2024冬アニメ 1月6日視聴分 | アニメ視聴日記

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日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年冬アニメのうち、1月5日深夜に録画して1月6日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

葬送のフリーレン

第17話を観ました。

今回から後半クールに突入ということになりますが、話の内容的にはむしろ前半クールの締めのエピソードのような感じでしたね。次回から一級魔法使い試験編とかいうのが始まるらしいですし、今回は前回のラストで示唆されたザインとの別れが描かれましたし、今回のエピソードを12月末に放送して前半クールを締めてから、新年一発目に次回のエピソードで新章開幕とした方が構成は良かったんじゃないでしょうか。12月29日深夜なら別に「フリーレン」放送可能だったんじゃないでしょうか。

まぁ、それをしたからといって前半クールの評価とか後半クールの評価とか全体の評価が変わるというわけでもないので、どうでもいいといえばどうでもいいんですけどね。それぐらい今回のエピソードには大きなインパクトがあったというわけではないです。ただ相変わらず良いエピソードでした。

前クールはホントに良い作品の多いクールで、この「葬送のフリーレン」という作品は確かに良い作品ではあるんですが、私の中では決して一番の作品ではなかった。これよりも上の作品はずいぶん多かった。だからどうしても思考もそれらの上位の作品に持っていかれがちで、あんまり「葬送のフリーレン」について深く考えることが無かった。だが、12月も終わって前クールの凄い作品たちが居なくなって、今期も新たにまた凄い作品が出てくるのかもしれませんけど、現状はまだそういう状況になっていません。そういう冬クール序盤のエアポケットのような状況において「葬送のフリーレン」と「薬屋のひとりごと」の2作品だけは安定して面白い。いや「僕の心のヤバイやつ」や「シンデュアリティ・ノワール」の後半クールが始まっていない段階だからなのかもしれませんけどね。とにかくこの前クールから引き続きの2作品だけが現状は目立っている感じで、それで珍しく「フリーレン」について考えたりもしてしまう。

それで今回のエピソードの内容も踏まえてふと考えると、やっぱりこの作品は「後悔」の物語なんだなと思う。そして、それがずっと不思議だった「この作品が人気がある理由」なんだろうなとも思う。人間は誰でもが後悔するし、後悔こそが人間の心を最も傷つけるものだからです。だから、そこに癒しを与えてくれるこの作品は誰もが惹きつけられるのでしょう。私も、あくまでアニメ作品としては、特に1クール単位で見た場合にこれよりも上の作品は幾らでもあるけど、それでもこの作品を好きにならずにいられないのはそういう理由なんだろうなと思う。「好き」だけで作品を評価する人がこの作品を「一番だ」と言うのは、気持ちとしては凄く共感は出来ます。

第1話でフリーレンが旅に出るのを決意するのは「ヒンメルを知ろうとしなかった」という「後悔」がきっかけでした。長命のエルフという種族は長命であるぶん人間よりもたくさん後悔する生き物だといえます。だから「後悔」の物語であるこの作品の主役はエルフなのでしょう。

今回、前半パートではザインがフリーレン達と別々の目的地に進むことを決断してお別れします。ザインは昔の友達のゴリラを探すことを優先する決断をしたのです。ザインがそういう選択をするであろうことは予想はついていました。ザイン自身が自分の旅の目的はゴリラ探しだと、だからフリーレン達とは途中までだと予告していましたから、別にこの選択にはサプライズは無いです。ここで重要なのはザインが今回そう決断した理由の方です。それは「後悔したくないから」でした。

それはザインがフリーレンに改めて「自分を旅に誘った理由」「自分なんかに構ってくれる理由」を尋ねたことがきっかけでした。それについてフリーレンは「かつて冒険に出ようとしていなかった頃の自分に似ていたから、きっかけを与えたかったから」だと答えた。冒険の旅に出ようとしていなかった頃のフリーレンはきっと、ずっと後悔していたのでしょう。でも「後悔したままでいい」と思っていた。ちょっと拗ねた状態だったのでしょう。だがヒンメルが手を差し伸べてくれたことがきっかけになってフリーレンは「後悔を重ねるだけじゃダメだ」と気付いた。ヒンメルがそのきっかけになってくれたのです。それでフリーレンは自分もザインにとって同じようなきっかけになりたいと思った。それでザインは子供の頃にゴリラの差し伸べてくれた手を無視した後悔を思い出して、「もう後悔したくない」と決断したのです。

では、その変化とは何なのかというと、それは「子供から大人になること」なんだと思います。今回、寒波が来て山小屋で1ヶ月過ごすこととなり、その間にフェルンとシュタルクが子供じみた理由で喧嘩をして、ザインが仲裁して仲直りさせてやりました。ザインはそういうことをする自分は大人なんだと思っており、こんなことをしても誰も褒めてくれなと思っていたのですが、フリーレンはザインを子供みたいに褒めてくれた。だが上述の遣り取りの結果ザインが「後悔したくない」と決断した後、別れの場面でのフリーレンとザインは淡々としていて、ずいぶんアッサリ別れたのだなと驚くシュタルクに向かってフリーレンは「ザインは大人だから」と答えている。

つまり「子供」というのは後悔するようなことばかりして、後悔したままでもいいと思ってしまう段階なのでしょう。人生にまだまだ余裕があるから後悔することにあまり恐怖も無いのでしょう。だが年齢を重ねてそのぶん余命が少なくなってくると、後悔を重ねるばかりでは不安になってくる。もう後悔したくないと思うようになる。それが「大人になる」ということなのでしょう。それでちゃんと生きるようになったり、後悔を取り戻そうと行動を起こしたりする。フリーレンは今回の決断でザインが完全に「大人」になったと認めたのでしょう。

ただ、そうして大人になってから行動を開始しても、結局は「後悔」は残ってしまうものです。それぐらい人間は「子供」の頃に取り返しのつかない後悔を積み重ねるものです。後悔を重ねるのは子供の特権ではありますが、大人になってから人間をずっと死ぬまで苦しめる後悔というものは大抵は子供の頃に深い考えも無しに積み重ねてしまった後悔なのです。後半パートはそういう後悔に関わるお話が描かれました。

ザインと別れた後、魔法都市を目指して寒い中の旅を続けるフリーレン一行でしたがフェルンが風邪を引いて熱を出してしまい、山の近くにある家に泊めてもらい、フリーレンとシュタルクで薬草を取りに行ったりするのですが、フリーレンとフェルンはちょっと心がすれ違ってしまいます。フェルンが子供の頃から一緒にいるフリーレンは、風邪を引いて寝込んでいる時にフェルンが手を握られると安心するのだと知っていて、それで手を握ってあげるのだが、フェルンはシュタルクの前で子供扱いされたのが恥ずかしくてフリーレンに手を握られるのを拒んでしまう。

フリーレンはフェルンを子供扱いしたわけではなく、フェルンの心の支えになりたいと思って手を握っただけだったのですが、その自分の行為がフェルンを困らせてしまったのだと知って反省してしまう。だがシュタルクはフリーレンの好きにしたらいいと言ってくれる。アイゼンもそうしてくれたのだとシュタルクは言う。それでフリーレンはヒンメルも自分が風邪を引いた時同じように支えになりたいと言って手を握ってくれたことを思い出して、薬草を作って呑ませた後、またフェルンの手を握って、フェルンはフリーレンが子供扱いしているのではなくただ自分の支えになりたいと思ってくれているのだと知って嬉しく思い、フリーレンを受け入れます。そうしてフェルンは後悔するようなことをせずに済んだのでした。

子供の時、身近な人からの親切を「子供扱いされた」というつまらない意地で拒絶することはよくあることですが、相手はそんなつもりなのではなく、ただ自分の支えになってくれようとしていただけなのです。でもそんなふうに拒んだことによって相手は気を遣って二度とそんなふうに温かく手を差し伸べてくれなくなることも多い。今回もフリーレンはシュタルクの言葉が無ければ遠慮してフェルンの手を握らなくなっていたかもしれない。特にフリーレンの場合はエルフなので「自分は自分よりも早く年をとっていくフェルンへの接し方を間違っているかもしれない」という負い目が常にあるため、そうなっていた可能性が高い。もしそうなっていたら、大人になった後、子供が出来たりしたらフェルンは今のフリーレンの気持ちに気付いて、自分がフリーレンに酷いことをしたと後悔することだろう。後悔するような行為を重ねるのは子供の特権であるし、そうした後悔を自覚して苦しむのが大人になるということなのかもしれない。だが、しなくて済む後悔ならばしないで済むに越したことはない。そういうお話が描かれた後半パートでありました。

まぁそんな感じの「後悔」にまつわるお話だったわけですが、次回からの一級魔法使い試験編というやつは新キャラなんかもたくさん出てくるようですし、旅物語でもなくなるようですから、また全然違う趣の話になるのかもしれませんね。楽しみです。

 

 

百千さん家のあやかし王子

第1話を観ました。

この作品は少女漫画原作の和風ファンタジーという感じですね。孤児だった百千ひまりが16歳の誕生日に送られてきた亡き両親の遺言書によって両親が自分のために遺してくれていた自宅の存在を知ってそこに行くと、そこには3人の男が勝手に住んでいて、ひまりに出て行くようにと言う。納得できないひまりであったが、その晩家に泊まっていると、妖怪が現れてひまりを狙ってきて、その3人の男が戦ってひまりを守り妖怪を退治してくれた。実は百千家には妖怪が住んでおり、そのうちの悪い妖怪がひまりを狙っているらしい。それで3人はひまりを守るために出ていくようにと言ったみたいです。そして3人のうち2人は妖怪で、1人は人間らしいのだが妖狐みたいな姿に変身して戦っていた。どうやら何らかの因縁があって百千家を守って悪い妖怪と戦っている連中らしい。それでひまりは3人と共に百千家に住むことを決めたというところで今回は終わり次回に続く。

まぁそういう感じの第1話で、全然悪くない感じだったんですけど、やっぱりいかにも少女漫画という感じの作りで、むしろ全然悪くないというのが引っかかってしまいました。おそらく良い作品なんだろうと思う。でも私が個人的にあまり興味も持てず乗り切れないであろうと思われ、この作品の本来の価値に見合った正当な評価が出来ない可能性が高い。それならいっそ1話切りして評価対象外にした方が良いと考え、この作品は1話切りさせていただくことにしました。

 

 

佐々木とピーちゃん

第1話を観ました。

この作品はなろう系ラノベ原作みたいです。カクヨム系でもあるみたいですが、まぁ似たようなものでしょう。異世界転生系といっても、主人公が異世界転生するのではなく、異世界から文鳥に転生してきた賢者をたまたまペットショップで購入した主人公の中年サラリーマンの佐々木が文鳥賢者のピーちゃんと一緒に異世界に行ったりする話のようです。

第1話は1時間スペシャルで、中堅商社に勤める39歳の冴えない独身中年サラリーマンの佐々木が実は可愛いもの好きで、ペットを飼いたくなって文鳥を買ったところ、家に帰るとその文鳥が流暢に喋り始めて自己紹介し始める。なんでもピエルカルロという名の異世界の賢者だったらしいが異世界を追放されてこちらの世界で文鳥に転生したらしい。それで佐々木は文鳥に「ピーちゃん」という名をつけます。心機一転こちらの世界で充実した人生を送ろうと考えるピーちゃんは飼い主である佐々木に高額な牛肉を要求するが佐々木は金が無いと言うので、それなら副業で稼ぐことをピーちゃんは提案して、佐々木はピーちゃんの魔法を使える能力を与えられて、現実世界の品物を異世界に持ち込んで売るという商売を始めます。

このあたり「ろうきん」なんかとやってることは似てるんですけど、佐々木が実社会でもちゃんと商社マンなので、商売のやり方が堅実で、ちゃんと異世界の人と信頼関係を築きながら地道にやってるところは好印象でしたね。そういう描き方をしてくれているのは有難い。それに佐々木がこうやって副業をやろうという動機が、あくまで大事なペットであるピーちゃんの餌のためであるというところが良い。それでいて、佐々木がその副業を始めた結果、それ以前よりも充実感のある生活を送れるようになったのも良い。あくまで私利私欲でない積極的な経済活動が佐々木を豊かにしていくのが好感が持てます。

ただ、ここまでの内容であれば、結局はよくある「ろうきん」的な異世界商売モノの上位互換で終わりで、いずれ飽きるタイプの話なんでしょうけど、ここで話は急転回して、佐々木が異能力者のバトルに巻き込まれて魔法を使ったところ、国家の秘密機関の異能力者を管理する部局みたいな「内閣府超常現象対策局」に勧誘されて、ほぼ無理矢理に会社を退職させられて対策局に勤めることになってしまう。そして星崎さんという女上司がやたらワーカホリックで、佐々木も危険な任務に従事させられそうになり、更に組織防衛のためなのだろうけど自室に盗聴器や監視カメラまでつけられたり、色々と面倒なことになる。このままではピーちゃんと一緒に異世界に行って商売するという副業に支障をきたしかねないので佐々木が困ったところで今回は終わり、次回に続きます。

まぁさすがに1時間やっただけあって充実した内容で、意外な展開の連続で惹きつけられました。ただ、ムチャクチャ面白くなりそうかというと、まだよく分からない。異能バトルの方のお話の展開がとりあえずどうなるのか推移を見ていきたいところですね。キャラに関しては佐々木とピーちゃんの遣り取りは結構好きで、あと佐々木のお隣さんの女の子もちょっと気になりますね。星崎さんはいかにもこういう作品に出てきそうなタイプの女子って感じで、まぁ今後どうなっていくのか見ていきたいと思います。とにかく今回は全体的に頑張っていたのは好印象ですが、まだ様子見ですね。

 

 

治癒魔法の間違った使い方

第1話を観ました。

この作品はなろう系ラノベ原作で、第1話は冴えない高校2年生の兎里健がクラスメイトの龍泉一樹と生徒会長の犬上鈴音と一緒に異世界に召喚されてしまうというお話でした。どうやら勇者として召喚されたようなのですが、本来は召喚されるのは一樹と鈴音だけだったみたいで兎里は巻き込まれただけみたいでした。それで魔法の適性を調べたところ、鈴音は雷属性、一樹は光属性だと分かったが、ついでに調べた兎里は治癒属性だったようなのですが、それを知った王様たちはいきなり狼狽し始めて兎里を匿おうとして、そこに現れたやたら強そうな女ローズによって兎里は連れ去られて無理矢理に救命団というやたら体育会系の集団に放り込まれてしまう。

そういうところまでが描かれた第1話であり、まだ導入が描かれただけであり本筋は動き出していない印象で、まだ面白くなるかどうかは読めないところではありますが、今回はまぁ面白かったです。絵柄は割とシリアス寄りの良作画だったんですけど、実はかなりギャグ寄りの話みたいで、むしろ絵柄がシリアス寄りなぶんギャグが振り切った感が出て面白かった。クール生徒会長だと思っていた鈴音が実は重度のオタクで異世界召喚にノリノリになってキャラ崩壊したり、一見イケメンすぎて嫌な奴なんじゃないかとも思えた一樹が実際はやたらイイ奴で、周囲の異常な状況に振り回される姿も愛嬌がありましたし、王様たちも兎里の能力を知ってパニックになったり、みんな基本的に好人物なのが良いんですよね。同じ異世界召喚モノでもサイコパスしか出てこない「即死チート」とは真逆の世界です。なんか気楽に楽しく見れそうで悪くないです。ただ飽きる可能性は十分ある。まぁ様子見ですね。

 

 

ぽんのみち

第1話を観ました。

この作品はオリジナルアニメで、広島の尾道を舞台にした女子高生たちの日常を描くアニメのようです。家で騒いでいて追い出されたなしこが、父親が昔営業していて今は閉めている雀荘を片付けて使えるようにするなら勝手に使っていいと言われて、溜まり場にしようとして仲間たちと一緒に片付けたり、途中で雀卓で初めて麻雀を打ってみたりするという話でした。麻雀の精の変なヤツも出てきましたけど基本的には日常系みたいです。

ただ、予想していた以上にガッツリと麻雀をやる場面が多かった。オリジナルアニメなので実際に見て確認するまでは分からないので一応観て確かめたわけですが、やっぱりこれだけ麻雀をやる場面がしっかり描写されて、しかもそれ以外に特に見所となる場面も無かった以上、麻雀のルールも全く知らない私にはハードルの高い作品だと分かりました。そういうわけでこの作品は1話切りさせていただくことにします。