2024冬アニメ 3月13日視聴分(+最終盤前の状況) | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、3月12日深夜に録画して3月13日に視聴した作品は以下の1タイトルでした。

 

 

悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~

第10話を観ました。

今回を含めて残り3話ですが、前回のラストでは何か大きな陰謀でも始まるのかと思ったところ、今回は意外な展開となりました。行方不明になっていたアリシアは実は夢遊病者のように彷徨っていただけであり、ユミエラが発見して正気に戻して、その後ついでもユミエラがアリシアを闇ダンジョンに連れていってユミエラ念願のレベル上げに挑ませるという展開となり、こっちが今回の本題でした。アリシアの悲鳴がずっと響き渡るエピソードとなり、アリシアが可愛くて面白かった。アリシアというキャラの魅力が一気に上がった回でしたね。ユミエラも相変わらずイカレていて暴走して素晴らしかったです。

まず冒頭は、リュウに乗って空を飛ぶユミエラが森を彷徨うアリシアを発見する場面から始まります。前回、行方不明になったアリシアでしたが、てっきりユミエラが拉致して闇ダンジョンにでも放り込んだのかと思ってもいましたが、それはいくら何でもユミエラを見損なった予想だったようです。そこまで鬼畜じゃなかったようですね。ただユミエラにはアリシアの居場所に見当はついていたようで、すぐに発見出来たようです。

アリシアは無意識状態で彷徨っていましたが、闇ダンジョンのある場所に向かって進んでいました。その闇ダンジョンは昨日ユミエラがアリシアをレベル上げのために誘って断られた場所であり、ユミエラはアリシアがその闇ダンジョンに行こうとしているのだろうと予想がついたようです。どうして昨日はあんなに怖がって嫌がっていたダンジョンにアリシアが向かおうとしているとユミエラには予想がついたのかというと、ユミエラは「アリシアはゲームシナリオに沿った行動をする傾向がある」という仮説を持っていたからです。

そもそも、ユミエラは自分が突然に転生したこの世界が、前世で自分がプレイしていた「光の勇者と王子様」という乙女ゲームの世界そのものだと確信していたわけではない。あくまで「ゲーム世界に酷似した世界」だと認識していた。これがこの作品がそこらへんのゲーム的な異世界を描いた作品と違って面白いところで、あくまでユミエラ1人が「ゲーム世界に酷似した世界」だと認識しているだけであって、客観的に見てこの世界がゲーム内世界だと明示している要素は何も無い。例えばステータスやレベルを表示するウインドウが急に現れたりすることはない。ゲーム画面的な演出はあるが、それらは全てユミエラの脳内妄想や前世の記憶としてしか描かれない。あくまで登場キャラ達にとってこの世界はリアルであり、それはユミエラも同じなのです。ただユミエラだけが「ここはゲーム世界なのではないか?」と強く疑っている。そりゃ前世で自分がプレイしていたゲームと酷似しているのだから疑って当然です。

そういうわけでユミエラはこれまでやたらゲームシナリオの通りに事態が進行しているのかどうかを気にしていたのです。ユミエラにとってはその結末は自分の死なのでまさに死活問題といえる。ゲームシナリオの通りに事態が進行すれば最後に自分は死んでしまうので困るのだが、ゲームシナリオ通りに進まなさ過ぎても魔王によって世界が滅ぼされて自分が死んでしまうので、それも困る。

ユミエラがこの世界がゲーム世界に似ていると感じたのは子供の頃で、「光の勇者と王子様」のゲームはユミエラが15歳の時点でストーリーが始まるので、子供時代のユミエラにはまだこの世界がゲーム世界なのか、それともゲーム世界に単に似ているだけの世界なのか判別がつかない。だから最悪の事態に備えてまずは「もし魔王が現れて誰も立ち向かう者が居ない場合は自分1人でも魔王を倒せるぐらい強くなっておこう」と思い立ち、試しにゲームでやっていたのと同じようなレベル上げの方法を試してみたところ、確かに強くなったように感じた。ちなみにゲームとは違ってステータス表示などは出ないので具体的にレベルが幾つになったのかは把握できず、それゆえユミエラはとにかく出来るだけ強くなろうと必死になって、その結果、ゲームシナリオのスタート時点の15歳になった時に学園の入学式で生まれて初めてレベル測定を受けてレベルが99まで達してカンストしていることが分かってしまった。

そして、このユミエラのレベル99発覚という驚愕の事態が学園や王国を揺るがしてしまい、皮肉にもゲームシナリオを狂わせてしまった。少なくとも、この世界がゲーム世界なのではないかと疑いを持っていたユミエラの目にはそう映った。ユミエラが15歳になりゲームシナリオが動き始めたことによって、ユミエラは前世の記憶と照合して、やはりこの世界は「光の勇者と王子様」の世界に酷似していると確認できたが、同時に全然違う部分もあった。それについてユミエラは「やはり酷似しているだけであって別の世界なのかもしれない」とも思い、同時に「自分がゲーム世界のシナリオを変えてしまったのかもしれない」とも思った。そのどちらが正解なのか分からないので、やはりそれは死活問題なのでユミエラは入学後は「ゲームシナリオ通りに事態が進行しているかどうか」についてやたら気にしていたのです。

ユミエラとしては魔王が復活してアリシア達が魔王を倒して世界を守るところまではゲームシナリオ通りに進んでくれて、最後に自分が裏ボスに覚醒して倒される部分だけは華麗にスルーして逃げてしまうのが理想の展開なのですが、いっそ今のうちにさっさと逃げてしまうという選択肢もあった。しかしゲームシナリオを変えてしまったかもしれないという不安があったため、自分のせいで魔王を倒すことが出来なかったということになってしまっては困るので、ズルズルと王国に留まって事態の観察を続ける羽目となってしまったといえます。

そうして観察を続けた結果、アリシアだけはゲームシナリオに沿った行動をとる傾向が強いことが分かったのです。それでユミエラは「レベル上げはゲームシナリオを進めるには必須の条件だから、きっとアリシアはレベル上げをしたがるに違いない」と思いアリシアをレベル上げのために闇ダンジョンに行こうと誘った。しかしアリシアに断られてしまいユミエラは意外に思ったが、翌日アリシアが行方不明になったと聞いて、やはりアリシアはレベル上げのために闇ダンジョンに向かったのだと推理して、そうして闇ダンジョンの近くで森を進むアリシアを発見出来たのです。

その時点ではユミエラはてっきりアリシアは自分の意思で闇ダンジョンに向かっているものだとばかり思っていたが、話を聞いてみるとアリシアは意識の無い状態で夢遊病者のようになって闇ダンジョンに向かっていたらしい。しかも、これまでにも何度もそういうことがあったのだという。アリシア自身はやりたいと思っていないことなのにいつの間にか無意識にやってしまっていることが多々あり、ユミエラがそれを聞いてみると、それらは全てゲームシナリオを進めるために必要なことばかりだった。

つまり、どうやらアリシアはゲームの主人公であるからなのか「ゲームシナリオの強制力」のような力が作用して本人の意思と関係なく必要な行動を強制されているようです。特にユミエラによってゲームのシナリオが狂ってしまったせいなのか、その強制力はかなり強く働いているみたいです。ただ、ユミエラがゲームシナリオを狂わせた影響とは無関係な部分でも強制力は作用しており、ユミエラの行動とは関係なくアリシアへの強制力は作用するみたいです。そして、そのアリシアへの強制力には今回のようにユミエラの行動も含めたものもあり、つまり逆にユミエラもまたアリシアに対する強制力の支配を受けている面もあるということになる。もしアリシアに対する強制力がユミエラの力を超えるこの世界の最大のパワーだとするならば、結局はユミエラはゲームシナリオの強制力に屈してアリシアに殺されてしまう未来に連れていかれてしまうのかもしれませんね。

何にしても、これでユミエラはこの世界がやはり「光の勇者と王子様」のゲーム世界なのだと確信し、自分がそのシナリオを狂わせてしまったことと、アリシアに作用する強制力がその歪みを元に戻そうとしているのかもしれないことも知ることとなった。そうなると、自分の結末はともかくとして、まずは魔王を倒すまではゲームシナリオの歪みを修正する点に関してはユミエラと強制力の利害は一致するわけであり、ユミエラは奇行のアリシアの原因については責任感の強さが原因だとか適当に誤魔化しておいて、このまま帰るのは勿体ないと言って、アリシアを連れてそのまま闇ダンジョンに寄っていってレベル上げをしようと言い出す。アリシアとしても気は進まないのだがレベル上げが必要だということも承知しているので、闇ダンジョンの近くまで来てしまったのが運のツキでユミエラの圧に押されて了承してしまう。

闇ダンジョンの入り口では門番の兵士たちが制止するが、ユミエラがリュウに挨拶の甘咬みをさせると恐れて逃げてしまいユミエラ達はダンジョンに入ることが出来ました。ユミエラとしては親切心しか無くて、アリシアが有意義なレベル上げが出来るように守護の護符を与えて道案内もしてあげるのだが、魔物の多い場所にばかり案内した上に、どんどん魔物のレベルが上がっていき、レベル上げの邪魔をしないようにと気を使ってユミエラがほとんど戦ってくれないのでアリシアは孤軍奮闘で悲鳴を上げ続けて戦うことになる。しかもダンジョンは地下50階まであるのだそうで、アリシアは絶望する。

しかし、どんどん強くなっていく魔物と必死に戦っているうちにアリシアがレベルが上がっていき、新しい技も使えるようになっていく。強い魔物と戦うと負傷もしたが、ユミエラがグロい闇の治癒魔法で治してくれてアリシアはまた悲鳴を上げる。そうして遂に地下50階に辿り着いて、なんか魔王みたいに強そうなダンジョンのボスキャラが現れて「まさかこのダンジョンの最深部に辿り着ける人間がいるとは」とか言って襲ってくる。これにはさすがにアリシアは吹っ飛ばされて負けてしまうが、守護の護符のおかげで命拾いして、ボスキャラはユミエラがユミエラパンチで一発で倒した。するとアイテムの宝箱が出てきて、開けてみると守護の護符のセットが出てきて、その後すぐに自動的に地上に転移して、これでようやく帰れるとアリシアは安堵するのだが、ユミエラは新たにゲットした守護の護符を付けて再度ダンジョンに潜ってもっとレベル上げをしようと言う。

そうしてアリシアは何度もダンジョンを周回させられる羽目になり、毎回地下50階まで行くと「まさかこのダンジョンの最深部に辿り着ける人間がいるとは」といつも同じセリフを言って現れるボスキャラとも戦う羽目になる。しかし、なかなか勝つことが出来ず、いつもボスキャラだけはユミエラが倒すことになり、そうなるとユミエラが「まだダンジョンを攻略したことになってませんから」とか言って周回を続けさせる。このスパルタ特訓の間に様々なアイテムをゲットすることになり、魔石やアイテムで荷物は膨れ上がり、アリシアのレベルも凄い勢いで上がっていき、多彩な技も使いこなせるようになった。このアリシアのレベルアップの速度はユミエラから見ても異常であり、やはりこれもゲームシナリオの強制力が作用しているのだろうかとユミエラは思いました。

そうして遂にアリシアはボスキャラを倒して悪夢の闇ダンジョン周回ツアーは終了して、アリシアはようやくユミエラの地獄の特訓から解放されることとなったのだが、もはや疲労困憊していた。しかしユミエラは急に思いついて、ついでにこれから一緒に魔王のところに寄って行って様子を見てから帰ろうとか言い出す。魔王はまだ復活前なので封印されている場所に寄っていって、魔王が本当に実在しているのか確かめたくなったようです。実際ユミエラもまだこの世界で魔王を直接見たことがないので、魔王の姿を確認することでこの世界が確かにゲーム世界であると最終的に確認したくなったようです。

アリシアはまたなんて恐ろしいことを言い出すのかと呆れるが、同時にどうしてユミエラが魔王の封印場所を知っているのかと疑問も示す。ユミエラは単に前世でゲームをやっていたので魔王の出現場所を知っていて、そこに封印されているのだろうと見当がついているのですが、それを説明は出来ないので、適当に「レベル99の直感で分かるのです」とか言って、リュウの背にアリシアを強引に乗せて飛んでいき、魔王のもとへ向かう。アリシアは暗黒竜の背に乗せられて怯えまくるが、ユミエラはアリシアがどうして怯えているのか理解出来ず、動物嫌いなのかとか高所恐怖症なのかと心配したりする。そして何度もリュウから落下してしまうアリシアを地面に激突する前にリュウに咥えさせて救助させたりと、アリシアは恐怖の絶叫ショーを何度も体験させられてしまうのでした。

しかし、魔王のもとに近づこうとすると大雨が降ってきたり深い霧に囲まれたり、気が付けば同じ場所をグルグル回っていたりして目的地に辿り着けなくなってしまう。しかし魔力による妨害というわけではなさそうであり、ユミエラはこれもまたゲームシナリオの強制力が働いて、復活前の魔王に誰も近づけさせないようにしているのかもしれないと思い、学園に引き返すことにした。しかし、もしそうだとすると、やはりゲームシナリオの強制力はユミエラをも支配しているということになり、ユミエラが裏ボスとして倒される運命を回避するのは簡単なことではなさそうですね。

そうしてユミエラは無事(?)にアリシアを学園に送り届けてエドウィン達にも感謝される。なんか3バカとも仲間みたいになってて笑ってしまった。結果としてアリシアは3バカよりも強くなってしまい、3バカも負けてはいられないと張り切ってレベル上げに励むようになった。またユミエラからダンジョン土産の槍を貰ったパトリックもまた頑張ろうと決意する。そんな感じで珍しく前向きな感じでエピソードが終わり、次回からのラスト2話、一体どこまで話が進んでどういう形で締めるのか注目です。

 

 

 

さて今期2024年冬アニメも残り半月の最終局面となってきましたので、ここで個人的に面白いと思っているランキングの現時点で視聴継続している19作品の状況を挙げておきます。なお下記の順位は3月12日深夜にテレビ放送を録画した分までのエピソードの評価を反映したものです。また、一応順位表には既に視聴を切ったBランクやCランクの作品も挙げておきます。なお×マークが付いているのは途中で視聴を打ち切った作品です。

先月末に投稿した終盤前のランキングから割と変化してきていますが、ようやく収まるべきところに収まるべき作品が収まってきたという印象ですね。それでもまだここから動くところは大きく動きますね。それはやはりクールの畳み方には各作品ごとに大きな差異が出るからなのでしょう。だから、動くところはこの先もまだ大きく動く可能性が高い。最終順位確定まで、このまま終わるということはないでしょう。

 

◆Sランク(大満足した作品)

1位 勇気爆発バーンブレイバーン

2位 SYNDUALITY Noir 第2クール

3位 魔法少女にあこがれて

4位 戦国妖狐 世直し姉弟編

5位 僕の心のヤバイやつ(第2期)

6位 ゆびさきと恋々

7位 葬送のフリーレン

8位 悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~

 

◆A+ランク(満足できた作品)

9位 姫様”拷問”の時間です

10位 ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する

11位 メタリックルージュ

12位 治癒魔法の間違った使い方

13位 結婚指輪物語

 

◆A-ランク(普通に観れた作品)

14位 薬屋のひとりごと

15位 ダンジョン飯

16位 真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2nd Season

17位 外科医エリーゼ

18位 異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。

19位 道産子ギャルはなまらめんこい

 

◆Bランク(退屈だった作品)

×20位 魔都精兵のスレイブ

×21位 最強タンクの迷宮攻略 ~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~

×22位 ぶっちぎり?!

×23位 最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。

×24位 魔女と野獣

×25位 望まぬ不死の冒険者

 

◆Cランク(苦痛だった作品)

×26位 佐々木とピーちゃん

×27位 俺だけレベルアップな件

×28位 愚かな天使は悪魔と踊る

×29位 異修羅

×30位 即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。

 

 

今期は現状、Sランクが8作品、A+ランクが5作品、A-ランクが6作品あり、一見すると視聴継続作品数の割にSランク作品の数が多めで豊作クールっぽく見えてます。ただA+ランクの作品数が少なく、SランクとA+ランクを合わせた上位作品の数は現状で13作品となっていて、これは豊作クールのレベルではなく普通のクールという印象です。

Sランクの8作品も、とりあえずSランクが確実なのは上位6作品であり、下位の2作品に関しては現状はSランク評価するのが適切と判断しているだけであり、このまま最後までSランクを維持出来るかどうかは全く未知数という状況です。A+ランク最上位の作品もこれと同じような状況であり、クール終了時のSランク作品数は、最低の場合は6作品、最高の場合は9作品という範囲内に収まるでしょう。それがどういう結果になるかはここからの各作品の最終盤のエピソードの出来次第ということになります。また最終的にA-ランクからA+ランクに上がる作品は1~2作品あると思うので、Sランクが6作品に終わればA+ランクは8~9作品ぐらいある状況となり、まぁ普通のクールといえるでしょう。もしSランクが9作品にまで達したらA+ランクは5~6作品となり、この場合は豊作クールと言って良いと思います。最も可能性が高そうなのは、その中間ぐらいの結果であり、そうなると「豊作寄りの普通クール」という印象になるでしょうね。

作品の質的には、現状はA+ランクの作品はあまりレベルが高くない印象ですが、それはもともとA+ランクの中のハイレベルな作品がSランク下位に暫定的に移動しているからであり、現状から1作品ぐらいがSランクからA+ランクに戻ってくれば、それなりに格好のついたA+ランクになるんじゃないかとは思う。Sランクは上位の鉄板6作品は今期の代表作としてどれも恥ずかしくない立派な作品が揃ってはいるが、年間ランキングで上位に食い込むほどの飛び抜けた作品には乏しい印象で、割と近いレベルに固まっているような印象があります。ただ、それはあくまで最終盤の前の印象であって、他のクールでも大体Sランクはそういう感じで、最終盤の出来次第でかなり印象は変わります。だから、ここからの展開次第で神作品が複数生まれるクールになる可能性はまだ十分にあります。

 

 

それではまずはSランクですが、現状は8作品ありますが、そのうち最下位の「葬送のフリーレン」「悪役令嬢レベル99」の2作品は現状は暫定的なSランク作品という印象です。A+ランク最上位に置くか迷ったのですが、現状は出来が確かに良いのでSランクから外す積極的な理由も無く、それでSランクに含めています。ただ、かなり微妙な位置なので、ここからの最終盤の締め方次第でA+ランクに落とす可能性はかなりあります。この2作品に関してはここまでずっと出来は良いですから最終盤の出来が悪いということは想定はしていません。ただ2作品とも物語途中で終わるので締め方がどうなるかが問題となるでしょう。

その下位2作品を除いた6作品がクール序盤からほぼ固定でSランクに位置している鉄板のSランク作品であり、そのうち「勇気爆発バーンブレイバーン」「SYNDUALITY Noir」「魔法少女にあこがれて」の3作品が現状のSランク上位作品であり、この3作品はここまでの出来がかなり良いので、仮に最終盤で大崩れしたとしてもSランクから落ちることは無いと断言していい。そもそも大崩れすること自体が想定出来ないです。

一方「戦国妖狐」「僕の心のヤバイやつ」「ゆびさきと恋々」の3作品は現状のSランク下位作品であり、この3作品はここまでの出来が上位作品に比べるとやや劣るので、仮に最終盤で大崩れしたらSランクから落ちる可能性はあるでしょう。ただ、普通に出来が悪いとか、締め方が悪いとか、そんな程度の些細なことではSランクからもう落ちないでしょう。それに、そもそもこの3作品もここまでの出来の良さを考えれば最終盤に大崩れすることはほぼ想定出来ないので、実質的にSランクから落ちることはないでしょう。

この鉄板6作品以外には、現状Sランクに暫定的に含めている「葬送のフリーレン」「悪役令嬢レベル99」の2作品に更に現状のA+ランク最上位の「姫様”拷問”の時間です」を加えた3作品がSランクに加わってくる可能性のある準Sランク作品といえます。このSランク圏内の作品が全てSランクでフィニッシュすれば9作品となり、豊作クールといえると思いますが、さすがに9作品全部がSランクでフィニッシュする可能性は低いと思います。

序盤からSランクに常駐している鉄板6作品以外の新規Sランク圏内の作品に関しては、例えば前クールの「ミギとダリ」「星屑テレパス」「SHY」みたいにSランク内の順位を終盤に引っ掻き回すほどの勢いのある作品は今期においては無くて、今期の場合は

「葬送のフリーレン」「悪役令嬢レベル99」「姫様”拷問”の時間です」あたりの作品は既存のSランク6作品の順位争いに最終盤に割って入るほどの勢いは無く、仮にSランクでフィニッシュしたとしても、Sランク下位作品の層を厚くするだけの役割を担うことになるだけでしょう。

2023年春クールには「僕の心のヤバイやつ」の1期はSランク5位でフィニッシュしており、今期も「僕の心のヤバイやつ」の2期は現状Sランク5位であり、「僕ヤバ」自体のポテンシャルは1期も2機も大差は無いので、Sランク上位作品の層の厚さに関しては今期もあの大豊作クールの2023年春クールと遜色は無いといえます。ただ、2023年春クールは「僕ヤバ」の下位にSランクは5作品もあったのに対して、今期は鉄板作品としては「ゆびさきと恋々」があるだけであり、Sランク下位作品の層が2023年春に比べてかなり薄いといえます。そこを補ってくれる可能性があるのが「葬送のフリーレン」「悪役令嬢レベル99」「姫様”拷問”の時間です」の3作品だといえます。

ただ2023年春の「BIRDIE WING」「Dr.STONE」「ゴールデンカムイ」「神無き世界のカミサマ活動」という「僕ヤバ」より上位のSランク上位4作品に比べて今期の「僕ヤバ」より現状上位の「勇気爆発バーンブレイバーン」「SYNDUALITY Noir」「魔法少女にあこがれて」「戦国妖狐」の4作品ではやや劣っているような印象はあるが、まだ最終盤前なので終わってみなければどうなるかはまだ分からない。

現状では鉄板6作品の中では「勇気爆発バーンブレイバーン」が頭1つ抜けている印象で、今期で物語が完結すると思うのでこのまま1位をキープする可能性はかなりある。ただオリジナルアニメなので最後まで不安はつきまとう。その点「魔法少女にあこがれて」は原作付きなので安心感は高く、完結せずに中途半端に終わるという点も基本的にコメディなのであんまり影響は無いと思われ、かなり勢いを維持してフィニッシュすると思うので十分に1位を奪取するチャンスはある。また「SYNDUALITY Noir」もオリジナルアニメなので綺麗に完結すると予想されていて、ここまでの物語は一番上手に描けていると思う。作品のポテンシャルは「魔法少女にあこがれて」の方が上だと思うが、現時点での物語の完成度ではまだ「SYNDUALITY Noir」の方が上だと思われ、このまま上手くまとめて「SYNDUALITY Noir」が逃げ切るか、地力を発揮して「魔法少女にあこがれて」が逆転するか注目したいと思います。「勇気爆発バーンブレイバーン」はまだここからブーストがかかると思うのでやはり強い印象ですね。そして残り話数が一番多い「戦国妖狐」は最終盤はかなり盛り上がって世直し姉弟編が完結するので順位を上げてくる可能性はかなりあるが、ここまでの完成度が上位3作品に比べるとやや劣るのでさすがに1位には届かないでしょう。

これらスペクタクル感のある上位4作品に比べると、「僕の心のヤバイやつ」「ゆびさきと恋々」の2作品は、ラブコメとしては非常に素晴らしい作品ではあるのですが、2作品とも物語途中で終わるということもあって、やはりちょっと弱い印象です。世間的にはこの2作品の方が人気は高いですが、私は面白さが同程度であれば「頭を空っぽにして共感して楽しむ作品」よりも「頭を使って理解して楽しむ作品」の方を高く評価する傾向が高いので、やっぱり上位4作品みたいな作品の方を高く評価することになるでしょうね。それは2023年春クールもそうでしたし、他のクールも大体そうです。

 

「勇気爆発バーンブレイバーン」は第1話のインパクトが絶大で最初はネタアニメかと思ったが、その後もギャグ要素はしっかり面白くて楽しかったが基本的にはアツいヒーロー物語が展開されていき、クール前半は溜め回が続いたが深みのある内容で高く評価が出来て、日本上陸作戦の激アツ展開から力技で押し切ることが出来るようになり、加えて独特の世界観が明かされていき最新話の伏線回収の神回で満を持して1位に躍り出た。残り3話も驚きの展開から感動の結末に至ると思われ期待大。

 

「SYNDUALITY Noir」の2期は去年夏クールの1期で撒いた伏線を一気に回収していく怒涛の展開が序盤から続き、宇宙港の戦いからシエル編に至りパスカルの遺言編やノワールのライブ回までの流れは神作レベルの完成度で、その時点までは物語の完成度では今期一番。あとは最終盤の展開次第ということになるが、イストワール編を残り2話で完結させるのか、3期に繋げるのか、どちらの場合でも今期で1位を奪取する可能性はあるが、どう転ぶのかは結局見てみないことには分からない。

 

「魔法少女にあこがれて」は最初は単なるエロい作品だと思っていたがギャグアニメとして秀逸でエロがしっかりギャグに繋がっていてアクションもしっかりしていて魔法少女アニメとしてもしっかり成立していて名作だった。ストーリーもしっかりしていてバカみたいではあるが深い心情描写もテーマもあって全話しっかり面白く特色も様々で見応えがある。ロード団編になって更に盛り上がって残り3話だが次回でロード団編が最高潮で終わった後のラスト2話の締め方次第で1位もあり得る。

 

「戦国妖狐」は連続3クール作品の第1クールだが「世直し姉弟編」という独立性の高いクールなので完結感は高いと思う。少年漫画のノリが強くて、そこはちょっと苦手で作品としての弱みだが。物語の深みは今期随一の作品で、各話においてたった1シーンで神回を作れてしまえる破壊力があり、そこは絶大な強みとなっている。「世直し姉弟編」としては残り4話もあり、ここからが本番ともいえる。かなりの感動展開が予想され、今期の最終盤の台風の目となるだろうが1位は厳しいと思う。

 

「僕の心のヤバイやつ」の2期は去年春クールの1期から引き続き非常に面白い。相変わらず各話の完成度が高くてコメディとして秀逸だし、中学生キャラの魅力が最高に表現されていて恋愛模様の描写も素晴らしい。1期と違って最初からブーストがかかっている分、1期よりエンタメ的にイベントも多くて派手さは増している。ただ1期よりも市川の成長物語の要素は薄まり割と同じようなことをやってる回が多い印象。おそらく残り3話はかなり盛り上げてくるとは思うが上位作品の壁は厚そう。

 

「ゆびさきと恋々」はあまり起伏の無い展開の中で緻密な心情描写を楽しむ作品。作画や演出や演技、緻密で知性溢れる脚本などを含めた美しい作品で、今期最も見る価値のある作品だとは思っています。ただ、あくまで面白さのランキングなので、非常に良作だとは思うがやはり展開が地味で上位作品に比べると印象は薄くなる。どうしても第6話がピークという印象で、クール後半も面白いけど上位作品に比べてどうしても勢いには欠ける。まぁ残り2話は綺麗に締めてくれればOKと思っています。

 

「葬送のフリーレン」は、私は前半クールより今期分の方が好み。前半クールはショートエピソードのオムニバス形式だったが、今期は一級魔法使い試験編という1つの物語を1クールかけて丁寧に描いているのが好きです。新キャラもいっぱい出て来て魅力がある。アクションも派手で良い。各話の完成度も高い。ただ確かにSランク作品としては物語面が弱いのは事実で、そこを上記の魅力で補った評価だが、残り2話はあるいはキリの悪いところで終わるかも。その場合はSランクから落とすかも。

 

「悪役令嬢レベル99」は異世界転生コメディとして秀逸な出来で、主人公ユミエラのキャラが強烈で魅力があり他にもサブキャラの魅力もかなり高い。ストーリー自体は割とありがちな感じでSランク作品としては弱い印象ですが、ありがちな感じを逆手に取ったギャグ展開の作り方が非常に巧みで、かなり緻密な作品。本筋は弱いが序盤からここまで全エピソードがしっかり面白いのでSランク下位に評価しても良いと判断した。ただ残り2話が中途半端な終わり方ならSランクから落とす可能性が高い。

 

 

次にA+ランクですが、現状は5作品であり数が少なめですが、これは本来はA+ランク上位ぐらいが妥当に見える「葬送のフリーレン」と「悪役令嬢レベル99」の2作品が現状はとても良い感じなのでSランク下位に評価しているのと、本来はA+ランクが妥当に見える「薬屋のひとりごと」と「ダンジョン飯」の2作品がここまであまり調子が出ていないのでA-ランク上位に留まっているという、この2つの原因によるものです。

この現状Sランク下位の「葬送のフリーレン」と「悪役令嬢レベル99」に現状A+ランク最上位の「姫様”拷問”の時間です」を合わせた3作品が準Sランク作品と言っていい。この3作品はここからの最終盤のまとめ方次第でSランクかA+ランクか、どちらに落ち着くか予想がつかないぐらい現状は微妙なところにいます。A-ランクからは「薬屋のひとりごと」は最終盤はおそらく盛り上げてくるのでA+ランクに上がってくる可能性は高く、「ダンジョン飯」はちょっと厳しいかなという印象ですが、今期分の最終盤がよほど盛り上がれば可能性はある。だから最終的にはA+ランクは6~8作品ぐらいに落ち着くと思います。

現状A+ランク作品の中では「姫様”拷問”の時間です」と「ループ7回目の悪役令嬢」が上位扱いで非常に出来が良くて、「メタリックルージュ」「治癒魔法の間違った使い方」「結婚指輪物語」の下位3作品にはちょっと差をつけている印象。ただ「姫様”拷問”の時間です」と「ループ7回目の悪役令嬢」の間もちょっと開いている印象で、「ループ7回目の悪役令嬢」はちょっとSランクに届くまでの可能性は感じない。「メタリックルージュ」「治癒魔法の間違った使い方」「結婚指輪物語」の下位3作品に関しては、物足りなさはあるけどA-ランクかA+ランクかで言えばA+ランクという印象。そういうわけで現状のA+ランクは平均すると割とレベル低めの印象で、やはり「葬送のフリーレン」と「悪役令嬢レベル99」あたりがSランクから落ちてきて上位に加われば格好がつくという印象ですね。但しそれは全て現状の印象であって、最終盤に盛り上がって評価が上がる可能性はどのA+ランク作品にも十分に感じられます。おそらくA-ランクに落ちる作品は無いのではないかと思うが、ちょっと「治癒魔法の間違った使い方」と「結婚指輪物語」は不安はある。

 

「姫様”拷問”の時間です」は1話にショートギャグを3~4個詰め込んだオムニバス形式だが各話単位ではずっと面白くて作画や演出も含めてギャグセンスは秀逸でキャラの心情描写も緻密で素晴らしい。ただ中盤以降は各話に1つぐらいは外れコーナーがあり、加えて物語があまり動きが無いのでSランクにするには少し物足りない印象。ただずっとハートウォーミングな話が続いてるので残り2話で化けてSランク入りの可能性はある。

 

「ループ7回目の悪役令嬢は元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する」は中盤から急速に面白くなってきて深みのあるストーリーと謎解き要素が面白くユーモアにも富んでいて映像的にも華やかでハイレベルな印象の作品。ただ3話単位ぐらいで徐々に盛り上げてくる構成なので毎話ずっと最高レベルを維持するという感じではなくSランクには届かない印象。残り2話はしっかり盛り上げるだろうが物語的には中途半端で終わりそう。

 

「メタリックルージュ」は難解で話が分かりにくいとかアクションが意外に盛り上がらないとかキャラに魅力が無いとかセリフ回しがクサいとか確かに期待外れな側面は多々あるが、それゆえに実体以上に過小評価されがち。全体的なストーリー自体は予想外に地味で面白味に直結していないが、緻密に構成されていてテーマにも深みもあり、そこは評価すべき。残り3話と思うが、それなりに感動的に締めるはずで順位上昇もあるかも。

 

「治癒魔法の間違った使い方」は少年漫画っぽいノリでギャグもキレが良くて熱い場面も多くて全体的にレベルの高さは感じる作品であったが、クール序盤から中盤にかけての修行編や戦争の前フリ描写がややクドくてスローペースでどうしてもA+ランクに僅かに届かない状態が続いた。だがローズ過去編が意外に良くてA+ランクに上がり、最新話で遂に始まった実戦編でここからの残り3話で盛り上がっていってほしいところです。

 

「結婚指輪物語」はハイファンタジーの物語としてソツなくレベル高めのストーリーを維持している作品だがラブコメ要素が雑で面白味が無くエロ要素も作画的にあまり刺さらない。そこをカバーするためにハイファンタジーの物語を盛り上げてほしいところだが、悪くはないのだが予想よりは盛り上がらず中途半端に終わりそう。そうなるとラブコメなどの粗の方が目につき始めた。残り2話を盛り上げてA+ランクを維持してほしい。

 

 

A-ランクは現状6作品ありますが、意外にモタモタしていてA+ランクに上がり切れていないのが「薬屋のひとりごと」「ダンジョン飯」の2作品であり、この2作品は最終盤の内容次第でA+ランクに上がる可能性はある。残り4作品はおそらくA-ランクのままで終わりそうです。

 

「薬屋のひとりごと」は後半クールに入ってから地味な展開がずっと続いていて途中で一旦全ての伏線回収と緊急展開があって盛り上がったが、それは一時的なものでやや中途半端な盛り上がりであった。その後再び地味な展開に戻ってしまい現在は終盤の盛り上がりの直前というところ。基本的にクオリティは高いので残り2話盛り上がればA+ランク入りしそう。

 

「ダンジョン飯」は連続2クール作品の前半クールであり、凝った作りのエピソードが多くて楽しいのだが、異世界ダンジョンの世界観に個人的にあまり詳しくないので、よく分からないネタが多く、明らかに面白くないエピソードもたまにある。ここまで物語はほとんど進んでおらず、今期分残り3話で竜退治でよほど盛り上がればA+ランク入りの可能性もある。

 

「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので辺境でスローライフすることにしました」の2期は基本的にストーリーはそんなに面白いわけではないがキャラに魅力があるので楽しめてしまう。後半の勇者ヴァン絡みの話がまだ盛り上がってきておらず意外と前半の単発のスローライフ系の話の方が良い印象。残り2話が盛り上がれば順位は上がるかも。

 

「外科医エリーゼ」は割とありきたりな感じの転生物語で医療ドラマとしても並クラスであるが、基本的に毎回イイ話で綺麗にまとめていてキャラも嫌味の無い感じで気持ちよく見れる作品です。ただ皇太子とエリーゼの遣り取りがイチ推しだったのだがここまであまり描かれておらず残念。本筋の話にも大きな動きの無いまま残り3話どう盛り上げるか注目してる。

 

「異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます」は一見子供向けみたいだが実は割とアクの強い転生モノで独特の切り口のストーリーとクセの強いキャラで超速で話が進んだり下らないギャグを延々続けたり掴みどころが無い。ただ時々深みのあるテーマを描くのが惹かれる。異世界モノ臭さが強くなって順位を落としたが残り2話どうまとめるか注目してる。

 

「道産子ギャルはなまらめんこい」は序盤は北海道のご当地ネタを上手くラブコメに絡めていたが、クール後半は肝心のラブコメ展開にあまり動きが無くなった印象。むしろ普通の青春ドラマっぽくて、それはそれで悪くはないのだが、ヒロイン3人出しといてあまりにラブコメ展開が地味でありきたりでやはり退屈になってきた。残り2話少しは盛り上げてほしい。