2023秋アニメ 12月17日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、12月16日深夜に録画して12月17日に視聴した作品は以下の6タイトルでした。

 

 

ひきこまり吸血姫の悶々

第10話を観ました。

今回も含めて残り3話であり、前回から六国大戦編に突入しています。なんか新キャラがたくさん出てきてワケが分からないんですが、主軸はコマリとネリアの話みたいですね。ネリアがコマリの母の元弟子らしいです。そしてコマリと子供の頃に出会っていて、世界征服を一緒にしようという約束をしていたんですが、それは世界平和という意味だったようです。まぁそこら辺の話も相変わらずクサくて、作品全体のイキリ散らかし傾向も含めて、ストーリー自体にももはやほとんど興味は無いんですけど、この作品の場合はキャラが可愛いのと、ストーリーの纏め方がいつもちょっと上手いので、それだけを楽しみに見ています。

 

 

SPY×FAMILY Season2

第36話を観ました。

今回を含めて2期は残り2話であり、今回は日常エピソードの2本立てで、ギャグ回でした。まぁ後半パートの夜帷の話はギャグなのかどうかよく分からないシュールなものだったが、長い前半パートは方は完全にギャグ回でしたね。ベッキーがロイドに近づくためにアーニャと遊ぶという名目でフォージャー家を訪問して、ロイドは大手軍需企業の令嬢のベッキーから情報を聞き出そうとして積極的に質問したりしたもので、ベッキーがロイドが自分に気があると勘違いして舞い上がってしまうという話。そうしたロイドとベッキー双方の思惑をアーニャが超能力で読み取りながら観察しているのだが、ベッキーが母親になったら贅沢が出来ると思ってちょっとベッキーに肩入れしたりする。とにかくベッキーの妄想が凄くて笑えた。

そこにボンドの散歩に出かけていたヨルが帰宅してきて、ベッキーがヨルをライバル視して色々変なことを言うのだが、ヨルが何も考えていないので逆に余裕の態度に見えてしまってベッキーが勝手に焦ってアホなことをして、ベッキーが紅茶を呑んで酔ったフリをしてロイドに迫ったところヨルが勘違いしてベッキーを病院に連れていこうとして外に飛び出し街を爆走して、なんか知らんけど和解して、公園でまたベッキーが勘違いしてヨルみたいに強い女アピールすればいいと考えてハンマーゲームをしてヨルが機械をぶっ壊してベッキーがヨルに弟子入りするという話でした。

短い後半パートは夜帷ことフィオナがロイドが豪華客船に乗って休暇を楽しんでいる間にロイドの分の任務を肩代わりして頑張るという話で、フィオナはあえてそのことをロイドにアピールしないけど、ロイドはそのことを上司シルヴィアから聞いて知っていて豪華客船の土産を渡してくれてフィオナは後で1人で大喜びするという話。こっちはイマイチな話でした。とにかく次回で2期も最終話ですが、日常話っぽい感じではないが単発の話みたいですね。

 

 

豚のレバーは加熱しろ

第10話を観ました。

今回も含めて残り3話であり、今回でようやく物語が動きましたね。ただ大部分は豚とジェスがイェスマ狩りと戦う話で、イェスマ狩りが相変わらずクズでした。というか、今回のイェスマ狩りはそこまで行動はクズでもないんだけど、もうなんかイェスマ狩りというだけで死ぬべきクズにしか見えなくなってますね。一種の職業差別状態。それで相変わらず作画とか演出の描写が終わってるんでグダグダした感じだったんですが、最後に王都への入り方を豚が解明する場面は良かった。ようやくここまでの伏線が回収されて、ヘックリポンという謎の動物がどうも王の使いっぽいですね。そして王はイェスマが勝手に繁殖しないようにしたいらしい。次回は王都の中に入ってイェスマの謎が明かされることを願いたいです。

 

 

ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~

第11話を観ました。

今回も含めて残り2話であり、次回はいよいよ最終話となります。レムノ王国の革命騒動編も今回で急展開となり次回の最終話は革命騒動が終結し、サンクランド王国の過激分子の陰謀も明らかとなり、前の時間軸のティアムーン帝国の仇も討つ形となってハッピーエンドとなりそうですね。今回に関しては割とミーアは狼狽えてばかりという印象でしたが、相変わらず周囲の有能な人たちが勝手に勘違いしてミーアを高評価してくれます。

まず前回のラストシーン、革命派の群衆の中に紛れ込んだミーアとシオンが革命派のリードーであるランベールと出会った場面の続きから今回は始まるんですが、ランベールは手荒なことはせずシオンとミーアを占拠した都市長の屋敷の中に招待します。ミーア達をここに連れてきて兄であるランベールに会わせたのはリンシャでしたが、リンシャはとりあえずミーア達がランベールを説得して革命騒ぎを止めさせてくれることを望んでいるので、ひとまずランベールがミーア達に手荒なことをせず話し合いの席に着いてくれたことに安堵して様子を見守っています。

ただ、リンシャが危惧していた革命派の蜂起は結局は決行されてしまっており、このセニアという都市は革命派によって占拠されてしまっていました。前回はこのミーア達の居る都市はドノバン伯爵領だと思っていたんですが、どうやらそれは違っていたようです。この都市はセニアという名であり、レムノ王国の王都と、革命派の本拠地であるドノバン伯爵領との中間地点にあるらしい。レムノ王国の交通の要衝であり、ここを押さえることで革命派は有利に立つことが出来る。

つまり国王軍もこのセニアは必ず奪還しようとしてくるので、ここを革命派が占拠すれば武力衝突は不可避となる。シオンは革命派がセニアを占拠したのは革命派の勝利のための行動だと単純に解釈したようだが、この革命騒ぎが「レムノ王国軍に革命派の民衆を虐殺させてサンクランド王国の軍事介入の口実を作ること」を目的としてサンクランド王国の諜報機関「風鴉」内の過激派が仕組んだ陰謀だと知っている視聴者目線では、このセニア占拠は国王軍と革命派の武力衝突を起こすためにそそのかされたものだということが分かります。そのように風鴉の諜報員のジェムがランベール達を扇動したのでしょう。

ミーアとシオンはたまたまそんなヤバい場所に来てしまったわけですが、ミーアがこのセニアで革命派の少年たちに拉致されたのは偶然ではない。もともとジェムがミーアとシオンを見つけたら捕えるようにと革命派に指示していたからです。前回登場した風鴉の革命扇動グループのリーダーのグレアムはミーアとシオンに自分たちの陰謀がバレたと勘違いして口封じのために殺そうとしていましたから、ジェムも同じ考えなのだと思います。

ただジェムはランベール達にはシオンやミーアを殺すようにと指示することは決して出来ない。それは自分たちがサンクランド王国の指示で動いているわけではなく独断専行で動いているという意味であり、レムノ王国の革命派を騙していると白状するに等しいからです。ジェムにとってランベール達は上手く騙して利用するための駒なのであり、だから「自分たちは口封じのためにシオン王子を殺そうとしている」とは言えない。あくまで「自分たちはレムノ王国の民衆のためにサンクランド本国に支援を要請している」という立場を強調している。だからジェムはランベール達には「シオン王子とミーア姫の身柄を確保したらシオン王子を説得して味方になってもらう」と伝えていた。そういう建前でランベール達にシオン達を捕らえさせておいて、自分にその身柄を引き渡させて、その後でレムノ王国軍の仕業にでも見せかけてシオンやミーアを殺そうと考えていたのでしょう。

ところがミーアが革命派に拉致されて、リンシャによって解放されてシオンと合流してランベールの前に現れた時、ジェムは監禁しているドノバン伯爵に革命派に加わるよう説得するために出かけていて、ランベールの傍に居なかった。それでランベールはリンシャがシオンを連れてきてくれたと思って、自分の手でシオンを説得しようと考えた。そうしてシオンとミーアを招き入れて話し合いの席を設ける。この時はじめてリンシャは自分が連れてきたのがサンクランドの王子とティアムーンの皇女であったと知って驚き、この2人ならば兄を止めてくれると期待して話し合いを見守ります。

だがランベールはなかなかの人物であり、言葉巧みにレムノ王の横暴を説き、シオンに味方になってもらいサンクランド王国の軍事介入に口添えを願いたいと言ってくる。それに対してシオンは民衆に重税を科した上に民衆の代弁者であるドノバン伯爵を捕らえたことや、民衆を金剛歩兵団で弾圧しようとしていることなどから、レムノ王の側に非があるのではないかと考えてしまい、逆にランベールに説得されそうになってしまいます。

しかしミーアはそういう難しい話には全く興味が無く、そもそもランベールを説得して革命を止めさせる気も無いのでランベールとシオンの会話を無視してお菓子を食べることに夢中になっており、そうしたミーアの様子を見てシオンはミーアがランベールの言葉に全く惑わされていないのだと勘違いして、自分がランベールに呑まれかけていたと反省し平常心を取り戻す。一方ランベールはミーアが自分の言葉に動かされない様子を見て、ランベールはジェムに「シオン王子は味方にすべきだが、ミーア姫は革命の邪魔をする可能性が高い」と言われていたので「やはりミーアは手強い」と感じる。といってもミーアに危害を加えるとシオンの説得が困難になるので、とりあえず話し合いはシオンとすることにして、ミーアはあまり話し合いに参加させないようにするため豪華な部屋に宿泊させてリンシャに接待させることにしました。

シオンはミーアが革命を止めさせるためにランベールを説得しに来たと思っているので、ランベールの懐柔工作にあえて簡単に乗ってしまうミーアを見て困惑し、一体ミーアはどういう腹積もりなのであろうかと深読みしたりしますが、ミーア自身は何も考えておらず、単に久しぶりにお風呂にゆっくり入って身だしなみを整えることが出来て大満足します。

そうしてミーアが上機嫌で一晩寝て翌日になると、アベル王子が軍勢を率いてセニアにやって来るとの報せがあり、ランベールとシオンはアベルが金剛歩兵団を鼓舞するために来たのだろうという話をします。そこに起きてきたミーアはアベルが来たと聞くと、ちょうど風呂に入って身だしなみも整ったのでアベルにようやく会えると思って喜びますが、シオンはどうやらそんな気楽な気分ではないようです。シオンはアベルが民衆の弾圧に加担しようとしているのだと判断し、友として信じてきたアベルに裏切られたような気持ちになり腹を立てます。そして友として自分がアベルを力づくでも止めなければならないと思い詰める。

シオンはミーアが革命を止めるためにレムノ王国に来たと勘違いしているので、この状況を知ったミーアはきっとアベルに会って民衆への弾圧を止めるよう説得しようとするだろうと思った。だが同じ王子として王族の誇りを背負った武人の意地を理解しているシオンは、こうして軍勢を率いて来た以上はアベルはミーアの説得にも首を縦には振らないだろうと思った。それならばミーアに悲しい想いをさせるよりは、自分が力づくででもアベルを止めるしかないとシオンは考え、自分がアベルに会ってその存念を問い質すと言い、場合によってはアベルを斬ることになるかもしれないと言います。

ミーアはアベルが民衆を虐殺しようとしているというシオンやランベールの話が到底信じられず、シオンが何か勘違いしてアベルと決闘しようとしていると考え、なんとか決闘を止めなければいけないと思う。それでミーアは自分もシオンと一緒にアベルに会いに行くと言います。自分が会いに来たと知ればアベルは喜んでくれてシオンと揉めたりしないだろうとミーアは軽く考えたのでした。そして、何といってもそうしてシオンと一緒に行けばもともとの目的であるアベルとの再会を果たすことが出来て一石二鳥だと思ったのでした。

そうしてシオンとミーアはアベルが率いる軍勢が駐屯しているセニアに隣接する砦までやって来てアベルと面会します。アベルは自国の民衆と戦うことに躊躇する想いが強かったが、それでも王族として国家の治安を守らねばならない務めがあるのだと自分に言い聞かせて戦う決意を固めていたが、そこにいきなりシオンとミーアがやって来たので驚く。そして、2人がただ単に自分に会うためだけにやって来たわけがないということはアベルにもすぐに分かった。まぁシオンはともかくミーアはただ単に会いに来ただけなんですけどね。

アベルはミーアの顔を見ると「僕に会いに来てくれたのなら嬉しいのだが」と苦笑いする。もちろんそんなはずがないことは重々承知の上で少し冗談を言っただけなのだが、それに対してミーアは笑顔で「あら?それ以外に此処に来る理由は無いのではなくて?」と事も無げに応える。まぁ完全にミーアは本心でそう言ってるのだが、アベルはミーアがそんなふうに場を和ませながらこの愚かな争いを止めようとして説得しようと考えているのだろうと受け取った。

だが、それは決して自分の味方をしてくれるという意図でもないのだろうとアベルは思った。ミーアはおそらく民衆に剣を向けることを止めるようにと自分に言うつもりなのであろうけど、自分はレムノの王族としてそのミーアの願いを聞き届けることは出来ない。そんな自分を見てミーアはきっと失望して悲しむであろう。アベルとしてもそれ以上ミーアを傷つけたくはなかった。だからアベルはあえてミーアと会話することを避けて、シオンと問答することにした。ミーアと意見をぶつけ合ってミーアを余計に傷つけるよりは、シオンと意見をぶつけ合い決裂する方が幾らかマシだとアベルは考えたのでした。

それでアベルは急にシオンに何をしに来たのかと質問し、シオンは自分はアベルに決闘を申し込むために来たと言い返す。アベルはこれはさすがに予想外であった。シオンはどうせマトモに説得してもアベルが王族の立場を優先させて聞き入れるはずもないことは分かっていたので、いきなり決闘を申し込めばアベルが慌てて決闘を避けるために話し合いに応じるだろうと考えたのです。ところがアベルはミーアの前でシオンから申し込まれた決闘を避けるなどというカッコ悪い姿を見せたくなかったので、シオンとの決闘を受けてしまう。

これはシオンも予想外であったが、もともとアベルとの話し合いが決裂すれば決闘もやむなしと考えていたので、それならばいっそ決闘で決着をつけようと考える。それにこんなに簡単に決闘を受けるということは、アベルはもう民衆への弾圧を止める意思は無いのだなと思い、シオンは失望し、それならいっそ友である自分の手でアベルが罪を犯す前に成敗してやった方が良いと思った。一方アベルの方は民衆を攻撃してしまうとなればどうせもうこれでミーアとは二度と会うことは出来ないと思い、それならばこのミーアと会える最後の機会に「シオン王子に勝つ」というミーアへの誓いを果たそうと考えたのでした。

ミーアの方はせっかくこうして会えたアベルがいきなり自分を無視してシオンと喋り出したと思ったら決闘を決めてしまい仰天します。どうしてそんなことになったのかサッパリ意味が分からず混乱するミーアを尻目に話しはどんどん進んでいき、レムノ軍のアベルが率いてきた軍勢とミーアが見守る中、アベルとシオンの一騎打ちの決闘の準備は整う。ミーアは止めようとしますが、レムノ軍のベルナルド将軍に制止されてしまう。

ミーアは単に決闘を止めようと必死なのだが、アベルとシオンはミーアがレムノ軍が革命派を討伐することを止めようとしているのだと勝手に思い込み、「ミーアの言葉は届かなかったか」とシオンが憐れむように言えばアベルも「たとえ相手が誰であれ止まることは出来ない」と言い返し、そんなアベルにシオンは「腐った王権のために殉じるか」と言い、アベルも「それでも秩序無き世界でより多くの民衆を苦しませないため王権は必要なのだ」と応え、「もし権力が腐敗しているのであれば、それを正すのが僕の役目だ」と言って剣を抜く。それに対してシオンも「お前が民を虐げるというのなら我が剣の前に散れ」と剣を抜く。こんなふうにミーアの本心そっちのけで2人でムチャクチャ盛り上がってます。

そして決闘が始まり、ミーアを置いてけぼりにして戦いはヒートアップしていく。もうなんか違う作品みたいになってしまい、ミーアは絶望する。そして前の時間軸でも革命が始まって暴徒たちを前に言葉を尽くして説得しようとしても誰も自分の言葉を聞いてくれなかったことを思い出した。そして、やはり武器を手に取って戦いを始めた人間には自分の言葉は届かないのだと絶望するミーアであった。

しかし、転生後はそうした絶望的な事態に至る前に言葉を尽くして事態を良くするようミーアは努めてきた。そうした努力の日々を通してミーアの言葉を信頼してきた者達は確かに存在していた。その多くは勝手に勘違いしてミーアを美化していた部分も多いが、もともと自己中心的だったミーアが不慣れで不器用なやり方ながらも人々のために良かれと思ってやってきたからこそ、彼らはミーアに好感を抱き、それゆえ贔屓目で好意的な解釈をしてくれたのです。そういうものが「人徳」というものなのです。そうしたミーアの人徳に惚れこんだ忠臣たちがこの危機的状況に現れる。

まず、いきなりその場に飛び込んできたディオンがアベルとシオンの間に割って入り、2人の剣を弾き飛ばしてしまう。そして決闘に水を差したことを非難するベルナルドに対して、自分の主君はミーア姫なのでミーア姫の意向に従ったまでだと答えて、ディオンは襲ってくるベルナルドを軽くいなしてその武器である大きな斧を真っ二つにする。すると、そこにルードヴィッヒが現れて、ミーア姫の御前で無礼だと言ってディオンを叱責し、ディオンは剣を置きミーアに向き直り跪く。そうなると、自分に完勝した戦士が跪いた以上、ベルナルドも武人の嗜みとしてミーアに跪くしかなくなり、シオンもアベルも含めて、その場に居た軍勢の全員がミーアに注目することになった。

ミーアの方はルードヴィッヒに続いて現れたアンヌの姿を見て安堵して泣き出してアンヌに縋って泣いていたが、しかしこの3人は一体どうしてこの場に現れたのかというと、おそらく前回も描写があったようにアンヌがミーアの意図を勘違いしてミーアのレムノ行きをルードヴィッヒに報告し、ルードヴィッヒやディオンが「ミーア姫は革命騒ぎを未然に止めるためにレムノ王国に行ったのだ」と勘違いしたことに端を発するのでしょう。3人は軍勢を送ることは出来ないが、ミーアのやろうとしていることを手伝うべきだと思い、3人だけでレムノ王国にやって来て、アベル王子の居る場所に行けばミーアに会えると思ってセリアにやってきたのでしょう。そうしたらアベルとシオンが決闘をすると聞き、そこにミーアが居ると分かり、きっとミーアは決闘を止めようとしているはずだと思い、3人で乗り込んできたのでしょう。

そうしてディオンが決闘を止めて、ルードヴィッヒがその場を収めたのだが、ルードヴィッヒがディオンと示し合わせてその場に居る全員がミーアに注目するように仕向けたのは、ルードヴィッヒ達が「ミーア姫は革命騒ぎを未然に止めるためにレムノ王国に行ったのだ」と勘違いしているからです。つまりルードヴィッヒはこうやってミーアが全兵士たちに自分の想いを伝える場をお膳立てしてくれたのです。要するにミーアに全兵士に向けて演説するようにと言っているのです。

しかしミーアは単にアベルに会うためにレムノ王国に来ただけなので、こんな配慮は実に有難迷惑でした。兵士たちに伝えるべき言葉など何も用意していないミーアはいきなり自分の名前を噛んでしまい、そのため兵士たちは思わず笑ってしまう。しかしその結果、場が和んで、それを見てルードヴィッヒはミーアはわざと噛んで兵士たちの心を掴んだのだなどと相変わらずバカなことを想ったりする。

それでも何か言わねばいけないと覚悟を決めたミーアは兵士たちに向かい「レムノ王国軍の皆さんにはこのまま剣を抜くことなく王都にお帰りいただきたいのですわ」と言う。とにかく王国軍が革命派と衝突さえしなければシオンがアベルを斬るとか言い出さずに済むと思ったのでそのように言ったのですが、ベルナルドは「何もせず反乱軍を放置したまま我々に戻れと言うのか!」と怒り出す。まぁそりゃそうですよね。このド正論にミーアはビビってしまい、革命派が素人同然の烏合の衆だったことを思い出し、あんなものにこんな強そうな王国軍がわざわざ戦う必要は無いとか言ってヨイショして煽ててベルナルドのご機嫌を取ろうと思いつく。それで「貴方たちが戦うなんてバカバカしい」と言う。それぐらい革命派が弱そうだという意味でミーアはそう言ったのですが、シオンはそのミーアの「バカバカしい」という言葉に反応して「そういえば君は前にも気になることを言っていたな」「確か違和感があるとか言っていた」と言う。

それは前回、ミーアがドノバン伯爵が国王に捕らわれたと聞いた際に、それが前の時間軸でのティアムーン帝国の革命時にルドルフォン伯爵が殺されたことが革命を激化させるきっかけになったことと重なって見えたので違和感を感じていたことを指している。もちろんミーアは前の時間軸の話をするわけにはいかないので、単に「違和感がある」と言っただけで、そのまま話は流れてしまっていたのですが、シオンはそのことを覚えていたようです。それで、ここでミーアが王国軍が革命派と戦うという当然のことを「バカバカしい」などと言ったものだから、そこにはミーアが感じているという「違和感」が関係しているのかもしれないと勝手に深読みしてくれたのでした。

それでミーアはそのシオンの深読みに全力で乗っかろうと思い、自分が感じていた「違和感」を頭の中で整理する。前の時間軸でのティアムーン帝国と今回のレムノ王国とでは全く状況が違う。それなのに同じような事件が起こり、その結果、双方のケースとも「サンクランド王国の軍事介入」という結果に繋がる。こんな偶然が起こるとは思えない。「まるで何者かがサンクランド王国を正義の執行者に仕立て上げようとしているようだ」と感じたミーアは「狡猾な企みのようだ」と口にする。

それは漠然とした感想に過ぎなかったのだが、ベルナルド将軍はミーアが何か重大な情報を掴んでそのようなことを言っているのかと勘違いし、「この反乱は何者かが我が国を分断するために起こした姦計であり、それに踊らされて戦うのはバカバカしいと言いたいのですか?」とミーアに問い返してくる。そして更にベルナルドは深読みして、シオン王子が決闘までしてアベル王子を止めようとしたのも、この革命が何者かの姦計だと知っていたからなのかとも言ってくる。しかし実際はシオンは単に勢いでアベルと決闘する羽目になっただけなのでそうではないと言おうとするが、ミーアはこの際ベルナルドの勘違いに乗っかろうと思いシオンを黙らせる。

これでミーアはベルナルドが勝手に勘違いして革命派と戦うのを止めてくれるのではないかと期待しますが、そう簡単には上手くいきません。ベルナルドも確かにミーアの言う通り、この革命騒ぎの裏に何者かの扇動がある可能性は大いにあるとは思った。ミーアは何か情報を掴んでいるのかもしれないとも思った。だが、それでもこうして反乱が起こってしまった以上は王国軍としては反乱軍を討伐しないわけにはいかないのだと言う。これもまたド正論であり、その場に居る誰も反論は出来ない。

だが続けてベルナルドが「革命派の連中も税の引き下げが叶わぬのであれば引き下がらないでしょう」と言ったことでミーアはそれは違うと感じる。リンシャは確か「重税に反対して革命を訴えているのではない」と言っていた。「国王がドノバン伯爵を捕らえたことが原因で革命を訴えているのだ」と言っていたはずです。それでミーアが「それは違いますわ!蜂起した民たちが求めているのはドノバン卿の解放ですわ」と指摘する。するとベルナルドもアベルもドノバン伯爵を捕らえたなんて話は知らないと言って困惑した様子を見せる。

これを見て、ディオンやルードヴィッヒはミーアが掴んでいた「狡猾な企み」の情報はそれなのだろうと気付く。いや勘違いする。ミーアはドノバン伯爵が革命を扇動しようとする何者かによって監禁されているのだと知っていたのだろう。いや、おそらくその監禁場所も既に特定しているのだろうと考える。そうしてディオンは「もちろんミーア姫殿下はドノバン卿が捕らわれている場所もご存じなのでしょうけど、もしかしたらもう殺されているかもしれませんよ」と、悠長に構えているべきではないと指摘する。それに対してミーアはディオンが何を言っているのかちょっと分からなくて困惑します。

だが、そこに突然「それは俺の方からお答えした方が良さそうですね」という声がその場に響く。それはキースウッドの声でした。ミーア達が声のした方向を見ると、兵士たちの集まっている向こう側にキースウッドとティオーナが立っている。2人が無事だったと知ってミーアとシオンは喜ぶが、キースウッドは「吉報を持ってきました」と真顔で言うと、更に少し厳しい表情になり「いや、我々には悲報かもしれませんけどね」とも言う。見るとキースウッドの肩には黒いカラスがとまっており、これは前回、黒鴉のモニカが飛ばした伝書鴉だと思われる。つまりモニカが今回の革命騒ぎの真相を書いた報告書を送った相手はキースウッドだったのです。おそらくキースウッドは黒鴉と繋がりがあるのでしょう。

そうなるとキースウッドはドノバン伯爵がまだ無事であることを知ったはずで、その監禁場所も知ったはず。あるいはもう既に救出済みなのかもしれない。そのあたりの話がキースウッドの言う「吉報」なのでしょう。しかし同時にキースウッドはこの革命騒ぎがサンクランド王国の諜報機関である風鴉の策謀によるものだという事実も知ってしまったということになります。それはサンクランド王国のシオン王子やその従者であるキースウッドにとっては大きな恥であり、まさに「悲報」と言うべきことなのでしょう。そういうわけで今回はここまでで、次回の最終話では革命騒ぎも解決してハッピーエンドとなるでしょう。

 

 

僕らの雨いろプロトコル

第11話を観ました。

今回を含めて残り2話となり、次回は最終話です。今回は最終話に向けての流れを作るエピソードでした。フォックスワンは負けが続いて最強の敵のスリーピングアウルに勝たなければプロリーグに昇格出来ないという絶体絶命状態になります。これ、なんで急に負け始めたのかよく分からなかった。それで瞬は睦生に不吉な未来予知でボロクソ言われてしまう。相変わらずキモかった。てゆーか普通に嫌な奴。そしてずっと風呂に入っておらず異臭を放つ瞬は望に叱られて家に風呂に入るために帰ったら待ち伏せしていた美桜に捕まって兄妹喧嘩する。美桜のイカレっぷりが良いが瞬もたいがいヤバい。謎理論の応酬の末「次の試合に勝ったら美桜はリハビリする」「次の試合で負けたら瞬はもう美桜と会わない」という、どっちに転んでも美桜が嫌な結果になるという謎の賭けが成立。その賭けの話をしたら望に平手打ちされて泣く瞬。でも結局どっちにしても勝たないといけないので皆で頑張って勝つぞと気合を入れるのだが、悠宇はマネージャーにもうゲームを止めるようにと言われてるのに無視して試合に出ようとしてる。これはもうマネージャーが気の毒と言うしかない。まぁこういう感じでだいぶグダグダではあるんですが、何だか最終話に向けて盛り上がってきてるので良いんじゃないかと思いました。

 

 

薬屋のひとりごと

第11話を観ました。

今回は素晴らしかったです。この作品は面白くてイイ感じなんですけど、これまで予想していたよりは盛り上がっておらず第3話がピークだったんですけど、ここに来て第3話を超えてきましたね。ここからストーリーが盛り上がっていきそうです。いやまぁ、そう思わせておいてまたしばらく日常話が続くような気もしますけど、着実に面白くなっていくのは確実でしょう。

今回は前回の話の解決編のような内容で、前回と合わせて素晴らしい内容ということになります。前回、猫猫の父が17年前に阿多妃が男児を出産した際の後宮の医官だったことが分かり、その記録を読んだ猫猫は柘榴宮に行き侍女頭の風明と会います。17年前の出産の話をする猫猫に対して風明は貴方に関係ない話だと言うが、猫猫は関係あると言い、自分の父が当時の医官だったという話をすると風明は動揺します。

当時、皇太子の妻だった阿多妃の出産と先帝の皇后の出産の時期が重なり、医官だった猫猫の父が皇后の出産を優先したため、阿多妃の出産は難産となり、男児は無事に産まれたが阿多妃は子宮を失ってしまい二度と子供を産めなくなった。更にその後、その男児も幼くして死亡し、それで阿多妃の侍女頭であった風明は猫猫の父を恨んでいたとしてもおかしくはない。実際、猫猫の父は阿多妃の男児の死亡後、膝の骨を抜かれて後宮を追放される刑罰を受けている。

だが、男児の死因が記録では「おしろいの毒によるもの」となっているので猫猫はそれが間違いだと気付いた。猫猫が梨花妃の男児の死因が「おしろいの毒」だと気付いたのは父譲りの知識があったからであり、父は当時もおしろいの使用を禁止していたはずだからです。本当の死因は別にあるはずです。

そして猫猫は風明の実家が養蜂場であり、柘榴宮ではやたらとハチミツが振舞われているということから男児の本当の死因はハチミツではないかと推測していた。ハチミツは赤ん坊には毒なのです。そして里樹妃が柘榴宮にお忍びで遊びに来ていたことや、里樹妃が赤ん坊の頃にハチミツで死にかけた経験があること、そして里樹妃の毒殺未遂事件に柘榴宮の下女が関わっていたらしいこと、風明がどうやらその事件に関与しているらしいことから真実に辿り着いた。

状況的には里樹妃の毒殺未遂事件に風明が関与している疑いは濃厚であり、この国の法では風明を捕えて拷問でもすれば済む話ではあったと思いますが、猫猫はそういうことになる前に風明の動機を知りたかったのです。それで過去の記録を調べた結果、17年前の男児の死因がハチミツだったのではないかという推理に至り、そこから里樹妃毒殺未遂事件に至るまでの風明の心の動きを読むことが出来たのでした。

17年前、阿多妃の男児が死亡した際は風明は「ハチミツが赤ん坊には毒」だと知らなかったので、自分の与えたハチミツによって男児が死んだとは気付かなかった。猫猫の父であれば気付いたはずですが、おそらく当時既に風明は出産時の経緯によって猫猫の父を恨んでいたので意思の疎通が取れておらず、故に猫猫の父は風明が男児にハチミツを与えていたということを知らなかったのでしょう。男児が死亡した後で調べようにも、男児の死亡と同時に猫猫の父は度重なる失態の責を問われて刑罰を受けた上で後宮を追放されたので調査のしようもなかったのでしょう。

そうして男児の死因は不明なまま、おそらく猫猫の父が「自分が禁止していたおしろいを使ったせいではないか」とでも供述したのに基づいて「おしろいの毒が死因と疑われる」とでも記載され、真相は闇の中となった。風明もハチミツが死因だったとは気付かないまま年月が流れ、先帝の新しい妃として里樹妃が後宮に入ってきて、阿多妃とは年齢差もあったので母と娘のように仲良くするようになった。そうして柘榴宮に出入りしていた里樹妃から「赤ん坊の頃にハチミツで死にかけたことがある」という話を聞いたことによって、風明はハチミツが赤ん坊には毒なのだという事実を初めて知り、自分が阿多妃の男児によくハチミツを食べさせていたことを思い出し、男児を殺したのは自分だという真実に気付いた。

そのことで風明は激しく自分を責めたが、自分が男児を殺したことを阿多妃に知られてはいけないと思い、里樹妃がハチミツの話題を出して阿多妃が真実に気付くことがないように里樹妃を阿多妃から遠ざけた。だが先帝が崩御した後一旦出家していた里樹妃が新しい帝の四夫人として後宮に戻ってきて阿多妃に再び近づいてきて仲良くしようとしており風明は焦った。更に里樹妃が新たな妃として加わったことで一番古株で子供を産めない身体の阿多妃は微妙な立場となり後宮から追放されることが決まってしまった。それで風明は「阿多妃の立場を守るため」という目的と「自分の秘密を守るため」という2つの目的、この2つの動機で里樹妃を毒殺しようとしたのです。

そうした真相を認めた風明に猫猫は、もはや極刑は免れない以上、2つの動機のうち「阿多妃の立場を守るため」という動機だけを認めて「自分の秘密を守るため」という動機は隠すよう提案します。そうすれば風明が男児を殺してしまったという真実を阿多妃に知られずに済む。風明の罪悪感が消えるわけではないが、そうすれば阿多妃は「ずっと風明が罪悪感に苦しんでいたのは自分のせいだ」と悲しまなくて済む。

そうして風明はその提案を受け入れ、自首して「阿多妃の立場を守るために里樹妃を毒殺しようとした」と供述した。それを聞いた壬氏は「阿多妃が四夫人から外されるのは決定事項であったし、後宮を追放された後も離宮を与えられるのに、それだけの理由で里樹妃を殺そうとするのは不自然ではないか」と猫猫に何か知っているのではないかと問うが猫猫は何も知らないとシラを切る。それで風明の処刑は執行され、その晩、壬氏は阿多妃に呼び出されて2人で酒を呑みます。

一方、猫猫は風明の処刑の話を聞き少し感傷的になって城壁の上に昇って例の柘榴宮の下女が堀に飛び降りた現場に行く。そういえば風明が毒殺計画に協力させた下女を口封じのために殺したのか、それとも下女が阿多妃に罪が及ばないように自殺したのか、風明に真相を聞いていなかったことを思い出したのです。するとそこに酒を呑んだ阿多妃が1人で現れて下女の弔いをする。自分は妃など譲ってしまいたいと思っていたのに、そんな自分のために死ぬ必要などなかったのにと悲しそうに下女を弔うその阿多妃の言葉を聞く限り、阿多妃は下女が自分のために自殺したと思っているようだった。少なくとも阿多妃はそのように気付いていたということであり、それをひっくり返す供述は風明からは出てこなかったのだろう。どうせ極刑は免れない風明がそこで嘘をついて下女殺しを隠す必要も無いので、やはり下女は自殺だったのだと猫猫は結論づけます。そして阿多妃が去った後、猫猫も帰ろうとして城壁を降りると泥酔した壬氏に遭遇し、壬氏は阿多妃と呑んだ後、泣いているようでした。

そして翌日、阿多妃が後宮を去ることになり、そこに立ち会う壬氏の姿を見て猫猫は壬氏と阿多妃がよく似ていることに気付く。それで2人が服装を入れ替えれば分からないのではないかと考え、そこで「入れ替え」という言葉から別の妄想が湧いてくる。昨晩、城壁の上で阿多妃が「息子が私のもとを居なくなってから私はずっと皇帝の友人だった」と言っていたことを思い出し、もしかしたら阿多妃の男児は死んでおらず、阿多妃は自分の息子と同時期に産まれた先帝の子を秘かに入れ替えていたのではないかと妄想する。

出産の際に乳母の子である自分の産んだ子供の立場の弱さを痛感した阿多妃は、息子が安全に成長することを願って、同時期に産まれた先帝の子供、つまり今の帝の弟と自分の息子を秘かにすり替えたのかもしれない。その場合、阿多妃はもちろん預かることになった先帝の子供をしっかり責任をもって育てた上で、自分の息子が少し成長した段階で事情を明かしてお返しするつもりであったのでしょう。だが阿多妃が預かった先帝の子供は死んでしまった。そのことを阿多妃は夫である皇太子や先帝に打ち明けたのでしょう。その結果、皇帝の息子が死んだことを隠蔽するために、そのまま阿多妃の息子は先帝の子として育てられることになり阿多妃は息子を失うという罰を受けた。そして医官であった猫猫の父は赤ん坊のすり替えに気付くことが出来なかった失態の責を問われて刑罰を受けて後宮を追放された。そう考えた方が猫猫の父が刑罰を受けた理由が合理的に説明できる。皇太子の息子が病死したぐらいで医官が刑罰を受けていたらしまいには医官が居なくなってしまう。よほどの理由があったと考えた方が良い。sんなふうに考えた猫猫であったが、こんなものは何の根拠も無い妄想に過ぎないと一笑に付す。

猫猫はこれで妄想を終えてしまいましたが、だが、阿多妃と壬氏がよく似ているということは、先帝の子として育てられた阿多妃の男児は、本当は先帝の子ではないのだから微妙な立場となり、現在は壬氏という名で宦官に偽装して後宮の取り仕切りをしているのかもしれない。だとすると、当然ながら壬氏も自分が本当は阿多妃の子だということを知っており、宦官のフリをしている理由は自分の母である阿多妃と日常的に会うためということになる。何故なら妃に会える男性は皇帝一族か宦官だけだからです。そうであるとするなら、昨晩の壬氏と阿多妃の呑み会は2人だけの別れの宴だったのかもしれない。壬氏が泣いていたのはそういう意味だったのかもしれない。

ただ、どうなのだろう?離宮に去ったからといって壬氏と阿多妃が会えなくなるということはない。そんな程度のことで壬氏が泣くだろうか?やはり風明の処刑の晩に阿多妃と壬氏が共に酒を呑み何かを想ったのだと考えると、もしかしたら阿多妃と壬氏は最後の最後で風明から真相を聞いたのかもしれない。つまり「風明が阿多妃の息子を自分が殺してしまったことを隠すために里樹妃を毒殺しようとした」という猫猫と風明が隠そうとしていた真実です。壬氏は風明の動機に疑問を持っていたから更に風明を追及して真相に辿り着いた可能性はある。

だが、もしそうだとすると、風明の死は全くの無駄死にということになる。何故なら阿多妃の息子は死んでいないからです。そのことを知っているのは皇帝一族と阿多妃と壬氏だけだとするなら、阿多妃と壬氏は自分たちが真相を隠していたために風明を追い詰めて犯罪に走らせて刑死に追いやったと思っただろう。しかし、その真相を風明にも誰にも打ち明けることが出来ないというやりきれない想いを抱えて2人は酒を酌み交わし、阿多妃は城壁の上から下女への弔いをしながら風明への弔いも済ませ、壬氏はやりきれない想いを抱えて猫猫の前で涙を流したのかもしれない。

ただ、最後に謎のシーンがあって、話はもっとややこしいのかもしれない。壬氏は高順に命じて風明の一族や関係者を調査させており、その中に猫猫の名を発見したからです。まぁこれは単に罪人の関係者を調査するのは慣例であり、そこにたまたま猫猫の名を発見したことによって猫猫の出自が明らかになっていくという流れなのかもしれませんけどね。