2023秋アニメ 12月22日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、12月21日深夜に録画して12月22日に視聴した作品は以下の3タイトルでした。

 

 

Dr.STONE NEW WORLD 第2クール

最終話、第22話を観ました。

今回で3期は終わり、最終章となる4期の制作が発表されました。全く当然のことであり特に驚きは無い。最終章ということはおそらく2クールなのでしょう。いや2クールで終わるのかな?もしかしたら3クールの可能性もあるかも。とにかく放送は2025年以降でしょうね。原作完結から結構経ってからのアニメ版完結ということになりそうですが、これだけの長編作品でそこまでテレビアニメとして完結まで描かれるというのは、やはりこの作品も「進撃の巨人」同様に特別な作品だという証です。「よくぞやってくれた」とは思わない。アニメ史に残る特別な作品なのですから当然のことが起きただけなのです。「鬼滅の刃」なんかもそのレベルまで到達出来たらいいんですけど厳しいでしょうね。劇場版大好きファンが多い作品ですから、テレビアニメから始まって最後は劇場版に逃げる作品の一例となるでしょう。その点、この作品は良いですね。「Dr.STONEの最終章は劇場版で見たい」なんてトンチキなことを言い出すファンもいなくて健全で良い。まぁどうせ採算なんて取れないし、この作品は「鬼滅」みたいに金儲けのためにアニメ作ってるわけじゃないんです。「進撃」同様、作って遺すことに意味がある作品なのです。

それで今回の3期の最終話の内容ですが、今回はさすがに後半パートはほとんど4期への導入となっていて、現時点でそんな細かくコメントすべき内容ではない。前半パートは獅子王司の復活が描かれ、もう観ててずっと泣いてました。一言で言えば「感動のフィナーレ」だったと言えます。そして4期に向けてのワクワク感が止まらない締め方でありました。まぁ全体的にはこれまでのエピソードに比べたらあっさりした内容であったので、最後はちょっとレビューも楽させてもらいたく思います。

まず千空が宝島を出航してすぐに日本に引き返して科学王国の本部に戻ったのは、急がねばならない2つの理由があったからです。まず第一の理由としては、獅子王司の冷凍睡眠が万全のものであるかどうか確信が無かったから、出来るだけ早くメデューサを持って戻って司を復活させたいと思っていたからです。もともと2期の最終話で重傷を負って死が避けられない状態となった司を救うためにはメデューサと石化復活液を手に入れて、それによって石化から復活する際の修復作用で司の怪我を治して復活させようという計画を立て、そこから龍水編を経て3期ではペルセウス号を作って南米を目指す旅に出発した。当初は3700年前の石化光線の照射源である南米にメデューサがあると目算を立てていたからです。だが、その前に石化復活液を作る触媒としてプラチナが必須であったので百夜が3700年前にプラチナを遺していたと思われる宝島に立ち寄ったところ、宝島でメデューサもゲットすることが出来たのです。

まぁ石化復活液は全人類を復活させるためにどうせ必要になるものであり、メデューサを手に入れて石化の謎を解くことも復活させた人類を再び石化されないために必要なことでしたので、別に全て司復活のためにやったわけではない。ただ、結局は宝島ではメデューサは手に入れたが石化の謎は解けなかった。だから南米に向かうという目的は無くなっていないはずなのです。それでも千空がそのまま南米に向かわずに日本に戻ったのは、やはりまずは司を急いで復活させたいという想いがあったからでしょう。それはやはり冷凍睡眠が不完全だからそんな長期間の延命は難しいかもしれないという焦りはあったと思います。

ただ、千空が司をどうしても復活させたい理由は、もちろん親友だからというのが最大の理由ですが、宝島で掴んだ情報からホワイマンが月面に居ることが分かり、宇宙船で月に行く場合に乗っていく人数が少人数に限定されるのでどうしても単体で強い戦士が必要だったからという理由もある。ただ別に司にまでは及ばなくてもコハクやキリサメや松風のような強い戦士はいるので、やはり千空がどうしても司を復活させたかった最大の理由は純粋に友情によるものだったと思います。

ただ、この「月に行く宇宙船を作らなければいけなくなった」という状況の変化が、千空が一旦急いで日本に戻らねばいけないもう1つの理由であったのです。その理由については後述しますが、だからどっちにしても千空は宝島から南米に向かわずに一旦日本の科学王国に戻ってくるしかなかった。司を復活させたのは「そのついで」と言えなくはないし、千空はどうせそんなふうに言う男なのだが、実際は司を復活させることに関してはかなり強い想いを持っていたのは間違いない。そのことについて千空は、司の復活は上手くいくかどうか分からない「賭け」だと言っていたからです。「賭け」に出てまで司を復活させたいと強く思っていた証といえます。

しかし、そのように早く司の元に戻りたいという想いは持ちつつも、千空はメデューサを手に入れてペルセウス号の修理が終わった段階ですぐに日本に向けて出航しようとはしていなかった。更にホワイマンが月に居ると判明した後、出来るだけ早く日本に戻る必要があると分かっていながらも、まだ千空はズルズルと宝島に居残っていた。ソユーズが石化復活液の作り方を覚えたからもう千空たちは出航してくれても大丈夫だと言うまで、千空は出航しようとしなかった。それは今後の計画のことを考えると決して合理的な判断とはいえない。つまり千空は石化された宝島の島民たちを放置して司の復活やホワイマンとの対決を優先するという合理的な決断が出来なかったのです。これは合理的な科学者を自称する千空らしくない優柔不断さだが、実はこういう不器用で甘いところが千空という人間の本質であり、だからこそ皆が千空を慕うのです。

さて、その千空が「賭け」だと言っていたことの意味ですが、それは冷凍睡眠が不完全で既に司が死んでいるかもしれないという意味だと皆は思ったが、龍水は千空の言う「賭け」の真意に気付いていた。それは、龍水だけが千空がイバラによって肩に結構深い傷を負わされていたことを知っていたからです。合理的な千空ならば石化して復活してさっさと傷を治したはずだと思っていたら、千空の顔のヒビ割れ痕がそのまま残っているので千空は石化復活の手順で傷を治さずに、バカ正直に自然治癒させたことに龍水は気付いた。それで龍水はどうして千空は自分を石化して傷を治さなかったのか考えた。その結果、もしかしたらメデューサを使いたくないか、あるいは使えないのではないかという推理に辿り着いたのでした。

ただ千空が「石化して復活させて司の傷を治す」と言っている以上、メデューサが使えないわけではないことは分かった。それでもそれ以外にはメデューサを使わないということは「温存しているのだ」ということが分かった。つまりメデューサは不安定な状態にあるのではないかということです。そこに千空が司を復活させられるかどうかは「賭け」だと言ったので、龍水はやはりメデューサは作動するかどうか分からない不安定な状態にあるのだと気付いた。しかし、確か千空はイバラをメデューサで石化して倒している。その後、いつメデューサに不具合が生じたのだろうかと龍水は不思議に思ったが、千空に説明を求めたところ、実はそのイバラとの戦いの時にメデューサの異変に気付いたのだという。

千空はイバラを石化する際「5メーター、1セカンド」と言った。だが実際にイバラの手にしたメデューサから発した石化光線は半径1メートルぐらいだったという。石化光線は人間の身体の一部に触れただけで全身に石化が広がるので、イバラの上半身しか石化光線は覆わなかったがイバラは全身が石化した。それで千空は勝利を収めたのだが、メデューサの不具合にも気がついた。だから司に使うまでは下手に使わない方が良いと思い、自分の傷を治すためにもメデューサは使っていなかったのです。

ならば、あのホワイマンの合成音声による地球全体を石化しようという通信に対しても千空があまり慌てていなかったのは、実はどうせ今の状態のメデューサがもし作動したとしても地球全体を石化することは出来ないだろうという目算があったからでしょう。ただ、それでもメデューサをスピーカーに絶対に近づけないようにと厳命したのは、そんなつまらないことでメデューサが無駄に作動して、司に使う前に更に状態が悪化することを恐れたからなのでしょう。

その不具合の原因を千空は「電池切れ」と考えた。といっても実際にメデューサの中に電池が入っているのを確認したわけではない。下手に分解なんかして司に使う前に完全に壊れてしまってはシャレにならないからです。ただ機械である以上は何らかのエネルギーで動いているのは間違いなく、そのエネルギーは無限ではない。いつか必ずエネルギーが切れて動かなくなる。しかし元の使用者であったキリサメに聞いてみたところ、今まで不具合になったことなど無いという。だが同時にキリサメは1つ思い当たることがあった。

これは以前のエピソードでもキリサメの回想シーンで出てきたが、子供の頃のキリサメが友人たちと一緒に島主と話をした際に島主が「石化の光は広範囲に使ってはいけない」と言っていた場面です。この時点ではまだキリサメはメデューサという機械の存在は知らず「石化の光」は島主の超能力のようなものと思っていた。そして島主もそういう前提で子供たちに話をしていたのだが、どうも不自然な描写だとは初出の時から思っていた。この時、島主は広範囲で使ってはいけない理由を「島の自然に影響を与えるから」と言っていた。これだと、まるで島主が「石化光線は人間以外は石化しない」ということを知らなかったみたいです。あるいは「石化光線は人間以外は石化しない」ということを隠そうとしていたようにも見える。しかし、そんなことを子供に隠すことに大して意味があるとも思えない。「広範囲に使ってはいけない」と言うことによって石化能力が超能力ではなく実は機械によるものだという事実を隠蔽するのに有効だとも思えない。そもそもメデューサはかつて地球全体を石化しているのだから「広範囲に使ってはいけない」など明白なウソです。しかし、ここで島主が子供たちにそんな嘘をつく意味も特に無さそうに見えた。だからこのキリサメの回想シーンはどうも不可解だとは思っていたのです。

だが「広範囲に使ってはいけない」というのが実は嘘ではなく真実だったと考えれば、すんなり腑に落ちる。島主は「メデューサを広範囲に使ってはいけない」という戒めを実際に知っていたから、それを素直に子供たちに伝えただけだったのです。島主はどうして広範囲に使ってはいけないのかという理由までは知らなかったのでしょう。ただ子供たちを納得させるために「自然に影響を与えてはいけないから」というもっともらしい理由を口にしたか、あるいは島主自身が先祖代々のそうした言い伝えを真実だと思い込んでいたのか、どちらかでしょう。おそらく島主の先祖、つまり松風の主君の「上様」と戦った「賊」は何らかの経験で「メデューサを広範囲で使ってはいけない」ということを把握したのだと思います。それを子孫に戒めとして伝えたのでしょう。その戒めとは、おそらく「メデューサを広範囲で使うとその後すぐにメデューサは使えなくなる」ということだったのでしょう。それがどういう原理で起こる不具合なのかはその「賊」も、「賊」の子孫である代々の島主たちもよくは分かっていなかったのだと思われますが、今こうして千空の話を聞いた上で島主の言葉を思い出したキリサメは、それは「エネルギー切れ」だったのだということに気付いた。

有限のエネルギーによってメデューサが作動していたとしたなら、そのエネルギーを大量に消費してしまえばメデューサの活動の寿命はそれだけ短くなるはずです。広い範囲に石化光線を照射することによってメデューサのエネルギー切れが急速に到来するのは十分にあり得る話です。そして千空がイバラを石化した際にメデューサに不具合が生じたその1回前にメデューサが使用されたのは、イバラが宝島全体を半径2キロという広範囲で石化した場面でした。その広範囲での使用がメデューサの電池切れを引き起こしたのだということにキリサメは気付き、千空もそうなのであろうと推測した。

それはつまり、3700年前に地球全体を石化したメデューサもおそらくその1回限りで使用不能になったはずだということです。但し電池の補充が可能なのであれば再利用は出来るのであろうけど、とにかくその電池がどのような代物なのかも分からない以上、現状のメデューサを使って司を石化するしかない。おそらくイバラの禁断の広範囲使用の後に千空が使った際に既に出力が5分の1に低下していた以上、現状は更に出力が低下していて、下手したら作動しないかもしれない。そうなったらもう司を復活させる道は断たれる。

そうして冷凍睡眠装置のフタを開けて司の腹の上で組んだ両手の下にメデューサを入れて、その手に祈るように司の妹の未来が自分の手を重ねると、その未来の手を大樹が上から手を重ねて下に押し込む。未来がビックリすると、大樹は未来に「出来るだけ力を込めて司の手を上から握れば、そのぶんメデューサが司の身体に密着して、僅かな石化の光でも司が石化する可能性が上がる」とアドバイスする。石化光線は身体のほんの一部に達するだけでも全身を石化させることが出来るので、確かにそれはやらないよりはやった方がマシなことでした。それで皆で未来の手に手を重ねて力を込めて、その上で皆で「1メーター、1セカンド」とコールする。すると、メデューサはほんの僅かだけ光を発し、その光が司の身体にほんの少し触れた。これはこのメデューサの発した最期の光でした。そして司の身体は石化していき、千空が石化復活液をかけると石化が解除され、司は傷が完全に修復されて健康体で復活したのでした。

そうして司は涙を溢れさせた未来と感動の再会を果たし、更に元司帝国のメンバーとも感動の再会となる。ただ科学王国とは敵対した関係であったわけで、感動の再会というわけにはいかない。それでも千空とは既に和解しているので感動の再会といきたいところではあるが、そこは敵対していた間柄ということで今さら皆の前で感傷的に馴れ合うことなど出来ないと司も思っている。自分にはそんな資格は無いとも思っている。対する千空はそんなこだわりを持つ男ではないが、生来の照れ屋でベタベタ馴れ合うのは苦手な性質なので、自然に2人の再開後の最初の会話はクールなものになる。

司は自分が復活したということは千空がメデューサを手に入れたということだとすぐに理解し、千空がメデューサを手に入れたということは石化の原理や元凶も突き止めたということなのだろうと思い「元凶は?」と第一声を発する。それに対して千空は「月に攻め込む」と答える。この千空の回答はさすがに司には予想外すぎて、クールを装おうとしていた司も思わず平常心を失いそうになるが、つまり石化の元凶である敵が月面に居るのだなと理解し「月に行ける人数は僅かだ。単体で強い戦士が必要。俺を復活させたのはひとえにそのためだね」と冷静な口調で分析する。

司も千空がそこまでドライなだけの人間でないことは分かっている。熱い想いで自分を復活させたことも分かっている。でも、それは言ってはいけないと思っている。かつて科学王国を滅ぼそうとしていた自分が今さら千空と熱い友情で繋がるとか、そんな無節操なことをする資格は無いと思っている。だから「あくまで強い戦士が必要だから復活させた」ということにしようとしている。千空もそんな司の心情が分かっていて、何とも面倒臭い男だと呆れて、からかうように鼻で笑い「そうだ100億パーセント、分かってんじゃねぇか!そうじゃなきゃてめぇの顔なんざ見飽きすぎて見たくもねぇわ!」と言う。それを聞いて司も思わず笑いそうになるがグッとこらえる。

そこに松風が司に立ち会いを求めてくる。松風も武人なので司が並々ならぬ強者であることを感じ取り戦ってみたくなったのです。これに司は快く応じて松風を打ち破る。だが司は力自慢をするために松風と戦ったわけではない。松風がどれほどの戦士なのか見極めたかったのです。月に行く際に強い戦士が必要であるというのは事実であり、それでも司は自分には今さら科学王国の戦士として加わる資格など無いと思っている。だから自分の代わりになる強い戦士を見つけたいと思っていたので、松風という新入りの腕前を見てみたいと思ったのです。

そうして戦った結果、勝利はしたものの司から見て松風はこれまで自分がストーンワールドで出会ったどんな戦士よりも強かった。技が粗削りなので軽く勝利することが出来たが、もし松風が近代武術を習得すれば侮れない敵となるだろうと思えた。それで司は安心し、松風のことを強い戦士だと認め、自分はおめおめと科学王国の戦士として仲間に加わるわけにはいかないと言う。違う理想の世界のために石像たちを傷つけた罪は消えないとも言う。だが千空はそんなことは気にしなくていいと言う。司に壊された石像は全部、杠が修復したし、再びホワイマンに石化されるかもしれない緊急時にそんなこと言ってる場合じゃないという千空の言葉にも、それでも司はすんなり従うわけにはいかないという姿勢です。

そこにスイカがメデューサが使えなくなって千空の顔のヒビ痕だけが消えずに残ったという話をしてきて、それを聞いてゲンが自分の顔にも墨で元のヒビ痕の模様を描き「石化の元凶に勝つまでの戦化粧」だと言う。それに呼応して他の仲間たちもゲンの真似をして自分の身体にあった元のヒビ痕の模様を描き、それがまるで科学王国の仲間の絆の証みたいになっていく。そうしてその流れでゲンがしつこく司に同じように顔のヒビ痕を描くようの同調圧力をかけてきて、司も根負けする形で、でも内心ではゲンや皆の心づくしに感謝し、「ありがとうゲン、みんな」と感謝の言葉と共に顔にヒビ痕を描き入れ、こうして司は過去の罪悪感を乗り越えて科学王国の仲間となったのでした。

その後、司はゲンの口の巧さに救われたと思い礼を言いますが、ゲンは自分は1人じゃ何も出来ない人間だから他人を利用してるだけだと言う。それを聞いてフランソワが「1人で出来ることなど限られている」「大事なのは人を動かす力です」と言う。それを聞いて司は感銘を受ける。そして、フランソワの主人である龍水のことを金にものを言わせる旧時代の既得権益者だと最初は見なしますが、龍水が「金は人をまとめる力になる」と言うのを聞いて認識を改める。司は個人の能力が高すぎるゆえにこれまでは人を動かしたりまとめたりする力を軽視しがちであったが、これから世界を巡って素材を集めて宇宙船を作ろうということになると、それまでの考え方のままではいけないと気付くのでした。

そうして、ここからは4期への導入パートとなっていき、月に行く宇宙船を作るためには世界中から素材を集めないといけないのだと千空が言う。千空が一旦日本に戻ってきたのはそのためだったのです。もともとの航海は宝島に寄ってから南米に行くことだけが目標だった。だからそれだけの準備しかしていなかった。だが素材集めのために世界中を回らねばならなくなったので準備そのものをやり直さなければいけなくなったのです。それでいて千空は出航を急いでいた。準備は大掛かりなものになったのに出航は急がねばならないというのは矛盾している。それはつまり、よほど急がねばいけない理由があるということを意味していた。その理由も説明するために、千空はカセキと杠に宇宙船を作るためのロードマップ作りを依頼した。

このロードマップがこれまでの紙に書いたチャート図のようなものとは違っていて、なんと立体的な地球儀でした。その地球儀を使って千空か今後の計画を皆に説明します。それは「世界中で人間を復活させまくって各地に街を作って素材を集めまくる」というものだった。千空たちが世界中を回って素材を集めていくのでは到底、宇宙船を作るのは間に合わないのです。宇宙船を作り上げるには全人類を復活させた上での世界中の産業の集積が必要というわけです。

地球儀には「コーンの街」「超合金の街」「ゴムの街」「アルミの街」「数学の街」などが各地に模型で示されていたが、まず千空たちが目指す場所は北米大陸のアメリカであり、そこに「コーンの街」を作るのだという。どうしてコーンなのかというと、全人類を復活させるためには大量の石化復活液が必要なのだが、その原料のうち硝酸はプラチナの入手で無限に作れるようになった。だが、もともと石化復活液の中での硝酸の割合は少ない。大部分はアルコールなのです。つまり大量のアルコールが必要になる。そしてトウモロコシこそがアルコールの原料なのです。

現在、千空たちはブドウから作ったワインを復活液の原料のアルコールとして使用しているが、トウモロコシはバイオエタノールの原料であり、そしてトウモロコシの中の「イエローデント」というアメリカ原産の品種からならば効率的に大量のエタノールを作ることが出来るのです。3700年後のストーンワールドでも文明の滅びたアメリカ大陸でイエローデントは大量に繁殖しているはず。但し秋が過ぎれば全部枯れてしまう。だから千空は出航を急いでいたのです。イエローデントが枯れてしまう前に秋のうちにアメリカに辿り着かないと、来年の秋まで計画のスタートが遅れることになる。その間にホワイマンの攻勢が始まらないという保証は無いのです。だから1年を無駄にするわけにはいかない。だから急いで秋までにアメリカに行きイエローデントを大量に収穫して大量のエタノールを作り、大量の石化復活液を作り、大量の人間を復活させて街を作るのです。そうして、まずはアメリカを目指して千空たちは出航していき、物語は4期へと続いていくのでした。

 

 

柚木さんちの四兄弟。

最終話、第12話を観ました。

今回で最終話だったんですが、意外と薄い内容でした。もっと盛り上げるんじゃないかと思っていたんですが、ちょっと予想外でしたね。イイ話だったんですけど地味でしたね。両親の墓参りは多分やるんだろうなとは思っていたので予想通りだったが、思っていたよりもアッサリめでした。

1話まるまる使って墓参りエピソードかと思っていたんですが、前半パートは岳の日記に絡めた「兄たちがそれぞれどういうふうに岳を見ているのか」についてショートコント風に描く作りになっていて、内容的にはこれまでのエピソードで描かれてきたことのおさらいのような感じで、そんなに目新しい笑いは無かった。安定感はあったんですけど、同じネタの再利用でしたからイマイチでしたね。ショートコントがダメというわけではなく、純粋にネタが使い回しであるところがいただけなかった。

その後の墓参りの話も岳目線で、今回は日記の話も含めて全編が岳目線の話でした。岳だけが両親の記憶が曖昧で、記憶が曖昧なぶん純粋に「会いたい」という気持ちが最も強いという描き方は良かった。懐かしむというより、知らないから会いたいという切なさが良い。そうして岳が涙を少し浮かべて目を開けて兄たちの方を見ると、兄たちも少し涙を浮かべていて、それぞれが涙の意味が微妙に違うのだろうということがここまでのエピソードを見てきたからこそ分かる。

まぁそれだけなんですが、この作品としての両親の墓参りのエピソードとしてはこれ以上無いぐらい素晴らしかったとは思います。ダラダラ長く描いてお涙頂戴みたいにするのはこの作品らしくないとは思った。だからこれがベストです。ただ、同時にこの作品ならばもっと盛り上がるエピソードは作れただろうなとも思えて、そうなると最終話に墓参りエピソードを持ってきたこと自体がバッドチョイスだったかもしれないとも思える。

いや、それは私がこの作品を出来ればSランクに残したいという目線で観てるからそんな感想になるだけであり、普通に綺麗に爽やかに1クールを終えられて良かったとは思います。だから最終話を見終えてもなお高評価できる作品であるのは間違いないんですけど、Sランク評価をするには、ちょっとラスト3話は勢いが落ちてしまったかなとは思います。

 

 

聖剣学院の魔剣使い

最終話、第12話を観ました。

今回は廃都編の完結まで描かれて、そこで今期分は終わりました。物語はまだまだこれから続くという感じの終わり方でしたが特に2期の告知などは無く、まぁこの手の作品の場合はそういうパターンが多いので普通だとは思いました。原作の宣伝アニメと割り切った作りなのだろうと思います。

ただ今回の内容は最終話に相応しく盛り上がってとても良かったと思います。セリアに血を注がれたことでレオニスは復活しますが、これはもともとセリアがレオニスの血を大量に摂取していたのでそれがレオニスの身体に戻ってきたことによって復活出来たという解釈。単に「奇跡が起こった」みたいな雑な展開にしないところはこの作品の良いところです。ただ、復活と同時にロゼリアの封じていたレオニスの記憶が復活したのは不思議なんですが、これは復活のショックによるものとレオニスは解釈したが、おそらく本当は今後に繋がる何かの伏線なのでしょう。

その後、ロゼリアの記憶の復活によって、ティアレスの身体を贄にして復活したヴォイドロードはロゼリアではない偽の女神だと理解したレオニスは再び魔剣でヴォイドロードを倒すため、力を溜めるまで自分のことを守ってほしいとセリアに頼みます。ここでティアレスの能力の副産物で第三都市の死者たちが全て霊として現れ、その力をレオニスが魔剣に集めてヴォイドロードと化した女神を倒すことで第三都市の住民のヴォイドに対する無念を晴らすという展開はアツかった。また、霊体となった聖剣士たちには最期の力を使ってスケルトンの肉体を持ち、かつての主君であった公爵の忘れ形見であった成長したセリアの指揮のもとヴォイドと戦うという展開も激アツでしたね。

そうしてヴォイドロードの召喚する天使型ヴォイドの群れとセリア達の激戦となり、逆方向からは18小隊の皆もアルーレを同行させてヴォイドロードの背後に迫っていきつつ途中で立ち塞がるヴォイド達を倒していく。ヴォイドロードも猛攻してきて周囲を焦土化しますがレオニス達は持ちこたえ遂にレオニスは魔剣を発動する態勢に入るが、ヴォイドロードはバリアを張る。そこに背後から18小隊の総攻撃に合わせてアルーレの魔王殺しの剣の一撃がバリアを突き破りヴォイドロードをひるませバリアは解除される。そこにレオニスは魔剣を振い、ヴォイドロードは滅した。

そうして一件落着となり、様々な謎を残したままアニメシリーズは終わります。まぁ最後までしっかり面白かったのでなかなか上出来だったんじゃないでしょうか。人気が無いからダメとかいうのではなく、こういう丁寧な作品はちゃんと評価しなければいけませんね。