2024冬アニメ 1月7日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、1月6日深夜に録画して1月7日に視聴した作品は以下の6タイトルでした。

 

 

結婚指輪物語

第1話を観ました。

この作品はてっきりなろう系ラノベ原作なのかと思っていたら漫画原作でした。異世界を舞台とした割と本格的なハイ・ファンタジーみたいですが、主人公が現実世界から異世界に転移するという点はなろう系っぽくて、それで勘違いしていました。お話自体はどうやら本格ファンタジーみたいですね。といっても、エロを前面に押し出したハーレムものみたいな感じではあります。ただ主人公のサトウはヒロインのヒメに一途みたいですから純愛モノみたいですね。

今回の第1話は物語の導入が描かれたみたいで、子供の頃に森の中で不思議な光の中から現れたヒメと知り合ったサトウはそれ以来ずっとヒメと幼馴染で、そういう不思議な出来事のことも記憶が薄らいでいた。そうして高校生になってサトウがヒメに告白しようとしていた矢先、ヒメが引っ越すとか言い出して落胆していたら、ヒメが不思議な現れ方をしたことを思い出して森に行くとヒメが不思議な光の中に消えていったので追いかけて異世界に行く。そうして何処かの帝国の王子と結婚式を挙げようとしているヒメと再会すると、そこに怪物が現れて、ヒメは咄嗟に王子ではなくサトウにキスをして結婚指輪をサトウの指に嵌める。するとサトウは不思議なパワーを発揮して怪物を倒して「指輪王」というものに即位してヒメと結婚したということになった。

なんかサトウはこの世界を救う勇者的な存在になってしまったようで、それを決めたのはヒメということになる。本来はヒメと結婚するはずだった王子が指輪を受け取ってその役割につくはずだったみたいなんですが、ヒメはつい幼馴染のサトウを選んでs待ったと言ってサトウに詫びる。まぁどう見てもヒメもサトウが好きっぽいんですが、そこは照れてツンデレな感じになっていて、サトウも鈍感なのでヒメの気持ちには気がついておらず、民たちの期待に応えるために新婚夫婦の演技をしてほしいと言うヒメの建前に付き合うという形になっています。ただサトウはヒメが好きですから、たとえ演技であったとしても自分を頼ってくれたのが嬉しいとか言ったりしてヒメをキュンキュンさせます。

まぁそんな感じの第1話で、サトウとヒメの初々しいイチャイチャっぷりやハイファンタジーな世界観がなかなかに心地良く、あと千葉繁さんの声のじいさんが面白くて、とにかく「サトウとヒメの2人とも幸せに」とエールでも送ってめでたしめでたしという感じだったんですが、これは物語の導入に過ぎないのはOP映像やキービジュアルにも他の4人のエロい感じのヒロインが登場することからも明らかです。上記のキービジュアルには「俺は5人の姫と結婚する」とかデカデカと書いてあって、堂々の五股宣言に「サトウよこれは一体どういうこと?」「ヒメちゃんが可哀想だろ」とツッコミを入れたくもなるが、「世界を、そして好きな人を守るために」とか書いてあるから、何かやむにやまれぬ事情があってのことなのでしょう。そのあたり次回あたりで説明があるのでしょうから、期待したいと思います。

 

 

ゆびさきと恋々

第1話を観ました。

この作品は少女漫画が原作で聴覚障碍者のヒロインのラブストーリーを軸にした群像劇っぽいですね。第1話は大満足の出来で、やっと今期が始まったなという印象を抱きました。ここまで今期はどうにも突き抜けた作品が無くてやや不作感があったのですが、これの第1話を観て、やっと文句無しに面白そうなのが来たと思えました。同じく不作クール感のあった去年の冬クールで「もういっぽん!」の第1話を見た時に近い納得感がありました。あそこまで1クール通して面白くなるかどうかは未知数ですが、第1話の納得感は同じぐらいのものを感じました。

「聴覚障碍者の恋愛」という題材は珍しいようでいて案外と使い古されている印象のある題材です。どうして数自体は少ないのに使い古し感があるのかというと、おそらく切り口がワンパターン化しがちだからでしょう。「可哀想な話」みたいな安直な切り口で作る方がドラマチックになりやすいから、ついそっちに流れていくのでしょう。実際に「可哀想な話」として作れば、使い古し感があってもやっぱり泣けるし面白いので、それは非難されるようなことではない。使い古し感があることは別に悪いことだとは私は思わない。だから「新しい切り口であってほしい」「古い切り口だったら嫌だ」などとは思っていない。

それでもクリエイターというものは本能的に新しい切り口を求めるものでもあるから、使い古し感のあるジャンルでの新作があると「新しい切り口なのかもしれないな」という期待と不安が湧いてきて、もし新しい切り口であるならば、それがどういうものであり、それが上手くいったのかどうかというのは興味が湧く。上手くいくかもしれないという期待もあれば、同時に上手くやれなかったのではないかという不安もある。新しい切り口への挑戦というのはそういうものだから、私が今期においてこの作品に注目していたのはそこの部分です。

あと、そういう切り口やコンセプトの部分に深く関連することですが、作画と演出も注目していました。私は基本的には「話さえ面白ければいい」という思想のゴリゴリの信奉者であり作画や演出を重視しないようにしているんですが、この作品の場合は主人公が聴覚障碍者である以上は作画と演出も「話」の一部のようなものですから、どうしても注目しないわけにはいかない。「綺麗」だとか「心地良い」とかいう部分を判定したいわけじゃなくて「ちゃんと出来ているか」という部分に注目せざるを得ないのです。作画面では「手話」というものがちゃんと視聴者に意味が伝わるように描けているのかなんていうのは当たり前の話で、端役ではなくて主人公が聴覚障碍者である以上、手話にちゃんと感情が乗っかるような作画が出来ていないと、作品そのものが成立しなくなってしまう。つまり手話の意味だけ示すのではなく、動きをちゃんと描かないといけない。感情が伝わるのは動きの部分だからです。そして「動き」を表現するというのは「演出」の仕事でもあります。

手話といっても指先だけ描くのではなく、全身の動きをしっかり描かないといけない。同時に指先の動きに細心の注意を払って作画して演出しなければならない。そして聴覚障碍者の多くが読唇をすることから、唇の動きの作画も非常に重要であるし、感情を言葉で伝えられないぶん表情の作画も極めて重要となります。これらの「動き」というものには当然カット割りなどの演出要素も関わってきます。そして当然、主人公のモノローグの場面が増えますが、そこでの言葉のチョイス、手話や読唇での会話の際の言葉のチョイスも、通常の会話の場合とは微妙に違うものが要求されます。

これらの要素は原作漫画で基本ラインは作ってくれているのでしょうけど、漫画では動きは描いていないし言葉のニュアンスも全て表現出来ているわけではない。そこはアニメ化に際して大きく手腕が問われる部分です。そして、そこらへんが上手く出来ているかどうかの判定には、求められる水準以上のものであるかどうかなどは当然として、この作品の切り口やコンセプトに見合ったものになっているのかどうかが最重要といえます。

それらが非常によく出来ていたと思えたので今回は大満足出来たのです。正直言って、ストーリーの方はまだ面白くなるのかどうかは分からない。今回は主人公の雪と相手役の逸臣の出会いと距離が縮まるまでを描いただけであり、物語の導入が描かれただけに過ぎず、まだ登場していないサブキャラも多くて、今後ストーリーがどう転ぶのか全く分からないからです。ただ今回の第1話ではこの作品の独自の切り口はしっかりと示せており、それに見合った作画や演出も示せていた。だから、話の方も安心感はあるのです。最終的にそれを私が「面白い」と思えるかどうかはまだ未知数だが、ちゃんとしたものが出てくるのだろうということは予想はつくのです。それは第1話としては「大満足」といえるのではないかと思います。

それで、どういう切り口だったのかというと、「可哀想な話」ではなくて新しい切り口でした。ただ、別に特殊な話ではなくて、呆気ないほど普通の話でした。人にはそれぞれ異なる「世界」があって、それは聴覚障碍者だって変わりないという話です。そういう認識が雪と逸臣の間で確立されて第1話は終わり、このまま2人は普通のラブストーリーを育んでいくのでしょう。ただ、それは世間一般の認識とは異なっているし、色々と軋轢は生じるのでしょう。そこの部分がこれから1クールかけて描かれていくストーリーの展開ということになるのでしょうけど、基本的には雪と逸臣の2人は普通の恋人たちのようにお互いの異なる「世界」に惹かれ合い理解し合っていくのだろうという安心感はあります。だから、この物語は波乱万丈の物語なのではなく、基本的には癒し系のお話なんだろうと思います。

冒頭で「恋が世界の色を変える」ということが示唆されますが、その場面では雪がそれを期待しているかのように描写されます。しかし、そこで雪が妄想しているのが「恋が雪のように音も無く降ってきて世界の色を変える」というように、世界の色を変えるのは「雪」なのであり、雪によって自らの世界の色を変えられるのは、雪ではなくて逸臣の方なのだということも示唆されています。「世界」は人それぞれ違うし、その人それぞれの「世界」もまた時と共に様々な理由で変化していくものなのです。

電車の場面で雪の「世界」について説明があるが、それは割と快適なものです。そこにはSNSの存在が大きく関与している。SNSの無い時代には聴覚障碍者は今よりも不便だったことでしょう。ただ、今でもSNSの普及していない国もあるし、そもそも文字を使わない地域もあり、文字を使えない人が多い時代もあった。それぞれの「世界」で人々は異なる生活を送っており、それは健常者も障碍者も同じことです。耳が聞こえる人間だって外国語を喋れない人ならば外国で1人で放り出されれれば他人と会話出来ないという点では聴覚障碍者と同じようなものです。

雪だって電車の中でいきなり外国人に話しかけられて慌ててしまう。ここで雪が慌てる理由が「耳が聞こえないから」「言葉を喋れないから」ではなくて「外国語が分からないから」であるという描き方が、この作品の切り口がどういうものかを象徴しているといえます。今の時代、耳が聴こえなくても相手とコミュニケーションをとる方法はいくらでもあるのです。だからそこで雪は慌てることはないのだが、相手が日本語が分からない場合はその前提が崩れてしまう。実はこの外国人は日本語がペラペラで日本語で話しかけていたので雪はコミュニケーション可能だったのですが、雪は相手の外見で最初からダメだと決めつけてしまい先入観で拒絶してしまっていたのです。これは実は一般人が雪に対して抱いている先入観と同じなのだといえます。「聴覚障碍者」と聞いただけでコミュニケーションが出来ないと決めつけてしまい諦めてしまう。本当は今の時代は聴覚障碍者だって普通の人といくらでもコミュニケーションは可能なのに多くの人はそのことに気付こうとしない。そういうところに雪は少し億劫に感じているのですが、雪だって外国人に対して同じような先入観による決めつけをしているのです。お互い、相手の「世界」を知ろうとしないのです。

だが逸臣は違います。逸臣は外国語を勉強するのが好きで、バックパッカーとして海外によく旅行している。それはおそらく色んな世界の人のことを直に知りたいからなのでしょう。自分と違う他人の「世界」を知りたいのです。そのためには外国語が必須なのであり、単に外国語が好きだとか外国が好きというのではなく、自分の知らない「世界」に興味があるタイプなのでしょう。だから雪と外国人の遣り取りを見て声をかけてきて外国人に道を教えてあげると、今度は雪に興味を持ちます。

雪はこれまでの初対面の人のように逸臣も単に自分を珍しがっているだけだと決めつけますが、逸臣は雪をちゃんと観察して、唇の動きがあまり速いと読めないのだと理解してゆっくり大きく口を動かして喋ってくれたりする。単に珍しがって面白がっているのではなくて、自分の知らない聴覚障碍者の世界に興味を持ち理解しようとしてくれているのです。ただ、それは逸臣にとっては単に「自分の知らない世界を理解したい」という日常的な行動であって特に深い意味は無い。しかし雪はそんなふうに初対面で自分を理解してくれようとする異性との出会いは初めてであり、逸臣に惹かれてしまう。そうしてまず雪の「世界の色」が変わったのです。

そうして雪は逸臣が同じ大学の友達のりんちゃんのサークルの先輩だと知って、りんちゃんに逸臣のことを聞いたりしているうちに、りんちゃんと一緒に逸臣のバイトしているカフェバーに行くことになります。そうして雪は逸臣の連絡先を聞こうと張り切ります。しかし、バイト先で逸臣は雪の「世界」に寄り添った対応をしてくれる一方で、外国人の客にも慣れた対応を示して、それを見て雪は逸臣が自分の知らないたくさんの「世界」を知っているのだと実感する。それに比べて自分は聴覚障碍者の「世界」しか知らない。色んな「世界」に合わせることが出来る逸臣が自分の「世界」に合わせてくれているだけであり、自分の「世界」を押し付けるのは迷惑かもしれないと雪は考えてしまう。それで、雪は結局、逸臣の連絡先を聞くことが出来なかった。

これは別に雪の認識はそんなに間違ってはいない。逸臣はあくまで他人の「世界」に興味があるだけであり、その一環として雪の「世界」に興味を持っているだけであり特別な感情は無い。だから恋心を押し付けるのは迷惑だという認識は間違ってはいない。ただ連絡先の交換ぐらいは別にそんなに重く考える必要は無いのだが、雪自身が既に逸臣に対して特別な感情を抱いてしまっているので重く考えるのも仕方ないといえます。そして、やはり聴覚障碍者である自分の想いが逸臣にとっては健常者の女性から向けられる想いよりも特に重く感じられるのではないかという不安もどうしてもあるのです。

帰り道、りんちゃんが気を利かせて逸臣に2人きりで送ってもらうことになった雪ですが、逸臣は後ろから来るバイクの音を雪が聴こえていないことに気付いて咄嗟に庇ってくれます。ただ、これもあくまで逸臣が雪の「世界」を理解しようと努めてくれていることの一環であり特別な感情からの行動ではない。しかし逸臣が雪を車道側に歩かせないように気を遣い、右手で雪の手を掴んで歩くようになると、雪は自分の想いが指先を通して逸臣に伝わってしまうのではないかと怖くなる。

これは生まれながらの聴覚障碍者である雪の特有の感覚で、指先が雪にとっての自分の感情を相手に伝える最大の器官であったからでしょう。手話も指先の動きで相手に感情を伝える手段であり、相手の手を握ったり、SNSで文字を打ったりするのも全部が指先の動きであり、雪は指先に感情を込めるのが習慣になっていた。だから指先に触れられることで逸臣に自分の秘めた想いが伝わってしまうと思ってしまい、それで焦って手を離して、自然に伝わってしまうのではなくて、ちゃんと自分から逸臣に伝えなければいけないと思い直して、スマホに文字入力して「連絡先を教えてください」と逸臣に伝える。

それに対して逸臣は普通に「いいよ」と唇の動きで雪に伝えるだけで十分な対応だったはずなのですが、ここで「いいよ」を伝える手話を教えてほしいと雪に言い、雪から「いいよ」の手話を教えてもらうと、手話で「いいよ」と伝えた。これはおそらく逸臣のポリシーで「相手にとって大切なことは相手の言語で伝える」ということなのでしょう。普段、外国人と会話する時も、相手が日本語ペラペラであったとしても、本当に大事なことは相手の母国語で伝えたいと考えているのでしょう。だから雪に対しては手話で伝えるべきだと逸臣は考えたのだと思われます。

問題は、ここで「いいよ」という返事が雪にとって母国語ともいえる手話で伝えるに相当する大切なものだと逸臣が理解してくれているという点です。それはつまり、逸臣が雪の想いの重さをしっかり受け止めようとしてくれているということであり、それを理解した雪はさっきは店で怖気づいてしまった気持ちが消えて、ちゃんと逸臣の「世界」に向き合おうと思い直します。それで雪は「世界は広いですか?」と逸臣にメッセージを送る。すると逸臣は「すげぇ広い」と返して、「俺を雪の世界に入れて」と続ける。逸臣の世界は確かに広いけれども、それは全て他人が自分の世界に逸臣を受け入れてくれた結果に過ぎない。だから逸臣は雪の世界にも自分を受け入れてもらいたいのです。ただ、これもあくまでまだ「自分の知らない世界」への単なる興味の一環に過ぎない。雪の想いを受け止めようとしてくれたのも逸臣の誠意でしかないといえます。

だが、その逸臣のメッセージへの返事として雪が身体全体を使って喜びと承諾の気持ちを伝えたのを見た時、逸臣の「世界の色」が変わったのです。言葉で相手に自分の感情を伝えることが出来ない雪にとっての元来の感情の伝達手段はSNSでも手話でも唇の動きでも手を握ることでもなく、こうして全身を使って表現することだったのでしょう。それを使わねばいけないぐらい、逸臣が自分の「世界」に興味を持ってくれていることの嬉しさが大きすぎたのでしょう。そして、そうした雪の本来の「世界」を初めて見た逸臣は、これまでどんな外国人と言語を使ってコミュニケーションを取った時に感じた歓喜を超える強烈な感情に包まれ、初めて屈託のない笑顔を見せた。この瞬間、逸臣も雪に恋をして、逸臣の「世界の色」もまた変わったのだといえます。そういう感じで今回の第1話は終わり、次回から物語が動き出すのだと思います。非常に楽しみな作品が始まりました。

 

 

俺だけレベルアップな件

第1話を観ました。

この作品は韓国のWEB小説が原作みたいですが、 日本語版の原作小説ももともとあるみたいです。韓国語版が元々の原作ですが日本語版に翻訳する際に設定なども変更してあるようで、このアニメ版は日本語版が原作ということになるようです。なんか韓国語版の小説の内容が反日的だとかいうことでちょっとマイナスな意味で話題になってるようですが、アニメの直接の原作である日本語版ではそういう反日的な設定は無くなってるようなのでアニメの内容も反日的ではないのでしょう。それならまぁここで非難する筋合いも無いでしょうからどうでもいいでしょうね。

まぁこの作品が大人気にでもなれば話は変わってくるんでしょうけど、そんなに大人気になるかどうか今回の内容だけではよく分かりません。設定は何処かで見たような感じで、突然に異世界と現実世界を結ぶゲートが出現して、異世界の魔物を倒すと獲得できる魔石が現実世界ではクリーンエネルギーの効率の良い資源になるということで、ハンターとなって魔石を得て金を稼ごうとする者が現れるようになり、なんか日雇いのバイトの集合みたいな感じで集まってゾロゾロとダンジョンに入っていくのはちょっと笑ってしまった。やってることは異世界ダンジョン攻略そのものなんですけど、全員が現代の日雇いバイト君みたいな格好してるのがなんかジワジワきて面白い。

それで最弱のハンターとか言われる主人公の水篠はなんか父親が失踪して母親の治療費や妹の大学受験のための金を稼げるのは自分だけだという世知辛い理由でハンターをやっていて、弱いのに怪我しながら頑張って魔石を獲得しようとしている。そんな水篠が仲間と一緒にダンジョンで危険なエリアに入って皆殺しになりそうになったところで今回は終わっており、まだここからどういう展開になるのか分からない。ただ作画はかなり良くて気合の入った作りだとは感じました。まぁとりあえず様子見ですね。

 

 

僕の心のヤバイやつ(第2期)

第13話を観ました。

この作品は去年の春クールに第1期がやっていた分割2クール作品の後半クール分にあたります。去年春に1話から12話がやっていて今回の13話は1期の最終話である12話の続きです。去年の春クールというと最近では一番の大豊作クールだったんですが、その中でこの作品はSランク5位でした。ただ、それはクール前半が比較的盛り上がっていなかった分を差し引いての5位であり、クール後半だけならば3位相当ぐらいだったと思う。そのクール後半の勢いをそのまま引き継いで始まったこの後半クールですから、かなり凄いことになりそうです。

実際今回もヤバイくらい面白かった。今期は現状、前クールから継続の「葬送のフリーレン」と「薬屋のひとりごと」が共に後半クール分の物語の本番が次回以降と思われる一休み回で始まったので、Sランク評価出来るのが昨日までは「魔法少女にあこがれて」だけでした。他にも期待作はあったんですが、まだ勢いがついていない状況でしたので。その唯一のSランクの「魔法少女にあこがれて」もギャグとエロに特化した作品なので今期の一番になるようなタイプの作品でもない。そこに今日の分でまず「ゆびさきと恋々」という、ようやく文句無しのSランク作品が加わり、そして更にそれを超える「僕の心のヤバイやつ」が加わることで、いよいよ今期が本格的に始まったという感が出てきました。ここから更にどんどん有力作品が出てくると思います。今回の出来を見ると、この「僕の心のヤバイやつ」が大本命だと言いたくなってしまいますが、これ以上の作品が出てきてくれることを期待したいので、あえて大本命とは言いません。ただムチャクチャ面白かったしムチャクチャ見ていて盛り上がりました。あと、新OPが本気すぎて笑ってしまった。ただ、今回は実際は振り回であり本番は次回っぽいんですが、やっぱり久しぶりに動く市川と山田を見れてこっちも多少テンションが上がって評価を上乗せしているのかもしれません。まぁそれでも第1話の出来として今期現状一番であるのは変わりないですけど。

前回の12話は市川と山田が中学3年の冬休みが終わって1月に三学期が始まった場面で終わりましたので、今回は三学期が始まった場面から始まります。冒頭の場面で市川が骨折しているのとか、市川と山田が秋田犬のお揃いのキーホルダーを持っているのを見ると前半クールの終盤の怒涛の展開が思い出されて、思わずこっちもニヤニヤしてしまい、気分がすっかり去年春クールの時に引き戻されます。

そうした中、担任の先生が骨折した市川を心配して山田に世話係をやってもらおうかと市川にこっそり提案してくるんですが、市川は忙しい山田に悪いと思って「山田はたまに喋るだけで仲が良いわけじゃない」と先生に嘘を言って断る。ところがこれを山田が聞いていて拗ねてしまい、市川は焦る。山田は市川が好きすぎるぐらいなんですが、市川は山田とようやくちょっと距離が縮まったぐらいだと思っているので、これで全て台無しになってしまったと絶望したのでした。

ところが山田は足立に市川に授業のノートのコピーをとってくれるように頼んだりしてくれていて、ちゃんと市川のことを気にかけてくれていた。それでもやっぱり先生に「仲が良いわけじゃない」と言われたことでは拗ねており、市川に直接話しかけてこようとはしていなかったので、市川は下校時に山田に謝って「本当は一番頼りたいと思っている」と伝える。すると山田は機嫌が直って、その後は結局は骨折した市川の校内での生活の介助を嬉々としてするようになったが、市川はそうやって山田がいつもくっついてくるのにドギマギしてしまい落ち着かない日々を送ることになった。

その後は市川が山田のグラビアがアイドル雑誌に載っているのを見て、そういう仕事をしていることを山田に言ってもいいものかどうか気を使ったりするが、山田はむしろ自慢げに見せてきたりして市川は拍子抜けしたりする。それでグラビア撮影の時に「自然体で」と言われて難しかったとかいう話を山田がして、市川がグラビアの写真を指して「いつも通りで良いと思った」と褒めようとする。「いつも通りというのは見慣れた山田で一番良い状態」と言葉を探しながら褒める市川だが、それらは上手く言えないだけで全て本心であり、山田も「市川が見慣れた私は最高のコンディション」と勝手に納得したりする。市川はなんでそういう解釈になるのかよく分からないが、要するに山田は市川の前にいる時が最高に気持ちが良い時だからなのだが、そんなことは恥ずかしくて言えないので山田は適当に誤魔化します。

しかし市川は山田が自分の知らない大人の仕事の世界を持っていることにモヤモヤしたりして、アイドル雑誌のグラビアの写真がファッション誌の写真と違うとか雑談でそんな気持ちの揺らぎを誤魔化そうとしますが、山田は市川が女性ファッション誌の自分の写真をわざわざチェックしてくれていたのかと思って嬉しさで反応する。市川は自分が山田のファッション誌の写真をチェックしていたのがバレては気持ち悪がられると思い焦って姉の買ってきた雑誌をたまたま見たと嘘をつき誤魔化し、山田はちょっとガッカリしますが、それでも市川が自分の写真に興味を持ってくれたのだと嬉しくなる。しかし市川は山田がそうして嬉しそうに写真の話をするのは仕事が好きだからなのだと思い、少し寂しそうにするが、山田はそんな市川の気持ちは気付かず、市川が仕事のことで自分を応援してくれていると思って喜ぶ。こんなふうに相変わらず2人の気持ちは微妙にすれ違っている。

その後、市川と山田が同じ秋田犬のキーホルダーを持っていることに気付いていた原さんが調理実習の授業の時にも市川が秋田が母親の実家で正月に帰省していたことを知ったり、山田がクリスマスイブに市川と会っていたとポロリと言ってしまったり、市川が落とした秋田犬のキーホルダーを原さんが拾って差し出したら山田が勘違いして受け取ったりしたので、もう完全に原さんが市川と山田がくっついてると思ってしまったりします。

市川は原さんに秋田犬のキーホルダーが山田とペアだとバレてしまったと自覚してちょっと焦りますが、山田は無頓着な様子なので市川は山田にとってはキーホルダーの件はそんなに重要なことではないのかと思ったりします。そんな中、冬休み中の写真を見せた際に市川は自分が山田に頼まれた雪景色の写真を撮ろうとした時に足を滑らせて骨折してしまったことが山田にバレてしまいます。山田は自分のせいで市川が骨折したのだと思いショックを受けてしまい、市川は自分が注意力が無かったからだと説明しようとするが、山田のことを考えていると他のことが考えられなくなるのだとは言えなかった。そんな恥ずかしいことは言えないし、そんなことを言えば余計に山田が自分のせいだと勘違いするかもしれないからです。

結局、その後、山田は元気が無くなってしまいます。その後、更に秋田犬のキーホルダーを無くしてしまい、更に山田は落ち込む。登校時に秋田犬のキーホルダーが無いことに気付いた段階では既に元気が無かったので、やはり市川の怪我の原因になってしまったことに落ち込んでいたようですが、自分のせいで怪我したのに自分のために市川が買ってくれたキーホルダーを無くしてしまったことで山田は余計に深い罪悪感を覚えたのかもしれません。

それで雪がだいぶ降ってきたので早めの下校となって市川が帰ろうとしたら原さんが気を利かせて下駄箱のあたりで山田のキーホルダーを探してくれているのに出くわして、その際に市川は原さんから「山田が秋田犬のキーホルダーを落としてすごく落ち込んでいた」と聞き、自分が怪我のことで山田を落ち込ませてしまったせいだと思い、自分がキーホルダーを見つけて山田を元気にしてやろうと決意する。

そうして市川は登校路で雪が降り積もる中、積もった雪を傘の柄でかき分けながら秋田犬のキーホルダーを探し回るが、あまりに捜索範囲が広すぎて途方に暮れる。それでも懸命に探し続ける市川の姿を見て関根が山田の通学ルートを教えてくれて、更にこっそり山田に連絡する。すると山田は一旦家に戻って秋田犬のキーロルダーが無いと確認すると、家の側から通学路にキーホルダーが落ちていないか探していた。そして関根から市川も何かを探していると連絡を受けた山田は学校側から来た市川と鉢合わせして、通学路の何処にもキーホルダーが無いのだと悟る。

それで山田は泣き出すが、市川は「必ず何処かにあるから気にするな」と言って励ます。そこには骨折のことも気にしないでほしいという想いも込められているのだが、キーホルダーの方は近くの木の枝に引っかかっているのを見つけることが出来た。誰かが拾って、雪が降ってきたので持ち主が戻ってきた時に雪に埋もれて見失わないようにと近くの木の枝に引っかけておいてくれたようです。それで山田は見つけてくれた市川に感謝して抱き着こうとするが、やはり骨折の罪悪感がまだあるせいなのか抱き着くのを思いとどまってしまいます。だが市川がすっかり身体が冷えて寒がっているのを見て、山田は申し訳なく思い、家の近くであったので、市川に自分の家で温まるよう勧めたところで今回は終わり次回に続きます。まだ山田の中では市川に怪我をさせてしまったという負い目は消えておらず、山田にそんな負い目を感じさせてしまった市川もまだ山田の心を救うことが出来ていません。そのあたりが次回のエピソードでは解消されて2人の関係が更に前進するのを期待して次回を待ちたいと思います。

 

 

最強タンクの迷宮攻略 ~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~

第1話を観ました。

この作品はなろう系ラノベ原作で、異世界モノで、いわゆる追放系というやつみたいですね。転生要素は無くて、一応ハイファンタジーということになりますが、かなり安い作りの作品です。ただ安いからダメというわけでもなく、堅実な感じの作りでしたね。主人公のルードは「タンク」という役割の冒険者で、勇者パーティーに所属していた。私は異世界モノはあんまり詳しくないのでよく知らないのですが、どうやら「タンク」とは敵の攻撃を防御して味方が攻撃する時間を稼ぐ役目みたいです。つまり縁の下の力持ちという感じの重要なポジションなのですが、地味な役回りなのでちょっと不遇みたいですね。

今回も触れられていますが、どうやらこの作品世界には「鑑定」のスキルを持った者がほとんどいないみたいで、冒険者はみんな自分や他人の能力を正確には把握できず適当に見積もっているみたいです。それでルードの防御能力が最近は攻撃を喰らってもいないのにやけに減るものだからパーティーのリーダーの勇者に解雇を言い渡されてしまう。それで途方に暮れて故郷に戻るために新米冒険者のパーティーに加わって商人の護衛の旅をしていたところ魔物に襲われて、身を挺して戦うことで新米冒険者たちを鼓舞して皆で魔物を撃退しますが、その際に拾ったルナというホムンクルスの少女が実はレアな鑑定スキル持ちで、ニナに鑑定してもらったところ、ルードは仲間のダメージを引き受けて自分のダメージにすることで仲間を支援するという特殊能力持ちだったことが判明し、ちゃんとルードは勇者パーティーの役に立っていたことが分かる。

それでルードは不当な解雇に怒ったりするわけではなく、ずっと仲間の役に立てていなかったことで悩んでいたのが解消されて喜び、これで胸を張って故郷に帰ることができると言う。このようにルードが終始ナイスガイなのが良いですね。そもそもルードが冒険者として迷宮に挑む理由も不治の病に苦しむ妹を治すためだというのも好感が持てる。それでちょっとシスコン気味で他の女性に興味が無いんですが、ナイスガイなので勇者パーティーのヒーラーだったニンという女の子にも恋愛感情を抱かれていたようですがルード本人は無自覚でした。他にも仲間の女性たちには好感は抱かれていたようで、OPにも女子がたくさん出てきますし、おそらくルードは無自覚モテモテキャラなんでしょうね。

まぁそういう感じで今回は終わって次回はルードが妹の待つ故郷に戻って新展開が始まるということになるのでしょう。堅実で好感の持てる作りではありますが、ありきたりとも言えます。悪い印象は全く無いんですが現状のままでは飽きる可能性は高そうですね。新展開に期待しつつ様子見したいと思います。

 

 

薬屋のひとりごと

第13話を観ました。

今回から後半クール分に入ります。前回は後宮を解雇されてしまった猫猫が壬氏によって再雇用される話が描かれて、それを承けて今回は猫猫が後宮の翡翠宮に戻る話になるのかと思ったら、後宮に戻るのではなく外廷勤務になるという展開は意外でした。サブタトルが「外廷勤務」だったのでそのまんまなんですが、てっきり翡翠宮に戻った上で、以前に柘榴宮などに派遣されたような何らかの特別任務で外廷に勤務するミッションの話になるのかと勘違いしていました。だが実際は後宮は一旦解雇されたので簡単に戻ることは出来ないらしく、外廷にある壬氏の屋敷で勤務することになるようですね。つまり前半パートが後宮編だとするなら後半パートは外廷編ということになるのかもしれない。そうなると前半パートと後半パートは大きく変わり、まさに新章開幕という感じですね。

ただ壬氏はそもそも後宮の管理官のような職務ですから、壬氏の直属の部下になったとしても猫猫が後宮に関わる仕事をするという点では大きな変化は無いでしょう。壬氏は猫猫に官女試験を受けさせて官女に昇格させようとしており、以前よりも強い権限で後宮内の事件の調査に当たらせようと考えているようです。猫猫という人材を有効活用するならば確かにそれは正しい選択でしょう。ただ猫猫はそもそも毒を作ったり実験したりしたいだけの毒オタクですから、官女なんかに興味は無く、今回も見事に官女試験に落ちてしまい、壬氏を落胆させました。

それで仕方なく壬氏は猫猫を自分の部屋付きの下女として雇うことになったというところまでが今回は描かれており、次回から猫猫は前半クール同様に低い身分で後宮内の諸事情に関わるようで、そういう点であんまり変わり映えはしないのかもしれませんが、そういうのが猫猫らしくて良いと思いますし、今後は壬氏との絡みも前半クール以上に増えるでしょうからカップリング好きには好評なんじゃないでしょうか。私は別に2人のカップリングを推してるわけじゃないのでそのへんはどうでもいいんですが、壬氏には色々と秘密があるようなので、猫猫と壬氏の絡みが増えることで壬氏の秘密に関わるミステリーの物語が動き出すのは期待したいところです。まぁ今回はそういう感じで、特に事件が起きたわけではないので後半クールの本番は次回以降と思われます。今回は後半クールの導入エピソードであったのだと思います。