2024冬アニメ 3月22日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、3月21日深夜に録画して3月22日に視聴した作品は以下の3タイトルでした。

 

 

ダンジョン飯

第12話を観ました。

今回は倒したレッドドラゴンの燃料袋の中から見つかった人骨がどうやらファリンだったということが分かって、骨だけになった状態から蘇生は果たして可能なのかとライオス達は頭を悩ませる。それで、蘇生の条件は「魂が身体から離れていないこと」と「身体が元通りに復元されていること」だったので、この状態で移動させると魂が離れてしまうから、ここで蘇生させるしかないということになる。そうなるとマルシルが蘇生させるしかないのだが、マルシルは蘇生の専門家ではないはず。

しかしマルシルはこれまで仲間に秘密にしていたが古代魔術の研究をしており、黒魔術の蘇生魔術を使えるという。黒魔術は禁忌とされているらしく、使っているのがバレるとヤバいらしいが、この際そんなことは言っていられない。更に蘇生魔術には新鮮な血肉が大量に必要だが、普通は豚やヤギを使うがそんなものはすぐに調達出来ないので殺したレッドドラゴンの血肉を使うことにした。竜の肉での蘇生というのも前例が無いようでなんかヤバそうですが、これも他に方法が無いのでやるしかない。

そしてマルシルが地面に古代黒魔術の魔方陣を描いて、それからファルンの死体を元の形に復元するために骨格標本みたいに骨を組み立てていくのだが、レッドドラゴンが他に犬の魔物も燃料に使っていたので、その骨と間違えて混ざらないようにしなければならない。そうしてファリンの骨と並行して犬の骨格も復元していき間違いが起きないようにして、まるでパズルみたいになって、ライオス達はちょっとやっていて面白くなってしまう。

そうしてようやく骨格が組み上がって、マルシルが黒魔術でファリンを復活させていくことになるが、この場面がかなり凄い作画でした。魔術のことはよく分からないが、かなり凄いと思えました。そうしてマルシルは魔力を吸い取られたように失神してしまうが、ファリンは復活して、最初は血だらけの姿で何がどうなっているのか分からない様子で混乱していた。しかも死んだ時の記憶が無いようで、自分が何をやって死んだのかも覚えていないみたいで、どうしてライオス達がここに居て、どうしてレッドドラゴンが死んでいるのかも分かっていない様子でした。そんなファリンが生き返ったことをライオスやマルシル達は涙を流して喜びファリンを抱きしめます。

その後はファリンの身体の血を洗い流すために風呂に入れますが、ここでのマルシルとファリンの入浴シーンの身体がエロくて良かったですね。こういうところもトリガー作画が素晴らしい仕事をしてます。またマルシルはファリンが黒魔術を使ったことを心配しましたが、このあたりのマルシルとファリンの女の友情もアツくて良かったです。それにしてもファリンの様子がちょっとおかしくて、妙に魔力が充実している様子で、これはもしかしてドラゴンの血肉で復活した影響なのでしょうか。この後、センシが燃料が充満したドラゴンの死体の傍で料理の準備のために着火して爆発した時も凄い防御魔法で防いだりしていました。

そうしてドラゴンの死体で火災が発生してしまい、センシはドラゴンの熱くなった体内を窯代わりにしてピザを焼いたり、ドラゴンの皮膚を焼けた鉄板代わりにしてローストレッドドラゴンを作ったり、ドラゴンの尻尾でテールスープを作ったりして皆で食べます。ここでファリンは皆が魔物を食べてここまでやって来たことを知り興味津々となり、やはりライオスの妹だけあってヤバい人みたいでマルシルを困らせます。また、ここで初めてライオスは軟体動物のケンスケの件を皆に白状して、結局ケンスケのことも食べることにしたようです。

その後、地上に戻ることにしましたが、とりあえずその場で泊まれる家を見つけて休みますが、どうもその家には幽霊みたいなものがいるみたいでファリンにはそれが見えるようです。ライオスは改めてファリンが生き返ったことを喜び、もう無茶はしないようにと言い聞かす。その一方で、マルシルが地面に書いた古代黒魔術の魔方陣はドラゴンの爆発でほとんど消えてしまったがちょっと残っていて、それを発見して佇む人物がいた。それは、あのライオスが過去の絵画の世界に入った時に遭遇したエルフの魔術師であり、やっぱり彼がこのダンジョンの主である「狂乱の魔術師」っぽいですね。

 

 

勇気爆発バーンブレイバーン

第11話を観ました。

今回を含めて残り2話、いよいよ次回は最終話であり、今回はその最終話に繋ぐエピソードとなりました。相変わらず、おバカでアツくて楽しいエピソードでありました。話の内容としては最終決戦に集約されてきてシンプルになってきていて、イサミとブレイバーンとルルとスペルビアのストーリーに絞られてきています。残る敵のデスドライヴズは3体であり、今回はそのうちの1体であるセグニティスとの戦い、そして予想外にいきなり始まったブレイバーンとスペルビアの戦い、最後にイーラというデスドライヴズが登場して驚愕の展開となり最終話に繋がっていきました。まだ登場していないポーパルチープムというデスドライヴズも残しており、最終話はイーラとポーパルチープムとの戦い、そしてブレイバーンは一体どうなるのかが注目で、最後まで勢いを増して物語は完結することでしょう。今回を終えてやっぱり現状Sランク1位ですが、SSランクに届くかどうかは最終話のオチを見るまで決められないですね。

今回の内容ですが、まずハワイ島に集結した残り3体のデスドライヴズを倒して地球を守るために、イサミとブレイバーンとルルとスペルビアの4人がハワイ島に到着した場面から始まります。彼らは「この星で生きるための戦い」と言っていますが、よく考えれば何ともバラエティに富んだメンバーといえます。生粋の地球人のイサミ、地球人と金属生命体の融合体であるブレイバーン、異星の有機生命体で中身は未来から来たタイムリーパーのルル、異星の金属生命体で元は敵のデスドライヴズであったスペルビアという4人です。よくこんな設定を作れたものです。

その4人がハワイに到着して「オペレーション・ボーンファイア」という作戦を敢行するという。てっきり激しい戦闘が始まるのかと思ったら、意外にもハワイの海岸で焚火を囲んで「チルアウト」をするという。「チルアウト」というのは俗語なんですけど、要するに「のんびりくつろぐこと」と考えればいいでしょう。焚火を囲んでのんびりリラックスした時間を共に過ごして4人の絆を深め合おうという趣旨のようです。

どうしてそんなのんびりした時間を送る余裕があるのかというと、スペルビアがあらかじめ残るデスドライヴズ3体に関する情報を教えてくれたからでした。残るデスドライヴズはイーラ、ポーパルチープム、セグニティスという3体で、それぞれがハワイ島に集まった3本の塔の前で塔を守護している。そのうち、まずイーラは衝動的な怒りに身を任せるのだそうで、こちらから刺激しない限りは襲ってくる可能性は低いようです。ポーパルチープムに関しては今回は詳細は明かされませんでしたが、とにかここれも自ら動く可能性は低いとのこと。そしてセグニティスはスペルビアも戦う姿を見たことがないらしい。それゆえその実力も目的も未知数であり、仲間であるスペルビアにさえ手の内を見せないという慎重さからかなりの強者である可能性は高いが、やはり積極的に戦いを仕掛けてくるタイプではないようです。

そもそも好戦的なタイプのデスドライヴズであれば、東京でクピリダスがブレイバーンとの戦いを呼び掛けた際にヴァニタスやペシミズムやクーヌスと同じように東京に集まってきたはずであり、そうしなかったということは残り3体はあまり好戦的ではないと考えられる。どういう思惑があってハワイ島に集まってきているのかは謎だが、いきなり向こうから襲ってきて戦闘開始となる可能性は低いと見ていい。そこで一晩「チルアウト」をして4人の絆を深めようということになったのです。

しかし、どうしてわざわざそんなことをするのかというと、それはブレイバーンにしても新たに生まれ変わったスペルビアにしても、搭乗者であるイサミやルルとの熱い魂の絆によって強大なパワーを発揮するからです。しかし、これまでこの4人はあまりにも激動の時間を過ごしすぎて忙しくて、実のところ真の友人のように共にリラックスした時間を過ごしたことがない。言い換えれば、まだまだ絆を深め合う余地はあり、強くなる余地があるということです。だから、せっかくこうして軍務からも戦いの運命からも束の間でも解放された一晩の機会を得たのだから、最後の戦いの前に出来るだけ絆を深め合い、出来るだけのパワーアップを図ろうというのが「オペレーション・ボーンファイア」の趣旨であったのです。

そうして焚火を見つめながら、イサミはブレイバーンに「俺は最初はお前に乗りたくなんかなかったんだ」と打ち明ける。そういえばイサミがそういう自分の気持ちをちゃんと言葉にしてブレイバーンに伝えたことは無かった。ただいつも不機嫌にブチ切れているばかりで「嫌だ」とハッキリ言葉にはしていなかった。だからブレイバーンから見れば困惑することが多かっただろうとイサミは反省していた。

それなら「嫌だ」とハッキリ言葉にすれば良かったと言われそうだが、イサミは自分が乗らなければブレイバーンが本来の強さを発揮できず、世界も救うことが出来なくなるので仕方なくブレイバーンに乗ることを選び、そのためブレイバーンに自分の「嫌だ」という気持ちを明確に伝えることが出来なくなり、内心の不満を我慢しながらの搭乗となったので、しょっちゅうイライラしてブチ切れて、ブチ切れている理由をハッキリ言わず、ただブレイバーンを困惑させるばかりであったと、今となってはイサミは反省していた。

だが実際はブレイバーンはイサミが自分に乗りたくないと思っていたことは知っていた。ブレイバーンになる前、スミスだった頃にイサミからその気持ちは聞かされていたからです。イサミがこんな不気味な姿になってしまった自分のことを嫌がっていることは分かっていたのだが、それでもブレイバーンはスミスとして最後に残したこの世への未練であった「イサミと一緒に世界を救いたい」という想いを捨てることは出来ず、イサミを強引にブレイバーンに乗せて戦った。「イサミが自分に乗ってくれなければ世界を救うことが出来ない」という言葉で半ばイサミを脅してまでも、ブレイバーンはスミスとしてこの世に残した未練を叶えようとして、その自分のワガママのせいでイサミを苦しめてしまっていることは自覚していた。だから、反省するのはイサミの方ではなく自分の方だと思うのだが、自分がスミスだと打ち明けてイサミを混乱させるわけにはいかないので、そのことは黙っているしかなく、ブレイバーンはイサミの言葉を聞いて「そんな気はしていたさ」とだけ応えて黙って俯く。

そんなブレイバーンに向かってイサミは続けて「でも、奴らと戦えるのは俺たちだけだから、俺たちがやらなきゃって思ってた」と言う。もともとイサミはヒーローになりたいなんて思っていたわけではなく、「どうして自分がブレイバーンに乗って戦わなければいけないんだ」という不満を抱えながら、義務感で戦っていた。自分しかブレイバーンに乗れないのだから選択肢など無かったのです。

だが「今は違う」とイサミは言う。「義務とか責任じゃなく、心から皆を守りたい!この世界を、この星を救いたいんだ!お前に乗って!」とブレイバーンに向かって言う。そんなふうにイサミを孤独な義務感や責任感から解き放ってくれたのは、あのボクシングの試合の時のスミスの言葉だった。イサミはそんなスミスこそがこの世界を救うヒーローに相応しい人間だと思えた。そんなスミスと一緒ならば自分も真のヒーローになれるような気がした。そして、そのスミスの死と、彼の遺した意志、そして「勇気」がイサミに「スミスに変わって俺がヒーローになって世界を救い、そして生き残るんだ」と思わせてくれたのです。

そして、その結果、イサミはブレイバーンに乗ることが何故か全く嫌ではなくなった。世界を救うために仕方なくではなく、心の底からヒーローになりたいと思った時、ブレイバーンに乗ることへの嫌悪感が全く無くなったのです。それでイサミはそもそも自分がブレイバーンを嫌っていたこと自体が世界の運命を背負うことへの恐れに起因した誤った思い込みだったのだと思い、結果的にはブレイバーンに乗ったことによって自分の中の「勇気」に気付くことが出来たのだとも思えた。直接的にはスミスによって自分の「勇気」を自覚することが出来たのだが、それ以前にブレイバーンの搭乗者という立場でなければ、スミスとの間でそのような遣り取りが成立することもなく、自分の中の「勇気」に気付くこともなかった。だから、ブレイバーンが自分を乗せてくれたからこそ、自分は「勇気」に気付いてヒーローのなろうと思えたのだとイサミは思った。そうした想いでイサミはブレイバーンに向かって「お前が俺の勇気に気付かせてくれた。ありがとう」と感謝を伝える。

ところがブレイバーンは、そのイサミの言葉が自分がスミスとしてイサミに「勇気、爆発だ」と伝えたことへの感謝であるように感じてしまい、感極まってしまう。それで自分がスミスだと打ち明けてイサミと語り合いたいという想いが湧き上がってくるが、それはグッと抑え込み、その感情の高まりはイサミに自分に乗ることを強いてきたことへの贖罪の想いを加速させ、ブレイバーンは「お礼を言うのは私の方だ。あの時、私に乗ってくれたおかげだ」と、イサミに感謝の言葉を伝える。しかしイサミは「お前が俺を乗せてくれたんだ」と言い返し、自分は何も大したことはしていないと言う。

ブレイバーンはイサミが自分に乗って戦うことを嫌がる気持ちが分かるから、自分の想いを押し付けてきたことを申し訳なく思っており、そんな自分に乗ってくれたイサミに感謝している。一方でイサミは自分がブレイバーンを拒んできたのは過ちだったと思っているから、ワガママばかりだった自分を導いてくれたブレイバーンに感謝している。それで互いに感謝し合う気持ちがぶつかり合うような形となり、ブレイバーンは思わず身を乗り出して、自分だってイサミと同じように何も大したことなど出来ないのだと強調する。勇敢に戦ってくれるイサミと一緒だから自分は戦えているだけなのだと言う。「君と一緒じゃなければ戦えない」と言うと、更にブレイバーンは「戦いたくないんだ」と付け足す。

それを聞いてイサミはブレイバーンが世界を守るために本来のパワーを出すために自分を乗せて戦おうとしていたのではなくて、単に自分と一緒に戦いたかっただけなのだという気持ちに気付き「ブレイバーン、お前?」と言う。そういえば、そもそもブレイバーンは自分のことを知っているかのような感じであったが、自分はブレイバーンのことは知らなかったので、ブレイバーンが勝手に何か勘違いしているだけなのだろうと深く考えないままであったが、やはりブレイバーンは自分と何か関係があるのではないかとイサミには思えたのです。そんなイサミの想いが伝わってきて、ブレイバーンは自分が本当はスミスだと打ち明けたくなるが、戦いが終わるまではそれは言ってはいけないと、その告白をグッと呑み込んで「イサミ」とだけ言葉を返す。

そんなブレイバーンの態度にますます疑惑を深めてイサミは「ブレイバーン」と言い、それに更にブレイバーンが「イサミ」と返して、それを繰り返しているうちにラブコメの場面みたいになってきて、ブレイバーンは感情が爆発して「イサミ!大好きだ!」と叫んでイサミにダイブしてしまう。そうしてブレイバーンがイサミを押し倒したところに、夕食の用意をしていたルルが食事が出来たと呼びに来て、なんかイサミとブレイバーンがヤバいムードになっているのを見て「あとにする?」と言ったところでオチがついて、2人の遣り取りは終わります。

そうしてスペルビアも交えて4人で浜辺で夕食会となります。なんか巨大魚シイラの串焼きとかロブスターとか、豪勢で豪快な料理が用意されていて、ルルが作ったらしい。ブレイバーンが一体いつの間にルルがこんなに料理が出来るようになったのかと驚くと、ルルは「このあと、いっぱい練習した」と胸を張る。つまり過去にタイムリープしてくる前にルルは前の時間軸でこの最終決戦が終わった後に10年の間にみっちり料理を練習したということなのだが、ブレイバーンは「そうなのか!」と納得はしているが、実際はルルの言ってることがよく分かっていないことでしょう。

ルルはイサミとブレイバーンには自分が未来から来たことは言っていないはずです。それを説明すると、最終決戦でイサミとブレイバーンが死んだことも説明せねばいけなくなるからです。だから最終決戦が終わるまでルルはそのことはイサミとブレイバーンには伝える気は無い。それでもこうして不自然な発言をついうっかりしてしまったりしているのだが、もともとルルは奇妙な言動が多いキャラであるし、イサミもブレイバーンもあんまり相手の言うことを深く考えて聞くタイプでもないので、なんかテキトーに流されていっているようです。

食事などエネルギーが取れればよいと言って料理を食べることに否定的なスペルビアに対してもルルは「未来のオジサマ、食通だった」とボソッと嫌味を言ったりする。スペルビアはルルが未来から来たと知っているから、そんなことを言われるとカッコがつかなくなってしまい焦ります。スペルビアも10年経ってだいぶ変わるみたいですね。

そんなスペルビアにブレイバーンは「料理は愛だ」と諭す。見かけはデスドライヴズっぽいけど中身は地球人のスミスですから、妙に地球人っぽいことを言うのです。ブレイバーンは「相手を想う気持ちを包丁の一振り、鍋の一振りに込める」「愛のこもった料理を共に囲み、絆を育む」と言い、それこそが「素晴らしい人の文化だ」と言う。それこそがこの「オペレーション・ボーンファイア」の目指すものなのです。そうして育んだ絆の力で人間は強くなってきたのであり、その人間の強さが更にスペルビアのような金属生命体をも成長進化させて、より強くしてくれるのだ。

そう聞かされてはスペルビアもブレイバーンに勧められる料理を拒むことは出来なくなり、シイラの串焼きを腹にあるカプセルを入れる穴から摂取する。やっぱり頭部にある口じゃなくて、そこから喰うんですね。するとスペルビアが「何だこれは!口に入れた瞬間、口の中に広がる白身魚特有の甘さ!淡泊ながらも噛むほどににじみ出るこの(以下略)」と謎空間でミスター味っ子の審査員みたいにブレイバーンと一緒に饒舌に語り出すのが爆笑モノでした。すると謎空間にルルとイサミも飛んできてロブスターもスペルビアに食わせたりしてカオスな状況となる。そして、あれだけスペルビアに料理を勧めまくったブレイバーンが実は料理を食べられないことが判明するというオチがつきます。そういえばブレイバーンにはカプセルを入れる穴が無いからスペルビアみたいに料理は食べられないんですよね。

その後も4人は浜辺でゆったりとくつろいでたくさん語らい、無邪気に遊び、じっくり絆を深め合った後、一緒に満天の星々を眺めてから就寝し、そして翌日、新たな作戦「オペレーション・フリーダムドーン」を開始する。それはいよいよ3体のデスドライヴズを倒すという作戦であり、3体のデスドライヴズがハワイ島の3か所に分散しているうちに4人で1体ずつ各個撃破していくという作戦であった。

そして最初に狙う敵はセグニティスとした。全てが謎に包まれたデスドライヴズであったが、最も未知数の敵を最初に潰しておこうという趣旨であった。未知数の敵ではあるが昨晩しっかり絆を深めた今の4人ならば、より高まったパワーで必ず勝利出来るはずだと意気込んで、火山地帯に屹立する塔の下に到達すると、そこに1体の大型のデスドライヴズが待ち構えていた。それがセグニティスでありました。

ブレイバーンもスペルビアも一気に勝負を決めようと突っ込んでいくが、セグニティスは全く動かず攻撃を避けようともしない。まるで2人の攻撃を待ち構えているかのようです。そしてブレイバーン達の攻撃がヒットする寸前に「いいのか?」と余裕たっぷりの声で問いかけてくる。それでブレイバーン達はセグニティスが何かを狙っているのだと気付き、一旦身を引く。セグニティスが何を狙っているかは分からないが、この異様な雰囲気は何か仕掛けがあるに違いないと思ったブレイバーン達は一転して慎重な姿勢となり、セグニティスの出方を伺う。

それで遠巻きにして攪乱しながら隙を見てセグニティスに飛び掛かってみると、セグニティスはその動きに反応して手を伸ばしてくる。それで危険を察知してこちらも避けるという駆け引きが続くが、セグニティスは常に「フッフッフ」と余裕の笑みを漏らして全てを見切っているかのような態度であり、「無駄なことを」と嘲笑いながら謎のポーズをとる。ブレイバーン達にはそのポーズが一体どういう意味があるのか分からなかった。隙だらけのように見えるが、そうやって誘っているように思えて、迂闊に飛び込むことが出来ない。さすがにこれまで全く手の内を見せてこなかった相手だけあって、かなりの手練れであり、かなりの秘めた技を持っているようでした。

しかし、こうも相手の出方が分からないままでは膠着状態となってしまう。3体を各個撃破していかねばならない以上、膠着状態は打破しなければいけない。そこで膠着状態を打破するためにブレイバーンがバーンドラゴンと合体してバーンブレイバーンになろうとするが、それを見て、待ってましたとばかりにセグニティスが突然に両手を上げて何かをしようとしたので、合体中を狙って攻撃を仕掛けようとしてセグニティスは誘っていたのだと気付き、慌ててブレイバーンは合体を止める。そのためにワザと膠着状態を演出していたのかと思い、ブレイバーン達はセグニティスに対して怒りを露わにして「卑怯者!」と罵る。

それに対してセグニティスは一瞬「うん?」と意味を掴みかねているような反応をしたが、すぐに「フハハハハ!」と高笑いして「貴様らと余の実力差は明白!」と嘲笑い、「見よ!」と急に腕と脚のパーツを換装して謎のフォームチェンジを遂げる。それがどういう意味なのかは分からず、しかも全く殺気すら感じない。ここまで殺気も殺せるとは余程の手練れに違いないと確信したスペルビアは「奴はブレイバーン以上の実力者かもしれぬ」とセグニティスの強さを認める。

それを聞いてセグニティスは「ようやく分かったか」と言うと「大人しく余の前から消え去るがいい」と言う。どうやらセグニティスもやはり好戦的なデスドライヴズではなく、自ら攻撃するのではなく降りかかる火の粉を払うタイプの戦士であるようです。だが、セグニティスの意思に反して、スペルビアは「ゆえに!我が貴様を打ち倒す!」と宣言してくる。セグニティスはてっきりスペルビアが自分のことを格上と認めたので戦いを止めると思っていたので、真逆の行動をとろうとするスペルビアを見て驚き「なぜそうなる!?」と問いかけるのだが、スペルビアは「セグニティス!お主を超えて我が道を突き進む!」と闘志満々になって「ルルと1つになった今、我らを超えるものはない!」と言い切り。ルルも「オジサマ!いこう!」とやる気満々です。

つまり、スペルビアとルルは昨晩、更に互いに絆を深め合ったことで自分達は最強の境地に到達したと信じており、だからこそ、それを確かめるためにブレイバーン以上の実力を持つ可能性のあるセグニティスこそが最適の相手だと見なして、むしろ好機到来と喜んでいるのです。そしてブレイバーンには手出し無用だと釘を刺しておいてセグニティスに突撃していく。ブレイバーンは危険だと思い止めようとしますがスペルビアは聞く耳を持たない。

ところがセグニティスの方も「愚か者め、止めておけ!」と言い、それでもスペルビアが聞く耳を持たず止まろうとしないので「本当に、その、やめておけ」と急にしとろもどろになり、「見よ!余の!あの、その、スーパーすごいインパクト」と必死で威嚇してもスペルビアが止まらないと分かると「あ、これホンマにあかんやつ」と急に関西弁になって、そのままスペルビアの痛烈な一撃を受けると首だけ残して消し飛んでしまった。

どうやら、実は激弱だったセグニティスは、なんか強そうな雰囲気だけ演出して上手く騙してブレイバーン達を撤退させようと考えていたようです。今まで一度も戦う姿を見せていなかったのも単に弱かったからみたいです。それにブレイバーン達はまんまと騙されて、すっかりセグニティスを強者だと思い込んでしまっていて、ブレイバーンとイサミはそれで慎重になっていたのですが、スペルビアとルルは逆にセグニティスを強者だと判断したことで余計に闘志が湧いてきたようです。

それは、スペルビアが現状ではまだ自分はブレイバーンよりも弱いと思っていたからであり、だからこそブレイバーンよりも強いかもしれないセグニティスに挑むことでブレイバーンを超えることが出来ると思ったからです。そうしてブレイバーンと互角以上の存在となることによって、ようやくブレイバーンと推して参ることが出来るとスペルビアは考えていた。そして、そうしたスペルビアの想いにルルも寄り添っていたからです。

だが実際はセグニティスは弱かったわけだから、スペルビアはここで強さを証明出来なかったかのようにも見える。だが実際のところ本当にセグニティスは弱かったというわけではないのでしょう。これでもデスドライヴズの1体ですから、それを一撃で屠ったスペルビアの強さはブレイバーン並なのだと思います。セグニティスの逃げ腰な姿勢は、彼の弱さに起因するものではなく、どうやら彼の嗜好に起因するものみたいなのです。

この後、ブレイバーンとスペルビアの激闘が始まるのだが、首だけ残ったセグニティスはその激闘を見て非常に喜んでいる。そもそも胴体が消滅したのに首だけは残って意識もあるというのは不自然であり、セグニティスには首だけでも残ってやり残したことをやり遂げたいという未練があったようです。それがおそらく「他者の最高の戦いを見たい」という嗜好であり、それがセグニティスの求めていた快楽だったのでしょう。だからセグニティスはブレイバーンとスペルビアの戦いが最高潮に達した時、それを見て満足して消えていきました。

つまりセグニティスがこうしてハワイ島までやって来た理由は、ここにいればブレイバーンと他の2体のデスドライヴズの最高の戦いを特等席で見ることが出来るからだったのです。自分が戦うことでは快楽を感じることが出来ず、他人の戦いを見ることでしか快楽を感じられない性格であったので、これまで戦ったこともなく、ただ他者の戦いを見るだけだったのです。だから自分のところに真っ先にブレイバーン達がやって来たので困ってしまい、適当に戦うポズを示して追い払おうとしたのですが、それが裏目に出てスペルビアの全力の攻撃を喰らってしまったのです。

そうしてセグニティスを撃破して、その勢いでセグニティスの守っていた塔も粉砕したスペルビアは「時は来た!」と叫び、ブレイバーンとイサミに勝負を申し込む。スペルビアの望みはあくまでブレイバーンと全力で戦い、最高の戦いの果てに命を燃え尽きさせることにある。世界を救うことよりもその方が大切なのです。それでもまだ自らの力不足を感じていた。自分ではまだブレイバーンとイサミほどにはルルとの絆も深めることが出来ていないという引け目もあり、今はとにかくブレイバーンと共に戦いながら学んでいこうとしていたに過ぎない。だが、セグニティスを単独で撃破したことによってスペルビアは遂にブレイバーンと推して参れる自信を得たのです。だから今こそ戦う時だと思っている。

意外なのはルルもこうしたスペルビアの姿勢に同調していることです。客観的に見て、まだイーラとポーパルチープムという2体の敵が残っている状況でブレイバーンとスペルビアが戦うというのは得策ではない。ルルは世界を救いイサミとブレイバーンも救うためにわざわざ未来からやって来たのですから、このタイミングでまず優先すべきはデスドライヴズとの戦いの方であることは分かっているはずです。

だが、ルルはスペルビアの相棒でもあります。ここでスペルビアの望みを無視して世界を救う戦いの方を優先してしまうとしたら、それはスペルビアに対する裏切りです。ルルがこれまでスペルビアに対して示してきた絆は、世界を救ったりイサミやブレイバーンを救うという目的のためにスペルビアを利用するためについていたウソだったのかということになってしまう。いや、そんなはずはないのです。ルルのスペルビアに対する想いはウソではなく本物です。ルルは未来のスペルビアと約束してこの時代にやって来たのです。ブレイバーンと戦うことが出来ず後悔の人生を送っていた未来のスペルビアは過去の自分の運命を変えてほしいと頼んでルルを過去に送り出したのであり、ルルはそのスペルビアの想いを託されてこの時代に来ているのです。世界を救うことも、イサミやブレイバーンを救うことももちろん大切です。しかし、それが可能になったのは、未来の世界でスペルビアとミユがルルのために道をつけてくれたからなのです。だからルルはスペルビアの想いだけは決して裏切ることは出来ない。だからスペルビアが今ここでブレイバーンと戦いたいと言うのなら、ルルは一緒に戦うのです。

だが、それがブレイバーンとイサミにはとても困ることだということはルルにも分かっている。しかしルルは未来の世界から来たという事情を説明することが出来ないので、ただ意味不明にイサミ達を困らせてしまうことになることに負い目を感じていた。しかし意外なことに、イサミは「戦おう」と言ってくれる。ルルは驚くが、イサミは「俺はヒーローになるんだ」と言う。「この星のみんなを幸せにするヒーローになるんだ」とイサミは言い、ブレイバーンも「そうだ!私たちならきっとなれる!」と同調する。その上でイサミとブレイバーンは「この戦いがお前たちの幸せに繋がるのならば全力でかかってこい!」と言って勝負を受けてくれたのでした。

つまり、イサミとブレイバーンがこの星を守るヒーローになるというのは、単に地球人の命を守るとか地球を守るという意味ではなく、この星に居る者全てを幸せにする存在でなければいけないということになる。その中にはルルもスペルビアも含まれているのです。いや、デスドライヴズすら含まれていると言っていい。実際、クピリダスもクーヌスもヴァニタスもペシミズムも、そしてセグニティスも幸せを感じて死んでいきました。だからイサミとブレイバーンはこの星を守るために戦うのと同時に、この星に住む者の1人であるルルとスペルビアを幸せにもしなければならない。だから今スペルビアとルルが自分達と戦うことで幸せになれるというのなら戦おうというのがイサミとブレイバーンの姿勢なのです。

こうして両者の激闘が始まり、これがもう凄い戦いで、ブレイバーンハバーンドラゴンと合体してバーンブレイバーンになりますが、スペルビアはそれでも互角に戦い、凄いロボアクション作画となります。この戦いが佳境に入り、スペルビアはいよいよ感極まってきて「わが命、果てさせてくれ!」と叫んでバーンブレイバーンに斬りかかる。それを受け止めてバーンブレイバーンは「果ててその先に何を求める?」と問いかける。それに対してスペルビアは「その先だと?そんなものは無い!」と答えます。命懸けの戦いの果てには死があるのみであり、そうした死こそがスペルビアの生の果てに求めるゴールなのであり、その先に更に求めるものなど無いのです。

しかしバーンブレイバーンは「そうだ!果てればそこで終わりだ!」と言うと「いいのか?スペルビア」と問いかける。そして、自分は世界を救うことによって更に強くなるだろうと言い、その自分と戦いたくはないのかとスペルビアに問う。それを聞いてスペルビアは言葉に詰まる。そんなことは考えたこともなかったからです。ブレイバーンがここから更に強くなることなどないと思っていた。だから今こそが戦う時だと思った。しかし、まだもっとブレイバーンが強くなるのであれば、今が自分の命を燃やし尽くす時ではないのかもしれない。世界を救うことによってブレイバーンが強くなるのであれば、世界を救うその時まで戦うのは待った方が良いのかもしれない。しかし、そんなことを言って戦いを引き延ばそうとしているのではないかとも思えてスペルビアはどうしていいか迷った。

しかしブレイバーンは「私も君という最高のライバルとずっと拳を交わしていたいんだ」と言い「だから生きろ!スペルビア!」と呼びかける。命を果てさせて終わりなのではなく、ずっと強くなり続けて、ずっと最高の戦いを続けていくために、ずっと生き続ける、そういう生き方もあるのだとブレイバーンはスペルビアを諭しているのです。スペルビアにとって生きるというのはずっと苦しみであり、そういう生き方を知るのは初めてであった。それはすぐには受け入れがたいものであり、スペルビアは激情に任せてブレイバーンに斬りかかり、激しく剣をぶつけ合う。だが同時にルルはスペルビアの内部がこれまでにない幸せで満たされていくのを感じていた。そうして激闘の末、遂には武器も捨てて拳で殴り合い、相打ちになったところで勝負は終わり、両者は握手を交わして、共に世界を救ったその先にある道を目指そうと誓い合ったのでした。

ところが次の瞬間、ブレイバーンはイーラの不意打ちを受けて重大なダメージを負ってしまう。スペルビアは激昂してイーラに斬りかかり、イーラは何やら激怒している様子。そして大破してしまったブレイバーンはイサミに「昨日は楽しかったな」と別れの言葉のようなことを言い、「1人にしないでくれ」と泣くイサミに向かって「笑えよ、ヒーローに涙は似合わない」と声をかける。イサミは「勝手に逝くな!俺たちはまだ世界を救えてねぇだろ!」と叫ぶが、ブレイバーンの意識の中のスミスはイサミに向かって「イサミ、ブレイブ・バーンだ!」と伝えると視界がブラックアウトしてしまい、ブレイバーンの顔がシールドに覆われてしまい機能を停止する。こうしてブレイバーンが死んでしまったかのような描写の後、イサミが涙を流して「ブレイバーン!!」と絶叫したところで今回は終わり、次回の最終話に続きます。

 

 

メタリックルージュ

第11話を観ました。

今回も含めて残り何話なのか未だにハッキリ分からないんですけど、次回はどうやら最終話ではないっぽくて、4月11日深夜からは同じ枠で新番組が始まる予定なので、全13話で4月4日深夜放送分が最終話ということになる可能性が高そうですね。そうなれば現在視聴継続中の作品の中ではこの作品の最終話が今期の最終エピソードになりそうです。

そういうわけなので仮ではありますが、今回を含めて残り3話と考えます。何にしても終盤で、物語も佳境に入ってきているんですけど、今回もあんまり盛り上がらなかったですね。最後の盛り上がりの前の溜め回ということなんでしょうけど、結局ここまでずっと盛り上がる回が無かった上での、終盤に来ての溜め回の連発はキツい。ここから残り2話で盛り上がるのでしょうけど、現時点での評価は低めにせざるを得ないですね。まぁ私が最後まで視聴するってことは基本的には面白いということですから、別に低評価ではないんですけど。

まず今回、移動カーニバルからの攻撃を受けたルジュ達の乗った宇宙船はなんとか金星のプラントに不時着して、ルジュ達は宇宙船を降りてジーンを救出するために行動を開始します。一方、ジーンが監禁されているアルター本部では色々とこれまでの経緯が語られる。人形使いはかつてロイ・ユングハルト博士のネアン開発チームに所属していたと言い、彼の知る事情を話し始めます。それによると、ロイの助手でジーンの母のエヴァ博士はネアンをいつか自由にするためにインモータルナインのイドの中にコード・イブのデータを隠して、その解読の最後のカギとなる情報を隠すためにルジュを作ったのだという。そしてエヴァがそういうことをしようとした理由は人間ではない相手に禁断の恋をしたからだという。その恋の相手がジーンの真の父親なのだという。

だがジーンはそうした母親の遺志に反してインモータルナインを抹殺しようとしたわけだが、ジーンは真理部で人間とネアンの共存を働きかけていると言ってシルヴィアと話し合いをしたのだが、シルヴィアはジーンにその意思があっても官僚組織に阻まれて失敗すると思って交渉は決裂し、それでシルヴィアは自分たちを知り過ぎていて危険なロイをジャロンに命じて殺して、ジーンはインモータルナインの抹殺を決意したのだという。

なお、金星に軍事攻撃して金星計画のために設置しているブラックホール発生装置が暴走すると金星が消滅するので、地球政府側もアルターへの大規模軍事攻撃には踏み切れず、ルジュ達の作戦に全てを託すことになります。そのルジュ達ですが、プラント内で2組に分断されてしまう。それでもコード・イブの解読の阻止とジーンの救出のために進み続けて、邪魔してくるネアン兵たちと戦い続けるのだが、シアンは人形使いの声に呼び寄せられて行ってしまい、それをアッシュが追っていく。残されたエデンの前にグラウフォンが現れて、グラウフォンはエデンにイドを返して正々堂々の決闘を始める。

シアンを追っていったアッシュはシアンを待ち受けていた人形使いの素顔を見て驚愕します。今回は素顔は明かされませんでしたが、アッシュが「俺としたことがまんまと騙されていた」とか言ってますから、アッシュの知る人物なのでしょうね。また、ルジュとナオミの前にはジーンが突然現れますが、これはジャロンが擬態したものであり、騙してナオミを殺すようシルヴィアに命じられています。また、エデンとグラウフォンの会話から、ジーンの父はエデンである可能性が浮上しましたが、そうなるとエヴァの禁断の恋の相手もエデンということになるのでしょうか。