2024年夏アニメのうち、7月20日深夜に録画して7月21日に視聴した作品は以下の8タイトルでした。
モブから始まる探索英雄譚
第3話を観ました。
今回は海斗が新たに手に入れたサーバントの悪魔っ子のルシェリアと元々のサーンバントであるシルフィーとのお話。悪魔なので口が悪いルシェリアですが実力はちゃんとしており魔物討伐でも役に立ちます。ただ、やたら魔核を食べたがるので海斗はせっかく手に入れた魔核を食べられることが増えてしまい、収入は減ってしまう。そんな中、どうもシルフィーが元気が無くて、もしかしたら口が悪いルシェリアのことを嫌っているのではないかと海斗は心配しますが、シルフィーと2人きりで話を聞いてみると、別にルシェリアのことを嫌ってはおらず仲良しだとのこと。ただ、やたらと魔核をおねだりするルシェリアの方が魔核をたくさん食べさせてもらっていることが不満で、自分ももっと魔核を食べたいという本心を打ち明ける。また、もっと話をしてほしいとも言う。それで海斗はシルフィーにも魔核をたくさん食べさせてあげることにして、優しい言葉もかけてあげるようにする。そうしているとシルフィーがレベルアップして、力も強くなったが食欲もアップしてしまいます。それでまだ1階層に戻って1人でスライムを狩って魔核を稼いだりしなくてはならなくなる。そうしているとまた特別なスライムを見つけて倒して海斗は魔力を使えるようになるがショボい水魔術だった。まぁそういう感じのエピソードでした。
天穂のサクナヒメ
第3話を観ました。
今回はサクナ達が本格的に稲作を始めるエピソードでありました。面倒なことを全部やらされる羽目になるサクナがいちいち不憫で笑えるお話でしたが、生活や労働というものはどうしても大変なものであり、その苦しみをどうやって和らげて生きていくべきなのかをサクナが学ぶ感動的なお話でもありました。いちいち不便で上手くいかない稲作の様子を見て、むしろおおらかな気持ちになって何だか癒されてしまうのはやはり日本人の血なのでしょうかね。
まず最初は、サクナが田右衛門とタマ爺に稲の苗の作り方を教えてもらう場面から始まる。前回、母のトヨハナの遺してくれた農書を手に入れたサクナであったが、実地での作業となると、実際に農作業を見たことは無いので、見たことのある田右衛門やタマ爺の教えも受けることになります。田右衛門も自分で作業するとドジばかりで失敗してしまうが、農作業の知識は豊富に持っているようで、情報源としては農書以上に役に立つみたいです。
ここで、籾に水を吸わせた後とか、芽が出た後にすぐに田に撒けばいいと気楽に考えているサクナに、いちいち「いえいえ」と田右衛門が否定しながら教えていくやり取りがユーモラスで良いです。結局、籾から芽が出た段階では田では育てることは出来ず、まずは苗床で成長させるのだと聞いて、サクナは面倒臭がる。しかしタマ爺はそのように時間をかけて汗水流しながら育てていくのが稲作というものなのだと諭し、そういう面倒臭いことこそが豊穣神本来の役目なのであり、それをサクナが始めることがタマ爺には喜ばしいことなのだという。しかしサクナはちっとも喜ばしくはない。それでもこの島で暮らしていくためにはやっていくしかないので、とりあえずやってみることにする。
そうして苗床で苗を成長させていく間に、田んぼの方では鍬で田んぼを耕して「田起こし」をしていくことになるが、小さい田んぼとはいえ、全体をくまなく田起こしするとなると大変な作業です。しかし鍬は1本しか無いので、サクナがヒイヒイいって田起こししているのを他の皆は見ているだけです。そこでサクナが皆で交替でやろうと提案するが、田右衛門以外は農作業の経験のある者が誰もいない。田右衛門にやらせるのは危険であるし、タマ爺は「豊穣神としての役目を果たすべき」と言ってくるしで、結局はサクナも農作業初心者なのだが、田起こしを全部1人でやらされる羽目となる。
その後、田右衛門がサクナに「肥し」作りについて相談してくる。つまり肥料なのだが、サクナは肥しとは何なのか知らないのでタマ爺が「田んぼの養分のようなもの」と説明してくれる。そして、田で美味しい稲を育てるには地道に土壌の力である「地力」を育てていく行程が必要なのだと説明します。そのためにまず「肥し」を用意せねばいけないのだが、通常は牛や馬の糞を用いるのだが、この島には牛や馬が居ないので、人糞を使うことになる。つまり、この家の汲み取り式便所に溜まった田右衛門たちのウンコを使うのです。それを聞いてサクナは愕然とします。
まさか人糞を田んぼに撒くのかと驚くサクナであったが、田右衛門は「いえいえ」と否定して、人糞を田んぼの脇にある肥溜めに移して、そこで更に必要なものを混ぜて寝かせて肥料を作るのだと説明します。水を加えて発酵させて寄生虫を死滅させてから肥料として使用するわけです。肥溜めに入れて水を加えて寝かせておけば肥しは出来るわけだが、そのためには便所の中に溜まった糞尿を肥溜めに桶に入れて運ばねばならない。タマ爺はそれもまた「豊穣神の役目」だと言ってサクナにやらせようとするので、サクナは神である自分が人間の糞尿を運ぶということに激しく抵抗感を覚えて嫌がる。
それできんたに運ぶよう命じるが、きんたは臭いから嫌だと言い、自分はもともと手細工で生計を立てていた身だからこんなことはしたくないとかワガママを言って拒否する。更にミルテやゆいは女なのでこんな力仕事は無理だと言って、タマ爺はあくまでサクナに糞尿運びをやらせようとする。自分だって女だと言って嫌がるサクナであるが、タマ爺は「しかし神にござります」と言ってサクナにあくまでやらせる姿勢です。すると田右衛門がこれぐらいの作業ならば不器用な自分でも大丈夫だと言い、力自慢の自分が糞尿運びをすると申し出る。それで田右衛門に任せるのだが、案の定、田右衛門は転んで糞尿をぶちまけてしまい全身が糞尿まみれになってサクナに泣きついてくるので大変なことになり、結局はサクナが糞尿運びをやる羽目となり、なんとか肥し作りも出来ました。
そうして田植えが近づく一方で、台所仕事を任せてあるミルテは相変わらずヤナトの食材に慣れないようで、せっかくサクナが狩りで獲ってきた肉をずっと焦がしてダメにしてしまっており、食生活は一向に改善させないまま肉のストックが付きてしまい、田植えが終わったらサクナは狩りに行かねばならないという羽目となる。農作業もほぼ全部押し付けられた上に狩りまで行かねばならないということになってサクナはウンザリするが、きんたは田右衛門やミルテが役に立たないのを非難するばかりであり、サクナは何もせず文句を言うだけのきんたを叱るが、きんたは自分は田右衛門やミルテのように出来もしないことをやって面倒事を増やさないようにしているだけだと言い返す。そのように人間たちが役に立たない状況で神である自分ばかり作業をしてサクナは疲れ果ててしまい、都への郷愁を募らせます。
しかし、田んぼに水を引き入れて水で満たし、いよいよ田植えの準備が整うとサクナの心は躍り、苗床で育った苗を手にして母の農書に描かれた手順の通りに田んぼに植えていく。そうして苗が田んぼに根付くと、タマ爺はそれが稲に育つのだとサクナに説明し、このようにして田んぼで育ち収穫された稲を食すれば豊穣神であるサクナに更なる力を与え、鬼たちとの戦いに勝利して、カムヒツキからの勅命を果たす助けにもなるであろうと教えてくれる。それでサクナは元気づいて、そうすれば都にも戻れるのだろうかとタマ爺に尋ねると、タマ爺は「いずれ」と頷く。それでサクナは早く収穫してたらふく米を喰って勅命を果たそうと張り切って田植えを進めていく。しかし、そんなサクナを見て田右衛門は浮かない顔になる。
そうして田植えが終わり、あとは稲が育つのを待てばいいと思って、サクナは肉を得るために狩りに出かけていき、鹿の肉を獲って帰ってくる。すると田右衛門が田んぼの中に入って何かをしているのを見て何をしているのかと問うと、雑草を取っているのだという。田んぼは養分が豊かなのですぐに雑草が生えてきて稲にいくべき養分を奪い稲の生育の邪魔をする。だから雑草は小まめに間引いていかねばならないのだという。しかし田右衛門に任せていてはせっかく植えた稲の苗を踏みつぶしてしまいそうなので、結局サクナがやる羽目となり、サクナは米作りは何とも面倒なものだとウンザリする。
その日の晩はサクナが獲ってきた鹿肉を食べるはずであったが、またもやミルテが鹿肉を焦がしてダメにしてしまい、彼岸花で作った毒団子を喰わされる羽目となってしまう。それで流石にサクナも我慢の限界を超えてしまいキレそうになるが、タマ爺に諫められてどうにか我慢して、田んぼに出て雑草引きをしながら「こんな苦労も米が収穫できるまでの辛抱だ」と自分に言い聞かせて耐えようとします。
だが、そこに田右衛門とタマ爺がやってきて、サクナに伝えたいことがあると言う。それは、このままこの田んぼで今植えてある稲が収穫出来たとしても数日間程度の量の米にしかならないとの話であった。しかも米の質も悪いので、食べたとしてもサクナの力にはあまりならないだろうとのこと。あまりの意外なことにサクナは驚く。てっきり秋には米がたらふく食えて、それで力を得て一気に勅命も果たして都に帰れると信じて、それゆえにこそどんな苦労も耐えていたのです。しかし、そうはならないのだというのです。
田右衛門やタマ爺の話によれば、まず今回この田に植えた稲はもともとの種籾が少なかったので僅かな量でしかなく、それに田んぼというものは長い年月をかけてじっくり土壌を育てていって初めて質の高い米が収穫できるものらしい。だからタマ爺は「いずれ」と言っていたのであり、今年の秋にいきなり成果が出るという意味でサクナに言っていたのではなかったのです。それで何年待たねばいけないのかというサクナの問いに、田右衛門がおそらく10年ほどかかると答えたので、遂にサクナの我慢は限界に達してしまい、小舟で島を脱出して1人で都に帰ろうとします。
しかし海が荒れていて、小舟では到底都へ戻ることは出来ないと悟ってサクナは島に引き返して途方に暮れる。そこに田右衛門たちがやってきて、きんたは手入れした鍬を渡し、ゆいもサクナのために作っていた編み笠を渡してくれる。2人とも農作業は素人だったが、もともと工芸民だったようで、そうした手作業は得意であり、自分たちの出来ることでサクナの役に立とうと考えてくれていたのだ。またミルテも鹿肉を燻製にして保存食を作ってくれて持ってきてくれた。
そして田右衛門はアシグモと交渉してくれて、もともとアシグモ族たちがトヨハナと共に開墾した田んぼを使わせてもらえるようにしてくれていた。その田んぼはサクナ達の家の前の田んぼよりもかなり広く、しっかりと地力のある田んぼであった。しかも種籾もアシグモ族が保管していたものを分けてもらい、広い田んぼいっぱいに田植えが出来るようになった。これで今年の秋には大量に質の高い米が収穫できる目途がついたことになる。田右衛門は、家の前の田んぼではすぐに質の高い米が多く収穫出来そうにないことが分かっていて、それでもサクナが早く勅命を果たしたいと思っているのを見かねて、アシグモに相談してくれていたのです。ただ、ちゃんと成算が立たないうちに報告して、またサクナをガッカリさせたくなくて、成算が立つまで黙っていたのでこのタイミングでサクナに報告することになったのでした。また、アシグモが快く田右衛門の相談に応じてくれたのは、そもそもサクナの両親から受けた恩義があったからこそであった。
こうして皆の力で、サクナは再びこの島で勅命を果たすために前に進むことが出来るようになったのだが、そうして実際に広い田んぼで田植えをするとなると、それは大変な労力であったので、田右衛門たちの手も借りての作業となった。それで、みんな慣れない農作業で身体が辛くて、ついつい愚痴も増えて喧嘩になったりもする。そんな中、田右衛門が田植え作業の手を止めないまま、田植え唄を歌い始める。農作業はどうしても辛いし、幸せな想いをするのがだいぶ先のことになってしまうので、言葉を発すればどうしても愚痴ばかりになって辛くなってしまう。だから農作業をする者は歌を唄うことにしているのだという。そうすれば愚痴を言わずに済むし楽しい気分になってくる。また、田右衛門の唄う田植え唄の歌詞は、田植えの苦しさは人の心の弱さの表れなのだと諭すような歌詞になっており、それを唄うことで自分を省みて前向きになれる効果もあった。それでサクナたちは声を合わせてその田植え唄を歌いながら田植えを続けて、辛さを乗り越えて前向きに作業をやり遂げることが出来たのでした。そんな感じで今回は終わり次回に続きます。
逃げ上手の若君
第3話を観ました。
今回は時行が鎌倉から諏訪に逃げて隠れ住むことになり、そこで郎党たちと共に成長する姿が描かれました。まずは前回の五大院宗繁を鬼ごっこの末に討ち取って天下奪還の戦いの初陣を飾った時行が鎌倉を脱出する場面から始まります。ここで諏訪頼重は時行に「鬼ごっこで戦に勝つ条件」について話をする。その条件は2つあり、まず「時行が戦場で狙われる貴重な将であること」、そして「刀となるべき信頼できる郎党を持つこと」、この2つです。宗繁との戦いでは、まさにこの2つの条件が揃っていた。だから鬼ごっこで勝利して宗繁の首を取ることが出来たのです。この2つの条件を満たすためには、時行が北条の遺児たる誇りを忘れず「他人が惹かれる正しい人間」であればよいのだと頼重は言う。そのようにしていれば時行ならばどんな「鬼」でも倒すことが出来る。五大院宗繁は初陣の獲物に過ぎず、いずれは足利高氏も討つことが出来る。それを聞き、時行は鎌倉の地の方を振り返り、鎌倉に向かい「必ず足利を倒す」と誓い、そうして諏訪へと落ち延びていった。
そうして諏訪に到着し、頼重が神官として治める諏訪大社に隠れ住むこととなった時行だったが、当初は頼重の課す学問や武芸の修練に不熱心で逃げ回ってばかりいた。それは鎌倉に居た頃と同じような姿であったが、鎌倉時代の時行を知らない弧次郎たちは時行が幕府の跡継ぎとして甘やかされて育ったので逃げ癖がついたのではないかと言ったりするが、頼重はそれは違うと言う。時行は鎌倉では「お飾りの主君」となることを求められていたので修練を積む意義を見出すことが出来なかっただけなのだと頼重は分析していた。
だが現在、諏訪に来て以降の時行の「逃げ」はそうした鎌倉時代の「逃げ」とは意味合いが違うのだろうと頼重は言う。時行は鎌倉幕府が滅びて、五大院宗繁を討ち取った時から天下奪還の戦いの主となる覚悟は既に出来ており、自分が修練を積む意義も既に見出している。それでも時行が頼重のもとでの修練から逃げてばかりいる理由は、自分の戦いに諏訪氏を巻き込むことを躊躇しているからなのだろうと頼重は気付いていた。そして、それは自分がまだ時行が戦いの腹心として信頼が置けるほどの力を示すことが出来ていないせいなのだと頼重は反省した。
実際、時行は諏訪に到着してから諏訪大社を治める頼重の姿を見て、ただの田舎の神社の神官にしか見えなかった。そんな男が足利高氏のような恐ろしい男を敵に回して天下奪還の戦いに勝利出来るとは思えなかった。時行自身はとにかく高氏に狙われて逃げ回っていればいいのだが、宗繁の時のようにその間に郎党が敵を追い詰めてくれれば最後は時行が敵を討つことは出来る。しかし敵が宗繁などではなく高氏の場合、頼重が高氏を追い詰められるとは思えなかった。逆に頼重が高氏に追い詰められている状況しか想像できない。そして、そんな状況でも自分は逃げ回っていなければならない。窮地の頼重を見捨てて逃げることになる。そのようなことは時行はしたくなかった。だから頼重や諏訪氏の郎党たちを自分の戦いに巻き込むことが躊躇われて、それで時行は頼重の課す修練から逃げ回っていたのです。
しかし、そんな時行に頼重は「私は神ですから決して負けません」と言う。そうして神力のようなもので雨が降るのを止めて、晴れやかになった景色のもとで時行に1万の侍の集団が自分に従っている様子を示してみせる。頼重が「神」であるというのは、別に神力があるからという意味で言っているのではなく、諏訪明神の神官としての諏訪氏を盟主と仰ぐ信仰心という鉄の結束の侍集団「諏訪神党」の1万の軍勢があるゆえのことだったのです。この頼重がもともと有している1万の精強な軍勢に加えて、更に英雄として覚醒した時行の名声も加われば、その軍勢の規模は更に数倍に膨れ上がる。そうなれば足利を倒すことも十分に可能なのです。そうした事実を突きつけられたことによって、遂に時行は覚悟を決めて、諏訪氏と共に戦うことを決意した。そうして頼重の課す文武の修練にも真面目に取り組むようになったのでした。
そうして諏訪での生活にも慣れてきた時行に、続いて頼重は「時行だけの郎党を集めよう」と言う。既に共に行動していた雫と弧次郎と亜也子と改めて「主君」と「郎党」の関係を結び、更に新たな「郎党」を集めていくのです。そうして共に行動して郎党との絆を深めていくことが時行の大きな力となっていくのだと教えられた時行は、まずは雫と弧次郎と亜也子との絆を深めるべく、4人で狩りをしようということになる。
そうして森で狩りをしていた4人の前に近隣を騒がせていた「人食いの牛鬼」が現れる。それは巨大なイノシシのような異形の化け物であった。雫の言うには太古の獣だとのことで、恐らく人類誕生以前の時代に繁栄していた絶滅種の巨大哺乳類の生き残りだったのでしょう。その牛鬼に圧倒された4人は撤退しようとするが、雫は時行がいれば「鬼ごっこ」で牛鬼も討ち取ることが出来るはずだと言い、時行が逃げ回って牛鬼を罠に誘導して、その間に待ち構えていた弧次郎と亜也子が牛鬼を崖から突き落として、崖下に突き出した諏訪特有の磐座に突き刺して仕留めたのでした。そうして牛鬼との戦いの後、4人で温泉に浸かり、時行の郎党集団の名称を「逃若党」と決めて、今回はそこで終わりとなり次回に続きますが、最後に諏訪氏の動向を何やら怪しんでいる武士たちが描かれましたので、次回は時行の存在に気付いた敵の手が諏訪に迫ってくるのかもしれませんね。
ATRI My Dear Moments
第2話を観ました。
今回はアトリが夏生のもとに戻ってきて暮らし始めるまでのお話で、まだ物語の全貌は明らかになっていない状況で、まだ物語がどう転がっていくかは分からない。ただ、何となく夏生たちの置かれた状態が分かってきて、行き詰っていた夏生がアトリとの出会いをきかっけにして一歩前に踏み出した様子が描かれたお話でした。
まずキャサリンに預けたはずのアトリがどうして戻ってきたのかというと、キャサリンは借金取りに追われているらしく、アトリを運んでいる途中で借金取りに見つかってしまい、1人で逃げてしまったらしい。それでキャサリンに「後で迎えに来るからそのへんに隠れていろ」と言われたので、アトリは夏生のもとに戻ってくることにしたようです。そして、マスターである夏生の役に立つことをしようとして、夏生が足が不自由で困っているのなら自分が夏生の脚替わりになろうとして、夏生を肩車したりしますが、むしろ邪魔で何の役にも立ちません。役に立とうとして料理などもしようとするが失敗し、全く役に立たない。
夏生はやっぱりアトリを売ると言い出してアトリと口論になるが、そこに水菜萌がやってきて、夏生の祖母が何かアトリに使命を与えていたのなら無視できないと言うので、夏生は潜水艇で再び祖母の家に行き、大事そうに保管してあった資料などを引き上げてみる。すると保管されていたのは海面上昇や気象変動についての資料ばかりであり、夏生の祖母が海面上昇が深刻化する以前から危機感を持って研究していたことが分かった。アトリはそれらを見ても何も思い出しはしなかったが、おそらく祖母が自分に与えた使命は「海面上昇を止めること」だったのではないかと考える。だがアトリにそんな力があるとは到底思えない。
それで、結局は使命について何も思い出せないアトリに、水菜萌は「学校」に行ってみようと言う。このあたりに唯一残った学校があるのだそうだが、学校に行けば使命についても何か分かるかもしれないと言い、水菜萌は夏生にもアトリと一緒に学校に来ればいいと誘います。どうやら水菜萌は夏生を学校に行かせたいみたいです。しかし夏生はあまり乗り気ではない様子。またアトリは「学校」というものを知らないようだったが何か引っかかることがあると言う。おそらくアトリの消えた記憶に学校が何か関係しているようです。
結局アトリは使命についても何も思い出せず、夏生はやはりアトリを売ると言い張る。アトリを売った金で新しい義足を手に入れることに固執する夏生に対して、アトリは新しい義足を手に入れて夏生が何をしたいのか質問する。そして、自分が夏生の脚代わりとなることでそのことが叶うのなら夏生は嬉しいのだろうかとも質問する。つまり、あくまで孤独になって目標を叶えたいのか、それとも誰かと共に目標を叶えても良いのか、どちらなのかという質問なのだが、夏生は「俺は1人でも生きていける」と、あくまで頑なです。
そんなアトリを水菜萌が連れ出して、自分の家に連れていきます。水菜萌の父親はこの島の町長だが今は本土に避難しており、水菜萌も一緒に来るよう言われたが、水菜萌は夏生や島の人々のために残っているのだという。水菜萌は夏生とは幼馴染で、夏生の過去をアトリに教えてくれた。夏生は子供の頃に事故で片脚を無くしてしまったが、勉強がよく出来て、世界を救うためにアカデミーに進んで気候変動を調査するロケットの乗組員候補になったが、義足のせいで落選してしまい、それでも諦めずに勉強していたのだが、海面上昇が進んでロケット打ち上げ自体が無期限延期になってしまい、それですっかりやる気を無くしてしまったのだという。
つまり、夏生が新しい義足にこだわっているのは、まだロケットに乗って宇宙に行き海面上昇を止めたいという夢を諦めきれていないからみたいです。だが現実には新しい義足を手に入れたとしてもロケット計画自体が無くなっている以上は何の意味も無い。だが、義足の代わりにアトリが夏生の脚の役目を果たしたところで、やはりロケット計画が無くなっている以上、夏生の夢が叶うことがないという点は変わりない。ただ、それでも夏生はアトリを売るつもりはないのだろうと水菜萌は言います。その理由は、夏生がアトリのことを好きだからなのだと水菜萌は言う。さっき夏生とアトリが口喧嘩している様子を見て、水菜萌は夏生が普段よりも生き生きしているように見えて、きっと夏生はアトリのことが好きになったのだろうと思った。だから「夏生の傍にいてあげてほしい」と水菜萌はアトリに言う。それは夏生の今本当に求めていることは、不可能になってしまった夢を叶えることよりも、ただ誰かと寄り添って生きていきたいということだと水菜萌は思ったからでした。
アトリはそのことがあまり理解出来ず、ただ傍にいるだけで果たしてマスターの役に立つのだろうかと疑問に思いながら夏生の住むボートに戻りますが、すると夏生が寝ながら子供の頃の事故の夢にうなされていて、アトリに気付くと、膝枕させて「このまま眠らせてくれ」と言って眠った。朝になって夏生は醜態を晒してしまったことを悔やむが、とりあえずキャサリンが戻ってくるまではアトリを売らないと言い、傍に置くことにした。それでアトリはやはり水菜萌の言ったように夏生が自分のことを好きなのだと思い、自分に傍に居てほしいのだと思った。
そこに水菜萌が来て、アトリがここに住むことになったことを喜び、改めてアトリを学校に誘うが、アトリは学校に何か引っかかることがあるのでやはり躊躇する。それで夏生が一緒なら学校に行くと言い、水菜萌は夏生にも学校に行こうと誘い、夏生がもう学校に行くことに意味を見出せない気持ちは分かるが、それでも自分はこの島の学校を守りたいのだという気持ちを伝える。その後、夏生と一緒に物資の調達に出かけたアトリは、夏生も本当はこの島のことを愛していて気にかけているのだということを知る。
夏生はこの島に残っているのは何処にも行き場の無いどうしようもなくなった人間ばかりだと自嘲する。つまり夏生自身も夢も無くして無意味な人生を生きているのだと言っているのですが、そんな夏生にアトリは水菜萌はこの島が好きでこの島に残っているのだと言い、案外そんな人も多いのではないかと言う。そして、夏生の祖母だったこの島を救いたくてこの島に残っていたのではないかと指摘する。それを聞いて、夏生はそうかもしれないと思い、自分も本当は地球を救うとかいうのではなく、この島が好きで、この島を救いたいと思って海面上昇を止めたいと思っていたのだということを思い出す。そして海面に少し顔を出す元ロケット発射場を見つめて、ロケットは飛ぶのかと問うアトリに「飛ぶさ、いつか必ず」と力強く答える。そして夏生はアトリを学校まで連れていき、自分も行くようにするからと言い、アトリに学校に行くようにと言う。そしてアトリは半分水没した校舎を見つめて、何か感慨深そうにするのでした。
負けヒロインが多すぎる!
第2話を観ました。
今回は陸上部のエースである元気っ子ヒロインの焼塩檸檬が負けヒロインになるお話が描かれました。檸檬は主人公の和彦のクラスメイトであり、クラスメイト男子の光希の幼馴染で、光希のことを好きなのだが気持ちを伝えられていない。そうしているうちに光希は他の女子と仲良くなっている。今回はそんな檸檬と和彦が一緒に炎天下に体育倉庫に閉じ込められてしまい、檸檬が熱中症で朦朧として裸になったりする。
その後、保健室に運ばれて、和彦は杏菜のオムライスを喰ったりするが、そこに檸檬も加わってワイワイやってるところに光希が来たりする。そこで光希が文芸部で本を借りたいと言っているので、檸檬がそれに同席して光希と仲を深めようとして、杏菜もそれを見物に来たりする。だがその場で光希に彼女が出来たことを知ってしまい、檸檬はショックを受ける。それで杏菜が檸檬を慰めるために和彦と一緒にファミレスに生き奢ってあげると言いますが、杏菜は金が足りなくて、結局また和彦に借金して、借金がまた増えてしまったのでした。
まぁそういう感じで今回は終わり次回に続きますが、この作品はおそらくキャラを描くことが目的なのであり、ストーリーは結構どうでもいいのだと思います。キャラがストーリーに従属してるのがよくあるパターンなんですが、この作品の場合はまず魅力的なキャラありきで、ストーリーはキャラに従属している。作画もキャラデザインも演出も良いですから、キャラ重視で観る人には楽しいのだろうと思います。今はこういうのが流行るのだろうと思いますが、個人的にはあんまり好みじゃないですね。これで「しかのこ」みたいにギャグセンスが突き抜けてたりするなら話は別なんですけど、そこまででもないんで、キャラ魅力だけで満足はなかなか出来ない。まぁもうちょっと様子見します。
ばいばい、アース
第2話を観ました。
今回はベルが都市への旅をする場面から始まり、前回のラストシーンで師匠のシアンとの決闘の後、ベルがノマドになるための試練を受けるため都市に向かったことが分かる。シアンとの決闘はどうなったのかよく分からないが、とにかくベルは旅立ったようで、シアンのこともほとんど忘れてしまったようです。
旅の途中で兎の獣人族の子供と会ったりしたが、都市に着いてから、都市の治めているのが「神様」だと聞いて、ベルはその神様の名前が「デウスエクスマキナ」だと思い出すが、それがどういう意味なのか、誰からそれを教えられたのかも思い出せない。そうしていると兎獣人の子供を巡ってのトラブルに巻き込まれ斬り合いになるが、何故かベルの手にしたルンディングで相手を斬ることが出来なかった。どうやらそれがベルにかけられた呪いであるらしい。
そうして捕まって牢獄に入れられてしまったベルだったが、兄弟子のガフを頼って無罪放免にしてもらう。そしてノマドになるためにはしばらく剣士として都市に貢献せねばいけないのだと聞かされる。だが呪いのせいでベルは自信が無い。また、いつの間にか兎獣人の子供もベルについて来ていた。そしてベルは王に謁見して、契約の儀に臨み、ノマドになることが望みだと伝えます。それでベルは王から試練を与えられ、4大剣士の1人と戦うことになる。そういうところで今回は終わり次回に続きます。
「小市民」シリーズ
第3話を観ました。
今回は中間試験中に掃除用具入れの中の花瓶が割れて、その音にビックリしてゆきが解答出来ず。悔しくて常悟朗を誘ってケーキ屋に行きます。それで常悟朗がどうして掃除用具入れの中で花瓶が割れたのか推理して、氷で挟んでいた紐で吊るしてあった花瓶が氷が解けることで紐が緩んで時限式に落下して割れたのだろうと考え、おそらく試験時間中に花瓶が割れるように仕掛けていた犯人の目的は試験中に突然大きな音がして教室の全員が振り返った時に後ろの机の縁に貼っていたカンニングペーパーを見るためだったのではないかと考え、学校に見に行ってみると確かにカンニングペーパーは貼ってあった。だが、犯人がそんな証拠をわざわざ残しておくのは不自然なので、この事件にはまだ裏があるのだろうと常悟朗は考えます。
その後、常悟朗とゆきが町を自転車を押して歩いていると、先だってゆきが盗まれた自転車に乗って走る犯人の姿が見えたので追いかけたが見失った。その後、その自転車が乗り捨てられて車に轢かれたという報せがあり、ゆきと常悟朗は推理して、おそらく犯人はバイクの免許を取るために自動車教習所に通っていて、教習所のバスに乗り遅れそうになって自転車で走っていたが途中でチェーンが切れたので乗り捨てていったのだろうと考えた。
そうした犯人の行動に憤ったゆきは復讐すると言い出し、常悟朗は小市民なのだから泣き寝入りしなければいけないと言って止めようとしますが、ゆきは聞き入れようとしない。そこで常悟朗は健吾に相談してゴチャゴチャ言うが、健吾には理解してもらえない。それで得意の推理で解決するようにと言われてしまい、結局推理で解決することにする。そういうところで今回は終わり次回に続きますが、次回はオリンピックで1週お休みみたいです。
魔導具師ダリヤはうつむかない
第3話を観ました。
今回は父カルロの死後にダリヤがいきなり婚約者のトビアスから婚約を破棄したいと言われてしまいます。トビアスの言うには、オルランド商会の受付嬢で貴族の子女であるエミリヤと恋仲になってしまったのだという。ダリヤは驚くが、それを了承する。しかしトビアスはダリヤとの新居でエミリヤと暮らすと言い出し、ダリヤは引っ越して実家に戻る羽目となってしまう。更に婚約破棄の手続きをすると、トビアスはダリヤに対する補償金も足りない有様で、ギルドで借金をしてしまう始末だった。またダリヤと共同で購入していた新居にもエミリヤを連れ込んで好き放題していたようで呆れたものです。
ダリヤはもともとトビアスに男性として惹かれていたわけではないのでそんなにショックではなく、実家に戻って友人たちにも支えられて、これからは男には目もくれず魔導具師の仕事を頑張ろうと決意し、髪の色も元の赤い色に戻します。そうして魔導具の材料を収集するために男装して森に出かけていきますが、そこで騎士のヴォルフが大怪我をしているところに出くわして介抱したというところで今回は終わり次回に続きます。