2023秋アニメ 12月10日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、12月9日深夜に録画して12月10日に視聴した作品は以下の6タイトルでした。

 

 

ひきこまり吸血姫の悶々

第9話を観ました。

今回から新章に突入で、これが今期の最終章となるのでしょう。これまではムルナイト帝国内の話だったが、今回から他国も巻き込んだ話に発展していくようです。まず最初は七紅天闘争で優勝したご褒美にバカンスを楽しむコマリとヴィルとサクナの水着シーン盛りだくさんで魅せてくれます。その後、ゲラ・アルカ共和国の将軍のネリア・カニンガムという女が登場してコマリに一緒に世界征服をしようと持ち掛けてくるのだが、コマリの部下の暴走のせいでコマリはネリアに喧嘩を売る羽目になり恨まれることになった。

その後、コマリ達が本国に帰ると天照楽土の将軍アマツ・カルラが同盟を持ち掛けてきたのだが、コマリがネリアと会ったことを知ってゲラ・アルカと犬猿の仲の天照楽土の将軍カルラは激怒して同盟は破棄するとか言い出すが、実はカルラはヘタレみたいで、コマリにビビって結局は同盟を結んだ。それでムルナイト帝国は天照楽土と共にゲラ・アルカ共和国と戦争することになったという所までが今回描かれました。なんかネリアはコマリと旧知らしいのだがコマリは忘れている模様で、ネリアには複雑な事情があるっぽいです。

そんな感じで今回はバタバタして何だかよく分からない話だったが、これまでの章のパターンを見る限り、最初はこうしてギャグ調でドタバタ風味で始まっておいて、次第にシリアスになっていって最後は今回もそれなりに上手くまとめるのでしょう。まぁ今回は冒頭の水着シーンがほぼ全てと言っていい感じでしたね。この後のラスト3話に期待しましょう。

 

 

SPY×FAMILY Season2

第35話を観ました。

今回は豪華客船編のエピローグ的な内容で、あまり大したものではなかった。前半パートは前回で事件が解決した後で豪華客船が立ち寄ったリゾート島でフォージャー家の3人がバカンスを満喫する話で、後半パートは豪華客船の旅を終えて休暇後のフォージャー家の3人の様子を描いた話でした。

前半パートはリゾート島で特に大したことが起きるわけではなく、バカンスを楽しむフォージャー家の3人をひたすら愛でる話であり、別に悪い印象は無い。見ていて楽しい。また後半パートはアーニャが久しぶりに登校して豪華客船に乗ったことを自慢しようとするが、クラスメイトのセレブ子女たちは豪華客船なんて当たり前でアーニャは全然自慢が出来ず、それで鎖鎌のバーナビーに会ったとか自慢するが全然理解してもらえず惨めな思いをするというギャグは面白かった。まぁ基本的に面白い設定の作品なので、これぐらい内容が薄くても「可もなく不可もなく」というぐらいにはなる。

これで今期は残りは2話ですが、次回は日常回みたいで、最終話も大した話にはならなさそうですね。もしかしたら最終話の前日に公開される劇場版と関連させたオリジナルストーリーで締めるのかもしれませんね。

 

 

豚のレバーは加熱しろ

第9話を観ました。

今回は豚一行がいよいよ王都の手前に来たところでイェスマ狩りの集団に襲われて、ノットや豚がイェスマ狩りを引き付けている間にジェスやブレースを逃がそうとしますが、ノットの窮地にブレースがジェスの振りをして姿を現して、自分が捕まっている間にジェスを逃がそうとします。このイェスマ狩りはもともとジェスを捕らえようとしていたようで、しかもノットの慕っていたイェスマを昔殺した奴だった。

豚のアンクレットで隙をついてノットと豚は一旦逃れるが、ノットはブレースを助けるために再びイェスマ狩りに立ち向かい、豚にはジェスと一緒に逃げるようにと言う。それで苦戦の結果、なんとかブレースを助けだすが、ブレースは結局イェスマ狩りに刺されて死んでしまう。そしてノットがイェスマ狩りと戦っている間に豚とジェスは逃げる。

まぁ今回は大体そういう内容で、意外にあっけなくブレースが死にました。これで残りは3話ですが、一貫して胸糞な世界観ですね。今回もイェスマ狩りたちがクズすぎた。今のところ何の救いも無いまま1クールが終わってしまいそうですが、王都に辿り着いたら何か展開が変わるのかもしれないので一応期待はしています。

 

 

ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~

第10話を観ました。

今回を含めてラスト3話となります。今回はレムノ王国革命騒動編の2話目ですが、このままこのレムノ王国革命騒動編で今期はキリ良く終わるのでしょう。てゆーか、ギロチン回避は既に達成しているわけで、このレムノ王国の革命騒動を収める過程で前の時間軸でのティアムーン帝国の革命の真相も解明して諸悪の根源を一掃して大団円という流れになりそうに見えます。そうなると最終話はハッピーエンドということで非の打ちどころの無い終わり方ということになりそうに思えます。そうなると作品としての完成度も高くなりそうで期待したいところです。

今回に関しては、どんどん革命騒動に巻き込まれていくミーアも面白かったですが、革命の黒幕である敵側までもどんどんミーア病の患者になってミーアを過大評価をしていく様が可笑しかったです。ミーア病の病原菌の感染力が強すぎて笑えた。ホントにこの作品、敵も味方もアホしか出てこないです。まぁここまでのエピソードで積み上げたミーアの意味不明の信頼感があってこその誤解の連鎖ですから、これはこれで1クールの積み重ねの醍醐味を感じる展開ではあります。あと、やっぱり今回のエピソードではミーアの前の時間軸での苦労によって手に入れたしぶとさや太々しさ、知恵や意地なども活きてきてますね。決定的な盛り上がりは次回っぽいですが、今回も文句無しに面白いお話でした。

まず冒頭は商人の案内でレムノ王国の王都を目指して山越えに出発するミーアとシオンの場面から始まります。前回、親切な狩人に出会って一旦レムノ王国の辺境の村で食事と宿にありつけた2人でしたが、その村の出入りしている商人の案内で山を越えたところにある町まで案内してもらえることになったようです。ただ、どうやら刺客らしき連中に狙われているということに気付いたシオンは、自分とミーアの2人だけでは心許ないと感じて、まずはキースウッドと合流したいと思って、はぐれた時に待ち合わせするとあらかじめ決めていた地点を目指すみたいです。しかしキースウッドや一緒にいたティオーナが無事でいるのかどうかも分からない状況ですから不安ですね。

一方、ティアムーン帝国の王都ではアンヌが戻ってきてルードヴィッヒにミーアがレムノ王国に行ったことを報告していました。前回、ミーアに留守番しておくよう命じられたアンヌですが、ミーア病に冒されたラフィーナが勘違いして、アンヌに何か役目を果たすようミーアが言い残したのだと伝えたものですから、アンヌは自分に出来ることをしようとして行動を開始していました。それが急いでティアムーン帝国に戻ってルードヴィッヒに事の顛末を報告するということだったようです。実際のところ、この状況でアンヌ自身に何か出来ることがあるわけではなく、アンヌは自分に出来ることというのが何なのか、ミーアが自分に期待していることが何なのかと考えた結果「ルードヴィッヒに知恵を借りること」という結論に至ったようです。何とも潔い自覚的無能者の丸投げっぷりですが、これぐらい潔い方が余計な小事で時間を無駄にすることなく話が大事になっていくので物語的には面白くて良いですね。

それでアンヌから報告を聞いたルードヴィッヒですが、彼はミーア病に冒されているという致命的欠点を除けば非常に優秀な官僚なので、既にレムノ王国の現状については把握していました。ルードヴィッヒが把握していたレムノ王国の現状というのは、実はレムノ王国はまだ革命に至るような状況ではないというものでした。このあたりはシオンやキースウッドの見立てと同じで、民衆は重税に不満は抱いているものの、それがすぐ革命に繋がるほど深刻な状況ではなく、まだ国王と民衆の間を宰相が取り持って交渉での解決を模索している段階でした。そういうふうにルードヴィッヒも把握していたところ、急にレムノ王国で革命騒ぎが起きているという情報が入ってきて、何か妙だなと思っていたところです。

そこにアンヌが急に帰国してきて「ミーア姫が革命騒動の話を聞いてレムノ王国に向かった」と報告してきたものだから、ルードヴィッヒはミーアも自分と同じようにレムノ王国の動向に不自然さを感じて、自分の目で実態を確かめようとして行動したのではないかと思った。これまでのミーアの奇想天外かつ公正を重んじる行動原理(誤解)を考えると、それは大いにあり得ることだとは思えた。しかしさすがに無茶が過ぎると思い、どうにかしてティアムーン帝国からミーアの安全を確保するための人員、例えば近衛部隊などを派遣出来ないものかと検討した。

しかし軍人のディオンはそんなことをすればレムノ王国から革命に介入しての侵略行為と見なされかねないと指摘し、ルードヴィッヒから「いや、まだ本来はレムノ王国は革命が起きる状況ではないのだ」ということを聞くと、ディオンは「それならば誰かが無理矢理に革命の火を点けようとしているのではないか」と疑問を呈する。そうであるならば軍勢を送ってレムノ王国の民衆を刺激するなど、裏で暗躍する何者かの思うツボということになる。革命を煽ろうとする者にとっては、実行犯がレムノ王国の軍勢であれ他国の軍勢であれ、とにかく民衆の血が流れるような状況を作ることが出来れば好都合ということになるからです。だから、ますます軍勢を送れるような状況ではない。

ここまではルードヴィッヒもディオンもさすがに優秀な官僚と軍人であり、非常に的確な話をしているのですが、悲しいかな深刻なミーア病患者である2人は「こんな状況だからこそミーア姫は護衛も引き連れずに単身でレムノ王国に行くことを独断で決めたのではないか?」と考えてしまった。そして、更に2人の妄想はエスカレートして、ミーア姫は一滴の血も流さずにこの革命騒動を収めようとしているのだろうと考えた。そして、さすがにそれはいくらミーア姫でも無理ではなかろうかと危惧する2人であったが、そんな2人の話を聞いてアンヌは「それでも、きっとミーア様なら!」とミーアへの全幅の信頼を示す。いや、貴方はミーアがアベル王子に会いたいという理由でレムノ王国に行ったって知ってるはずでしょうに。それがルードヴィッヒとディオンの妄想話を聞いてるうちにすっかりその気になってしまってるんですから、やっぱりミーア病は恐ろしい。

そんなふうに自国の王宮でまた自分への過大評価が天元突破しているとは露知らず、ミーアはシオンと一緒に商人の案内でレムノの王都に向かう旅の道中でした。そこで革命の現状を商人に質問してみたところ、別にレムノ王国の全国規模で革命騒ぎが起きているというわけではなく、ドノバン伯爵領の町で暴動が起きたことぐらいしか商人も革命の噂は聞いていないようです。ただ、そのドノバン領の暴動を鎮圧するために政府が国王直属の最強軍団である金剛歩兵団を出動させたという話を聞いたシオンは眉をひそめます。一般民衆の暴徒など金剛歩兵団にかかれば相手にならず一方的な虐殺になってしまう。たとえ暴徒といえども自国の民衆を金剛歩兵団に虐殺させるなど、レムノ国王はなんと愚かなのだろうかとシオンは呆れますが、一方でミーアはそんな強い歩兵団なら自分も欲しいとか下らないことを考えていた。それでシオンはどれぐらい被害が出ているのかと商人に聞いてみたところ、意外にも被害は出ていないと言う。なんでもまだ金剛歩兵団は戦ってはいないとのことでした。

そうした不可解な状況に頭を悩ませている人物がレムノ王国の王都、王宮の中にいました。その男はグレアムという文官であったが、実はこのグレアムの正体はサンクランド王国の諜報組織「風鴉」の一員であり、正体を隠し身分を偽ってレムノ王国の政府に文官として潜入して色々と諜報工作活動をしている人物です。

この場面でこのレムノ王国の革命騒動の真相が視聴者には明かされているのだが、この革命騒動はサンクランド王国が自国の勢力拡大のためにレムノ王国で革命が起きるよう内部工作で扇動して起こしたものであり、その中心人物がこのグレアムなのです。前回シオンやキースウッドが言っていた「レムノ王国内のサンクランドの諜報組織からレムノで革命が起きて民衆が弾圧されるのを阻止するための軍事介入が必要という報告があった」という報告の主というのがこのグレアムなのであり、グレアムは自分たちで革命騒動を引き起こしておいてサンクランド本国に軍事介入をさせようとしているのです。

ただ、サンクランド政府が主導でこのような陰謀を企てているのなら、わざわざこんな報告をしてくる必要など無いし、その報告に対して王位継承者であるシオンが懐疑的であるというのも不自然であるので、どうやらこれはグレアムをリーダーとするレムノ王国に潜入している風鴉のメンバーによる独断専行であるみたいです。グレアム達は彼らなりにそれが母国サンクランドの国益に資すると思ってやっているのでしょうけど、彼らの行為は本国政府をも騙して母国の人々を戦争に巻き込もうという、ずいぶんと手荒なやり方といえた。それが愛国的行為とはあまり思えず、むしろ風鴉という組織自体の利害を優先した利己的な計画のようにも思われます。

というのも、ここでグレアムと部下のモニカの遣り取りから明らかになったことですが、前回ミーアやシオンの乗った馬車を襲撃したのはこのグレアムの命令による風鴉の暗殺部隊の仕業だったようです。モニカの報告によると、シオンとミーアだけでなく、キースウッドやティオーナも取り逃がしたとのことで2人とも無事みたいですが、やはり前回の襲撃事件、馬車のルートの作成を風鴉に依頼したというから怪しいとは思っていたのですが、案の定、風鴉が黒幕だったのですね。

それにしても自国の王子であるシオンまで殺そうとしていたのですから、サンクランド王国に対する愛国的行為とは言い難い。風鴉の計画にとって邪魔になりそうだったら自国の王子であるシオンでも殺してしまおうという、完全に組織の論理優先で動いています。そのあたりはサンクランド国内での色々な勢力争いも絡んでいるのでしょう。風鴉の後ろ盾になっている人物がそもそもシオンを支持しない勢力なのかもしれません。

ただ、普段はシオンが暗殺の危機にまで晒されているということはないので、ミーアと共にこの時期にレムノ王国に潜入しようとしたということでグレアムはシオンを特に危険視してミーアもろとも殺してしまおうと暗殺まで企んだようです。つまりは「ミーアと意思を同じくして行動している」ということでグレアムはシオンを自分たちにとって危険分子と認定したようです。要するにミーアこそがグレアムから見て最も危険分子みたいです。

それはどうしてなのかというと、この場面でグレアム自身が言及していますが、実は風鴉は最初はティアムーン帝国で革命を扇動して軍事回収して帝国を崩壊させてサンクランドの勢力下に置こうとして色々と画策していたらしい。そうしてティアムーンを勢力下に置いて、その後にレムノ王国でも同じように革命を扇動して支配下に置こうという、そういう計画の順番になっていたらしい。だがティアムーン帝国での策謀が失敗したので、仕方なくレムノ王国の方で先に革命を扇動しようということになったのだそうです。そして、そのティアムーン帝国での策謀が失敗したのは、ミーアが色んなことをしたせいだったのです。

例えば、セイレントの森の一件でベルマン子爵をそそのかしていた人物がいたが、あれは帝国とルールー族の紛争を煽ってルドルフォン家の帝国からの離反を促して、ルドルフォン家をそそのかして革命騒ぎを起こさせてから民衆保護の名目でサンクランドの軍事介入を実現するための風鴉の工作活動だったのでしょう。それなのにミーアがセイレントの森の騒動を収めた上で森を自分の直轄領とすることでベルマンも取り込んでしまい、風鴉は工作活動が出来なくなってしまった。また、当然ながらルドルフォン家にも帝国との不仲を煽るための工作活動はやっており、特に小麦の民衆への供与の問題では大貴族を扇動してルドルフォン家と帝国が不仲になるように対立を煽っていたのだが、それもミーアがルドルフォン領の小麦を自分の名義で民衆に供与させる形を作ってしまったためにルドルフォン家と帝国の不仲を煽る工作も不発に終わってしまった。

その他にも帝国内の財政問題や食料問題など、帝国の不安定要素として風鴉が工作対象として目をつけていた弱点といえる部分はことごとくミーアの改革によって改善されてしまっており、どうもティアムーン帝国で今後革命を起こそうとして工作してもあまり成果は上がりそうもないと判断して、風鴉はティアムーン帝国での工作活動を一旦断念して、先にレムノ王国など他の王国での革命工作を優先するよう全体の計画を大幅に見直しすることを余儀なくされたようです。

もちろんグレアム自身はずっとレムノ王国に潜入して対レムノ工作一筋にやってきた工作員ですから、ティアムーン帝国内での工作活動の失敗は直接経験はしていないし、ミーアのこともよく知らない。だが風鴉の対ティアムーン工作の担当者たちは、まるで革命計画を事前に察知でもしているかのような的確すぎる施策の手を次々と打ってくるミーアに恐怖すら感じていた。まぁこれは半分当たっていて半分は外れている。ミーアは確かに未来において起きる革命の顛末や大体の要因を知っており、そうした綻びについてはそれなりに手は打っていた。だがルドルフォン家の小麦問題などはたまたま上手くいったに過ぎないマグレであったし、そもそも風鴉が黒幕であると気付いていたわけではない。

実際、もしミーアが何の手も打つこともなく風鴉の思惑通りに事が進んでいたとしたら、おそらく5年後にその成果が実って革命が起きていたのでしょう。それこそが前の時間軸で起こった革命なのであり、あの第1話でミーアが処刑された革命は、実は裏で風鴉が仕組んでいたものだったのです。ならば、その時も風鴉は今回のレムノの場合と同じように、ルドルフォン家と帝国の不仲を煽って革命騒ぎを起こさせて、そこにサンクランド王国の軍事介入を引き起こしたのでしょう。そうなると前の時間軸のティオーナやシオンというのは、まんまと風鴉の工作に踊らされたマヌケというのが真実だったのです。特に「民衆を守るための正義」などを掲げて風鴉の道具として使われたシオンは滑稽なピエロだったといえます。ミーアはよくシオンをアホ扱いしますけど、実はこれはそんなに見当違いではなく、前の時間軸のシオンは本当にアホだったのです。

ただ未来のミーアは革命の顛末は知っていても風鴉の陰謀は知らなかったので、未来日記にも当然ながら風鴉の陰謀は書かれていないし、現在のミーアにフィードバックされている未来の記憶の中にも風鴉は登場しない。だから現在のミーアは風鴉の暗躍を知らない。しかし、悉くミーアに計画の邪魔をされた風鴉工作員たちは、まるで自分たちの正体や行動が全てミーアに見破られているのではないかと恐怖を感じ「ミーア姫は油断がならない」と風鴉の本部にも報告をしていた。そうした噂をレムノ担当のグレアムも聞いていたので、そのミーアがいきなり革命騒ぎが起きたレムノ王国に潜入してくるという話を聞いて、グレアムはミーアが自分たちの工作活動を見破って潰しに来たに違いないと警戒したのです。

しかも自国の王子のシオンもミーアと一緒に行動していると聞き、グレアムはシオンにも自分たちの陰謀がバレたと勘違いし、こうなったらシオンもミーアも殺してしまおうと考えて、前回ああやって暗殺部隊を送り込んできたのです。ところがミーアもシオンも逃げられてしまった。それでグレアムは事前にミーアが暗殺計画を知っていたのではないかと疑った。実際はミーアモシオンも暗殺計画など知らず、単にたまたま馬車から川に落ちた結果、追手から逃げることが出来ただけだったのですが、そういう詳細を知らないグレアムは、もともとミーアを過大評価した報告ばかり聞いていたせいもあって、ミーアが事前に全てを知っていたのではないかと疑心暗鬼になった。

それでグレアムはミーアがレムノ王国のアベル王子とセントノエル学園で親しいという話を知っていたので、アベル王子が暗殺計画を察知してミーアに伝えていたのではないかと疑い、更に他にも2人がこの革命計画について何らかの情報の遣り取りをしていたのではないかとも疑い、アベルの部屋に忍びこんでミーアからの手紙を読んで、2人がどういう情報を遣り取りをしていたのか探りました。するとミーアからの手紙はバカみたいな内容の恋文だけであり、どう見ても2人はただの恋仲にしか思えなかったが、グレアムは優秀な諜報員であったので根っから猜疑心が強く、これは巧妙な暗号文なのだと考えて必死に解読を試みていた。いやはや全く、ルードヴィッヒにせよディオンにせよキースウッドにせよ、優秀な人間ほどミーア病に罹患しやすいのであるが、それはミーアに敵対する者であっても例外ではないようです。

とにかく、この誤解が解けない限り、グレアムはミーアやシオンやアベルに自分たちの計画が既にバレてしまっているのではないかという恐怖心に苛まれ続けることになってしまう。しかもミーアやシオンはレムノ国内で姿を消してしまいましたから、グレアムはミーアやシオンが計画阻止のために組織的に暗躍しているに違いないと思えて、ますます怖くなってくる。実際はミーアとシオンは途方に暮れて村人の世話になっていただけなのだが、ミーア病は恐ろしい。

ただ実際はグレアムが勝手に勘違いして悲観するほどには状況は悪くはなかった。グレアム達の計画は、重税問題で国王と民衆の調停を行う宰相のドノバン伯爵を国王が監禁したという噂を流して民衆の怒りを煽って暴動を起こさせ、それを鎮圧した国王の軍隊が民衆を虐殺でもすれば、民衆保護を口実にサンクランド軍を介入させて王政を倒してレムノを支配下に置くというものでした。ここでグレアムは国王がドノバン伯を監禁したという「噂」を流すと言っており、それは実際は国王はドノバンを監禁していないということを示唆している。だが、ここでインサートカットでドノバンが何処かで監禁されている様子が描かれており、どうもグレアム達がドノバンを監禁しておいて、それを国王の仕業だという噂を流して民衆を煽ろうとしているようです。これはなかなか上手い手で、そうやって民衆の国王への不信感を煽れば、民衆がドノバン監禁の件で国王に抗議して、国王側は当然ながら事実誤認だと言い返すだろうけど、それがますます民衆側から見れば嘘をついているようにしか見えず、相互の不信感を煽る効果を発揮するのです。実際、ミーア達が商人から聞いたようにドノバン伯爵領では暴動が起き、町は暴徒によって占領されたという。そして、それを鎮圧するために国王は金剛歩兵団を出動させた。ここまで完全にグレアム達の思惑通りに進んでいる。

ところが、これもミーア達が商人から聞いたように、金剛歩兵団は未だ暴徒鎮圧のために動いていない。これは実は、レムノ国王が金剛歩兵団の団長に対して「たかが暴徒の鎮圧で一兵たりとも犠牲を出すことは許さん」などと無理なことを言ったせいで団長が困ってしまって動けなくなっていたという実にしょうもない理由だったんですけど、グレアムはまさかそんなしょうもない理由で戦いが始まらないなどと想像もつかず、もしかしてミーアやシオンが暗躍して金剛歩兵団も取り込んでしまったのではないかと疑心暗鬼に陥ってしまった。

そこでグレアムは焦ってしまい、こうなったら適当に嘘の報告をしてサンクランド軍を介入させて、後で情報操作して辻褄を合わせればいいと考えて、サンクランド本国に向けてでっち上げの報告書を送ることにした。その文面を見たモニカは「本国を戦火に巻き込む誤った情報です」と抗議するが、グレアムは聞く耳を持たない。どうやら「風鴉」という組織には、主に情報収集や破壊工作や暗殺など、要するに汚れ仕事を主に行う「黒鴉」という部門と、政治工作や宣伝扇動などを主に行う「白鴉」という部門があるようです。「白鴉」は貴族など高い身分で構成され「黒鴉」は平民が多く、もともとは「黒鴉」しか存在しなかったのだが、ある人物の肝いりで「白鴉」が作られて以降は「白鴉」の命令で「黒鴉」が使役される形になってしまっている。どうやら「白鴉」が作られてから、サンクランド王国は「風鴉」を使って他国で革命扇動などを行い綺麗事を口にしながら民衆を戦火に巻き込む偽善的な国家に転落してしまったようですね。

モニカはもともと「黒鴉」であり、「白鴉」であるグレアムの命令に仕方なく従っていたが、内心ではその強引な手法に疑問を感じることが多かった。もともとモニカは正義と公正を重んじるサンクランド王に貢献するために汚れ仕事に徹しようと考えて誇りをもって黒鴉をやっていたのだが、白鴉がのさばるようになってからそうした自分の理想は遠のき、虚しさを感じるようになっていた。それで、このまま本国の民を戦火に巻き込むような嘘の報告を送っても良いものだろうかと迷ったが、既にグレアムの手先として恥ずべき工作に手を染めていた自分が今さらそんなことを考える資格も無いように思えた。

それに、このレムノ王国に王宮内のメイドとして潜入してから随分経つが、この国の支配層は腐り切っているとはモニカも感じていた。民衆に重税を強いて軍事力を誇示していながら民衆を見下して偉そうにしている。平民出身のモニカは政府に不満を抱く民衆の気持ちは理解できた。だからいっそ革命でも他国の軍事介入でも、こんな国は潰れてしまえばいいのではないかとも思えた。そんなふうにモニカが考えていると、レムノの貴族が通路でぶつかってきて、相手が平民のメイドだと思って無体なことをしてくる。それでモニカはますますこんな国は潰れてしまえばいいと思い、そのために貢献出来るのならば自分の恥ずべき行為も正当化されるのではないかとも考えた。

しかし、そこにアベル王子が通りかかって、その貴族のモニカへの非礼を咎めて叱責して追い払う。そうしたアベルの様子を見てモニカは、アベルが以前とは変わったと思う。モニカが知るアベルはナヨナヨとした遊び人で軟弱な男であった。そのアベルがセントノエル学園に入学して今回の初めての長期休暇で帰省してきてからは全く印象が変わっていて、雄々しく立派になっていた。そのことをモニカが褒めると、アベルは「彼女に恥ずかしい所は見せられないからね」と言う。その相手の女性がミーアであることはさっき手紙を見て気付いていたモニカであったが、もちろん具体的名前は言わず、どういう人なのかと問うてみる。するとアベルは自分を信頼して前に進ませてくれた人だと答え、だから彼女の信頼に応えたいのだと言う。

それを聞いてモニカは、自分が見失ってしまった誇りをアベルやミーアは大事にしているのだと思う。そして、そんな若い2人の前途を自分のような誇りを持てない人間が潰してしまっても良いのだろうかと迷う。そしてアベルがこれから暴徒鎮圧の最前線に行かねばならなくなったと言い、もし自分が民衆の弾圧に加担してしまったら彼女はきっと僕を赦さないだろうと表情を暗くするのを見て、モニカはこのまま自分が恥ずべき行為に加担して多くの民やアベルやミーアのような若者たちを傷つけるべきではないと感じた。それが自分が忘れていた誇りであり、アベルやミーアの誇りを知ることによってモニカはその自分の本来の誇りを取り戻したのです。ただ任務は任務であるからグレアムに命じられた通りに嘘の報告書も本国へ送ったが、同時に個人的な報告としてモニカが「あのお方」と呼ぶ相手に真実を記した報告書も別の伝書鳩ならぬ伝書鴉で送った。その黒い鴉は「黒鴉」の符丁であるみたいで、黒鴉を直轄する誰かへの報告なのでしょう。

一方、ミーアとシオンは山を越えた町に着いて商人と別れ、そこからキースウッドと待ち合わせ場所に決めていた町まで行くために乗り合い馬車に乗ろうとして、シオンにお金の持ち合わせが無かったのでミーアが靴下の中に隠していたレムノ王国の貨幣を出して馬車の運賃に当てようとする。ミーアは前の時間軸で革命軍から逃げる時に苦労したので、小銭の隠し場所の工夫とか、各国の貨幣を日常的に収集するとか、おかしなことに情熱を注いでいたので、それが役に立ったのです。

そうしてその小銭を持ってシオンが馬車の運賃交渉をしていると、いきなりミーアが薬を嗅がされて連れられてしまった。慌ててシオンは追いかけるがミーアを攫った男を見失ってしまう。そうしてミーアが目を覚ますと、そこは何処かの室内で、少年たちが自分を拉致したようだと分かった。最初はあの暗殺者たちではないかと警戒したミーアであったが、どうも相手が子供っぽいし、金をせびってきたりするので、ただの町の不良少年たちだと思い少し安心する。前の時間軸では革命軍の殺気に晒され続けていたミーアですから、先だっての暗殺者たちならともかく、こんな不良少年風の相手ではあんまりビビらないのです。

そうしていると、そこに少し少年たちよりも年長な感じのリンシャと呼ばれる女性がやって来て、少年たちに用事を言いつけて部屋から去らせる。しかし、このリンシャと少年たちの会話を聞くと、どうやらこの少年たちは革命派の仲間みたいであり、「決行の準備」だとか、「この子をジェムという男に引き渡す」とかいう物騒な話をしているので、さすがにミーアも焦ります。それでリンシャがミーアに名前を聞くので警戒して黙っているとリンシャがナイフを出したのでミーアが殺されると思ってビビると、何故かリンシャはミーアを縛っていた縄を切って解放してくれた。そしてミーアを外に連れ出してくれる。

リンシャの言うには、リンシャの兄は革命派の指導者なのだという。実はこの町はドノバン伯爵領の町で、まさに暴動が起きていた町だったのです。その暴動を起こした革命派の指導者がリンシャの兄だったのだが、もともとは兄たち革命派の指導者たちはそんなに過激な連中ではなく、ただ皆の不満を代弁して抗議したりしていた町の不平屋みたいな連中だったようです。だがジェムという男と酒場で出会ってから兄がすっかり乗せられて革命に突っ走ってしまい、リンシャは仲間に加わりながらも苦々しく思っていたようです。おそらく、このジェムという男はグレアムの配下の風鴉のメンバーなのでしょう。

それで暴動が起こった後、ジェムが革命派の皆にミーアの風体を触れ回って「その女は革命派の組織にとって危険な女だから捕えて自分に引き渡すように」と言っていたらしい。おそらくグレアムが配下に命じてそのように触れ回らせてミーアやシオンを捕らえようとしたのでしょう。「殺せ」と命令でなかったのは幸いでしたが、おそらくグレアムは殺さずに捕えて、ミーアやシオンがどこまで情報を掴んでいるのか、協力者が誰なのか聞き出したかったのでしょう。

そういうお触れが出ていたので、リンシャの仲間の少年たちがミーアを拉致したのでしょうけど、リンシャはもともとジェムに不信感を抱いており、兄たちの暴走も止めたかったので、ジェムがそこまで警戒するということは言い換えればこの女の子が革命派の組織を潰してくれてジェムを排除して兄たちの暴走を止めてくれる力や意志を持っているのではないかと思い、それでミーアを解放して自分の計画に協力させようとしているようです。

それを聞いてミーアはどうしてアベル王子に会うためにレムノ王国に来ただけなのにそんな話になっているのか意味が分からず、そんな危険なことに巻き込まれてはたまらないと思い、自分にはそんな力や意志は無い只の無力な子供だと言う。しかしリンシャはすっかりミーアが革命を止めようとしている人物だと勘違いしているので、さっき捕まっていた時も落ち着き払っていたし只者ではないことは分かっているとか言う。確かに只者ではないのだが、さっき落ち着いていたのは前の時間軸で酷い目にあっていたせいでそういうのに慣れていただけの話であり、別にミーア自身は革命を止めようとか思って此処に来たわけではない。面倒事は御免被りたいと思って困っていると、そこにさっきミーアを拉致した少年がシオンに捕まって、シオンがミーアを救いに来て鉢合わせする。

そこでシオンがリンシャに剣を向けたので、さすがに自分を解放してくれたリンシャがシオンに斬られるのは可哀想だと思ってミーアがリンシャに助けてもらったことや、リンシャは革命派の仲間だけど色々と情報も教えてくれて親切な人だと説明する。するとシオンはミーアがこんな短時間で革命派の人間を味方につけたのだと思いビックリする。そしていつもの悪いクセで妄想が先走り、もしかしたらミーアは情報を得るためにワザと捕まったのではないかとまで考える。そんなワケないだろ。

それでとにかくミーアは無用な争いを避けたくて「味方ということで良いんですわよね」とリンシャに確認すると、リンシャは「貴方が革命を止めてくれるなら」とか言う。それでシオンはやはりミーアが革命を未然に止めるためにレムノ王国に来たのだと確信してしまい、そのために革命派の中の穏健派と手を組もうとしているのだと勘違いする。だが同時に革命の原因は国王の重税にあるのだと認識しているシオンは、まず重税を撤回してもらわねば革命を止めるのは無理だろうと指摘する。

しかしリンシャは革命騒ぎの原因は重税ではなくて、国王が宰相のドノバン伯爵を監禁したことにあるのだと説明する。それを聞いてシオンは「民の声を代弁する宰相を害するようなことを分からなかったとは愚かだ」とレムノ国王に対して怒りを露わにする。だが、ミーアはそうしたシオンのセリフを聞いて、前の時間軸で同じようなシオンのセリフを聞いたことがあるとデジャビュを感じる。それは革命軍によって捕らわれた後、ミーアの入れられた牢獄にやって来たシオンが革命の原因として皇帝がルドルフォン伯爵を殺したことを挙げて、そんなことをすればこんな結果を招くことも分からなかったのは愚かだとボロクソに言った時のことです。

前の時間軸のミーアはルドルフォン伯爵殺害なんて全く身に覚えが無く、父である皇帝もそんなことはしていないのは知っていたので、一体何を言っているのかとシオンに対して腹が立ったが、投獄されて放心状態であったので反論するのを忘れてしまった。だが、したり顔でそんな嘘を信じて自分を非難していたシオンへの嫌悪感はずっと残っていて、それで今でもシオンを大嫌いでアホ呼ばわりしている。そして実際に前の時間軸のシオンはアホなのであり、おそらく前の時間軸のルドルフォン伯爵は最後まで帝国に叛逆することを拒んで風鴉の誘いに乗らなかったので風鴉に殺されたのでしょう。そして風鴉はそれを帝国の仕業に偽装してティオーナを恨みで煽って蜂起させてシオンも騙して軍事介入させたのでしょう。そうしてティオーナもシオンも前の時間軸ではまんまと風鴉に踊らされたのです。

ミーアはそうした前の時間軸のシオンの奇妙な嘘を思い出し、それが風鴉の陰謀であったと気付いたというわけではないが、確かに民の声を代弁する人間を害するような愚行を為政者が行うのは不自然だと思った。実際に前の時間軸ではミーアも皇帝もそんなことはやっていなかった。だが、前の時間軸のシオンみたいなアホはそういう不自然な嘘に簡単に騙されてしまう。ならば今回も同じようにアホのシオンが信じている「レムノ国王がドノバン伯爵を監禁した」という話も同様の不自然な嘘なのではないかとミーアには思えてきた。それで「その話、何だかちょっとおかしいですわ」とミーアが言いかけたところ、リンシャの仲間が大変だと言って駆けてきて、同志たちが決起して都市長の館に向かっていると言う。ジェムの差し金かと思ったらそうではなく、なんでもリンシャの兄の独断だそうです。

リンシャは決起は3日後だと聞いていたのでミーアと一緒に革命を止めるのはそれまでにじっくりやればいいと考えていたのだが、こうなったら今すぐ止めなければならなくなった。それでミーアに一緒に都市長の館の前に行って革命軍を止めようと言って誘う。ミーアはもちろんそんな危険なことはしたくないので断ろうとするのだが、シオンはミーアが全て計画的に動いているのだと勘違いしているので、ミーアには勝算があるのだろうと勝手に思い込んで、むしろ革命を止めるチャンスが来たと思って張り切ってしまい、完全にミーアが革命を止めようとしていると誤解しているシオンとリンシャは一緒になって先に都市長の館の前に向けて駆けだしてしまう。そうなるとミーアもこんな騒然とした町で1人取り残されるわけにもいかないので追いかけていくしかない。そうして都市長の館の前に行ったミーア達は、そこで同志たちを鼓舞する演説をするリンシャの兄ランベールと出会い、リンシャはランベールにミーアと話をするように求める。ミーアとしてはそんなヤバそうな人と話すことなど何も無いので困ってしまうがランベールは何だか乗り気になっている。

そういうわけで今回はここまでの描写となっており次回に続きますが、次回は革命騒ぎも佳境となっていきそうで、なんかミーアの凄い見せ場が来そうな予感がします。残りは2話であり、このまま一気に盛り上がって大団円で終わりそうで楽しみです。

 

 

僕らの雨いろプロトコル

第5話から第10話を観ました。

この作品は第3話で視聴を切っており、その後、第4話も念のために観て、そこで完全に視聴を切ってCランク評価にしていたんですけど、どうもその後だいぶヤバい感じで盛り上がってきたと聞きました。「令和のよすが」とか「全裸カレー」とか凄いキラーワードを目にしたもので第5話以降を観てみました。そうしたら、ダメなところはやっぱりダメなままなんですけど、第5話以降になって急に一部突出して続きが気になるところが出てきており、全体的には低評価なままではありましたが、途中で視聴を切ったのは失敗だったと思いました。それで第5話から第9話までイッキ見してから、とりあえず最終話までは観ようと決め、評価もA-ランクに上げました。

気になる部分というのは主人公の瞬と妹の美桜の禁断の近親愛の行方と、瞬に対する露出狂のカレー男である睦生のストーカー愛の行方です。てゆーか、eスポーツ要素と全然関係ないですね。こんなアニメになるなんて予想外すぎます。まぁ「予想外」「想定外」を全部「ヤバい」とか「神だ」とか言うほど私もバカではないので、この「予想外」は正直全く高評価は出来ませんけど、それでも結末がどうなるか見届けたいというぐらいの気はあります。

ただ最新話の10話でも確認は出来ますけど、これらのイカレた要素はあくまでこの作品のメインテーマではなくて、今回もあまり触れられませんでした。睦生は今回はほとんど出番は無く瞬とも絡みませんでしたし、瞬も家に戻らず美桜とも接触はありませんでした。美桜との関係は瞬も突っ走っていって禁断の愛が暴走していく展開になったら伝説のアニメになるとか期待はしてたんですけど、たぶんそういうことにはならず、美桜が瞬と適切に距離をとってリハビリを開始するところで収まるんでしょう。睦生との関係は、たぶん瞬がゲーム勝負で睦生に勝って良きライバル関係になって終わるんでしょうし、今回も延々と描かれた瞬と望と悠宇の退屈な三角関係もウヤムヤで終わるんでしょうし、全てが何となく丸く収まって終わるのでしょう。しょうもな。でもまぁ美桜や睦生に関してはまだ面白いシーンはありそうなので次回も観ます。

 

 

薬屋のひとりごと

第10話を観ました。

今回はまず前回の下女の溺死事件についての追加情報が描かれ、どうやら飛び降り自殺したとされる下女は柘榴宮の下女であり、園遊会の時に里樹妃の食事に毒を盛った犯人だったとのことです。もちろん当局がそう発表しただけであり、本当にそうであったのかどうかは分からない。ただ主人である阿多妃を想っての犯行だったのではないかと噂された。阿多妃は帝の乳姉弟で帝より1歳上の35歳で、帝の最初の妃であったが若い頃に男児を1人産んだが亡くしている。それ以来子供は出来ておらず、近いうちに四夫人から外されるという噂です。それで一番若い妃で帝が手をつけていない里樹妃が亡くなれば阿多妃が四夫人から外れずに済むとでも考えたというところであろうか。

そんなある日、玉葉妃の翡翠宮に里樹妃がお茶会にやって来て、そこで猫猫は里樹妃が侍女たちのイジメを無自覚に受けていることと、里樹妃がハチミツを嫌っているらしいことに気付きます。その後、壬氏に先日の下女の自殺事件について諮問された猫猫は本当に自殺だと思うか?とか、動機は何だと思うか?などと質問されるが厄介事に巻き込まれたくないので全て分からないと答える。すると明日は柘榴宮に手伝いに行くようにと命令されてしまう。

毒殺騒ぎの黒幕を探るようにということなのだろうと思った猫猫が柘榴宮に行ってみたところ、侍女たちはみんな働き者で、侍女頭の風明は人当たりが良くて気が利く働き者であった。ただ腕に包帯を巻いており、例の色付きの木簡で何色もの炎を作り出して暗号を駆使して誰かと連絡を取り合っていた人物である可能性はあった。阿多妃への忠誠心が高いみたいで、それは今の阿多妃の微妙な立場を考えれば里樹妃を毒殺する動機にはなり得るが、そんなことをしでかしそうな人物には見えなかった。ただ、風明の実家が養蜂場をしているというのと、里樹妃が毒見役1人を連れて柘榴宮に来ていたことも気になった。里樹妃の毒見役はお茶会の時に1人だけ里樹妃がハチミツを嫌っている件について何かを知っている様子だった。

それで何かに気付いた猫猫は里樹妃のもとを訪ねてハチミツ嫌いのことについて話を聞く。まだ赤子だった頃にハチミツが原因で死にかけたのだそうだが本人は覚えていない。だが、とにかく周囲から決してハチミツを食べてはいけないと言われているので食べないのだそうだ。また風明と面識があるかと問うと里樹妃は顔色が変わった。

それで何かに気付いた猫猫は高順に頼んで後宮の昔のことが記された書物を持ってきてもらって読む。調べたのは17年前、阿多妃が男児を産んで、その男児が亡くなった事件のこと。その事件の時に阿多妃の男児を診た医官の名を調べたところ、それは猫猫の父親だった。猫猫の父親は元は後宮に仕える宦官の医官だったが、おそらくこの男児を死なせてしまった件で罰を受けて膝の骨を抜かれて刑罰を受けて追放されて、それで今は花街の薬屋をやっているのだろう。そういうことに猫猫が気付いたところで今回は終わり話は次回に続きます。今回だけではどういうことなのかあんまり分からない。しかし次回は面白くなりそうです。ただ1つ気になることは、17年前に既に宦官であった猫猫の父親は猫猫の実の親ではないということになる。ならば猫猫は誰の子供なのだろうか。どうやら今後、物語は大きく動いていきそうですが、そうして動き出したところで後半クールに入っていくのでしょう。