2024春アニメ 6月2日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年春アニメのうち、6月1日深夜に録画して6月2日に視聴した作品は以下の4タイトルでした。

 

 

ワンルーム、日当たり普通、天使つき。

第9話を観ました。

今回は新ヒロインの蔓深ひすいが登場しました。前回、森太郎が関わることになった吸血鬼の女の子リリーシュカがやっているオカルト研究部の部員で大人しい女子だったのですが、意外な秘密がバレてしまうというお話でした。まず前回の続きで、森太郎はオカルト研究部の部室で期末テストの試験勉強をさせてもらうことになって、おかげで赤点を回避出来ました。まぁ一緒に勉強したつむぎとのえるとリリーシュカのうち、つむぎが学業優秀で教え方も上手だったおかげだったからでしたが、そうして期末試験も終わって、皆で試験の打ち上げに出かけようということになったんですが、そこにオカルト研究部のもう1人の部員でリリーシュカのクラスメイトである蔓深ひすいがやってきて、部室の入り口で森太郎とぶつかってしまい、ひっくり返ってパンツが見えてしまう。森太郎はパンツは見えていなかったんですが、その後、ひすいは森太郎に対して妙に怯えた態度になってしまう。ただリリーシュカも打ち上げに行くというので、ひすいも一緒に来ることになります。

そうして駅前まで5人でやってくると夏祭りをやっていたので屋台を回ることになります。その間もずっとひすいが自分に怯えた様子であり、しかもリリーシュカだけでなくのえるやつむぎに対しては割と普通に喋るということに気付いた森太郎は、自分が何かひすいに怖がられるようなことをしてしまったのではないかと不安になる。更につむぎがさっきひすいが転んだ時に森太郎がパンツを見たのではないかと言うので、森太郎は必死に否定しますが、もしかしたらひすいにパンツを見たと疑われているのではないかと思います。

しかし、ひすいは何かを森太郎に伝えようとしている様子であったのだが、どうも上手く伝えることが出来ていない様子で、森太郎はひすいの様子がおかしいこと気付いていなかった。だが森太郎が誤って川に落ちてしまい、ひすいが川に飛び込んで森太郎を救い出して、その後でようやくひすいは自分の気持ちを伝えることが出来た。実はひすいは男性と喋ったことがほとんど無かったので男性である森太郎に対してだけ極度に緊張していただけであり、別に森太郎を特に怖がっているだけではなかった。そのことを伝えて森太郎を安心させたかったのだが上手く喋れずにいてひすいは焦っていたのでした。それでひすいは自分のせいで森太郎を悩ませてしまったことを謝りますが、森太郎はひすいが怖がっていたのではなくて良かったと安堵してくれて、それでひすいは森太郎の優しさに触れて感激します。

ところがその直後、ひすいの身体に異変が起きて、河童の甲羅と皿が現れてしまう。実はひすいの正体は河童であり、しかも日本を裏から牛耳る偉い河童の家の孫娘なのだという。キュウリを食べてから1時間以内に水を浴びると甲羅と皿が出てきてしまうらしい。屋台で冷やしキュウリを食べてから森太郎を救うために川に入ったので河童だとバレてしまったのです。しかし、森太郎たちはそもそもリリーシュカが吸血鬼だということを知っており、しかものえるも雪女なので、今さらひすいが河童でも受け入れると言い、更にとわも呼んでひすいを紹介したのでした。こうしてまた仲間が増えて次回に続きます。

 

 

怪獣8号

第8話を観ました。

今回はまず怪獣8号に変身した状態で保科副隊長と戦闘になってしまったカフカが、なんとか保科に危害を加えないようにその場を逃れようとしますが、保科は恐ろしく強くて到底手加減して逃げられるような相手ではなくカフカは核を露出してしまうようなピンチに陥りますが、それによって逆に核を狙ってくるであろう保科の動きを読んで、隙を突いて保科の武器を弾き飛ばして、上手く逃走に成功します。

その後、人間の姿に戻ってキコルと合流したカフカは帰隊し、作戦は終了し、レノも伊春も入院して回復しました。一方で保科は怪獣8号が人間のような動きや思考をしたことや、最後に自分の身体を攻撃することが出来たのに何故か武器を狙ったこと、そもそも怪獣8号による被害も出ていないことなどから違和感を覚えますが、隊長のミナから「どんな怪獣でも討伐するのみ」と言われて、とりあえず余計なことを考えるのはやめて、次に怪獣8号に会えば必ず殺そうと決意する。

また、レノと伊春の証言からエリンギ怪人が人間の姿に擬態していたことも判明し、エリンギは「怪獣9号」と命名され討伐対象となるが、怪獣9号はまた別の人間を殺害してその人間に擬態して逃亡していった。

その後、レノと伊春の退院を待って新入隊員が集まっての初任務の慰労会が行われ、その席でカフカの正隊員への昇格が発表された。初任務での怪獣の核の位置の特定や余獣の増殖器官の発見などの功績を保科副隊長が認めてのことでした。そして翌日、分隊庁舎で隊長のミナによって正式に正隊員に任命されたカフカはミナに激励され、ミナから子供の頃の約束を覚えていることを告げられます。しかしその夜、また怪獣の群れが襲来してきて、しかも今度は空飛ぶ怪獣の群れであるというところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

夜のクラゲは泳げない

第9話を観ました。

今回から遂にクライマックスの展開に突入するみたいで、花音の3年前の炎上事件の真相も明かされました。予想していた以上に闇が深くてビビリましたね。とにかく雪音が毒親すぎる。もう少しマトモな母親なのかと思っていたんですが、ここまで酷いとは予想外でした。そして雪音に唆されたまひるが花音との約束を破って花音もブチ切れて2人の関係にヒビが入るという鬱展開で終わってしまいました。次回以降どうやって持ち直していくのか注目ですが、地獄はまだ底ではなさそうで、次回あたりもっと酷い鬱展開になりそうな予感がします。まぁかなり見ていて気持ち的には辛いですけど、展開を見守るという意味では楽しみになってきました。

最初は「ヨルクラ」の方が光のアニメで、「ガルクラ」が闇のアニメになりそうとか思ってたんですけどね。「ヨルクラ」の第1話はあの希望に溢れた感じだったし、片や「ガルクラ」は主人公が闇のオーラを発してましたからね。しかし今や「ガルクラ」はてっきりドロドロしてるのかと思った敵グループのダイヤモンドダストは意外にも聖人だったし、片や「ヨルクラ」の敵グループのサンフラワードールズは闇に塗れてるし、今や「ガルクラ」が光のアニメで「ヨルクラ」が闇のアニメになってしまいましたね。まぁどっちも面白いので良いんですけど。しかし一気に「ヨルクラ」を闇に堕とした雪音ママのインパクトは凄かったです。あんなのリアルで居たら怖すぎるわ。

今回は花音の回想シーンが多めだったんですが、まず冒頭は花音の小学6年生の教室の場面で、授業参観日に生徒たちが自分の将来の夢を発表しているんですけど、花音は母親みたいになりたいと言ってる。それでなんか級友やその親たちにバカにされて笑われてるんですが、別に娘が母親に憧れること自体はそんなバカにされるようなことではないと思う。ただ花音が母親が大手の芸能事務所を辞めて自分の事務所を立ち上げたなんていう下世話な話を美談みたいにして話していることや、その当の母親が参観日に来てもいないことなどをバカにされていたのでしょうね。そしてまた、とにかく花音が母親に心酔していて、母親を絶対視している子供であったことも表しているシーンだといえます。

この場面の花音の言葉を聞いた限りでは、母親の早川雪音は大手の芸能事務所に所属していたプロデューサーだったようですが、花音が小学6年生の時に独立して自分で芸能事務所を立ち上げて社長になったようです。おそらく、この後しばらくしてサンフラワードールズを結成して育成を開始したのだと思われ、花音は中学2年生ぐらいからサンフラワードールズに加入して芸能活動を開始することになったようです。

以前に花音の姉の美音が「花音の小学生の頃に両親が離婚した」と言っていたので、この今回の冒頭の回想シーンの時点ではもう既に両親は離婚していたと思われます。しかしここで意外だったのは、この時点で花音が「早川花音」と名乗っていることです。つまり小学6年生の時点では離婚した両親のうち、母親の雪音が美音と花音の姉妹の2人とも引き取って育てていたみたいなのです。しかし現在、花音は「山ノ内」という苗字です。これはおそらく父親の方の苗字だと思われ、現在は花音の親権は父親の方が持っているようです。しかし花音は父親と一緒に暮らしているわけではなく、早川姓を名乗りつつ母親とは折り合いが悪くて別居している姉の美音の家に居候している。このような奇妙な状況はおそらく3年前の暴行炎上事件がきっかけで生じたもののようであり、これらの状況を総合すると、どうやら雪音は花音が暴行炎上事件を起こして芸能界を引退すると同時に花音の親権を放棄して別れた夫に花音を押し付けたみたいです。まるでアイドルでなくなった娘に何の価値も無いとでも受け取れるような冷酷な仕打ちのように思える。そして父親の方も花音を育てる意思は無いのか、それとも花音が自分の意思で拒絶したのか分かりませんが、とにかく突然行くあての無くなった花音は姉の家に身を寄せるしかなくなったようです。なんだか花音の境遇が悲惨すぎて、冒頭のシーンから見てて悲しくなります。

そうして冒頭の場面は終わり、OP曲の後は現在の時間軸に戻り、遂にJELEEのフォロワー数が10万人を突破したことに花音たちが盛り上がっている場面となります。前回のハロウィン配信ライブの効果が大きかったようですね。ただ、もともと「フォロワー10万人」という目標を掲げ始めた花音は意外と冷静であり、今では人気が出ることよりも、JELEEの4人で活動出来ていることが嬉しいのだと言う。それで次は何を目標にしようかという話になるのですが、まひるは何か心ここにあらずという感じ。

実はまひるは前回のラストで突然に花音の母親の早川雪音から依頼されたイラストの仕事のことで頭がいっぱいになっていました。今回その仕事の内容が明らかになりますが、大晦日に渋谷の公園で行われるサンフラワードールズのバーチャルライブイベントでプロジェクションマッピングとか3Dアバターを使ったりするらしい。そこでなんかデザインをしてもらいたいという話みたいだが詳細はまだよく分からない。とにかくまひるみたいな一介の女子高生には大きすぎる仕事であり、正直ちょっと引き受けるのは怖いのだが、それでもまひるはやってみたいとも思う。

今まで自分は「泳げないクラゲ」だと思ってイラストを描くことも止めていた。でも花音に出会ってJELEEの活動を始めて、最初は自分なんか力不足だと思っていたし、嫌になったこともある。でも皆で作品を作っていくうちに自分の絵が好きになってきた。こんな自分でも輝けるのだと思えるようになってきた。だから、今回の仕事も大きすぎるから怖いと思うけど、それでもこれをやり切ったらもっと自分の絵を好きになって、もっと輝く自分になれるかもしれないと思うのだ。おそらくそんな大きなチャンスは今の自分には二度と巡ってこないと思う。だから、やってみたいという想いはある。

しかし、問題は依頼主が花音の母親の早川雪音であり、早川雪音は花音が例の暴行炎上事件で脱退し芸能界を引退した因縁のグループであるサンフラワードールズのプロデューサーであり、しかも今回の仕事はそのサンフラワードールズのイベント絡みなのです。花音と雪音およびサンフラワードールズの複雑な因縁を考えると、こんな仕事をまひるが引き受けることに花音が良い顔をするとは思えない。かといって黙って勝手にやってバレたりしたら余計に話がこじれそうです。だからどうしようかとまひるは困っていた。更にもう1つ、このイベントは大晦日のイベントなので、JELEEが大晦日に配信を予定している新曲のMVの製作スケジュールと思いっきりバッティングしてしまう。それでますますまひるは困ってしまい、キウイに相談してみたら、まひるの人生の問題なのだから、まひるが判断して決めればいいと言われる。

それで、とりあえず雪音から詳細な説明をしたいと言われて誘われているので話を聞きに行ってみようと思い、その前に早川雪音という人がどういう人なのか前もって知っておこうと思い、めいの家に行って話を聞くことにした。おそらく雪音について一番詳しいのは花音か姉の美音なのだろうけど、花音にはこんな話は出来ないし、花音を経由せずに美音と連絡を取る手段もまひるは知らないので、それならばもともとサンフラワードールズの追っかけをやっていためいならば雪音プロデューサーについても自分よりは詳しいのではないかと思って、話を聞いてみることにしたのです。

ただ、雪音から仕事を依頼されているという話をめいにしてしまうと花音に伝わってしまうかもしれないので、「色々あって」と適当な説明をしたら、素直なめいは特に怪しむことなく、めいの知っている限りの雪音に関する情報を教えてくれた。それはやたら詳細なもので、いかに雪音が偉大なプロデューサーであるかと称賛する内容でした。ただ、めいはそれはあくまでファンクラブの公式情報なのだと言う。実はあまり良くない裏情報のようなものもあるらしい。

もしかして、それは例の3年前の炎上事件に関わる情報なのかとまひるは思う。炎上事件の詳細については花音も語りたがらないので、まひるもよく知らない。めいも確か炎上事件の真相は知らないはずだったが、もしかしたら炎上事件に絡んで雪音に何か

噂でもあって、それをめいは知っているのかもしれないとまひるは思った。しかし、めいが知っている雪音に関する裏の噂というのは炎上事件に関することではなかった。それはもっと闇深いものでした。

それは「現実見ろバカ」という名前のスキャンダル暴露系のアカウントで、証拠映像なども込みでスキャンダルを暴露するという、かなり芸能界内部事情に詳しい者が黒幕と目されるアカウントだが、3年ちょっと前に突然現れたらしい。そのアカウントの黒幕が早川雪音なのではないかという噂があるのです。その根拠とされているのが、ある売れっ子アイドルグループが喫煙スキャンダルを暴露されてサマーフェスの出演が取りやめになり、その代役でサンフラワードールズが出演することになって売れ始めたからなのだという。疑惑を抱く人々は、もともと弱小事務所を立ち上げた早川雪音が大手事務所からの妨害に対抗するために大手所属の様々な芸能人のスキャンダル情報を手に入れて、それを脅しの材料に使っていたのだろうと言う。そして遂には自分の事務所のお抱えアイドルグループであるサンフラワードールスをトップアイドルにするために他のアイドルグループを潰すためにスキャンダル情報を武器として使うようになったのだというのです。だがそんなのは偶然の一致だろうとまひるは思ったが、実は花音が暴行事件を起こしてサンフラワードールズが活動休止になると同時にこのアカウントも停止しているのだという。

3年ちょっと前、このアウアントが活動を開始してからサンフラワードールズが売れ始めて、サンフラワードールズが活動休止になると同時に活動を終えた暴露系アカウント、まるでサンフラワードールズのために活動していたかのようです。もしかしたら花音が暴行事件を起こしたのも、このアカウントの活動に何か関係があるのかもしれないと思えてきて、まひるは何だか気持ちが悪くなった。とにかく花音と母親の雪音の関係は思っていた以上に闇深いものなのかもしれない。そう考えると、まひるはやはり花音に内緒で雪音の仕事の説明を聞きに行くのはマズいような気がして、花音から電話がかかってきた際に雪音から仕事の依頼が来ていることを打ち明ける。

すると電話の向こうの花音の声のトーンが明らかに暗くなり、花音は「私はあまりお勧めはしない」と言う。それでますますまひるは何か深い事情があるに違いないと思い、花音に雪音と過去に何があったのか質問しますが、花音は黙り込んでしまう。それでまひるは慌てて、また今度話したくなったら話してくれればいいと言って、その話は終わりにする。ただ、それでも一応仕事の説明を聞くために雪音に会いに行く予定だということをまひるが伝えると、花音は明らかにショックを受けたような様子になるが、そのまま電話は終わります。

そうして、まひるは雪音が社長を務める芸能事務所に行き、仕事内容の説明を受けることになったが、想像以上に大規模なイベントの仕事であり、まひるは魅力を感じます。しかし同時に、これだけの大規模な仕事をどうして無名の女子高生である自分に依頼するのだろうかと疑問も湧いてきた。もしかしたら自分が花音の一緒にやっている仲間であることに何か関係があって、そこに何か雪音の思惑があるのではないかと疑ったまひるは、花音の名前を出してそのことを雪音に確認した。

すると雪音は「ああ、ののかのことね」と事も無げに言うと、それは全く無関係であり、あくまで自分はまひるの描いた絵にインスピレーションを受けて仕事を依頼したのだと答える。しかし、ここで雪音が花音のことを「ののか」と芸名で呼んでいるのは何とも異様です。もう既に花音は芸能界を引退して一般人になって「橘ののか」という芸名は捨てている。まひるも別にもともと「橘ののか」のファンだったわけでもなく、あくまで一般人の山ノ内花音と知り合い友人となっているのです。だから、ここで雪音が花音のことを「ののか」と呼ぶ必要性は全く無い。それなのに「ののか」と呼んでいるというのは、雪音にとっては価値があるのは「橘ののか」だけなのであり、「山ノ内花音」や「早川花音」には何の価値も無いかのようです。ただ、まひるはそういう違和感を感じとることが出来ないほどに、ここでは雪音の話術に乗せられてしまっているようです。

雪音はまひるの絵のまだ未熟で良くない点も指摘しつつ、それでも努力によって伸びているという点を高く評価しており、そういう褒め方がまひるの心をくすぐっているようです。まひるは自分のことを天才だなどとは思っておらず、努力を重ねて少しずつ上手くなっていることにこそ誇りを持っている。だから努力を褒められることが何よりも嬉しく、ちゃんと自分を理解してくれているという喜びを感じます。普段は花音に絵を見せても「私はまひるの絵が好きだから」と言って手放しで褒めるばかりであり、欠点の指摘も無い代わりに、努力によってその欠点を克服したことを褒めてくれることもない。雪音に努力を褒められて嬉しく思うと同時に、まひるは自分が普段、花音に絵を褒められても物足りなさを感じていたのだということに気付く。そして、自分がもっと輝くためには、むしろ雪音のような人が傍に居てくれる方が良いのではないかと思ったりする。

しかし、そういう話術もプロデューサーの手練手管なのであり、そういう手練手管をポジティブな方向に使う人であれば別にいいのですけど、この雪音という人物は手練手管を暴露系アカウントなどに使っているかもしれない人物ですから注意した方がいい。この後、続いて花音の過去回想が始まるのですが、中学2年生ぐらいで花音がサンフラワードールズに加入することになったところから回想は始まります。ここで初めて分かったことですが、最初は花音はアイドル活動に消極的だったようです。姉の美音は「花音はお母さん子だったからアイドルをやった」みたいに言ってたので、てっきり花音の方からアイドルをやって母の役に立ちたいと志願したのかと思っていました。しかし、そうではなくて、乗り気ではなかった花音を雪音が「あなたの歌声は人の心を動かせる天性のもの」とか言って口説いてサンフラワードールスに加入させている。

実際に花音にそんな才能があったのかどうかは分からない。いや今も実際にJELEEで人の心を動かしているのだから、そういう才能は確かにあるのでしょう。しかし雪音が本気でそんなことを思っていたのかどうかは怪しい。まぁ才能が無いのなら誘わないでしょうから才能はあるとは思っていたのでしょうけど、そんなことよりも「使い勝手がいい」という理由の方が主だったのではないかと思える。花音が父親の心にも自分の歌が届くだろうかと気にすると、雪音は途端に不機嫌な顔になって「どうかしらね?」と言っているのがどうも嫌な感じです。

離婚しているぐらいだから嫌いなんでしょうし、父親の話が出て良い気分がしないというのは分かるけど、本気で娘の歌声に人の心を動かす力があると思っているのなら「父さんにも届くわよ」ぐらい言うはずです。だから、やっぱり雪音のこの時の言葉は花音を丸め込むために適当なことを言ってるようにしか聞こえない。そして雪音は「今日からあなたは橘ののかよ」と伝えて、その後はずっと「花音」ではなく「ののか」と呼んでいる。まぁ普通は「公私のケジメをつけたい」という好意的解釈をすべきなんでしょうけど、雪音の場合は花音がアイドルを辞めてからも「ののか」と呼んでるわけですから、娘を商品としてしか見る気が無いというようにどうしても見えてしまう。

そうして花音は「橘ののか」としてサンフラワードールズのセンターになりますが、この時点で既にセンターは居た。それが、あの暴行事件で花音に殴られたという瀬藤メロでした。メロはいきなり雪音が連れてきた花音にセンターの座を奪われてしまったわけです。それで、メロは花音が雪音の娘だと聞いて、親の七光りでズルをして自分からセンターを奪った嫌な奴として花音を認定して嫌うようになり、もともと一緒にやっていた残り2人の桃子とあかりともグルになって花音を仲間外れにするようになった。花音が「サンフラワードールズで自分だけ浮いていた」というのは、花音のストイックすぎる性格のせいももちろんあったが、それだけではなく、もともと仲間外れにされていたのです。そうしたメロとの不仲が最終的には暴行事件にも繋がっていくことになるのです。

こうして花音はサンフラワードールズでは孤立してしまい、更にレッスン漬けで学校もあまり行けなかったので学校でも友達が出来ず、孤独になってしまった。まずサンフラワードールズ内での花音の孤立は、根本的には雪音のメロに対する冷たい仕打ちが原因だといえます。ところがメロは雪音を恨んではいない。これは、雪音が上手く立ち回って、メロの敵意が花音にだけ向かうように仕向けていたからだと思われます。花音がメロ達との関係で雪音に相談しても、雪音は「出る杭は打たれるもの」「実力で黙らせればいい」と酷い助言ばかりして、花音とメロ達の関係改善を妨げ続けた。これはメロが花音を憎まなくなれば、メロの敵意が自分に向くかもしれないと思ったからでしょう。つまり自分の娘を犠牲にして自分の立場の安泰を図ったわけです。クズと言うしかない。

そして、そうやって花音をとことん孤独にすることによって自分への依存を強めさせるのも雪音の計算であったのでしょう。花音は他に信頼できる人間がいない状況でどんどん雪音にベッタリになっていき、雪音に「私のために歌って」と言われて、素直にその言葉に従って稽古に励んだ。雪音が「自分がイチから育てたアイドルで5万人の客を集めて東京ドームを満員にしたい」という夢を語れば、花音もその母の夢の実現のために尽くそうと決意したりした。姉の美音が「花音は母親が大好きだから誰よりストイックに頑張った」とか言っていたが、実態はこんなものであり、そうせざるを得ないように追い込まれていただけだ。ただ、花音の母親の夢のために頑張りたいという想い自体は本物だった。

そうして1年が過ぎ、とある売れっ子アイドルグループが「現実見ろバカ」という暴露系アカウントで喫煙スキャンダルを暴露されて予定していたサマーフェスへのトリでの出演が取りやめになり、代理でサンフラワードールズがトリで出演出来ることになり、サンフラワードールズは飛躍するチャンスを掴んだ。この頃には、例の「現実見ろバカ」のアカウントは既に活動を活発化させていたようです。こうしてサンフラワードールズには追い風が吹くようになり、花音も初めて作詞を任されることになった。だが花音は、スキャンダルを暴露されたアイドルグループがバッシングを受けて泣いて謝罪していたり、そのファン達が悲しんでいるのを見て、そんな人たちを踏み台にして自分たちが売れるのは何だか釈然としなかった。こんな形ではなく、もっと普通に実力でチャンスを掴んで売れたかった。

そんな釈然としない気持ちを花音が父親に会って愚痴る場面もここで回想されている。また、作詞のやり方が分からないので父親にアドバイスを求めたりもしている。ここで父親がどんな人物であるかは描写されていないが、花音が父親を慕っている様子は分かる。暴行事件後に雪音が花音を捨てて親権が父親に押し付けられた後も花音が父親を頼っていないことから、てっきり花音と父親は疎遠なのかと思っていたが、どうもそうではないようです。父親が花音をどう思っているのかは謎だが、少なくとも花音は父親を慕っており、父親も花音と会ってくれたりはしているようだ。ただ回想の最初の場面で花音が自分の歌が父親に届くかどうか気にしているところを見ると、そんなに頻繁に会える間柄ではないようだ。つまり父親は多忙なのでしょう。そして暴行事件後に花音が父親を慕っていながらも頼ろうとしていないし会うことすら止めてしまっているのは、おそらく花音が暴行スキャンダル持ちになってしまったために父親に会うことが難しくなってしまったからでしょう。つまり父親はスキャンダルに関わることがご法度の立場の人間だということになる。そして花音が作詞の方法を父親にアドバイスしてもらっているところを見ると、おそらく父親は芸能人であり、ミュージシャンなのではないかと思われる。

そうして父親と会ってちょっと愚痴って作詞の方法をアドバイスしてもらって別れた後、花音は渋谷でまひるの描いた例のクラゲの壁画を見つけます。この回想シーンで、花音がどうしてあのクラゲの絵のファンになったのかが分かる。花音はそのクラゲの壁画を見てインスピレーションを受けて、生まれて初めて父親に教わった方法で、クラゲの絵を題材にして生まれて初めて作詞をしてみた。そうして出来上がった曲が「カラフル・ムーンライト」だった。そうした花音にとって父親に絡んだ大切な思い出となった曲を生み出してくれた壁画を花音は大切なものだと思うようになり、その絵を描いたのが誰なのか、壁画の作者名を見てみたが、そこは塗りつぶされて字が見えなかった。だから名前も知らない相手であったが、花音はその壁画を描いた作者がまるで父親みたいだと思えて、ファンになったのです。その作者が実はまひるだったのです。

更に回想は続き、そうしてサマーフェス出演の日も近づいてきたある日、花音は置き忘れていたメロのスマホを拾い、画面を見てみると、そこに「現実見ろバカ」宛にメッセージが届いているという通知があるのを見てしまった。一体どういうことなのかと思い、ブロックを突破してメッセージを見てみようとしますが、当然4文字の暗号が分からないのでブロックは突破出来ない。しかし花音がある番号を思いついて入力するとブロックが解除されて「現実見ろバカ」のアカウント管理画面が開いた。つまり「現実見ろバカ」のアカウントを運営して芸能人のスキャンダルを暴露していたのはメロだったのです。

そこにスマホを忘れたことに気付いたメロが慌てて戻ってきて、花音が「現実見ろバカ」の管理画面を見ていることに気付いて慌ててスマホを取り返す。そんなメロを見て花音は唖然としてしまう。つまり、あの売れっ子アイドルグループの喫煙スキャンダルを暴露してサマーフェスに出られなくしたのもメロだったのです。自分の行為の結果サンフラワードールズがサマーフェスに出ることになったのに、メロはあの時全くそんなことはおくびにも出さず大喜びしていた。つまり最初から狙ってやっていたのだ。サンフラワードールスがのし上がるために他のアイドルグループをスキャンダルで潰したのだ。

たとえ仲は悪くても仲間だと思っていたメロがそんな恐ろしいことをしていたことに唖然として「見ろバカってメロだったの?」と怯えた目をして尋ねるので精一杯だった。すると、メロは急に開き直ったように鼻で笑うと「良かったじゃん、私のお蔭でトリで歌えて」と凄みを効かせてくる。それで思わず花音はカッとなって、公衆の面前でメロを殴ってしまった。これが3年前の花音の暴行事件の顛末でした。

そして、その後はメディアやネットで大炎上してしまい、花音はサンフラワードールスを追放され芸能界も引退を余儀なくされ、サンフラワードールスも活動休止となった。そして花音は母の雪音から見放されて親権も放棄され、親権の移った父親とも会うことは出来なくなり、一人暮らしをしていた姉の美音の家に居候することになった。そうして全てを失った花音は、ただ1つ自分がアイドル時代に自力で作ったものである「カラフル・ムーンライト」と、それを生み出してくれたクラゲの壁画だけを心の支えに生きるようになり、「JELEE」というアカウント名で「カラフル・ムーンライト」を唄う覆面アーティストとして活動を開始するようになり、そこでクラゲ壁画の作者である「海月ヨル」こと光月まひると運命的な出会いを果たすことになったのです。

ただ、この3年前の炎上事件はどう考えてもおかしい。花音はメロを殴った理由を問われて、公式には身内の恥だから言うわけにはいかなかったであろうけど、プロデューサーである雪音には「メロが暴露系アカウントで他のアイドルグループを潰していた」ということを伝えたはずだからです。それを聞いて雪音もそれを公表してしまえばサンフラワードールズが潰れてしまうのだから公表は出来なかったのであろうことは理解出来るが、どうせ活動休止には追い込まれているのであり、花音の処分も逃れられないのであれば、当然ならば真の元凶であるメロにはもっと重い罰を与えるべきであるはずです。花音が追放されているのだからメロも当然追放されていなければおかしい。もともと雪音は花音を贔屓しておりメロには冷淡だったはずだから、どう考えてもメロを贔屓するはずがない。当然、花音と同じくメロも追放されていなければおかしい。しかしメロはサンフラワードールズに残っており、活動再開したサンフラワードールズのセンターをやっている。

おそらく雪音はメロが「現実見ろバカ」の管理人であることを知っていたのでしょう。いや、そもそも「現実見ろバカ」のアカウントに投稿されている暴露情報はメロが1人で収集出来るようなものではない。やはり噂通り、雪音が黒幕であり、メロにアカウントの管理を任せていたのでしょう。だから、メロが「現実見ろバカ」であることが明るみに出れば自分の関与もバレてしまうから雪音は花音からメロに罪を聞かされても黙殺して、花音の方を追放したのでしょう。メロも花音に追及された時に開き直って自分が全部やったみたいに言ったのは、雪音が黒幕だと気付かせないためだったのでしょう。おそらく、活動再開後にメロがセンターになっていることから推測すると、雪音はメロに「センターに戻してやる」と約束をして、その代償として「現実見ろバカ」での汚れ仕事をやるよう命じていたのでしょう。

もちろん花音も自分の真実の訴えが黙殺されて自分だけが追放された時点で、雪音がメロに暴露をさせていた黒幕なのだということに気付いたでしょう。いや、その前に花音がメロのスマホのブロックを解除する暗号の4文字を打ち込んだ段階で、花音は雪音の関与を疑っていたはずです。おそらく花音はそのスマホの待ち受け画面がメロと雪音のツーショット写真であることから、雪音の生年月日を試しに打ち込んでみたのでしょう。それでブロックが解除されたので、その時点で花音はメロと母親の間に深いつながりがあることを疑っていた。だから、やはり雪音がメロの黒幕であると確信した時もそんなに驚きはしなかったのでしょう。とにかく、そうして花音は雪音の闇深い実態を知り、母親も父親も失い、他に何も残っていなかったので「クラゲの絵」と「カラフルムーンライト」を使って「JELEE」の活動を始めて、母親が目標としていた「5万人を集める」という夢の2倍の数字である「10万人のフォロワーを集める」ということをとりあえず目標とすることにした。そうしてまひるやめいやキウイに出会い、4人で活動することが楽しみになり、もう10万人とかどうでもよくなった。

そうしていると、まひるが雪音に目をつけられてしまい、花音はまひるまで雪音に酷いことをされるのではないかと心配になった。ところが、まひるは雪音に会って仕事の説明を聞いてすっかりやる気になってしまい、JELEEのミーティング中に花音に対して、雪音の仕事を引き受けたいから年末の新曲のMV制作は手伝えないと言い出す。花音は引き止めなければいけないと思って、イラストならJELEEで描けばいいと必死に説得しますが、まひるは自分の絵をもっと好きになるために新しい場所で自分を試したいのだと言い、楽しいだけじゃダメなのだと言い返す。

それで花音はついカッとなってしまい、みんなそうやって自分のもとから去っていくのだとヒステリックに叫び、自分のために絵を描くと言ってくれたのは嘘だったのかとまひるを非難し、嘘つきだと罵り、まひるなど自分がいなかったら今でも絵を描けていなかった「泳げないクラゲ」なのだなどと酷い暴言を吐いてしまう。それを聞いて、まひるは今まで花音にそんなふうに思われていたのかとショックを受けて涙ぐんでしまい、花音は酷いことを言ってしまったと後悔する。そして、どうして自分が急に感情的になってまひるに酷いことを言ってしまったのだろうと考え、それはおそらく自分が本心では未だに「母のために歌う」と言っていた頃の気持ちを引きずったままであり、母に捨てられた悔しさから立ち直っておらず、母に選ばれたまひるに嫉妬していからなのだと気付く。そして、そんな自分が「まひるのために歌う」なんて言える資格は無かったのだと落ち込み、結局今の自分には歌う理由なんて無いのだと虚無感に囚われてしまう。そういう絶望的状況のまま次回に続きますが、次回も更なる地獄になりそうな予感がしますね。

 

 

ささやくように恋を唄う

第8話を観ました。

今回は文化祭ライブのオーディションを終えた後に志帆が亜季に絡んできて、亜季が依のことを好きだということを知っているとか、自分の方がSSGIRLSのボーカルに相応しいと認めろとか言ってきて、亜季が依の方が良いとか答えるとブチ切れて去っていく。結局は文化祭ライブにはSSGIRLSもローレライも出演が決まるが、亜季はローレライの演奏が凄かったのでやっぱり自分たちが志帆の足を引っ張っていたのだろうかと落ち込む。しかし依は志帆はSSGIRLSでやっていた時の方が楽しそうに見えたと指摘する。それで亜季はもう一度、志帆と話をしようと思い、志帆に会ってSSGIRLSを辞めた本当の理由を教えるよう求めるが志帆が答えようとしないので、文化祭ライブでSSGIRLSの方が人気投票で得票数でローレライに勝てば志帆が辞めた理由を教えるという賭け勝負をすることになった。

そうして勝負することになってしまったSSGIRLSとローレライですが、ひまりは依と志帆が勝負することになったのだと知り驚きます。それでひまりは両方応援すると言います。その後、未希と一緒に買い物に出かけたひまりは未希が塾に行ってる間に待つために入った喫茶店でバイトしている志帆にたまたま会い、バイト休憩中の志帆と話をして、志帆がプロを目指していることを知る。そして志帆からプロを目指すようになったきっかけの話を聞きます。

それによると、志帆は子供の頃はバイオリンをやっていて自分が一番だと思っていたのだが、キョウという年上の少女に出会い、キョウの実力に打ちのめされてバイオリンを辞めて、キョウが本当はバイオリンじゃなくてギターを弾いてバンドをやりたがっていたことを聞いていたので、それならキョウがやりたくてやれなかった世界で自分が一番になって見返してやろうと思ってバンドを始めたのだという。まぁそういう話が急に始まって次回に続くんですが、この後は2週は総集編で、第9話は6月22日深夜放送となります。第3話あたりから作画がかなりヤバいことになっていたんですが、遂に万策尽きたようですね。第10話は6月29日深夜放送なのですが、その後の11話と最終12話の放送日の目途もついていない状況です。なんかもう今回で視聴を切ってもいいかとも思ったんですが、高評価はしていないもののまだ飽きているというほどでもないので、とりあえず第10話までは見てから考えようと思います。