2023秋アニメ 12月2日視聴分 | アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2023年秋アニメのうち、12月1日深夜に録画して12月2日に視聴した作品は以下の3タイトルでした。

 

 

葬送のフリーレン

第13話を観ました。

今回は面白かったですね。かなり笑えました。僧侶ザインが良い味いて、フリーレンも結構ふざけたことをしていて、スタルクもフェルンも可愛くて、まぁギャグ回なんでしょうけど、しっかりアツい感動話もあって満足のエピソードでした。やっぱりこういう単発の日常エピソードの方がこの作品は現状では良い味を出してますね。3人旅も良いですけど、ザインが加わった4人旅もバランスが良くてなかなか良いと思えました。

まずフリーレンに向かって、昔自分も冒険者に憧れていたとか言うザインが実は底なし沼に嵌って死にかけていたのに澄ました顔で喋っていたのが笑えた。それでフリーレンも泥が汚いとか言って助けるのを迷ったりして鬼畜だったりして、それでも助けてもらったザインは毒性生物に気をつけるようにと親切に警告してくれて別れるのですが、さっそくシュタルクが毒蛇に咬まれて村に戻って教会で診てもらったところ、手遅れでもうすぐ死ぬとか宣告されてしまう。すると神父の弟が実はザインで、ザインはシュタルクをあっという間に治癒してしまう。実はザインは天才的な治癒能力を持つ生臭坊主だった。

それで兄である神父はザインはもともとは子供の頃は冒険者に憧れていて自分みたいな田舎の教会の神父みたいにはなりたくなかったはずなのに成長すると昔の自分みたいに夢を見るのを止めてしまって心配だと言い、フリーレンにザインを旅に連れていってほしいと頼みます。ザインの治癒能力は助かるということでシュタルクやフェルンは乗り気ですがフリーレンは「同族嫌悪」だとかワケの分からないことを言ってあまり乗り気ではない。

それでフリーレンは無視してシュタルクがザインを勧誘して酒場でギャンブル勝負をして自分が勝ったら仲間になってもらうとか言ってカッコつけますが、シュタルクもザインも村長に身ぐるみ剝がされてパンツ一丁で放り出される。それでフリーレンがパンツ一丁のザインを誘ってみると、昔決断しなかったことを悔いている様子だったので、それが過去の自分と同じなのだと気付き、それで自分がザインのことを同族嫌悪していたのだと気付く。しかし、そんな過去の自分が嫌いだったフリーレンは、そんな自分をヒンメルが誘ってくれたように、自分もザインを誘おうと決意する。

その後、フリーレン達はしつこくザインを仲間に勧誘するがザインは首を縦に振らない。そこでフリーレンはザインの好きなものを神父に質問して、それをザインを釣ろうとして、ザインが年上のお姉さんが好きだと分かる。よく考えたらフリーレンがエルフだからザインより年上の女だったということに気付き、フリーレンがザインを誘惑することになる。しかしザインはそんなのはお姉さんじゃないと拒絶し、仕方なくフリーレンは師匠ヒンメルに教わったとっておきの色仕掛けでザインを落とそうとする。だがショボい投げキッスであったので全く効果は無く、フリーレン一行のお子様っぷりが判明しただけだった。あとヒンメルには効いたらしいので、ヒンメルがフリーレンに惚れてたことも分かった。というかこんな茶番に付き合わされてザインが気の毒。

結局、ザインが冒険に行きたがらない理由は「兄を置いて村を出ていくわけにはいかないから」だった。実はザインが子供の頃、兄を訪ねてハイターがやって来て聖都で司祭をやるよう勧誘したのだそうですが、兄は両親を亡くして男手ひとつで育てていた弟のザインも聖都に連れていかねばいけないと聞き、両親を亡くして寂しがっているザインから故郷も奪うことは出来ないと言ってハイターの誘いを断ってこの小さな田舎の村の神父を続けたのだという。そのことを兄神父はザインには秘密にしていたつもりだったがザインは兄とハイターの会話を盗み聞きしていて知っていた。だからザインは兄が自分のために聖都に行って立身出世する夢を諦めたのだと思っており、それなのに自分がその兄を置いて夢を追いかけて良いわけがないと考えていたのです。10年前に旧友に冒険の旅に誘われた時に断ったのもそれが理由だったのです。

だがザインからその話を聞いて、これまで温厚で一度もザインに手を上げたことのない兄はザインの頬を叩き、自分は一度たりともあの時の選択を後悔したことなど無いと言う。そして、それに比べてザインが自分の夢を諦めたことをずっと後悔して自堕落な生活を送ってきたを非難した。兄は自分が夢を諦めたのは、弟にそんな後悔をさせるためではなかったのだと非難し、自分の想いを大切に感じてくれるのならば、むしろ後悔しない生き方をすべきだとザインを諭したのです。そうした兄の想いを受け取ったザインは兄に謝り、冒険者になってフリーレン達と共に旅立ち、10年経っても帰ってこない旧友を探すことを決意した。こうしてフリーレン一行のまた新たに生臭坊主のザインが加わったところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

カノジョも彼女 Season2

第21話を観ました。

今回から沖縄旅行編がスタートしました。やっぱり面白さのボルテージが上がってきましたね。まず直也のテンションがかなり上がっていて暴走気味なのが良い。そしてミリカと手を組むことになってしまった紫乃も半ば仕方なくだが行動が大胆になってます。真面目なところでは渚が健気でイイ子で良かったですね。ミリカは今回は紫乃をイジる場面が多かったが次回は暴走しそうですね。咲は今回は周囲の暴走に振り回されるところが多かったが幸せそうで何より。

実質Sランク4番手のこの作品が一気にギアを上げてきましたが、上位の3強「16bit」「オーバーテイク」「ティアムーン」がそれ以上にギアを上げてるのでやっぱりまだ追いつけないという印象。むしろ5番手以下の「100カノ」「ミギとダリ」「Helck」がこの勢いについていけるのか心配になるぐらいです。いやこの3作品もちゃんとギアは上げてるんですけどね。明らかにSランク上位作品のラストスパートが凄い。Sランク作品が終盤に全部ちゃんと盛り上がってくるというのは今期が良いクールである証ですね。

まず今回の冒頭は沖縄に向かう飛行機の中、ひたすら飛行機が墜落するのを恐れる直也のバカみたいな場面から始まります。どうやら飛行機に乗るのが初めてのようで、真剣に墜落することを恐れているようなんですが、そこはやっぱり直也なので自分が死ぬことを恐れながらも同時に自分がどうなっても両隣に座る大切な彼女達だけは守るという姿勢を示します。ただ客観的に見ると、いちいち大袈裟でウザいし煩い。普通に迷惑な乗客です。

そして直也がパニックに陥る中、飛行機は離陸して沖縄へ向けて安定飛行に入り、シートベルトを外していいというサインが出ても直也は「奇跡よ、起きてくれ」とかブツブツ言ってます。そうした直也の様子を見て、吊り橋効果で直也との心の距離を縮めるチャンスと判断してミリカが後ろの席から移動してきて直也を安心させるためだとか言って直也の手を握ってくるので咲がそれを邪魔しようとする。するとミリカは裏で手を組んでいる紫乃に目配せして、咲を排除するようにと命令してくる。

紫乃は仕方ないと思って咲に「それぐらいいいじゃない」と声をかける。だがミリカの味方をしていることがバレるわけにはいかない。そもそも咲を裏切ってミリカと組んでいること自体が申し訳ないことであるし、もしミリカと組んでいることがバレたらその理由を追及されてしまい、直也のことを好きだということもバレてしまうからです。だから紫乃にとってはミリカが気軽に色々と命令してくるのは実は相当上手くやらないと自爆の可能性が高い危ない綱渡りなので実に迷惑だった。しかし拒否したら直也を好きなことをミリカにバラされてしまうのだから拒否するという選択肢も無い。

それでこの場合も単にミリカの味方をしていると咲に疑われるわけにはいかないので、紫乃は「直也を安心させることが優先」という大義名分を使うことにした。ミリカの行動も飛行機を怖がる直也を安心させるためには有意義なことなのだから大目に見ようということです。そうして紫乃は「彼女でもないのに直也の手を握った」というミリカの行動を正当化するために自らも後部座席から手を伸ばして直也の首を後ろから抱いて「むしろ今は皆で向井くんを安心させる方がいいんじゃない?」と咲と渚に向けて言う。これでミリカだけが邪な心で抜け駆けしたわけではなく、彼女であるなしに関わらず、皆で怖がる直也を安心させることが周囲の乗客への迷惑も考えた上で目下の最優先事項であるかのような流れを作ることが出来た。

これにすっかり乗せられて咲も渚も直也にピッタリくっついて直也を安心させることになり、結局4人のヒロイン全員が直也に身体を密着させるハーレム状態となった。冷静に考えてこっちの方が他の乗客には目障りだと思うのだが。しかし、もともと1人で直也の手を握っていたミリカは直也を独占出来なくなってしまったわけで、咲と渚は直也の彼女なのだから密着するのは当然として、結果的に一番美味しい想いをしたのはこの流れを作った紫乃であった。紫乃は咲や渚のように彼女でもないしミリカのように直也へのアプローチを公言している立場でもないので、本来ならばこんな風に大胆に直也に密着することなど出来ないはずなのだが、ミリカの作戦に協力する流れの中でドサクサ紛れに美味しいところを持っていったといえます。

そして直也は4人のヒロイン達に密着してもらって安心したのか、だいぶ落ち着いてきて「きっと大丈夫だ」と安堵するのですが、そうしていると飛行機が乱気流の中に入って揺れ始める。すると直也は再びパニック状態となり「確実に墜ちる!」とか縁起でもないことを言い出す。だがパニックになってもさすがは直也であり、あくまで利己的な行動はせず相手のための行動に暴走していく。まぁ仲間内以外から見れば十分に利己的な行動なんですが。そうして直也は4人のヒロインを今度は自分が両手で一度に抱きしめて、墜落した時に自分がクッションになって4人を守るとか言い出す。

そうして乱気流を抜けて再び機内が安定すると直也は「生き残れた」と呟いて呆然とする。全く大袈裟なヤツである。そして咲は直也のバカな行動に呆れ、ミリカと紫乃は直也に抱きしめられて喜びを感じ、そして渚は実は乱気流で機内が揺れたことによって直也と同じぐらい怖がっていて、しばらく直也と同じように呆然としていました。

そんなバカなことをやっているうちに飛行機は沖縄に到着し、一行はバスで紫乃の親の別荘に到着した。そして別荘のすぐ隣にあるプライベートビーチに先に直也1人を行かせて待たせておいてヒロイン達は水着に着替えてビーチに現れる。前回、みんなで水着を買いに行った際に咲が直也に提案した「直也が選んだ水着が気に入られたら彼女がその水着を着た姿を沖縄のビーチで拝むことが出来る」というイベントを実行する時が来たのです。それで水着をレジで購入する場には直也は立ち会っていないので咲たちが実際にどの水着を買ったのかは直也はこの沖縄旅行当日まではまだ知らない。自分が選んだ水着を着てきてくれるかどうかは分からない状態なのです。

ただ、渚は即決で直也の選んだ水着を買うと宣言してしまっていましたし、ミリカも直也がスク水フェチだと勘違いして直也が露出控えめという意味で選んだスクール水着を買うと宣言していたので、直也にとってサプライスは実質は咲の水着だけだった。その咲の水着は結局は直也が選んだビキニでした。また、直也にとって驚きであったのは、一人だけイベントで仲間外れは申し訳ないと思って直也が選んだ水着を紫乃が着ていたことでした。

しかし直也はとにかく咲と渚の2人の彼女の水着が自分が予想していたより遥かに似合っていることに最も驚き激賞する。いちいち「エッチだ」と言って褒めるのはちょっと聞いてて恥ずかしいけど、それが直也なりの本心からの褒め方なのでしょう。そして紫乃には自分が選んだ水着を着てくれたことに感謝の気持ちを示して、素敵だと言って褒めるのだが、紫乃は「デザインが気に入っただけだから」と前回も考えていた言い訳をそのまま言う。最後にミリカのスクール水着だが、これについては直也はもともと露出を抑えてほしいという意味で薦めていたので「まぁ、控えめで良いと思う」と冷めた対応。しかしミリカは直也がスクール水着を薦めたのはそういう趣味だからなのだと勝手に勘違いしていて、これで直也を悩殺出来ると思って張り切っていたので直也のこの塩対応に愕然として「こういう水着が好きなんじゃないのか?」と抗議する。それに対して直也は「そんなの変態じゃん!」と酷い対応。いや、そんな変態が好きな水着をわざわざ薦めんなよ。

それでミリカは激怒して水着を着替えに別荘に一旦戻ります。一応ちゃんとしたエロい水着も持ってきていたみたいです。そしてついでに紫乃にも一緒に来るように言い、作戦会議をすると言います。そうしてビーチには直也と咲と渚だけが残りますが、すると渚も食事の準備をするとか言ってその場を去り、直也と咲を2人っきりにする。

そうして直也と咲は2人並んで砂浜に座り、美しい海を眺めながら最高のバカンス気分を味わう。そして良い思い出をいっぱい作ろうと言い合う。そして咲はしばらく黙って考えた後、そっと直也に耳打ちして「キスもしたいね」と囁く。花火大会でも結局キス出来なかった2人でしたが、咲は沖縄旅行前にも直也と沖縄でキスをすると宣言はしており、渚とミリカと誰が直也とキスが出来るか競争だとも言い合っていました。ただ、そういうのは関係なく、こうして沖縄の海を直也と2人で見ていると自然にキスしたい気持ちが湧き上がってきたのでした。

そうして2人は一瞬キスしそうなムードになるのですが、やはり幼馴染ゆえの照れ臭さもあって、咲は照れ笑いをして立ち上がってしまい、そのまま海に泳ぎに行ってしまいました。それを呆然と見送る直也の背後にはいつの間にか渚が戻ってきていて、渚は直也に話したいことがあると言い、直也を人目につかない岩場の陰に連れていきます。直也は渚が思いつめた顔をしているのでどうしたのだろうかと心配しますが、渚は直也と2人で岩場の陰に来ると、直也の胸に手を当てると「私、この旅行中にやり遂げたいことがあるんです」と言う。すると直也はてっきり渚がエロいことをしたがっているのかと勘違いするが、渚は「全然違います!」と真っ赤になって否定する。そして「この旅行で咲さんをいっぱい喜ばせたいんです」と言う。

直也としては断る要素が何処にも無いので即決でOKするが、それでも理由は聞きます。すると渚は自分が直也と二股交際をして幸せな気持ちでいられるのは咲のおかげだと最近思うのだと言う。咲以外の女性が直也の彼女であったなら、二股は認めてもらえなかったであろうし、仮に二股は認められたとしても今よりももっと気を遣って、楽しい気持ちにはなれなかっただろう。きっと今こうして自分が幸せな気持ちでいられるのは咲の人間性のお陰なのだと渚は最近思うのだそうです。だから、その感謝の気持ちとして、咲が一番楽しみにしていたこの沖縄旅行を素敵な思い出にしてあげたいのだと渚は言う。

そして、そのために直也に協力してもらいたいと渚が言うと、直也は感激して「何でもするよ!」と渚に抱き着いて、渚が咲のことをそんなに想ってくれていて嬉しいと言って涙を流す。しかし水着姿で抱き合うと、ほとんど裸で抱き合ってる感覚がして渚は嬉しいやら恥ずかしいやらで変な気分になってしまう。それでも頭を整理して、渚は直也に協力してもらいたいこととして「咲さんとキスしてください」と伝える。

直也はそれを聞いてちょっと驚きます。確か旅行前は咲と渚とミリカでキスの競争をするとか言っていたはずだからです。しかし渚は、あれは咲が沖縄のことで頭がいっぱいだったので本来のやるべきことを思い出させるためにワザと咲を焚きつけるためにやったことなのだと言う。そして、咲はキスを待ち望んでいるはずだから直也は全力で咲とキスしてほしいと渚は言う。それで直也はそれに応えて「旅行中に咲ちゃんとキスするよ!」と渚に約束します。だが同時に直也はまた渚が咲に遠慮して自分の気持ちを我慢しているんじゃないかと心配になって、そのことを確認します。咲とキスをしたら渚よりも先にキスすることになってしまう。そのことを渚が本当は辛いのに我慢しているのだとしたら、それは知っておきたいと思ったのです。だが渚は以前だったらそうだったかもしれないが今は違うのだと言う。今は本心から咲が直也とキスしてくれたら素直に嬉しいと思っているのだと渚は笑顔で直也に言う。

それで直也はそんな渚の気持ちを嬉しく思って渚を抱きしめ「ありがとう」と言います。すると渚はちょっと困惑した顔で身を離して、あんまりそうやって水着姿で抱きしめられると自分も我慢出来なくなるから、ほどほどにしてほしいと注意するのでした。つまり、あんまりそうやって気分を高められてしまうと、ついつい直也にキスしていまいたくなって、せっかく咲にキスを譲ろうとしている計画が台無しになってしまうと注意しているのです。しかし、そんな渚の姿があまりに可愛いので直也はまた渚を抱きしめてしまい「話聞いてました?」と渚にツッコミを入れられてしまう。

そんな直也と渚のドタバタ模様を岩場の陰に隠れて覗いていた者がいて、それはミリカと紫乃でした。ミリカは2人の会話を聞いて「これはマズいことになった」と思った。どうせ今回の沖縄旅行でも直也と咲はキスはしないだろうとタカをくくって自分が先に直也とキスをしてやろうと狙っていたミリカだったのですが、こんなふうに渚に「咲とキスするように」と約束させられたら直也も本気で今回の旅行で咲とキスしようとするだろう。もう1人の彼女である渚からお墨付きを貰っているのだから直也も躊躇しないだろう。そうなったらミリカよりも正式な彼女である咲の方が圧倒的に有利です。

それで危機感を抱いたミリカは、なんとしても直也と咲のキスを妨害しようと決意し、紫乃にも咲と直也のキス阻止に協力するよう命令して、もしキスを阻止出来なければ直也を好きだという秘密をバラすと言って、改めて紫乃を脅迫する。紫乃としては親友の咲が彼氏である直也とキスするのを邪魔しなければならないという何とも因果なことになってしまったが、やらなければ自分が直也を好きだという秘密をバラされてしまうのだから選択の余地は無い。ただ紫乃の心の中にもミリカ同様に直也が咲とキスすることに対して何となくやりきれない想いもある。だから咲と直也のキスを邪魔することは紫乃にとっては実はそんなに抵抗のあることではないのかもしれない。だが、その想いの延長線上にあるのは「直也と付き合いたい」という想いなのであり、その想いを実現させるということは「直也のことを好き」という想いは別に隠す意味など無いということになり、ミリカの命令に従う意味など無いともいえる。しかしそのミリカの命令に従って咲と直也の仲を邪魔することの延長線上に自分の直也への想いの成就があるともいえるのであり、紫乃にとって何ともややこしい状況であった。

その後、ビーチで5人が集合した時点で直也は渚に誓ったとおりに咲とキスしようと思い、さっそく行動を開始する。全くこの男は真っすぐすぎるというかバカというか、思い立ったら状況を考えずにすぐ行動する悪いクセがあります。いきなり咲に向かって「この後、向こうの雰囲気の良い所に2人きりで行かない?」と露骨な誘いをかける。恋人同士じゃなかったら完全に不審者です。あまりの露骨な誘いに咲が困惑して「直也?」と言うと、直也は自分の思惑が全くバレていないと思い込んでいるようで「目的はここでは言えないんだけど」と含みを持たせた物言いをする。いや、キスだということは他の4人は全員分かってます。渚はそもそもけしかけた本人ですし、ミリカも紫乃も渚がけしかけた現場を見ていますから当然分かるんですが、そんな問題じゃなくって直也のこんな物言いでは見ず知らずの小学生だって「キスだ」と分かります。当然ながら咲も気付いています。

しかしアホの直也はまだそんなことも気付かないまま「雰囲気の良い場所で咲ちゃんと良いムードになる必要があるんだ」と真顔で言う。全く恥ずかしいヤツですが、咲も別に嫌ではない。他の3人に完全にバレているのであろう状況で直也と2人で雰囲気の良い場所にシケ込むということへの気恥ずかしさはあったが、直也の誘いを断るほどの理由ではないので、直也の誘いに乗ることにした。ミリカは慌てて直也を引き留めようとして、紫乃にも一緒に直也を引き留めるようにと目配せしますが、紫乃はさすがにこの状況では動けない。

ミリカは直也を狙っていると公言しているからこの状況でも直也を引き留めても全く不自然さは無いけど、紫乃がこの状況で直也と咲のキスを阻止する行動に出るのは不自然極まりないからです。直也がもっとそれとなく咲を誘って何処かに行こうとするのならばワザと空気を読めない女のフリをして2人の邪魔をすることも可能なのですが、ここまでバカみたいに露骨にキス目的で直也が咲を誘っている状況で邪魔をすれば、間違いなく直也や咲や渚に「紫乃は直也と咲がキスするのが嫌なのではないか?」と疑われてしまう。咲ならば冗談として流してくれそうではあるが、直也や渚はきっと疑惑を持つだろう。だからこの状況では紫乃は動くことが出来ない。

渚も当然ながら邪魔はしないわけで、そうなると邪魔するのはミリカだけということになり、咲とキスするという決意を固くしている直也は必死で「ミリカさんとの時間は後で作るから!」と言ってミリカを振りほどいて咲と2人で歩き出す。その2人の後ろ姿を見送って、ミリカは紫乃に向かって「お前が手伝わないからだぞ!」と八つ当たりする。そして、その2人の遣り取りを意味が分からず唖然と見ている渚に向かってミリカは「実は紫乃はな」と耳打ちして秘密をバラそうというポーズを紫乃に見せつけて更に脅しをかけてくる。

それで紫乃は進退窮まってしまい、どうにか自分の直也への想いが悟られないような形で直也と咲のキスを阻止する作戦を考えねばならない羽目となり、海に向かって駆けていき、ちょっと水深が深いところまで行くと、いきなりビキニ水着のブラジャーのパーツの方を外して放り投げて海面に浮かべる。そして大声で「水着が流されちゃった!向井くん!取って!」と叫ぶ。そうやって直也を咲から一旦引き離して、その後のことはその時に考えるという。なんとも露骨で雑な手段にミリカはドン引きし、渚は意味が分からず唖然としているが、紫乃も即興で考えねばならなかったのだから、まぁこれぐらいの露骨さや雑さは仕方ないでしょう。しかし毎度のことながら紫乃のやることはエロ方面に傾きがちですが根本的に頭の中がエロいんでしょうね。

直也と咲も突然の異常事態に困惑します。特に水着を拾うように名指しされた直也は、どうして遠く離れた自分が水着を拾いに行かねばならないのか意味が分からず戸惑う。どう見ても紫乃が自分で拾った方が早そうです。しかし紫乃はそうした直也の冷静な思考を奪うために「このままじゃ水着を地元のパリピに奪われて恥ずかしい写真を撮られて脅されてエッチなことをさせられる」と泣き叫び、直也に聞かせる。いや、そもそもプライベートビーチだからパリピどころか他の客もいないので、そんなことになるはずがないのですが、単純バカな直也は紫乃をパリピから守らねばいけないと思い込んでしまい「パリピめ~!なんてひどいことを!」と叫んで海に飛び込んでいき、紫乃のもとに来て水着を拾って渡す。

そうして直也から渡された水着を付け直しながら紫乃は次の作戦を考え、このまま直也が海から上がれないようにしてしまえば咲と何処かに行くことを阻止出来ると思い、直也の水着を脱がそうとする。しかし、なんでいつも発想が下ネタ方面に傾くんでしょうかね。直也はいきなり水着を降ろされてビックリしますが、紫乃は「脚がつったからもがいてるの!」と言い訳する。すると直也は紫乃が溺れると心配して紫乃に抱き着いて救助しようとして、いきなり直也に抱き着かれた紫乃はビックリして本当に脚がつってしまい思わずもがいて、弾みで直也にアッパーカットを喰らわせてしまう。

それで直也は失神してしまい、紫乃は予想外の事態に慌てますが、そこにミリカがやって来て「でかしたぞ!」と言って気絶した直也の肩を抱えて、紫乃にも手伝いように命じて、2人で直也を浜辺まで運び、そのまま咲には「向井くんが気絶したので部屋で介抱する」と言って紫乃はミリカと共に気絶したままの直也を別荘に運びます。そして別荘に着くとミリカは直也をベッドにガムテープで縛ってしまい、紫乃には鍵を渡して部屋を出て、自分と直也を2人きりにするようにと言う。

もともと「ミリカと直也を2人きりにするよう協力する」という約束ですから紫乃としても拒みはしませんでしたが、それにしてもあんな恥ずかしい演技までする羽目になり、思わず「なんで私がこんなことを」と愚痴を漏らす。するとミリカは紫乃を睨みつけて、直也のことが好きなのにあのまま直也と咲がキスするのをボーッと観てる気だったのかと紫乃に問い質す。そしてミリカは自分ならそんなのは絶対に嫌だと言い、「自分の気持ちを隠すことに一生懸命すぎて、もっと大事なことを見失ってんじゃねぇの?」と紫乃に言い放つ。

確かにあのまま直也と咲が何処かでキスをしていたらと想像すると、紫乃だって心はざわつきます。しかし、それでも自分が直也を好きだとバレるわけにいかないのだから行動が慎重になるのは仕方ないではないかと紫乃は思った。そもそも紫乃がそうやって秘密を守ろうとして必死だからこそミリカだって紫乃を脅迫して手下のようにして使えているのです。だから紫乃が自分の気持ちを隠そうとしていることはミリカにとって好都合のはず。しかし今のミリカの言葉を聞くと、まるでミリカは紫乃に自分の気持ちを隠すことは止めたほうがいいと忠告しているようです。それはミリカの利害に反するんじゃないのかと紫乃はミリカに言い返そうとしますが、ミリカは紫乃を部屋から追い出すと鍵を閉め「ま、私には関係ないけど」と言う。

そうしたミリカの言葉を聞いて、紫乃は確かにこれはミリカの本意ではないのだろうと思う。ミリカはあくまで自分を脅して利用したいと思っている。でも、自分のウジウジした態度がミリカの理想としている生き方にあまりに反しているので、ついつい説教したくなるのだろうと紫乃は思った。だから、この沖縄旅行での利害関係を超えて、1人の人間としてミリカが自分に対して抱いている本当の気持ちは「自分の気持ちを隠すことに一生懸命すぎて、もっと大事なことを見失ってんじゃねぇの?」の方なのだということに紫乃は気付き、そしてその言葉を胸に深く刻むのでした。

ただ、部屋の中ではミリカが直也が気を失ってるのを良いことにエロいことをするとか言っており、実際ミリカは直也に馬乗りになったりしているし、ずいぶん際どい状況になってきました。それで紫乃もドアの外で気が気でないという状況で今回は終わり、次回に続きます。これで今期は残りは3話となり、沖縄旅行編もますます盛り上がっていきますから次回も楽しみですね。

 

 

経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。

第9話を観ました。

今回は結構良かったです。ちょっと終盤どうなるか心配してたんですけど、これなら大丈夫なんじゃないかと思わせてくれましたね。まぁ話の中身の方はちょっと雲行きが怪しい感じになってきたんですけど、それが良いんですよね。また海夢の魅力が増してきましたから、やっぱりサブヒロインの魅力が増すとラブコメは面白くなりますね。もちろんメインヒロインの月愛の魅力が盤石だからこそではありますけどね。

まずは文化祭実行委員に海夢が立候補したのを見て月愛が立候補して「トモダチ作戦」が開始し、龍斗も実行委員をやることになり、3人でパンフレット制作を担当することになりますが、月愛と海夢は全く趣味嗜好が合わず、パンフレットの案も全く違っていて、月愛はギャル好みでピンクでド派手な感じで、海夢は真面目なモノトーン調のものだった。2人の案がぶつかってなかなか決まらず、龍斗はどういう案なのか意見を求められるが、実は龍斗の案はかなり海夢寄りで、月愛に申し訳なくてなかなか言い出せなかった。また、なかなか打ち解けない2人の仲をどう取り持ったらいいのか分からず龍斗は頭を悩ませます。

しかし龍斗は予備校の帰りに駅で海夢とバッタリ会い、海夢が本当は月愛と仲良くなりたくて今の学校に転校してきたということを知ります。父親にも母親にも裏切られて不幸になってきたという意識を抱いていた海夢は、それでも双子の姉の月愛に対してだけは何をしても自分を受け入れてくれると思ってずっと甘えていて、母親の2度目の離婚でお嬢様学校から何処かに転校しなければいけなくなった際にも、それで月愛の居る学校を選んで転校してきたらしい。

だが月愛の方が海夢が自分を嫌っていると思い込んで遠慮していたので海夢が同じクラスに転校してきた時にどう接していいのか分からず、自分が声をかけない方が海夢の望みに適うのだろうかと深読みしてしまい無視してしまった。それで海夢はショックを受けて月愛に対して腹を立てて、月夢の悪い噂を言いふらしてしまったというのが真相だったのです。結果的にそのせいで今となっては海夢は自分が月夢の妹だということを周囲に明かすことも出来なくなってしまい2人の関係はギクシャクしたままであったのです。ただ、そういう状況になったことで海夢は自然体で素の自分でいられるようになったように思うとも言う。そういう海夢の話を聞いて、龍斗は中学時代からの海夢に対するわだかまりが消えていき、海夢も本心では月夢のことを大切に想ってくれているのだと知って安堵し、これなら2人は仲良くなれるはずだと思った。

そうして物事は順調に進むかと思われましたが、文化祭の準備の前に行われた運動会で月愛の母親が観戦にやってくる。つまり海夢と現在同居している母親であり、月愛にとっては別居している母親です。母親は久しぶりに会う娘である月愛に声をかけて楽しそうにお喋りするが、そこにチアガールをやる予定の海夢がチアガールのコスチュームで通りかかって、母親が月愛と仲良く喋っているのを見て姿を消してしまい、龍斗と月愛は手分けして探します。

そうして龍斗は屋上で海愛を見つけて声をかけ、事情を聞きます。すると海愛は自分がプリントを渡して、自分を応援してもらうために来てもらったお母さんなのに月愛と話をしているせいで自分が声を掛けられなくなってしまったと言って拗ねています。どういうことかというと、海夢は月愛に転校早々に嫌がらせをしてしまったせいで今でも月愛と姉妹だと学校の皆に打ち明けることが出来ていないのだが、母親には心配をかけたくないのでそんなことは言えず、母親は学校で月愛と海愛が仲良くしていると思い込んでおり、だから月愛に気軽に声をかけてきたのです。だから学校の皆が見ている場で母親と月愛が喋っているところに海愛は割り込むことが出来ない。というよりも、海愛の母親なのに学校の皆はその人を月愛の母親だと思い込んでしまっている。いや実際そうなのだが、海愛にしてみれば一緒に住んでいる自分の母親を月愛に奪われてしまったような気分なのだ。

ただ、これらは全て海愛の誤った行動が生み出した自業自得の結果なのであり、月愛も母親も全く悪くない。だから海愛は自分は誰も責める資格は無いと思って1人で屋上で拗ねていたのです。そして龍斗に対してもこんなどうしようもない自分などどうでもいいのだからこれ以上構う必要は無いと言って、この場から去るようにと言う。しかし龍斗は「どうでもよくないよ」と言う。だが、それに対して海夢はまだ龍斗が好きなのだと言い、これ以上好きにさせないでほしいと言う。これ以上自分に好きになられたら龍斗も迷惑だろうから、だからこれ以上優しくしないでほしいのだと海夢は言い、龍斗に立ち去ってほしいと頼む。そう聞かされて龍斗は絶句してしまい、そうした2人の会話を屋上まで海夢を探しに来ていた月夢がこっそり聞いていた。

そうして運動会が終わり、文化祭のパンフレット案を決める日となり、まだ月夢の案と海夢の案が対立したままであり、最終的に龍斗の意見で決めるようにと先生に言い渡されてしまう。それで龍斗は困ってしまう。自分の意見としては海夢の案の方が良いと思うのだが別に月愛の案が悪いわけではない。全くの自分の好みげ決めることになってしまう。だが先日の一件があるので海夢の方が感性が合うみたいに思われてしまうのはいけないような気がして、龍斗は取って付けたような屁理屈で月愛の案を支持する。だが月愛はそうした龍斗の思惑を見透かしたようにちょっと不機嫌な言い方で「もういいよ、本当のこと言って」と言い「龍斗を嘘つきにしたくない」と言うので、龍斗は正直に海愛の案を支持し、3人がなんとも微妙な空気となったところで今回は終わり次回に続きます。これで残りは3話、どうやら龍斗と月愛が初めての喧嘩をする流れになりそうで楽しみですね。また、海夢もだいぶ印象は良くなって、キャラ付けもしっかりしてきて良い感じです。