2024春アニメ 4月14日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年春アニメのうち、4月13日深夜に録画して4月14日に視聴した作品は以下の7タイトルでした。

 

 

ワンルーム、日当たり普通、天使つき。

第2話を観ました。

今回もとわが天然可愛くて良かったです。また新ヒロインのつむぎも登場して、森太郎に片想いしていて、しかもとわの存在に気付き、とわが天使だということも知ってしまったので次回もいっそうトラブル連発で面白くなっていきそうです。やっぱりこういうバカバカしい作品は楽しい。1クールに1本はこういうのは欲しいところです。

今回はまずは最初は、とわが天国から地上に降りてきてから森太郎の部屋のベランダに来るまでの経緯の説明があったが、そういえば確かに前回はこのあたりの説明は無かったが、別にこの経緯の説明は無くてもいいとは思った。この作品はそういう細かいことはどうでもいいのです。

その後、とわと森太郎の夕食の場面となるが、これは前回2人で買い物に行って帰ってきた後、買い込んだ食材でとわが料理を作った場面であり、前回ラストの就寝シーンのオチの場面から時系列が戻っている。何だか構成がややこしいことになってますが、そういうのも別にどうでもいい。この作品を見ているとすっかり頭がアホになってしまい、そういうことはどうでもよくなってくるので、いちいち説明を入れてくれなくてもいいと思ってしまう。

とわの作る料理は美味しくて、森太郎はこんなに良くしてもらっていいものだろうかと考えてしまうぐらいです。しかしとわは天使ですので森太郎を幸せにすることが自分の務めと思っており全く平気みたいです。それでも何か自分がとわにしてあげられることは無いものだろうかと言う森太郎に対して、とわは人間界での風呂の入り方を教えてほしいと言う。それで森太郎は部屋にあるユニットバスの使い方をとわに教えてあげるのだが、実際にとわが風呂に入ると、森太郎は自分の部屋の風呂に初めて女子が入るという状況に緊張してしまい、これではいけないと思い、他のことをして気を紛らわせようとする。

だがテレビを見ていても、とわの入浴姿を頭の中で想像してしまい、こんな毎日が続いて自分は大丈夫だろうかと森太郎は危機感を抱く。とにかく別のことに集中しようと思い、テスト勉強を始めると結構集中できて、とわの入浴のことを忘れることが出来た。ところがそのせいで完全にとわが風呂に入っていることを失念してしまい、いつもの習慣でテスト勉強の合間に普通にトイレに行きたくなり、ユニットバスの部屋のドアを気軽に開けてしまうと、そこにはとわが裸で立っていて。森太郎もとわも焦りまくることになってしまった。

更にとわが自分がカーテンの影に隠れている間に森太郎に用を足してもらうとか言い出し、そんな羞恥プレイに耐えられない森太郎は尿意を我慢し、その後森太郎が風呂に入っているととわが背中を流しに入ってきたり、就寝時は狭いベッドに並んで寝る羽目になり森太郎は緊張してほとんど寝ることが出来ず、朝になってトイレに行くと中でとわが下着姿で着替えているのに鉢合わせしてまた2人で焦りまくったり、森太郎がズボンを下ろして便器に座るとそこにとわが入ってきてまた鉢合わせして2人で焦りまくったり、怒涛のラッキースケベの嵐となったのでした。

そうして、とわが来て3日目となり土日を挟んで森太郎が登校する日となり、森太郎はとわのたっぷり作った朝食を食べ過ぎて満腹状態で学校に行こうとしますが、とわは森太郎と一緒にいなければ森太郎を幸せに出来ないかたといって一緒に学校に行こうとする。それはマズいと思った森太郎は家で留守番するようにと頼み、とわはしぶしぶ承諾します。

そうして登校した森太郎は昼食の弁当は持って行かなかったが、それは朝食を食べ過ぎて気分が悪かったからでした。しかし、とわは森太郎が昼食はどうするのだろうかと心配して、弁当を作って学校に行ってしまいます。一方で森太郎の方は同じクラスの堤つむぎという女生徒に弁当を持ってきていないのを心配されて適当に誤魔化すと1人暮らしで食生活に不自由しているのだろうと誤解されてしまい、つむぎに「これから徳光くんの分のお弁当も作ってこようか?」という申し出を受けてしまう。実はつむぎは森太郎にことを秘かに好きだと思っていたのです。

ところがそこに窓の外にとわが飛んで来たので森太郎は慌てふためいてとわと屋上で待ち合わせ、とわは森太郎が狼狽しているのを見て自分が迷惑をかけてしまったと反省して謝り弁当を置いて帰ろうとしますが、森太郎はせっかくだから一緒に食べようと言ってとわを引き留めて屋上で一緒に弁当を食べます。しかし、とわが帰る時、森太郎と2人で会ってやたら距離が近いことや、とわが翼を出して飛んで帰るところをつむぎに目撃されてしまうのでした。今回はここまでですが、次回も楽しみです。

 

 

声優ラジオのウラオモテ

第1話を観ました。

この作品はラノベ原作で、アイドル声優をやっている女子高生2人が実はリアルではクラスメイトであり、そうした事実を知ったプロデューサーが企画した声優ラジオ番組で共演したことがきっかけでお互いの正体を知ることになったが、学校では仲が良くない2人は仕事中は表向きは仲良くするが裏ではケンカしてばかりという話。2人が互いに認め合い良きライバルとして競い合っていくようになるという話なのだろうけど、だいぶアイドル声優の世界を克明に描いている作品みたいで、ちょっと私には内容がマニアックすぎる気がした。普通の声優の仕事のアニメは「CUE!」なんかは2クール観たし、ああいうのは基本的に「演技」の話だったのでまだ理解出来たんですが、「アイドル声優」の世界というのは私には全く馴染みが無い世界で、そこが物語のキモになるみたいですから、ちょっと私には理解が難しい作品かなと思いました。それにちょっと百合っぽいようにも見えて、これは苦手なジャンルかなと思った。それでもムチャクチャ面白かったりすれば観るんですけど、そこまででもなかった。そういうわけでこの作品は1話切りさせていただきます。

 

 

怪獣8号

第1話を観ました。

この作品は「少年ジャンプ+」で連載されている漫画が原作で、怪獣が頻繁に出現して暴れる架空設定の現代日本が舞台となっているバトル作品です。今回は主人公である日比野カフカが日常業務である怪獣の死体処理の仕事をする様子が多く描かれた。日本防衛隊という軍事組織が怪獣の駆除にあたっており、その防衛隊によって駆除された巨大な怪獣の死体を解体して処理して町から取り除く処理業者がカフカの勤務先であった。

もともとはカフカは住んでいた町が怪獣に破壊されてしまい、幼馴染の女子の亜白ミナと共に防衛隊に入って怪獣を駆除することを誓い合ったが、成長して入隊試験を受けてカフカは落ちてしまい、ミナは合格して防衛隊で頭角を現して、現在はミナは隊長をやっていて、片やカフカは怪獣の死体の跡片付けであり、すっかり差がついてしまったとカフカは劣等感を感じていた。

しかし、処理業者で業務に追われる日々を送っていたカフカは、新しく入ってきた防衛隊志望のバイトの市川レノから防衛隊の試験の年齢制限が緩和されたことを聞き、再びカフカも防衛隊の試験を受けてみようと思う。ところがその矢先、怪獣の幼体が出現してレノが喰われそうになり、カフカは身を挺してレノを助けて、自分を犠牲にしてレノを逃がそうとする。そしていよいよ絶体絶命となった時、レノが現れて加勢してくれるが2人とも殺されそうになる。すると、そこにレノからの通報を受けて急行したミナ率いる防衛隊が現れて怪獣を倒してくれてカフカとレノは九死に一生を得て入院します。

それでカフカは自分とミナの間にはやっぱり大きな差がついてしまったと思い、今更自分が防衛隊に入っても仕方ないと思いますが、レノは自分の助けてくれたカフカのこと「カッコよかった」と言ってくれて、人を守るために逃げずに戦えたカフカはやっぱり防衛隊に入るべきだと言ってくれる。それを聞いてカフカは「自分には無理だ」という決めつけは自分の本当の気持ちにウソをついていたのだと気付き、やはり防衛隊を目指そうと決意する。

しかし、その瞬間、病室のベッドの上に謎の小型の怪獣が現れてカフカの体内に入り込み、カフカはどういうわけか心は人間のままで身体だけ怪獣になってしまう。そしてレノと共に防衛隊から追われる身となってしまったというところで今回は終わり次回に続きます。引きとしてはかなり良かったですけど、面白くなるのは次回以降という印象で、今回は前フリ的なエピソードであったと思います。

 

 

烏は主を選ばない

第2話を観ました。

今回は雪哉というキャラについて主に描かれたエピソードでした。というか、この雪哉がこの作品の主人公みたいです。北家が治める北方領の地方貴族、垂水郷長家の次男坊で、普段はボンクラの振りをしているが意外と切れ者で剣の腕も立ちます。どうやら3人兄弟の中で1人だけ母親が違うらしく、その母親は北家の姫らしい。つまり兄弟の中で一番高貴な血筋を引いているらしいのだが、雪哉本人は跡目争いに巻き込まれるのが嫌で、出世欲なども無く、兄が郷長を継げばいいと思っているので普段からボンクラを演じて目立たないようにしているようです。

しかし曲がったことが嫌いというか、自分の生い立ちが上級貴族の思惑で母と引き裂かれたりと不幸であったというのもあってなのか上級貴族への反感も強く、町で横暴を働く上級貴族の子弟たちを上手く立ち回って懲らしめたところ、その子弟がもともと務めることが決まっていた皇太子の付き人の資格を失ってしまい、空席となった付き人の任務のお鉢が雪哉に回ってきてしまう。予想外の事態に雪哉は困惑しますが、周囲の地方貴族子弟の中には雪哉が兄を追い落とそうとしてそんなことを仕組んだのだと中傷する者もいて、雪哉は腹を立ててコッソリとそいつをぶちのめしたりする。

そうして雪哉は皇太子、つまり若宮の付き人として勤めるため山内の都である中央山に行き、そこで若宮の住む御所に行き若宮と初めて対面するというところまでが今回は描かれました。この若宮と雪哉の出会いから物語が本格的に動き出すみたいですね。若宮の付き人は激務っぽくて、みんなほとんど辞めていくようですから雪哉も次回から大変そうです。また前回描かれた若宮の后選びの登殿に関しても、雪哉は北家の姫である白珠を支援するようにという密命も帯びてきていますので、雪哉が登殿に絡んでくる展開も描かれるのだろうと思います。まぁ今回は繋ぎ回っぽい内容でそんなに盛り上がる要素は無かったといえます。

 

 

夜のクラゲは泳げない

第2話を観ました。

今回はJELEEの3人目の仲間であるめいが加わるエピソードでした。前回はまひると花音がそれぞれ互いを「好き」になることで過去の挫折を乗り越えて再び輝ける道を見つけるストーリーが描かれましたが、今回も同じように、めいが「好き」を見つけることで過去の自分を乗り越えて輝くストーリーが描かれたのですが、めいの場合はその「好き」を一度失ってしまい、今回はその「好き」を形を変えて再び掴み取り新たな道を歩みだすというお話が展開されました。

今回は初めてOP曲が映像と共に流れて、そのOP映像の中でまひると花音とめいとキウイという4人のメインキャラがそれぞれ過去の自分と向き合う描写があり、4人それぞれのクラゲとのツーショットもありましたので、この物語は4人の少女たちが「好き」を見つけることで過去の挫折を乗り越えて成長して輝くようになるというお話なのだということが推測出来ます。非常に分かりやすく構成されている作品であり、完成度は非常に高い。贅沢を言わせてもらえば、完成度が高すぎ、まとまりが良すぎて、例えば「ガールズバンドクライ」とか「終末トレインどこへいく?」みたいなワケの分からない作品のパワーの前に印象が薄くなることが危惧されるぐらいだが、そこをしっかりとカバーする作画や演出のレベルの高さがある。というか、ストーリー的にも現状はこれだけ面白いにもかかわらず、まだキャラ紹介パートに過ぎず、本筋の話はまだ動き出していないと思われるので、クール中盤からが本領発揮だと考えると、やはり今期最有力作品の1つと見なしていいでしょう。

まず今回、冒頭はピアノの審査のようなものを受けている制服黒髪少女の姿が描写され、この少女が持つスマホに、この黒髪少女と茶髪の少女が一緒に写っている画像が出ているように見えるのだが、その後、OP映像の冒頭がこの黒髪少女の歌いだしの口元のアップだったり、OP映像の中で花音とこの黒髪少女がすれ違ったり抱き合っていたりするカットもあったり、黒髪少女が茶髪の少女と一緒にいるカットもあったりして色々と混乱させられますが、これらの混乱は意図して引き起こされているものです。

冒頭の場面でピアノに向かっている黒髪少女は今回の主役である高梨・キム・アヌーク・めいなのですが、彼女が持つスマホに映っている黒髪少女はめい自身ではなくアイドル時代の花音なのであり、OP映像の中で花音と一緒に登場する黒髪少女もめいではなく過去の花音なのです。一方でOP映像の中で茶髪の少女と一緒に登場する方の黒髪少女は現在のめいであり、過去のめいが茶髪の少女なのです。つまり、めいのスマホの画像は、黒髪だった頃の花音と茶髪だった頃のめいが一緒に写った画像だということになる。このあたりの混乱の原因は、過去の花音と現在のめいの外見が酷似しているからなのですが、その部分にこそ、めいというキャラの核心が示されているのだといえます。

この冒頭の場面はOP映像の後で始まる本編の終盤の場面に挿入されるシーンなのでここでは一旦置いておいて、まずはOP明けはまひるの自宅の場面で、花音と一緒にJELEEをやることを決めた結果、再びイラストを描くようになった様子が描写されます。花音が普通にアイドルをしていた時にはイラストレーターとしてのまひるとの接点は生まれようが無かった。しかし、現在は花音は素顔を隠しての配信シンガーをやっているので、ネットで音楽と共に配信するビジュアルが必要なのであり、まずは魅力的なイラストというのは大きな武器となる。だから覆面アーティスト「JELEE」はシンガーとしての花音と、イラストレーターとしてのヨル(まひる)の2人によって構成されることになるのです。

もともとはJELEEは花音が1人でやっていたのでちゃんとしたイラストは無い状態であり、まひるはさっそくJELEEのために新たなイラストを用意しようとしています。前回、壁画のクラゲに顔を描いて新たなクラゲのイラストを生み出したりしていましたが、あれはあくまで花音の演奏に合わせる形で壁画パフォーマンスをしただけであり、JELEEの活動のための新規イラストはまた別にちゃんとしたものを完成させようとしているようです。それはクラゲをモチーフとした萌え美少女のイラストであり、まひるはそれに「JELEEちゃん」と名付けてラフ案まで作っている。

そうした活動のためには資金もかかるということで、まひると花音は一緒に洋風居酒屋のような店でバイトを始めて、花音は張り切って今後のJELEEの新曲のためのスケジュールを立てている。まず歌詞を作り、イラストを作り、曲を作って、それからMVを完成させて配信してバズらせるという計画です。しかし、歌詞は花音が書き、イラストはまひるが描くとして、作曲は誰がするのかがまず問題でした。花音が作曲すると言いますが、花音は作曲は初心者みたいであまり期待は出来そうにない。それにこの計画には機材代も結構かかりそうなのでバイト代だけでは大変っぽい。募金を募ろうとか、パトロンを探そうとかバイト先の店の準備時間に2人がワイワイ言っていると、店に黒髪の少女が入ってきて、いきなり10万円を渡してきた。

もしや本当にパトロンが現れたのかと2人が驚くと、その謎の少女は「おしごとをしに来ました」と妙なことを言う。それで事情を聞いてみると、彼女はアイドル時代の花音の熱烈なファンだったようです。前回のハロウィンの夜の渋谷での路上ライブの映像がネットに上がっていて、それを見て彼女は覆面のシンガーの歌声が自分がかつて熱烈に推していた「サンフラワードールズ」の「橘ののか」の歌声に酷似していることに気付き、画像を精査して顔のパーツの形からこの覆面シンガーが「橘ののか」だと確信し、その覆面シンガーが自身を「JELEE」と名乗ってクラゲのアイコンについても言及していたのでネットで検索して覆面シンガーの「JELEE」のアカウントに辿り着き、そこに花音が顔を隠して投稿していたバイト開始記念の自撮り画像にこの店のロゴ入りのコースターが映り込んでいて、それで店を特定し、その画像に花音が「お金貯めて機材買うぞ!」と書き込みをしていたので、彼女は自分の推しの橘ののかが覆面シンガーとして活動を開始しようとして活動資金が足りなくてバイトをしているのだと知り、応援したいと思ってこうして店まで来て10万円を渡そうとしてくれているように見えた。つまり彼女が言った「おしごと」というのは「推しごと」つまり、「推し」である橘ののかを熱烈に「推す」活動をするという意味であるかのように思えた。

しかし、どうやらそういうのとはちょっと微妙に違うようです。彼女は花音が「橘ののか」ではなくて「JELEE」などという覆面シンガーとして活動すること自体が気に食わないようで、ましてやそのためにあくせくとバイトをして活動資金を稼いだりするようなのは彼女の抱く「橘ののか」のイメージに反する間違った行動「解釈違い」だと思っており、そんなことを止めさせるために活動資金を自分が提供して、自分の理想通りに花音を動かそうとしているようです。彼女が理想として目指している活動方針は、あくまで花音は「橘ののか」というアイドルとして復活してほしいというもので、出来れば今のような金髪ではなくて、昔のアイドル時代のように黒髪ロングの清楚イメージで活動してほしいみたいです。

ただ、そんなのはどう考えても非現実的です。花音は暴力事件を起こして世間が大騒ぎになりアイドルを引退する羽目になったのだから、今更「橘ののか」として復帰できるわけがないし、覆面シンガーでなく黒髪ロングで表立って活動したりすればすぐに「橘ののか」であることがバレて大騒ぎになるに決まっている。そんなことは常識で考えれば分かることなのにムチャクチャなことを言って無理を求めてくる彼女はかなりの厄介な橘ののかオタクといえましょう。

よく見ると彼女の持参してきている変なイラストの描かれたトートバッグも、花音の持っている変なトートバッグと同じものであった。まひるはなんて変なイラストのトートバッグなのだろうと花音のセンスを疑っており、同じトートバッグを持つ人間を他に見ることがあるなどとは思っていなかったので驚いたが、よくよく聞いてみると、そのトートバッグは花音が「橘ののか」としてアイドル活動していた頃にイラストを描いてデザインした限定グッズだったらしい。そんなレアなものまで入手しているとはますます厄介な人っぽいと思ってまひるはドン引きしますが、彼女は花音も自分と同じバッグを使っているのを見て大喜びで2つのバッグを手にして変なバッグの自慢をし始める。

しかし、花音はそんな彼女の熱烈なファン心理に水を差すように「橘ののかはもう居ないんだ」と言って10万円を突き返す。そもそももう「橘ののか」が復活することなど無理なのもあるが、それ以前に花音自身がもう「橘ののか」に戻る気など無い。今の花音の目標は、あくまで覆面シンガーの「JELEE」として、自分をかつて悪く言った人も含めて世間の人を幸せにすることなのです。だから、この10万円が「橘ののか」としての活動を求めての資金であるというのなら、それは受け取るわけにはいかないのです。花音はそういう気持ちで「橘ののかはもう居ないんだ」と言ったのですが、謎の黒髪少女の方は「橘ののかの復活はもう無理なんだ」と花音が現実を諭しているようにしか思えず、彼女自身それは難しいことは分かっていて、それでもファンとして熱い気持ちで応援しようとしていたのにそれを花音自身に否定されたように思って傷つき「ウソつき!」と捨てゼリフを残して店を出ていってしまった。

その後、花音はやっぱり10万円が惜しくなって突き返したことを後悔したりしたが、まひるはそれで良かったのだと花音の判断を支持し、2人で改めて地道にバイトで金を稼ごうということになりますが、ここで厄介なことが起きます。謎の黒髪少女が帰る時にどうやら間違えて花音のトートバッグを持ち帰ってしまったようで、花音の手元にあったトートバッグは謎の黒髪少女の方のバッグでした。なんとかバッグを取り戻さねばならないが、謎の少女が何処に帰っていったのかも分からない。

それで謎の少女の身元を調べるために残ったバッグの中身を探ってみると、ICレコーダーが出て来て、なんかヤバそうなストーカー気質っぽく見えたので盗聴でもしていたのではないかと怖くなり、録音内容を確認してみた。だが録音されていたのは盗聴した会話などではなく音楽でした。それも意外なことに「カラフルムーンライト」でした。

いや、橘ののかのファンと自称していた彼女が「カラフルムーンライト」の音源を持ち歩いていても、それは特に意外ではない。意外だったのはそれが独自のアレンジであったことだった。彼女のバッグの中にはピアノの楽譜も入っていて、どうやら音楽の勉強をしている子みたいであり、おそらく彼女が独自にアレンジした「カラフルムーンライト」なのでしょう。しかも、このアレンジが非常に良い感じで、原曲や花音がアレンジしたギターソロバージョンなどよりもずっと出来が良かった。

それを聴いて、花音は彼女が本気で「橘ののか」を応援してくれていたのだと痛感した。「橘ののか」が歌詞を書いたこの曲をこんな素敵なアレンジで生まれ変わらせてくれるなんて、よほど「橘ののか」を深く理解して愛していなければ出来ることではない。そんな熱心なファンに対してあんな冷たい言葉を浴びせてしまったことを花音は反省した。そんな花音を見て、まひるはもうアイドルは辞めたのに反省するのは意外だと言うが、花音は「ファンを大切にしたいという気持ちは変わっていない」と言う。しかし、そんなにファンを大切に思っていた花音がどうして2年前にファンを裏切ることになることを承知で暴力事件を起こしたのか不思議ではあります。何か隠された事情でもあるような気がします。それについては後々明らかになっていくのでしょう。

そして、更にICレコーダーの音源を聴いていくと、今度は聞いたことのない曲が流れてきた。どうやらあの謎の黒髪少女が作曲したものみたいです。それはとても良い曲であったが、それだけでなく、不思議なことに花音のフィーリングにとてもよくマッチした。まるで自分のために作られた曲であるかのように花音には感じられた。さっきの「カラフルムーンライト」のアレンジを自分が「凄く良い」と感じたのも、純粋に出来が良いというだけでなく、自分の感性にピッタリだったからだとも思えた。本当に彼女は「橘ののか」を表面的なアイドル像だけではなく深い人間性の部分、素の「山ノ内花音」の部分まで正確に理解してくれているのだ。だから、この未知の曲も自分のために作ってくれた曲なのではないかと花音には思えてきた。そういうふうに考えていると、さっき彼女が店を出ていく時に「ウソつき!」と言っていた言葉がどうも引っかかってくる。それに彼女の姿は妙に見覚えがあった。何か大事なことを忘れているような気がしてきて、花音はやはりあの黒髪少女ともう一度会って話をしなければいけないと思った。それは自分にとってとても大事なことだと思えたのです。

トートバッグの中には学生証も入っていて、彼女の身元の特定は簡単だった。名前は「高梨・キム・アヌーク・めい」と言い、どうもハーフっぽい名前であり、都内の音大の付属高校に通っていることも分かった。それで花音とまひるは2人でその高校に行ってみると、すぐにめいと遭遇し、めいを誘って学食に行って話をすることになった。そこで花音はICレコーダーに入っていたオリジナル曲の話をして、その曲がめいの作曲した曲だと確認すると、その曲を歌いたいと伝えた。

それを聞いてめいは嬉しさを滲ませるのだが、それでも「その曲を歌うのは誰なのか?」と質問してくる。それに対して花音が「今の私、JELEEの山ノ内花音が唄う」「橘ののかはもう居ない」と正直に答えると、めいは「私の曲を山ノ内さんが唄うのは解釈違いです」と言って、これからピアノの演奏テストがあるからと言って立ち去ってしまう。その「私の曲を山ノ内さんが唄うのは解釈違いです」という言葉は言い換えると、「橘ののか」が唄うのならば「解釈違い」ではないということであり、この曲はやはり「橘ののか」のためにめいが作った曲だったようです。

「橘ののか」は花音なのだから、花音が唄いたいと言うならば喜んで応じるのが正しいようにも思えるが、こうした一種の二次創作までやってしまうようなファン心理というのはそう単純なものではないのでしょう。このめいの作曲活動というのは、いわば「橘ののか」という作品を一次作品とした一種の二次創作でありアンソロジーのようなものであり、その所有権はあくまでめい自身にあり、もし「橘ののか」が使用したいと言えば許可される可能性は高いといえるが、「橘ののか」を否定する「山ノ内花音」が使用権を主張してもそれは通らないのでしょう。

これで交渉は決裂してしまったことになりますが、花音はめいに学生証を返すのを忘れてしまっていたのに気付いた。しかもその学生証にはオレンジジュースをこぼしてしまっていた。だが、そのオレンジジュースが学生証のめいの顔写真にかかって黒髪部分がオレンジ色になってしまっているのを見て、花音はその顔に見覚えがあることを思い出した。その思い出した相手は一度だけ会ったことがある「木村ちゃん」という名の「橘ののか」のファンの女の子だった。めいの正体は「木村ちゃん」だった、いや、「木村ちゃん」の本名が「高梨・キム・アヌーク・めい」だったのだと花音は気付いたのです。

実はめいはドイツ系の血の入ったハーフで、元は黒髪ではなくて明るい茶髪で、その髪色のせいもあり、変わった名前のせいもあって、まためい自身の引っ込み思案な性格もあって、学校で仲間外れにされて友達が出来ず1人ぼっちで、子供の頃から親に習わされているピアノをただ義務のように弾く生活にもウンザリしていた。そんなある日、デパートの楽器店に寄った際にその隣で「サンフラワードールズ」のチェキ会をやっていて、「橘ののか」の綺麗な顔立ちに惹かれてチェキ会の行列に並んで、ののかと会話することになった。

その時、めいは普段から自分の名前が変だと言われているんを気にして「キム・アヌーク・めい」という名前を言いかけて「木村」と言い直したのでののかはめいのことを「木村ちゃん」と覚えることになった。そして、そのチェキ会の時の会話で、めいは自分には友達がいなくて1人だという話をして、ののかも自分も同じだと言い、自分達は似た者同士だと言ってくれた。そして、めいが別に好きではないがピアノをしていると聞くと、ののかはめいのピアノの演奏をいつか聴きに行くと約束し「私はファンを絶対に一人ぼっちにしないって決めてるんだ」と言うので、めいは初めて自分が1人じゃないと思えて嬉しくなった。

そしてののかは「友達がいなくても、好きなものが無くても大丈夫」「私と、私の歌が木村ちゃんを一人にしないから」と言い、めいと指切りの約束をしてくれた。その後、2人で一緒にチェキを撮り、その画像に「いつか有名になって私の曲、書いてね」と文字を書き入れてくれた。その時、めいは生まれて初めて「好きなもの」が出来た。それは「橘ののか」というアイドルだったのです。その後、めいはその画像をスマホの待ち受け画像にして大切にして、髪をののかと同じ黒髪に染めて、ののかと同じ髪型にして、ののかの推し活動に励むことになり、待ち受け画像に記された約束を果たすため、ののかのための曲をピアノで作り続けた。そうしているとそれまでは義務的でしかなかったピアノを弾くのも楽しくなってきた。学校で他人とも普通に接することも出来るようになった。

前回、花音がまひるの描いたクラゲの壁画を「好き」になることによって一度挫折した後でも再び輝くことが出来たのと同じように、また、まひるが花音の歌を「好き」になることによって一度挫折したイラストレーターとしての輝きを取り戻すことが出来たのと同じように、めいもまた「橘ののか」というアイドルを「好き」になることによって、それまでの挫折を乗り越えて人生に輝きを見出すことが出来たのです。

しかし橘ののかの暴力事件騒動があり、橘ののかは引退してしまった。めいは「一人にしないから」「ピアノの演奏に聴きに行く」と言ってくれたののかの言葉はウソだったのかと思い深く落ち込んだが、世間がこんな騒ぎになってしまって仕方なかったのだ、ののかも被害者なのだと思って何とか耐え抜きののかを信じ続けた。そうしているとハロウィンの路上ライブ映像でののかがまだ音楽活動をしているのを見つけて、「橘ののか」の復活を信じて会いに行ったところ、ののか本人から「橘ののかはもう居ない」と言われてしまった。それでめいは、引退は仕方なくではなく、ののか自身の意思だったのだと理解し、ののかが「一人にしないから」「ピアノの演奏に聴きに行く」という自分との約束を破ったのだと思い絶望してしまった。そうして一旦、めいの人生から「好き」が失われ、輝きも失われてしまった。

その後、再度ののかが学校まで来て自分に会ってくれて、自分がののかのために作った曲を歌いたいと言ってくれて、めいは飛び上がるほど嬉しかったが、しかしののかはその曲を歌うのは「橘ののかではない」「橘ののかはもう居ない」と改めて強調した。それでめいはやっぱりののかは「いつか有名になって私の曲、書いてね」というあのチェキ画像の約束を忘れてしまったのだと更に絶望し、それでめいはその場を立ち去り、ピアノの演奏テストを受ける前にスマホの待ち受けのチェキ画像も消去してしまった。ここが今回の冒頭の場面ということになります。

そして絶望的な気分のままピアノに向かい演奏テストを受けようとした時、会場にいきなり花音とまひるが現れて、花音はめいに向かって笑顔で大きく手を振り「約束は守ったよ!木村ちゃん!」とエールを送る。花音は「木村ちゃん」との約束を決して忘れてはいなかったのです。ただ単にめいが「木村ちゃん」だということを髪色や髪型が変わっていたので気付いていなかっただけだったのです。確かにアイドルを引退する羽目になってしまい、めいに寂しい想いはさせてしまったが、それでも花音は「木村ちゃん」を1人にしたくはなかったし、木村ちゃんとの約束を果たしてピアノの演奏を聴きに行きたかったし、木村ちゃんに曲を作ってもらいたいとも思っていた。でも木村ちゃんが何処にいるのか分からなくてどうしようもなかっただけです。だから、こうして木村ちゃんの居場所が分かり、これから木村ちゃんがピアノの演奏をするのだと気付いて、花音は約束を果たすために慌ててピアノの演奏テストの会場に飛んできたのです。

そうした花音の気持ちが伝わってきて、花音が約束を覚えていてくれたということも分かって、めいは気持ち良くピアノを演奏することが出来た。それを聴いて花音もまひるも拍手を贈り、演奏を終えてめいは立ち上がるとそのまま花音に向かって「ののた~ん!」と叫んで駆け寄り抱き着く。花音も「演奏すごく良かったよ、木村ちゃん」と言ってめいの頭を撫でてあげます。めいから見れば自分との約束を守ってくれた花音はたとえ本人が否定してもそんなことは関係なくやはり「橘ののか」だったのです。そして花音から見て、たとえ髪色が変わっていたとしても自分との約束を覚えて拘りつ続けてくれて曲まで作ってくれていたのはやはり「木村ちゃん」だったのです。

めいは自分がののかのために曲をたくさん作って約束をちゃんと守ったのだということを伝えて、自分も一緒にJELEEをやりたいこと、自分の曲をののかに唄ってほしいという想いを伝える。その気持ちは花音にも通じて、花音はあくまでめいは「花音」ではなく「ののたん」と自分を呼ぶことを許可して、JELEEの活動においてはめいは「木村ちゃん」と自称することになった。まひるがJELEEの活動においては「ヨル」と名乗るのと同じです。

そして、めいは自分は橘ののかと山ノ内花音の両方を箱推しすることにしたのだと言いますが、まひるに「推しと友達になれて良かったね」と言われると、確かに橘ののかが引退して山ノ内花音になって再会しなければ、こうして「推し」と一緒に活動するなんていう展開にはならなかったのだと気付き、色々あったけど結果的にこれで良かったのだと感謝して、3人で新たな画像を撮って、それをスマホの待ち受けにするのでした。そうして今回の話は終わり、次回はおそらく4人目の仲間となるキウイの話になるのでしょう。楽しみに待ちたいと思います。

 

 

THE NEW GATE

第1話を観ました。

この作品はなろう系ラノベが原作で、なんかSAOみたいにゲーム世界から数万人ものプレイヤー達がログアウト出来なくなってデスゲームをやっていたけど主人公のシンの活躍でプレイヤー達はログアウトしていき、最後にシンもログアウトしようとしたら別のゲーム世界に飛ばされてしまい、どうやらそこは最初に閉じ込められていたゲーム世界の500年後の世界だったようだと分かる。そこでシンは前のゲームで自分の支援キャラであったエルフがこの500年後の世界でも生きていることを知って、会って事情を聞こうとするが留守にしていて、帰りを待つことにして、その間は冒険者ギルドに所属して冒険者として活動することにするという話が描かれました。

なんか作画がイマイチなので最初はゲーム画面だからなのかと思ったんですが、ずっとそのままだった。というか、ずっとゲーム内世界の話でしたから、ずっとイマイチな作画のままだった。キャラデザが妙に雑なのはもともとラノベのイラストやコミカライズに準拠しているのかもしれないが、制作会社は「冰剣」のところなんで、それで作画がイマイチなのかしれないとも思った。それなら「冰剣」みたいに絶妙なクソアニメ的な面白さがあるかというと、そういうアレンジも無く、普通に退屈な話でした。よく考えたら「冰剣」はクラウドハーツ単独であって横浜アニメーションラボは絡んでなかったから、横浜アニメーションラボが絡むとつまらなくなるのかもしれない。まぁかなりヤバめの作品ですが、それでも1話切りする理由も無いのでもうちょっと様子見しようと思います。

 

 

ささやくように恋を唄う

第1話を観ました。

この作品は「コミック百合姫」に連載している漫画が原作で、百合恋愛が描かれた作品です。ただ単純な百合恋を描くのではなく、百合恋愛が絡んでいるがゆえに両想いでありながら片想いというすれ違い状況を描くラブコメディみたいです。高校に入学した木野ひまりは入学式で新入生歓迎演奏をした軽音楽部のバンドのボーカルを務めていた3年生の朝凪依に「一目惚れ」してしまう。依はもともと1人で歌を唄ったり作曲したりするのが好きで軽音楽部の部員ではなかったが、その時はたまたま助っ人でギターボーカルをしていただけだった。

ところが入学式の後、ひまりが依に「一目惚れしました」と言ってきたので、依は人生で初めて愛の告白をされたと思い、ひまりが可愛かったのもあって、依もまたひまりに「一目惚れ」してしまう。これで両想い、いや依がひまりに想いを伝えていないので両片想いになったかのように見えたが、実際はひまりが依に「一目惚れ」したというのは、あくまで恋愛感情ではなくてファン心理としてであり、一方で依がひまりに「一目惚れ」したというのはガチの恋愛感情であった。

依は最初はひまりも自分のことを愛しているのだと思っていたので、自分が告白すれば両想いになれると思い、それでも初めての恋愛であったのでなかなか告白する勇気を出せず恋愛ソングを作ってみたりしていたが、翌日になって屋上で再びひまりと遭遇して、思い切ってひまりに告白の返事をしなければいけないと思い「私も一目惚れだったんだ」と伝える。しかし、依の歌に一目惚れしていたひまりは依が「私も一目惚れだった」と言うものだから、依が唄うのを始めたのも唄うことに一目惚れしたからなのだと解釈して同じものを好きな者同士だと言って喜ぶ。その反応を見て依はひまりの自分への想いがファン心理に過ぎないことに気付き、両想いだと思い込んでいたひまりとの関係が自分の片想いでしかなかったことを思い知ってしまう。

ただ、それでも熱烈にファンとして慕ってくるひまりの姿が可愛すぎて、依はどうしてもひまりとの恋をあきらめられず、まずはひまりにとってカッコよくて頼れる先輩として関係を築いていこうと思い、毎日放課後、屋上に依の歌を聞きに来ると決めたひまりに対して歌を捧げる日々を始めるのであった。そういうところまでが描かれた第1話であり、かなり完成度が高く、キャラも可愛らしいと思えましたが、やっぱり描かれているのは片想いとはいえガチの百合恋愛なので、どうしても少し抵抗はありましたね。百合好きな人ならもっと高評価できるエピソードだったのだろうとは思います。

まぁ私も百合の片想いを描いたラブコメ「あだちとしまむら」は結構ハマったので、これも同じようにハマる可能性はあるんじゃないかと期待はしています。「あだちとしまむら」も第1話時点ではハマらなかったので今後この作品の描写の仕方が上手ければハマるかもしれません。今回は導入だったと思うので次回以降に期待しています。