前に進み続ければ、ぐるっと回っていつか元の世界に近づいていくこともあるという希望が最後には示唆されて物語は終わります。そういうことが最終話で描かれて、その前フリとして散々寄り道してカオスなことをして遊んでいた作品なのですが、それらのカオスも「世界が多様に変化していく」ということのメタファーとして描かれていたと考えればいいでしょう。まぁしかし遊びすぎ、ふざけすぎであり、とんでもない怪作であったのは間違いないが、同時にこうして終わってみれば、やはり傑作であったと思います。単にカオスなことをやったというだけの作品ではなかったと思います。神作品でもないし、名作でもないけど、並の作品とは一線を画した、今期を代表する傑作の1つであり、今期のオリジナルアニメ旋風の一角を担った作品だったと思います。

まず今回の冒頭は、前回のラストシーンの続きで、葉香を乗せた電車でポンタローが池袋駅を脱出しようとした場面からです。この電車は二両編成で、戦闘車両は葉香が乗っている客車なのですが後部車両は砲塔なんかが付いている戦闘車両みたいになってます。その葉香とポンタローが乗っている電車を静留たちも追いかけていきます。人間のポチはそれを邪魔しようとしますが、犬のポチさんに阻止されて池に落ちて、植物の化け物みたいなのに捕食されます。

そして静留たちは葉香を取り戻すためにゾンビ達に手助けしてもらってアポジー号に乗り込み、ゾンビ達も載せてアポジー号でポンタローの電車を追いかけます。ただ7Gボタンは前回押しても何の変化も起きなかったので意味の無いものだと思って放置していたのですが、善治郎が連絡してきて、ポンタローが隠していたということは大事なものだからだと言い、7Gボタンも持って静留を追いかけるようにと指示するので、7Gボタンもゾンビ達に回収させてアポジー号に載せました。

しかし、どうして7Gボタンを押しても何も起きなかったのかと考えて、静留はポンタローが大事なボタンを置き忘れても葉香を連れて逃げることを優先したということは、葉香もまたポンタローにとって大事なものであることに気付き、それならば葉香とボタンが揃わなければボタンは機能しないのではないかと考える。それを聞いて、撫子たちは「葉香がボタンを押さなけれな起動しないのではないか」「もしかしたら葉香が最初にボタンを押したのではないか」と推理していく。つまり、葉香がボタンを押したことによって世界を一変させる力が葉香に与えられ、葉香も魔女王に変えられてしまったのだということです。だから、葉香に7Gボタンをもう一度押させることによって世界も葉香も元に戻るかもしれない。

そうしてアポジー号は7Gボタンを載せて葉香を載せた電車を追っていき、線路が分岐しているところではポチさんが葉香の匂いを追跡して進むべき道を示してくれて、撫子が弓矢で連結器を動かしたりして、どんどん葉香の乗る電車の走る線路に近づいていく。途中で線路が途切れている部分はゾンビ達が連なって身体で線路を作って通してくれた。そうして遂に葉香の電車と並行して走り、葉香に大声で呼びかけるが、ポンタローはリモコンで後部車両の砲塔を動かしてアポジー号を攻撃してくる。それを何とか耐え凌ぎながら遂に同じ線路に乗り込み、葉香の電車を追いかける形となったアポジー号で、静留はこのまま追いついて向こうの電車に乗り移ると決断する。

そうしてアポジー号の運転は黒木に任せて、静留たち4人は向こうの電車に追いついたら乗り込むためにアポジー号の車両の天井の上に昇るが、そこに大泉学園の渾沌や稲荷山公園のボスが襲ってくる。だが静留たちは渾沌とボスを簡単に倒して、ポンタローはヤケになって砲塔で撃ちまくるがオーバーヒートを起こして砲塔は壊れてしまう。そうしてアポジー号は葉香の乗る電車に追いつき、静留たち4人はどっちの電車に乗り移って天井の上を進むが、ポンタローが銃を持って立ち塞がり、葉香を池袋の終末世界の維持のために利用するために邪魔者を殺すと宣言するポンタローを静留たちは攻撃するが、ポンタローは晶を人質にとる。しかし、そこに人間のポチが現れてポンタローが葉香を利用していることに憤ってポンタローを電車の外に投げ捨て、葉香を救うために静留たちに協力すると言ってくれる。

そうして静留はポチに連れられて電車内の葉香に会い、話をします。まず静留は2年前に葉香に酷いことを言ったことを謝り、今はそれは間違いだったと分かったのだと伝える。葉香はその記憶を無くしていたのだが、もともと記憶が戻りかけていたところに静留の顔を見て、その言葉を聞いて、2年前の怒りだけが甦ってきて静留に暴力を加える。撫子たちが慌てて止めに入ろうとしますが、静留は葉香が怒るのは当たり前だと言って甘んじて暴力を受ける。そうしているうちに葉香は2年前の出来事を思い出して、どうしてあんな夢をバカにするような酷いことを言ったのかと静留を問い質す。

静留はそれに対して、葉香に離れていってほしくなかったからだと答える。自分は夢を語っていてもバカだから何も出来ず吾野から出ることもない人生だと成長して分かってきて、その一方で葉香は成長して頭も良くてちゃんと夢も持つようになって、このまま吾野を出て遠くに行ってしまうのだろうと心配になり、それで静留は「どうせ無理だ」と葉香の夢を否定して吾野に引き止めようとした。そのために酷いこともたくさん言ってしまった。

それを聞いた葉香は、静留が池袋に来たのは自分を吾野に連れ戻すためなのかと問うが、静留はそうではないと言う。自分はただ葉香に謝って、ちゃんと葉香の夢を応援したいという気持ちを伝えたいだけなのだと言う静留の言葉を聞いて、それでも葉香はそんな身勝手で傲慢な意見は受け入れられないと反発する。だが、そこに撫子たちが口を挟み、静留はただ謝るために2年間も葉香を探し続けて池袋までやって来たのだから決して傲慢ではないと口添えし、このまま静留を拒否したら葉香はこのまま変わることは出来ないと指摘します。

それを聞いて、葉香は自分がこのまま変わらないことを望んでいたのだということに気付く。2年前に変わろうと思って夢を抱いて、それを静留に否定されて腹を立てて池袋に来たはずなのに、池袋で終末世界の女王になってからはこのまま変わらないことを望むようになってしまっていた。そのことに愕然とする葉香であったが、静留は自分もそうだったのだと言う。自分もずっとこのまま何も変わらず吾野で葉香たちと一緒に暮らしたいと思っていた。池袋に行こうとしたのだって最初は本当は葉香を連れ戻すためだった。でも途中で変な世界をいっぱい経験して、先が分からない世界の方が大変だけど楽しいということが分かった。だから今はもっと変わりたいし、世界を変えていきたいと思っているのだと静留は言い、葉香もきっと同じはずだと言う。

だが葉香は変わることを恐れて反発する。そんな葉香に撫子が「葉香ちゃんは今楽しい?」と問いかけ、葉香は「楽しくない」と答える。すると撫子の持ってきていた銀梅花の鉢植えの花が開花してそこから光が発して、吾野時代の5人の想い出の場面が映し出され、それを眺めて静留は吾野に居た頃も苦しいことはいっぱいあったけど楽しいこともいっぱいあって、そこに居たから夢を見ることが出来た。だから世界を元に戻せば、また夢を叶える努力が出来るかもしれないと諭された葉香であったが、それでも出来なかったら辛いと言う。そんな葉香を静留が応援すると励ます。すると銀梅花から発した光が周囲を星空に変えて、そこには静留と葉香が「約束の星」と名付けたシリウスが天に輝いており、葉香はずっと前から静留も自分の夢を応援すると約束してくれていたことを思い出し、同時に自分には静留に応援してもらう資格など無いということも思い出す。

実は葉香は静留の子供じみた夢を聞いても「どうせ実現出来るわけがない」と内心バカにしていて、どうせ静留は何も出来ずずっと吾野から出ることは出来ないのだとバカにしていた、呪っていたのだと、葉香は涙ながらに告白した。そんな自分が静留に夢をバカにされ否定されてもそれは自業自得だったのだと葉香は思った。だが静留は「それは呪いじゃない」と言う。「それは願いだ」と静留は言う。何故なら、そうやって自分のことを葉香が考えていてくれるのが嬉しいからです。そうした静留の言葉を聞いて葉香は涙を流し、皆は葉香に一緒に行こうと誘い、葉香は静留の差し出した手を握り、7Gボタンを押して世界を元に戻すことを試みることにした。

そうして電車のアポジー号の屋根の上に昇り7Gボタンを押すことになったが、そこにポンタローが襲ってきて葉香を攫って逃げようとする。しかし、そこにスワン仙人のボートが飛び込んできてポンタローを下敷きにして抑え込み、葉香は電車から転落するが静留たちが間一髪で救出した。そうして改めてボタンを押すことになり、もし世界が元に戻らなくてもその時考えようということで葉香にボタンを押してもらう。すると世界は一変し、葉香は元の姿に戻り、池袋の街も元に戻ったように見えた。ポチはカラスに戻り、ゾンビ達も人間に戻った。そしてポンタローは茶わん蒸しになってしまった。

だが一見すると元に戻ったかに見えた世界はやはり元の世界とは違っていた。世界は同じように見えて違う。世界は元に戻らず変わっていくのです。ゾンビ達も人間に戻ったのではなく、人間がゾンビになった者たちがまた人間に変わっただけであり、ゾンビだった頃に忠誠を誓っていた黒木に変わらず忠誠を誓ったままだった。時間が逆に戻ることはなく、変化によって蓄積されたものは元に戻ることはなく新たに積み重なっていくだけなのです。

そして静留たちは葉香も加えて5人となったが、とりあえず吾野に戻る旅に出ることにした。吾野もまだ住人は身体は人間に戻ったが頭部は動物のままであったり、アキラは小人から巨人になったり、善治郎は相変わらずボーボボ言ってるし、まだまだ困惑することが多いが、相変わらず楽しそうです。静留たちの電車旅もこれからもまだまだ大変かもしれない。静留たちのアポジー号だけではなく、復活した別の地域を走る電車もアポジー号と同じように別の線路で走っているが、そちらの地域も決して元に戻ったわけではないようです。それでも静留たちはこの未知の変化に富んだ世界で楽しそうです。その先にあるものが何かを示すように、葉香にこの電車にアポジー号と名付けた理由を問われた静留が答えます。「地球と月が一番離れたところがアポジーで、あとは近づくだけだから」というその言葉は、もともとは「離れてしまった葉香にあとは近づいていくだけ」という想いを込めての命名でしたが、こうして葉香と再会して新たな旅立ちに際しては、「元の世界からとことん遠く離れてこそ、そこからまた元の世界に近づいていくはずだ」という希望の名前となっていくのでしょう。そうした静留のセリフでこの物語は終幕となります。

 

 

狼と香辛料 merchant meets the wise wolf

第13話を観ました。

今回はリュビンハイゲン編のラストエピソードだったようです。内容的には、ロレンスとホロとノーラの3人が金の密輸に成功した打ち上げの飲み会をしていると途中でホロが体調を崩してしまい、その後は宿で寝込んでしまい、ロレンスが看病するという話でした。どうやら過労みたいで、安静にしていれば治るようですが、ホロは病気がちだとロレンスが親切なので甘えて楽しんでいる様子なのだが、ロレンスは鈍い男なのでホロの看病のために医術書を読んで仕入れてきた知識を自慢げにしゃべり続けて、もっと甘いムードや美味しい食事を楽しみたいホロは飽き飽きしてしまう。

更にロレンスがホロのための羊の乳をノーラに選んでもらうとかいう話をしたので、ホロはノーラに嫉妬して怒り出す。ところがロレンスはホロがノーラのことを羊飼いだから嫌っているのだと勘違いして、ノーラは気立てが良いなどと言ってフォローしようとするので、ホロは女心の分からないロレンスに呆れてしまう。更にロレンスがノーラを見舞いに連れてくるのでホロが呆れ果て、ノーラに「羊を導くコツ」を質問すると、ノーラに「広い心を持つことです」と教えられる。それでホロが「羊は自分を賢いと思い込むから」と言いながらロレンスの方を見るので、ノーラもロレンスがまたホロを呆れさせるようなことをしたのだろうと可笑しく思い笑いだす。そうして2人の女性が笑い合うのを見て、ロレンスはワケが分からないまま、ワケが分かっているようなフリをして一緒に笑いだし、そんなロレンスを見てホロとノーラはますます可笑しくなって笑い続けるのでした。

まぁ今回はこんな感じのエピソードだったんですけど、次回から後半クールに突入で新章開始みたいですが、こうして1クール見てみて、悪くもないんですがこのままずっと見続けたいと思うほどでもない。そういうわけで前半クールが終わったキリの良い今回で視聴は打ち切らせていただこうと思います。