2024春アニメ 6月12日視聴分(+最終盤前の状況) | アニメ視聴日記

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日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年春アニメのうち、6月11日深夜に録画して6月12日に視聴した作品は以下の1タイトルでした。

 

 

忘却バッテリー

第9話を観ました。

今回はいきなり要の記憶が戻ってしまうという全く想定外の展開で、記憶喪失時とのキャラのギャップにムチャクチャ笑わされました。まぁいきなりというか、前半パートは要の記憶を戻そうとして色々と試してみる展開だったので、その結果として記憶が戻ったといえるんですが、かなりそこからして大爆笑のギャグ展開だったので、まさかあんなので記憶が戻るなんて全く予想していませんでした。

また、記憶が戻った要が嫌な奴になってしまうんじゃないかという心配はあったんですが、聖人ともいえる爽やかイケメン完璧超人になっていて、不快感は無くて、むしろこれまでと別ベクトルでバカバカしいぐらい現実味の無いキャラが死ぬほど面白かった。周囲のキャラとの関係性も、驚き呆れる藤堂と千早と山田とか、要を崇拝する土屋とか、いきなり忠犬みたいになる清峰とか、みんなしっかりお笑い要員として機能していて素晴らしかった。

ただ、このまま要の記憶が戻ったままだと作品の趣旨が変わってしまうと思うので、たぶんまた記憶喪失のアホに戻るのだろうとは思います。賢くなった要も今はギャップで面白いけど、慣れてしまったらそんなに面白くないだろうし、やっぱりアホの要の方が面白いですね。だからまたアホに戻るんでしょうけど、アホに戻ったところで今期のお話は終わりなのかもしれないですね。次回から氷河高校というところとの試合みたいですし、帝徳へのリベンジは2期までお預けなんでしょう。まぁ2期があればの話ですけど。あんまり作中時間は意識してなかったんですが、どうやら現時点で春季大会の決勝前みたいなんで、もう少ししたら夏の甲子園の地方予選が始まる時期ですね。そうなると帝徳へのリベンジは夏の予選でということになるのかもしれません。

まず今回の冒頭は前回のCパートと同じ、浜辺で清峰と要が喋っている場面であり、要が清峰に天賦の才で他の選手たちを殺していくとか、自分が共犯になってやるとか言ってる場面です。これは前回は唐突で意味不明だったんですが、今回もやっぱり意味不明なままではありますが、おそらくはシニア時代の回想シーンなんだろうと思います。つまり、ここで登場しているのは記憶喪失になる前の要なんだろうと思います。なんか深い意味があるシーンなんだろうとは思うんですが、今の段階でそこを考察してもあまり意味は無いと思うのでスルーしておきます。

その後、OP曲の後、本編が始まると現在の小手指野球部の練習場面となり、前回加入した2年のオタクの土屋先輩がすっかり要と意気投合している様子が描かれる。土屋は要のキャラが二次元っぽくてぶっ刺さっているようで、特に「記憶喪失」という設定がお気に入りのようで「要くんが記憶が戻ったらどうなるんだろうね」なんて言ったりする。それで藤堂と千早が面白がって、要の記憶を戻すために色々試してみようとノリで言い出して山田も巻き込まれる。それで清峰と土屋も一緒に要を連れて練習後の下校時に、まず藤堂が要の頭をぶん殴ってみる。

しかしそういう脳筋スタイルでは要の記憶は戻らない。まぁそんなので戻ってるならとっくに医者が戻してるはずです。そこで次は千早が「音楽と記憶は密接に繋がっているらしい」と言って要をCDショップに連れていき、過去の記憶に関連のありそうな音楽を視聴させようとするが、そもそも要が過去にどういう曲を聴いていたのか分からない。それで過去のヒット曲を聴かせるが無反応なので、きっと野球漬けでヒットソングなど聴いていなかったのだろうということで藤堂が野球関連音楽ならば効果があるかもしれないと言って甲子園の応援曲を聴かせたりする。結局それでも要の記憶は戻らず、言い出しっぺの千早は自分の好みの音楽を勝手に視聴していて、自分の欲しいCDを買っていて、要のことはほったらかしでした。

まぁもともと半分遊びでやっていたこと(ヒドい)なので藤堂も千早もそれで帰ろうとしますが、そこで土屋が催眠術を試してみようと言い出す。実際に催眠術は過去の記憶を探るのに使われたりするのですが、藤堂たちは土屋も要で面白がって遊ぼうとしているのかと誤解する。それで土屋は皆に失望して催眠術について語り始めるのだが、それは医療行為というよりもかなりオカルトに寄った話で普通に怖かった。それで土屋が見つけた催眠術師の事務所に行ってみると、なんとも胡散臭いオッサンが胡散臭い装飾の部屋で「ガンガン最近術かけていくよ~」とか言って五円玉をぶら下げたヒモで要に催眠術にかけようとしてくる。そして「眠くなってキタキタキタァ~!」とか大声で喚くんだが、そんなにうるさくて眠くなるわけがないだろうと、もう藤堂とか千早は腹筋崩壊してしまう。

だが突然に要が倒れてしまい、ぐっすり眠っているので、なんとインチキ催眠術が効いたのかと皆が驚くと、当の催眠術師が効いたことに一番驚いてて、それを見てまた藤堂と千早は笑い死にしそうになる。だが、せっかく面白くなりそうなところだったのに、清峰が眠った要を引きずって連れ帰ってしまう。一応は催眠術にかかったのだから記憶を戻すのを試みてみるべきだったんじゃないかと藤堂たちは文句を言いますが、清峰は要は催眠術にかかったのではないと言う。実は最近は要は清峰のハードな早朝トレーニングにも付き合うようになっていて、それで疲れて眠っただけなのだろうと清峰は言う。それを聞いて皆は、記憶など戻らなくても今の要でも十分に小手指野球部の正捕手なのだと気付き、もう要の記憶を戻そうなんて言って遊ぶのはやめようと思うのでした。

なんていうイイ話で終わってもよかったと思うんですが、その後、後半パートから意外すぎる展開となっていく。翌朝、なんと要の記憶が戻ってしまうのです。あのインチキ催眠術にかかったことが何らかの影響を及ぼしたのかどうか分かりませんが、母親にも悪態をつかず礼儀正しいという普段の要では考えられない態度が描かれます。そして朝の部活では一番乗りして自らグラウンド整備して、清峰に「球捕れ」と言われたら「誰にモノ言ってんだ?」とクールに返す。皆は何かの冗談なのか体調でも悪いのかと思うが、要は普段は「葵ちゃん」呼びの藤堂に対して「藤堂」と苗字で呼び、藤堂や千早のシニア時代の特徴をスラスラ喋り始める。しかもなんと山田のシニア時代のことまで覚えていて、割と高い評価をする。清峰は3人のことを覚えていなかったが、要は対戦相手であった3人のことをしっかり調べた上で対戦して、しっかり覚えていたのです。そして、それを聞いて、皆は要の記憶が戻っていることを知り驚愕します。

一体どういうことなのかと皆は要に質問しますが、むしろ要の方が意味が分からず戸惑っていたようです。どうやら今朝急に記憶が戻って、その代わりに記憶喪失中の記憶が無くなっていたようで、要は自分が都立の小手指に入学していることに驚いたみたいです。だが自分が野球部に所属していて、そこに清峰もいて、最強の二遊間である藤堂と千早、堅実な実力者の山田、真面目に野球に取り組む2年の先輩たちが居るということを知って、このチームならば甲子園を狙えると判断し、前向きに甲子園を目指そうとしていた。

要が元の智将キャラに戻ると、途端に唯我独尊キャラだった清峰はオドオドし始めて、要の指示に従ってダッシュ練習を始めたりするので藤堂たちは驚く。一方で要はチームの底上げのために2年生を主に鍛える練習を開始して、要が元に戻ったことでせっかく強いチームになりそうなのに自分たちが足を引っ張ることになるんじゃないかと気を遣う2年生の先輩たちに対しても、いつもの無礼な物言いはすっかり無くなった要は「僕たちはチームですから、一緒に強くなっていきましょう」と仏のような笑顔で接する。それで2年生たちはすっかり要の魅力の虜になる。また要はこれまでチームの頭脳役を務めていた千早に感謝の気持ちを伝えて、これから一緒にやっていこうと言う。自分が復活したからこれからは自分が仕切るとか言わないところが偉い。全く完璧な聖人っぷりです。

また要は女子にもモテモテとなりますが、野球以外に割く時間が無いと言ってクールに女子たちのアプローチを躱して、ますます女子の心を虜にするのだが、そうした要に嫉妬する藤堂と千早も、結局は智将キャラでも要は童貞卒業は出来ないのだと気付き、それで安堵します。また要はバッセンに誘われて、バッセンは苦手だと言いつつ華麗にホームランを連発する。バッセンが苦手というのは、バッセンの球はタイミングが読みやすくて簡単に打ててしまうからだとクールに言う要だが、そんなのは当たり前の話で、打ちやすいからバッセンなのだが、そんな当たり前のことを言ってもカッコよく見えてしまうのが笑ってしまう。

そうして要の指導する練習によってチームの力は底上げされていき、要は練習試合をやりたいと言い出す。自分が記憶喪失の間に帝徳と練習試合をやったと聞いた要は、おそらく帝徳に進学した国都が監督に直訴して練習試合を組んだのだろうとか、それで小手指が大敗したので国都は幻滅してもう練習試合に応じてくれないだろうとか、まるでプロファイラーのように全てを読み切っていく。もうアホらしくて笑えてくる。

そういうわけで帝徳との練習試合は諦めた要は、ちょうど春季大会の時期だったので、春季大会の準決勝で敗退して翌日の決勝に進出出来なくなって日程に空きが出来たチームに交渉して、練習試合の約束を取り付けたのだという。普通は不可能な交渉だが、要はもともとシニアの有名選手でその高校からも誘われていたのであろうと思われ、監督とも面識があったからそういう交渉が可能だったのだろう。相手高校としても夏の予選に向けて強いチームとの練習試合は望むところであり、清峰と要のバッテリーに藤堂や千早もいるチームと聞けば、断る理由も無いであろう。

そういうわけで翌日は練習試合ということになったわけですが、相手高校がどこなのかという話になり、要が「氷河高校」だと言うと、千早が妙な反応をします。どうやら千早は氷河高校に何か因縁があるようですね。そして要に肩を休めるよう言われていた清峰が要に1球だけ捕ってほしいと頼み、記憶の戻った要が初めて清峰の投球を受けることになる。ここで、完全に本気になった清峰の球を山田たちは小手指のグラウンドで初めて見ることになり衝撃を受けたというところで今回は終わり、次回に続きます。これで残りは3話となり、次回は氷河高校との練習試合が描かれることになりそうですが、千早の様子もなるところです。千早の過去が掘り下げられるのでしょうか。また、今期どういう締め方をするのかも気になるところで、要が再び記憶喪失状態に戻るのかどうかも気になるところです。

 

 

 

さて今期2024年春アニメも残り半月の最終局面となってきましたので、ここで個人的に面白いと思っているランキングの現時点で視聴継続している19作品の状況を挙げておきます。なお下記の順位は6月11日深夜にテレビ放送を録画した分までのエピソードの評価を反映したものです。また、一応順位表には既に視聴を切ったBランクやCランクの作品も挙げておきます。なお×マークが付いているのは途中で視聴を打ち切った作品です。

まぁ大体は各作品が収まるべきところに収まってきたという印象ですが、ラストの締め方次第でまだ順位が動くところは多いし、各ランクの作品数も変わってくる可能性はあります。特に上位作品で残っている話数が多めの作品が多いので、ここからの最終盤で今期の状況が結構変わってくるだろうと思います。

 

◆Sランク(大満足した作品)

1位 ガールズバンドクライ

2位 響け!ユーフォニアム3

3位 夜のクラゲは泳げない

4位 忘却バッテリー

5位 怪異と乙女と神隠し

6位 終末トレインどこへいく?

 

◆A+ランク(満足できた作品)

7位 ゆるキャン△SEASON3

8位 ダンジョン飯

9位 花野井くんと恋の病

10位 無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール

11位 転生貴族、鑑定スキルで成り上がる

12位 狼と香辛料 merchant meets the wise wolf

 

◆A-ランク(普通に観れた作品)

13位 転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます

14位 怪獣8号

15位 死神坊ちゃんと黒メイド(第3期)

16位 鬼滅の刃 柱稽古編

17位 アストロノオト

18位 ワンルーム、日当たり普通、天使つき。

19位 ささやくように恋を唄う

 

◆Bランク(退屈だった作品)

×20位 変人のサラダボウル

×21位 魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

×22位 アイドルマスター シャイニーカラーズ

×23位 WIND BREAKER

×24位 烏は主を選ばない

×25位 リンカイ!

×26位 Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ

×27位 じいさんばあさん若返る

 

◆Cランク(苦痛だった作品)

×28位 HIGHSPEED Etoile

×29位 Unnamed Memory

×30位 THE NEW GATE

×31位 出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした

×32位 Re:Monster

×33位 喧嘩独学

 

 

今期は現状、Sランクが6作品、A+ランクが6作品、A-ランクが7作品あり、SランクとA+ランクを合わせた上位作品の数は現状で12作品となっていて、決して多いとはいえない。現状は決して豊作クールとはいえない、普通のクールであり、上位作品の作品数的には割と不作寄りの普通のクールと言っていいと思います。

Sランク作品の数は現在は6作品だが、1作品が加わって7作品に増える可能性は高めであり、更に2作品増える可能性まではある。逆に1作品減って5作品になる可能性もあるので、最終的なSランク以上の作品数は5~9作品の間ぐらいの幅はある。一方でA+ランクの作品数も現状は6作品だが、最終的に5~11作品の間ぐらいの幅はある。まぁSランクとA+ランクの作品の総数は最大で16作品ぐらいまでは増える可能性はあり、そうなればかなりの豊作クールだったとは言えるだろうけど、それはあくまで予想出来る最大値であって、実際はそこまではいかないでしょう。逆に現在の12作品という数値よりも減るということもないと思うので、完全なる不作クールともならないでしょう。まぁ現実的な線としては、Sランク以上の作品が6~8作品、A+ランクの作品が5~7作品の範囲内で、SランクとA+ランクを合わせた上位作品の合計が13~14作品というところでしょうね。これならばやはり「普通のクール」ということになるでしょう。

「豊作寄り」という印象にならないのは、上位の作品数的に物足りないという理由もありますが、やはりSランク作品の質的に少し物足りない印象があるからでもあります。現状のSランクは上位の3作品が極端に強い印象で、この3作品が存在しているというだけで今期が不作クールであると言うことは不可能であるといえるぐらいだが、下位の3作品との間がかなり開いている印象であり、Sランク全体のレベルは前クールに比べると少し低いように思える。逆に今期のA+ランクは前クールに比べるとレベルが高い印象なのは、Sランクに上がり切っていない作品が現状でまだA+ランクに在るということと、本来はA+ランク下位にある作品がまだA-ランクに在るという2つの理由によるものです。

Sランク下位の作品もこれから最終盤に上位を追い上げていく可能性があり、A+ランク上位の作品がSランクに上がる可能性も、A-ランクの作品がA+ランクに上がる可能性も、これからの最終盤にあるわけですから、ここからの最終盤の展開次第で今期の印象も変わっていくのだと思います。

 

 

それではまずはSランクですが、現状は6作品あります。この6作品のうち、1位の「ガールズバンドクライ」と2位の「響け!ユーフォニアム3」は実質的には現状で既にSSランクに評価していますが、ストーリー重視の作風なので一応最後まで見届けないとSSランクに上げるのは適切ではないと思っているのと、2作品が競っている状況なので順位をしっかりつけるためにSランクに留めているだけであり、おそらくこのまま順調に盛り上がって終われば最終的にSSランクに上げると思う。

逆に現状Sランク最下位の「終末トレインどこへいく?」は最終話の出来が悪ければA+ランクに落ちる可能性はある。ただ残すは最終話のみですし、オリジナルアニメなので綺麗に締めるとは思うのでSランクに残る確率の方が高いとは思っています。また、現状A+ランク最上位の「ゆるキャン3期」はラスト2話が順当に盛り上がればSランク下位に返り咲く可能性は高いと思っています。

最下位の「終末トレインどこへいく?」以外の現状のSランク5作品の中で上位3作品の「ガールズバンドクライ」「響け!ユーフォニアム3」「夜のクラゲは泳げない」はここまでがかなりの上出来なので、仮にこの先のエピソードが全部クソみたいだったとしてももうSランクから落ちることはないでしょう。一方でその下位にある「忘却バッテリー」と「怪異と乙女と神隠し」の2作品は、ともに残り3話もありますから、さすがに3話全部がクソみたいだったらSランクから落ちるとは思いますが現実的にはちょっとありえないとは思う。だからこの5作品は最後までSランクはほぼ安泰だと思います。

この鉄板5作品に加えて、「終末トレインどこへいく?」がSランクに生き残って、「ゆるキャン3期」がSランクに返り咲いてきて、それでSSランクも含めたSランク以上の作品が7作品になるというあたりが最も可能性が高そうな最終結果予想といえます。そこに可能性は低めだがA+ランクから「ダンジョン飯」「花野井くんと恋の病」「無職転生Ⅱ」あたりが上がってきて加わるという可能性もある。

まぁSランク以上が7作品あれば普通より少し豊作寄りな印象であり、そこに更に2作品も加われば豊作クールと言っていいでしょう。SSランク候補が2作品もある状況ですから豊作クール感は増すはず。しかし、それでも何だか前クールに比べると現状のSランクに物足りなさを感じる理由は、上位作品と下位作品の間に開きがあって、その間を埋めるべき作品が空白になっている印象だからです。

前クールはSランク上位作品として「僕の心のヤバイやつ」「ゆびさきと恋々」「葬送のフリーレン」という非常に有力な名作が揃っていて、更にその上に「魔法少女にあこがれて」という最強の作品があり、更にその上に「勇気爆発バーンブレイバーン」という規格外な作品があった。だが今期は「ガールズバンドクライ」「響け!ユーフォニアム3」という規格外な作品があり、その下に「夜のクラゲは泳げない」という最強の作品があるが、その下にあるべき「僕ヤバ」「ゆび恋」「フリーレン」クラスの有力な名作が今のところ欠けていて、Sランク下位作品である「忘却バッテリー」「怪異と乙女と神隠し」が続いているという状況となっているのです。

ただ「忘却バッテリー」も「怪異と乙女と神隠し」も、ともに残り3話もありますから、ここからの追い上げで「僕ヤバ」は無理としても「ゆび恋」や「フリーレン」ぐらいのレベルに上げてくる可能性は十分ありますから、そうなれば上位作品が強いぶん、作品数は少なくても前クールと遜色ない印象にはなると思いますから、「忘却バッテリー」と「怪異と乙女と神隠し」のここからの盛り上がりを期待していきたいと思います。「忘却バッテリー」と「怪異と乙女と神隠し」は両作品ともに漫画原作で原作は完結していないので物語途中の中途半端なところで終わるでしょうから、ここから上位3作品に追いつくのは難しいと思われ、作品タイプは違うが似たような条件で4位争いをしていくことになると思います。もし「ガールズバンドクライ」「響け!ユーフォニアム3」がSSランクに上がれば、この「忘却バッテリー」と「怪異と乙女と神隠し」は繰り上がってSランク2位と3位になる作品ですから、なんとか「ゆび恋」「フリーレン」ぐらいのレベルまでは上げていってほしいものです。

そして現状Sランク上位の3作品ですが、3作品ともに今期で物語が完結予定であり、最終盤はかなり盛り上がってくるはずなので、下位作品がここからどれだけ頑張っても追いつくのはほぼ無理だろうと思います。この中で現状3位の「夜のクラゲは泳げない」は上位2作品がSSランクに上がった結果Sランク1位になったとしても別に全く違和感は無いぐらい完璧な作品であり、普通に神アニメです。ただ単に今期はたまたまそれ以上の規格外の2作品とバッティングしてしまっただけのことです。

その上位2作品のうち、まず「ガールズバンドクライ」はストーリー自体は極めて王道で緻密に作ってある正統派作品だが、アニメ作品としてトータルで見れば極めて革新的な作品であり、既存のアニメ制作の文脈と全く違う文脈で作られていて、しかも十分に計算され尽くしていて勝算を立てた上で作られている、東映アニメーションが仕掛けた一種の革命的作品といえる。一方で「響け!ユーフォニアム3」は京都アニメーションの最高傑作といえる「響け!ユーフォニアム」シリーズの集大成的作品であり、ある意味で既存の日本のアニメーションの1つの歴史の到達点、頂点といえる作品です。この新旧2つの歴史的作品と比較されてしまうと、さすがに神アニメといえる「夜のクラゲは泳げない」も劣勢は免れないでしょう。そして、この上位2作品のどちらが上位に立つかは最後の最後まで予想は不可能ですが、現時点ではクール中盤に超神回を連発した「ガールズバンドクライ」の方が1歩リードしています。

 

「ガールズバンドクライ」は1話はちょっと独特の作品性に困惑したが、2話以降はずっと神回で、見返してみると1話も十分に神回。ストーリーもずっと今期トップクラスだが、それでもクール前半はそれも含めて総合力で「ユーフォ」に僅かに及ばず、ライブシーンの完成度の高さで対抗している状況だった。しかし7話以降10話までの盛り上がりは異常で、ライブシーン無しでも「ユーフォ」に勝てている。残り3話はライブもあり更に盛り上がりそうなのでこのまま逃げ切ることも十分ありえる。

 

「響け!ユーフォニアム3」は物語や作画や演出は今期では圧倒的であり、個々のエピソードの完成度も高いが他の作品が競り合えるとしたらその部分だけ。1話と2話はややスローな立ち上がりだったが3話と4話は超神回で5話からコンクール編が始まり全てハイレベルな出来ではあったが溜めの展開が9話まで続いた。そのぶん中盤に盛り上げた「ガルクラ」が上に立ったが溜めといっても「ガルクラ」以外太刀打ち出来るものではない。10話が超神回で残り3話も凄そうなので十分1位を狙える。

 

「夜のクラゲは泳げない」は5話で新年を迎えたところまで完璧な出来だった。ただクール後半に謎を残す構成だったので6話と7話は良回だったが少し焦れた。8話は山場の回で9話で花音の過去が明かされ10話で花音のカムバックが描かれハズレ回は皆無で全話とも完成度が高いがクール後半の盛り上げが上位2作に比べてやや弱い印象。ただ残り2話はかなり盛り上がると思われ、上位2作に追いつくかは未知数だが3位は安泰と思う。とにかく上位2作が強すぎるだけで普通に1位クラスの作品。

 

「忘却バッテリー」は記憶喪失の高校球児のお話で、ギャグアニメとして今期で最もハイレベルな作品。ただそれだけでなく野球の描写が本格的で、しっかりアツい青春ドラマが描かれている。序盤はギャグが際立っていてA+ランク中堅ぐらいの評価だったが中盤に入るとアツい場面が増えてきてA+ランク上位になり6話と7話のイップス回が神回でSランクに上がった。更に8話もアツく9話は一転してギャグが最高で順位を上げ、残り3話が盛り上がれば4位を維持してワンチャン3位もあるかも。

 

「怪異と乙女と神隠し」は独特のテンポで描かれる怪異ミステリーで、ユルい日常パートとホラーミステリー部分との緩急が激しくて落差が大きい。中途半端と思う人は受け付けないだろうけど、日常パートは普通に萌えて面白いし、ミステリーパートは切れ味が鋭くて十分に満足できるので個人的には全く問題ない。何より奥底に描かれた人間ドラマが味わい深い。物語途中で終わると思われ残り3話も今のペースのままだろうけどSランクは維持しそう。予想以上に盛り上がれば4番手まではいくかも。

 

「終末トレインどこへいく?」はずっとカオスな内容で驚かされ笑わされてきた。全体的には謎が多くて意味が分からないところが多くて、かなりテキトーなところもあるのだが各エピソード内容は手を変え品を替えていつもしっかり楽しませてくれる。4人の会話劇も面白い。ただ謎が大きかったぶん終盤は壮大な展開を期待していたが現状は残り1話まで来て期待していたほどにはなっていない。一気に盛り上がれば順位が上がるかもしれないが、最終話が綺麗にまとまればSランク維持というところ。

 

 

次にA+ランクですが、現状は6作品あり、そのうち「ゆるキャン3期」は一時的にSランクから落ちてきているがここから盛り上げて締めればSランク復帰を見込んでいる準Sランク作品なので、最終的に5作品となる可能性もあり、どうも作品数としては少なめな印象です。ただ質的には前クールのA+ランクよりは充実している印象で、「ゆるキャン3期」を除いた5作品ともにA+ランク上位から中堅ぐらいに評価できる作品であり、A+ランク下位でギリギリ引っかかっているような作品は無い。

だから、現状のA+ランクの作品数が少なくて質的にも上位に偏っているのは、本来はA+ランクの下位ぐらいに届く実力のある作品が現状まだA-ランクに留まっているのが原因といえます。「転生したら第七王子だったので気ままに魔術を極めます」と「怪獣8号」は私がストーリー重視派でなければA+ランク下位には評価していたはずであり、残りエピソード次第ではA+ランク下位に上がる可能性はある。「死神坊ちゃんと黒メイド3期」は本来はA+ランク下位ぐらいの作品だと思うがここまでどうもイマイチだったがここから物語のフィナーレなので感動的に締めればA+ランク下位に上がってくる可能性はある。「鬼滅の刃 柱稽古編」は最終話が45分尺となって話数補正が外れればA+ランクに上がるはず。

更に「ゆるキャン3期」がSランクに上がれず、Sランクから「終末トレインどこへいく?」が落ちてきたりすれば、最終的にA+ランクは最大11作品まで増える可能性はあるが、まぁ現実的には5~7作品ぐらいの範囲に収まるでしょう。とにかく現状のA+ランク作品の中でここからA-ランクに落ちる可能性のある作品は無く、むしろSランクに上がる可能性はゼロではない作品は散見されます。

現状6作品の中で「ゆるキャン3期」が準Sランクでやや別格だが、「ダンジョン飯」と「花野井くんと恋の病」もかなり充実している。ただ「ダンジョン飯」は残り1話で中途半端に終わりそうなのでSランクは厳しそうで「花野井くんと恋の病」は残り2話あるのでSランク復帰の可能性はまだ高いとは思う。「無職転生Ⅱ」は本来はA+ランク内では最有力作品という期待だったが、ここまでやや期待外れな印象。ただ残り3話の期待感はA+ランク内で最も高い作品なので挽回を期待したいところ。「転生貴族鑑定スキルで成り上がる」と「狼と香辛料」はさすがにSランクは厳しいでしょう。

 

「ゆるキャン3期」はストーリーの盛り上がりは期待できないがキャラ魅力とキャンプや旅や食事の描写の緻密さ、ほっこりする会話劇、意外に秀逸なギャグセンス等で唯一無二の魅力の作品。それら要素が順調に出ている間はSランク下位に常駐出来る力があるが、最近2話はちょっとキャンプや旅要素があまり動かず一旦A+ランクに落とした。ただ残り2話お花見キャンプが盛り上がって綺麗に締めればSランクに復帰すると見込める。

 

「ダンジョン飯」はクオリティが常に高い作品だが物語の展開はスローで個人的にダンジョン設定が不得意というのもあり、特に後半クール前半はイマイチなエピソードもあったのでA-ランク上位からA+ランク下位あたりの評価だった。だがクール後半になってエピソード内容が充実してきて特にここ数話は神回続きでA+ランク内で順位が上昇した。ただ残り1話であり中途半端に終わると思われるので現状維持で終わるだろうと思う。

 

「花野井くんと恋の病」は最初は変則的なラブコメという印象でクール前半は2人が交際するまでの恋愛イベントが丁寧にテンポ良く描かれていて隙の無い作りという印象でSランクに入ってたが、2人の関係が安定してくると盛り上がりを欠いてラブコメとしてマンネリ気味になってきた。それでも2人の成長物語として出来は良いがSランクと言えるほどではない印象。残り2話が予想以上に盛り上がったらSランク復帰の可能性はある。

 

「無職転生Ⅱ」の後半クールは、まずクール前半の学園編は前半クールの続きで、感動的なイイ話が多かったがルーデウスがあまり活動的でなくてSランクにするには少し物足りなかった。クール後半の迷宮編でSランクに上がると期待していたが、現状は話を急いで進めすぎていて話の面白さが伝わらずキャラの魅力しか伝わってない印象で、残り3話は流石にだいぶ盛り上がると思うがこういうペースが続くとSランクに届くのは厳しそう。

 

「転生貴族鑑定スキルで成り上がる」はちょっと子供っぽい感じの作りだが物語の内容は重厚な大河ドラマ風味があり各エピソードの内容も充実して見応えがあり、回を重ねるにつれ順位が上がりA+ランク上位まで昇ってきた。ただ7話の父の死が今期の物語のピークとなっている感が強く、8話以降は新たな大きな物語の序章的な内容なので、面白いんだが現状は8話以前に比べると落ちる印象。残り2話で一気に盛り上がるとも思えない。

 

「狼と香辛料」は今期分は連続2クール作品の前半クール分であり、中世経済をネタにした物語はちょっと難しいけど惹きこまれる面白さがあり、恋の駆け引きの会話劇も楽しい。ただファンタジー要素やアクション面などはちょっと古臭さは感じる。だいたい3~4話で1つのエピソードを構成していて最後は必ず盛り上げて締めてくれて満足出来るが、やはりスローペース感は否めない。今期分は残り2話だがまぁ同じペースで進むのだろう。

 

 

A-ランクは現状7作品ありますが、このうち「鬼滅の刃 柱稽古編」は話数補正で半ランク分順位を下げていますので実質的には現状でA-ランク最上位ぐらいであり、終盤盛り上がるのでおそらく実質順位はA+ランクに上がっていくでしょう。ただ補正後の順位がA+ランクに上がるかどうかは微妙なところであり、補正が外れてA+ランクに上がる可能性も最後まである。それ以外は「転生したら第七王子だったので気ままに魔術を極めます」はかなり悩んだ末にA-ランクにしているので最終話を見て気が変わってA+ランクに上げる可能性はある。「怪獣8号」と「死神坊ちゃんと黒メイド3期」はここからかなり盛り返すことが出来ればA+ランクに上がる可能性はある。それ以外はA+ランクに上がる可能性は無いでしょう。一方で基本的にここからBランクに落とす作品は無いが、「ささやくように恋を唄う」はラスト2話が放送未定なので、その状況次第ではBランク落ちもあり得るとは思う。

 

「転生したら第七王子だったので気ままに魔術を極めます」は魔術バトルアクションや女の子の作画が異次元レベルで素晴らしく主人公のイキリやサイコっぷりもむしろ清々しくて高評価出来るのだが、やはりストーリーが薄味すぎるのでどうしてもA+ランクに評価することに抵抗がある。むしろ作画を最大限リスペクトしてこの順位。残りは1話なので現状維持だと思う。

 

「怪獣8号」はバトルアクションの作画がとにかくハイレベルで作画だけで評価する人なら高評価作品なんだろうけど私の場合はストーリー重視なので現状ではまだ世界観もよく分からないことが多くてキャラ描写も十分だとは思えず、とりあえず戦ってるだけという印象で満足出来るには一歩及ばない。残り3話でこの状況が激変すればA+ランク入りの可能性もあるかも。

 

「死神坊ちゃんと黒メイド3期」は物語最終章となる今期の前半も割とどうでもいい感じの話が多かったりしてイマイチで、後半になってきてクライマックス展開が盛り上がってきたが、どうも根本的にアクションシーンが盛り上がらないし要らないギャグシーンも多くて物語自体は良いけど思ったより盛り上がらない。残り2話は得意の感動展開と思うので少しは期待してる。

 

「鬼滅の刃 柱稽古編」は現状は修業してるだけであり、あんまり内容も濃い感じでもなく、柱の過去の掘り下げも富岡以外は無いしちょっと物足りない。それでも基本的に面白い作品なので実質的にはAーランク最上位だが話数補正でこの順位。残りは3話と思うが盛り上がるので実質順位ももう少し上がり最終話が45分枠なら話数補正も無くなりA+ランクには入ってきそう。

 

「アストロノオト」はSFラブコメであり日常コメディの趣もあって安定して楽しめています。派手に惹きつけるポイントはほぼ無い地味な作品なんですが、コメディとして堅実で崩れるところが無い。視聴している時は別にそんなに面白いとは思わないが、いつも続きは気になる。ちゃんと今期で完結する物語なので残り2話はこれまで以上に盛り上がり順位上昇も期待できる。

 

「ワンルーム日当たり普通天使つき」はハーレムラブコメですがラブコメ要素は薄くてキレの良いギャグと微エロとちょっとイイ話が取柄の作品で、クール前半はそれらの要素が安定していてA+ランクに常駐していたのだがクール後半になると全てがマンネリ化してきてA-ランクに落ちてきた。それでも一定水準はずっと保っているので残り2話もこのままでいくでしょう。

 

「ささやくように恋を唄う」はガールズバンドをやってる女子の百合恋がメインで描かれる話。ラブコメとして上手く出来てるとは思うがガチの百合は守備範囲外なのでちょっとついていけないところがある。作画がヤバいと思っていたら放送延期になり、残り4話のうちラスト2話の放送予定は未定状態。続きは興味あるので最後まで見るつもりだが順位はこのままだと思う。