アニメ視聴日記

アニメ視聴日記

日々視聴しているアニメについてあれこれ

2024年夏アニメのうち、7月20日深夜に録画して7月21日に視聴した作品は以下の8タイトルでした。

 

 

モブから始まる探索英雄譚

第3話を観ました。

今回は海斗が新たに手に入れたサーバントの悪魔っ子のルシェリアと元々のサーンバントであるシルフィーとのお話。悪魔なので口が悪いルシェリアですが実力はちゃんとしており魔物討伐でも役に立ちます。ただ、やたら魔核を食べたがるので海斗はせっかく手に入れた魔核を食べられることが増えてしまい、収入は減ってしまう。そんな中、どうもシルフィーが元気が無くて、もしかしたら口が悪いルシェリアのことを嫌っているのではないかと海斗は心配しますが、シルフィーと2人きりで話を聞いてみると、別にルシェリアのことを嫌ってはおらず仲良しだとのこと。ただ、やたらと魔核をおねだりするルシェリアの方が魔核をたくさん食べさせてもらっていることが不満で、自分ももっと魔核を食べたいという本心を打ち明ける。また、もっと話をしてほしいとも言う。それで海斗はシルフィーにも魔核をたくさん食べさせてあげることにして、優しい言葉もかけてあげるようにする。そうしているとシルフィーがレベルアップして、力も強くなったが食欲もアップしてしまいます。それでまだ1階層に戻って1人でスライムを狩って魔核を稼いだりしなくてはならなくなる。そうしているとまた特別なスライムを見つけて倒して海斗は魔力を使えるようになるがショボい水魔術だった。まぁそういう感じのエピソードでした。

 

 

天穂のサクナヒメ

第3話を観ました。

今回はサクナ達が本格的に稲作を始めるエピソードでありました。面倒なことを全部やらされる羽目になるサクナがいちいち不憫で笑えるお話でしたが、生活や労働というものはどうしても大変なものであり、その苦しみをどうやって和らげて生きていくべきなのかをサクナが学ぶ感動的なお話でもありました。いちいち不便で上手くいかない稲作の様子を見て、むしろおおらかな気持ちになって何だか癒されてしまうのはやはり日本人の血なのでしょうかね。

まず最初は、サクナが田右衛門とタマ爺に稲の苗の作り方を教えてもらう場面から始まる。前回、母のトヨハナの遺してくれた農書を手に入れたサクナであったが、実地での作業となると、実際に農作業を見たことは無いので、見たことのある田右衛門やタマ爺の教えも受けることになります。田右衛門も自分で作業するとドジばかりで失敗してしまうが、農作業の知識は豊富に持っているようで、情報源としては農書以上に役に立つみたいです。

ここで、籾に水を吸わせた後とか、芽が出た後にすぐに田に撒けばいいと気楽に考えているサクナに、いちいち「いえいえ」と田右衛門が否定しながら教えていくやり取りがユーモラスで良いです。結局、籾から芽が出た段階では田では育てることは出来ず、まずは苗床で成長させるのだと聞いて、サクナは面倒臭がる。しかしタマ爺はそのように時間をかけて汗水流しながら育てていくのが稲作というものなのだと諭し、そういう面倒臭いことこそが豊穣神本来の役目なのであり、それをサクナが始めることがタマ爺には喜ばしいことなのだという。しかしサクナはちっとも喜ばしくはない。それでもこの島で暮らしていくためにはやっていくしかないので、とりあえずやってみることにする。

そうして苗床で苗を成長させていく間に、田んぼの方では鍬で田んぼを耕して「田起こし」をしていくことになるが、小さい田んぼとはいえ、全体をくまなく田起こしするとなると大変な作業です。しかし鍬は1本しか無いので、サクナがヒイヒイいって田起こししているのを他の皆は見ているだけです。そこでサクナが皆で交替でやろうと提案するが、田右衛門以外は農作業の経験のある者が誰もいない。田右衛門にやらせるのは危険であるし、タマ爺は「豊穣神としての役目を果たすべき」と言ってくるしで、結局はサクナも農作業初心者なのだが、田起こしを全部1人でやらされる羽目となる。

その後、田右衛門がサクナに「肥し」作りについて相談してくる。つまり肥料なのだが、サクナは肥しとは何なのか知らないのでタマ爺が「田んぼの養分のようなもの」と説明してくれる。そして、田で美味しい稲を育てるには地道に土壌の力である「地力」を育てていく行程が必要なのだと説明します。そのためにまず「肥し」を用意せねばいけないのだが、通常は牛や馬の糞を用いるのだが、この島には牛や馬が居ないので、人糞を使うことになる。つまり、この家の汲み取り式便所に溜まった田右衛門たちのウンコを使うのです。それを聞いてサクナは愕然とします。

まさか人糞を田んぼに撒くのかと驚くサクナであったが、田右衛門は「いえいえ」と否定して、人糞を田んぼの脇にある肥溜めに移して、そこで更に必要なものを混ぜて寝かせて肥料を作るのだと説明します。水を加えて発酵させて寄生虫を死滅させてから肥料として使用するわけです。肥溜めに入れて水を加えて寝かせておけば肥しは出来るわけだが、そのためには便所の中に溜まった糞尿を肥溜めに桶に入れて運ばねばならない。タマ爺はそれもまた「豊穣神の役目」だと言ってサクナにやらせようとするので、サクナは神である自分が人間の糞尿を運ぶということに激しく抵抗感を覚えて嫌がる。

それできんたに運ぶよう命じるが、きんたは臭いから嫌だと言い、自分はもともと手細工で生計を立てていた身だからこんなことはしたくないとかワガママを言って拒否する。更にミルテやゆいは女なのでこんな力仕事は無理だと言って、タマ爺はあくまでサクナに糞尿運びをやらせようとする。自分だって女だと言って嫌がるサクナであるが、タマ爺は「しかし神にござります」と言ってサクナにあくまでやらせる姿勢です。すると田右衛門がこれぐらいの作業ならば不器用な自分でも大丈夫だと言い、力自慢の自分が糞尿運びをすると申し出る。それで田右衛門に任せるのだが、案の定、田右衛門は転んで糞尿をぶちまけてしまい全身が糞尿まみれになってサクナに泣きついてくるので大変なことになり、結局はサクナが糞尿運びをやる羽目となり、なんとか肥し作りも出来ました。

そうして田植えが近づく一方で、台所仕事を任せてあるミルテは相変わらずヤナトの食材に慣れないようで、せっかくサクナが狩りで獲ってきた肉をずっと焦がしてダメにしてしまっており、食生活は一向に改善させないまま肉のストックが付きてしまい、田植えが終わったらサクナは狩りに行かねばならないという羽目となる。農作業もほぼ全部押し付けられた上に狩りまで行かねばならないということになってサクナはウンザリするが、きんたは田右衛門やミルテが役に立たないのを非難するばかりであり、サクナは何もせず文句を言うだけのきんたを叱るが、きんたは自分は田右衛門やミルテのように出来もしないことをやって面倒事を増やさないようにしているだけだと言い返す。そのように人間たちが役に立たない状況で神である自分ばかり作業をしてサクナは疲れ果ててしまい、都への郷愁を募らせます。

しかし、田んぼに水を引き入れて水で満たし、いよいよ田植えの準備が整うとサクナの心は躍り、苗床で育った苗を手にして母の農書に描かれた手順の通りに田んぼに植えていく。そうして苗が田んぼに根付くと、タマ爺はそれが稲に育つのだとサクナに説明し、このようにして田んぼで育ち収穫された稲を食すれば豊穣神であるサクナに更なる力を与え、鬼たちとの戦いに勝利して、カムヒツキからの勅命を果たす助けにもなるであろうと教えてくれる。それでサクナは元気づいて、そうすれば都にも戻れるのだろうかとタマ爺に尋ねると、タマ爺は「いずれ」と頷く。それでサクナは早く収穫してたらふく米を喰って勅命を果たそうと張り切って田植えを進めていく。しかし、そんなサクナを見て田右衛門は浮かない顔になる。

そうして田植えが終わり、あとは稲が育つのを待てばいいと思って、サクナは肉を得るために狩りに出かけていき、鹿の肉を獲って帰ってくる。すると田右衛門が田んぼの中に入って何かをしているのを見て何をしているのかと問うと、雑草を取っているのだという。田んぼは養分が豊かなのですぐに雑草が生えてきて稲にいくべき養分を奪い稲の生育の邪魔をする。だから雑草は小まめに間引いていかねばならないのだという。しかし田右衛門に任せていてはせっかく植えた稲の苗を踏みつぶしてしまいそうなので、結局サクナがやる羽目となり、サクナは米作りは何とも面倒なものだとウンザリする。

その日の晩はサクナが獲ってきた鹿肉を食べるはずであったが、またもやミルテが鹿肉を焦がしてダメにしてしまい、彼岸花で作った毒団子を喰わされる羽目となってしまう。それで流石にサクナも我慢の限界を超えてしまいキレそうになるが、タマ爺に諫められてどうにか我慢して、田んぼに出て雑草引きをしながら「こんな苦労も米が収穫できるまでの辛抱だ」と自分に言い聞かせて耐えようとします。

だが、そこに田右衛門とタマ爺がやってきて、サクナに伝えたいことがあると言う。それは、このままこの田んぼで今植えてある稲が収穫出来たとしても数日間程度の量の米にしかならないとの話であった。しかも米の質も悪いので、食べたとしてもサクナの力にはあまりならないだろうとのこと。あまりの意外なことにサクナは驚く。てっきり秋には米がたらふく食えて、それで力を得て一気に勅命も果たして都に帰れると信じて、それゆえにこそどんな苦労も耐えていたのです。しかし、そうはならないのだというのです。

田右衛門やタマ爺の話によれば、まず今回この田に植えた稲はもともとの種籾が少なかったので僅かな量でしかなく、それに田んぼというものは長い年月をかけてじっくり土壌を育てていって初めて質の高い米が収穫できるものらしい。だからタマ爺は「いずれ」と言っていたのであり、今年の秋にいきなり成果が出るという意味でサクナに言っていたのではなかったのです。それで何年待たねばいけないのかというサクナの問いに、田右衛門がおそらく10年ほどかかると答えたので、遂にサクナの我慢は限界に達してしまい、小舟で島を脱出して1人で都に帰ろうとします。

しかし海が荒れていて、小舟では到底都へ戻ることは出来ないと悟ってサクナは島に引き返して途方に暮れる。そこに田右衛門たちがやってきて、きんたは手入れした鍬を渡し、ゆいもサクナのために作っていた編み笠を渡してくれる。2人とも農作業は素人だったが、もともと工芸民だったようで、そうした手作業は得意であり、自分たちの出来ることでサクナの役に立とうと考えてくれていたのだ。またミルテも鹿肉を燻製にして保存食を作ってくれて持ってきてくれた。

そして田右衛門はアシグモと交渉してくれて、もともとアシグモ族たちがトヨハナと共に開墾した田んぼを使わせてもらえるようにしてくれていた。その田んぼはサクナ達の家の前の田んぼよりもかなり広く、しっかりと地力のある田んぼであった。しかも種籾もアシグモ族が保管していたものを分けてもらい、広い田んぼいっぱいに田植えが出来るようになった。これで今年の秋には大量に質の高い米が収穫できる目途がついたことになる。田右衛門は、家の前の田んぼではすぐに質の高い米が多く収穫出来そうにないことが分かっていて、それでもサクナが早く勅命を果たしたいと思っているのを見かねて、アシグモに相談してくれていたのです。ただ、ちゃんと成算が立たないうちに報告して、またサクナをガッカリさせたくなくて、成算が立つまで黙っていたのでこのタイミングでサクナに報告することになったのでした。また、アシグモが快く田右衛門の相談に応じてくれたのは、そもそもサクナの両親から受けた恩義があったからこそであった。

こうして皆の力で、サクナは再びこの島で勅命を果たすために前に進むことが出来るようになったのだが、そうして実際に広い田んぼで田植えをするとなると、それは大変な労力であったので、田右衛門たちの手も借りての作業となった。それで、みんな慣れない農作業で身体が辛くて、ついつい愚痴も増えて喧嘩になったりもする。そんな中、田右衛門が田植え作業の手を止めないまま、田植え唄を歌い始める。農作業はどうしても辛いし、幸せな想いをするのがだいぶ先のことになってしまうので、言葉を発すればどうしても愚痴ばかりになって辛くなってしまう。だから農作業をする者は歌を唄うことにしているのだという。そうすれば愚痴を言わずに済むし楽しい気分になってくる。また、田右衛門の唄う田植え唄の歌詞は、田植えの苦しさは人の心の弱さの表れなのだと諭すような歌詞になっており、それを唄うことで自分を省みて前向きになれる効果もあった。それでサクナたちは声を合わせてその田植え唄を歌いながら田植えを続けて、辛さを乗り越えて前向きに作業をやり遂げることが出来たのでした。そんな感じで今回は終わり次回に続きます。

 

 

逃げ上手の若君

第3話を観ました。

今回は時行が鎌倉から諏訪に逃げて隠れ住むことになり、そこで郎党たちと共に成長する姿が描かれました。まずは前回の五大院宗繁を鬼ごっこの末に討ち取って天下奪還の戦いの初陣を飾った時行が鎌倉を脱出する場面から始まります。ここで諏訪頼重は時行に「鬼ごっこで戦に勝つ条件」について話をする。その条件は2つあり、まず「時行が戦場で狙われる貴重な将であること」、そして「刀となるべき信頼できる郎党を持つこと」、この2つです。宗繁との戦いでは、まさにこの2つの条件が揃っていた。だから鬼ごっこで勝利して宗繁の首を取ることが出来たのです。この2つの条件を満たすためには、時行が北条の遺児たる誇りを忘れず「他人が惹かれる正しい人間」であればよいのだと頼重は言う。そのようにしていれば時行ならばどんな「鬼」でも倒すことが出来る。五大院宗繁は初陣の獲物に過ぎず、いずれは足利高氏も討つことが出来る。それを聞き、時行は鎌倉の地の方を振り返り、鎌倉に向かい「必ず足利を倒す」と誓い、そうして諏訪へと落ち延びていった。

そうして諏訪に到着し、頼重が神官として治める諏訪大社に隠れ住むこととなった時行だったが、当初は頼重の課す学問や武芸の修練に不熱心で逃げ回ってばかりいた。それは鎌倉に居た頃と同じような姿であったが、鎌倉時代の時行を知らない弧次郎たちは時行が幕府の跡継ぎとして甘やかされて育ったので逃げ癖がついたのではないかと言ったりするが、頼重はそれは違うと言う。時行は鎌倉では「お飾りの主君」となることを求められていたので修練を積む意義を見出すことが出来なかっただけなのだと頼重は分析していた。

だが現在、諏訪に来て以降の時行の「逃げ」はそうした鎌倉時代の「逃げ」とは意味合いが違うのだろうと頼重は言う。時行は鎌倉幕府が滅びて、五大院宗繁を討ち取った時から天下奪還の戦いの主となる覚悟は既に出来ており、自分が修練を積む意義も既に見出している。それでも時行が頼重のもとでの修練から逃げてばかりいる理由は、自分の戦いに諏訪氏を巻き込むことを躊躇しているからなのだろうと頼重は気付いていた。そして、それは自分がまだ時行が戦いの腹心として信頼が置けるほどの力を示すことが出来ていないせいなのだと頼重は反省した。

実際、時行は諏訪に到着してから諏訪大社を治める頼重の姿を見て、ただの田舎の神社の神官にしか見えなかった。そんな男が足利高氏のような恐ろしい男を敵に回して天下奪還の戦いに勝利出来るとは思えなかった。時行自身はとにかく高氏に狙われて逃げ回っていればいいのだが、宗繁の時のようにその間に郎党が敵を追い詰めてくれれば最後は時行が敵を討つことは出来る。しかし敵が宗繁などではなく高氏の場合、頼重が高氏を追い詰められるとは思えなかった。逆に頼重が高氏に追い詰められている状況しか想像できない。そして、そんな状況でも自分は逃げ回っていなければならない。窮地の頼重を見捨てて逃げることになる。そのようなことは時行はしたくなかった。だから頼重や諏訪氏の郎党たちを自分の戦いに巻き込むことが躊躇われて、それで時行は頼重の課す修練から逃げ回っていたのです。

しかし、そんな時行に頼重は「私は神ですから決して負けません」と言う。そうして神力のようなもので雨が降るのを止めて、晴れやかになった景色のもとで時行に1万の侍の集団が自分に従っている様子を示してみせる。頼重が「神」であるというのは、別に神力があるからという意味で言っているのではなく、諏訪明神の神官としての諏訪氏を盟主と仰ぐ信仰心という鉄の結束の侍集団「諏訪神党」の1万の軍勢があるゆえのことだったのです。この頼重がもともと有している1万の精強な軍勢に加えて、更に英雄として覚醒した時行の名声も加われば、その軍勢の規模は更に数倍に膨れ上がる。そうなれば足利を倒すことも十分に可能なのです。そうした事実を突きつけられたことによって、遂に時行は覚悟を決めて、諏訪氏と共に戦うことを決意した。そうして頼重の課す文武の修練にも真面目に取り組むようになったのでした。

そうして諏訪での生活にも慣れてきた時行に、続いて頼重は「時行だけの郎党を集めよう」と言う。既に共に行動していた雫と弧次郎と亜也子と改めて「主君」と「郎党」の関係を結び、更に新たな「郎党」を集めていくのです。そうして共に行動して郎党との絆を深めていくことが時行の大きな力となっていくのだと教えられた時行は、まずは雫と弧次郎と亜也子との絆を深めるべく、4人で狩りをしようということになる。

そうして森で狩りをしていた4人の前に近隣を騒がせていた「人食いの牛鬼」が現れる。それは巨大なイノシシのような異形の化け物であった。雫の言うには太古の獣だとのことで、恐らく人類誕生以前の時代に繁栄していた絶滅種の巨大哺乳類の生き残りだったのでしょう。その牛鬼に圧倒された4人は撤退しようとするが、雫は時行がいれば「鬼ごっこ」で牛鬼も討ち取ることが出来るはずだと言い、時行が逃げ回って牛鬼を罠に誘導して、その間に待ち構えていた弧次郎と亜也子が牛鬼を崖から突き落として、崖下に突き出した諏訪特有の磐座に突き刺して仕留めたのでした。そうして牛鬼との戦いの後、4人で温泉に浸かり、時行の郎党集団の名称を「逃若党」と決めて、今回はそこで終わりとなり次回に続きますが、最後に諏訪氏の動向を何やら怪しんでいる武士たちが描かれましたので、次回は時行の存在に気付いた敵の手が諏訪に迫ってくるのかもしれませんね。

 

 

ATRI My Dear Moments

第2話を観ました。

今回はアトリが夏生のもとに戻ってきて暮らし始めるまでのお話で、まだ物語の全貌は明らかになっていない状況で、まだ物語がどう転がっていくかは分からない。ただ、何となく夏生たちの置かれた状態が分かってきて、行き詰っていた夏生がアトリとの出会いをきかっけにして一歩前に踏み出した様子が描かれたお話でした。

まずキャサリンに預けたはずのアトリがどうして戻ってきたのかというと、キャサリンは借金取りに追われているらしく、アトリを運んでいる途中で借金取りに見つかってしまい、1人で逃げてしまったらしい。それでキャサリンに「後で迎えに来るからそのへんに隠れていろ」と言われたので、アトリは夏生のもとに戻ってくることにしたようです。そして、マスターである夏生の役に立つことをしようとして、夏生が足が不自由で困っているのなら自分が夏生の脚替わりになろうとして、夏生を肩車したりしますが、むしろ邪魔で何の役にも立ちません。役に立とうとして料理などもしようとするが失敗し、全く役に立たない。

夏生はやっぱりアトリを売ると言い出してアトリと口論になるが、そこに水菜萌がやってきて、夏生の祖母が何かアトリに使命を与えていたのなら無視できないと言うので、夏生は潜水艇で再び祖母の家に行き、大事そうに保管してあった資料などを引き上げてみる。すると保管されていたのは海面上昇や気象変動についての資料ばかりであり、夏生の祖母が海面上昇が深刻化する以前から危機感を持って研究していたことが分かった。アトリはそれらを見ても何も思い出しはしなかったが、おそらく祖母が自分に与えた使命は「海面上昇を止めること」だったのではないかと考える。だがアトリにそんな力があるとは到底思えない。

それで、結局は使命について何も思い出せないアトリに、水菜萌は「学校」に行ってみようと言う。このあたりに唯一残った学校があるのだそうだが、学校に行けば使命についても何か分かるかもしれないと言い、水菜萌は夏生にもアトリと一緒に学校に来ればいいと誘います。どうやら水菜萌は夏生を学校に行かせたいみたいです。しかし夏生はあまり乗り気ではない様子。またアトリは「学校」というものを知らないようだったが何か引っかかることがあると言う。おそらくアトリの消えた記憶に学校が何か関係しているようです。

結局アトリは使命についても何も思い出せず、夏生はやはりアトリを売ると言い張る。アトリを売った金で新しい義足を手に入れることに固執する夏生に対して、アトリは新しい義足を手に入れて夏生が何をしたいのか質問する。そして、自分が夏生の脚代わりとなることでそのことが叶うのなら夏生は嬉しいのだろうかとも質問する。つまり、あくまで孤独になって目標を叶えたいのか、それとも誰かと共に目標を叶えても良いのか、どちらなのかという質問なのだが、夏生は「俺は1人でも生きていける」と、あくまで頑なです。

そんなアトリを水菜萌が連れ出して、自分の家に連れていきます。水菜萌の父親はこの島の町長だが今は本土に避難しており、水菜萌も一緒に来るよう言われたが、水菜萌は夏生や島の人々のために残っているのだという。水菜萌は夏生とは幼馴染で、夏生の過去をアトリに教えてくれた。夏生は子供の頃に事故で片脚を無くしてしまったが、勉強がよく出来て、世界を救うためにアカデミーに進んで気候変動を調査するロケットの乗組員候補になったが、義足のせいで落選してしまい、それでも諦めずに勉強していたのだが、海面上昇が進んでロケット打ち上げ自体が無期限延期になってしまい、それですっかりやる気を無くしてしまったのだという。

つまり、夏生が新しい義足にこだわっているのは、まだロケットに乗って宇宙に行き海面上昇を止めたいという夢を諦めきれていないからみたいです。だが現実には新しい義足を手に入れたとしてもロケット計画自体が無くなっている以上は何の意味も無い。だが、義足の代わりにアトリが夏生の脚の役目を果たしたところで、やはりロケット計画が無くなっている以上、夏生の夢が叶うことがないという点は変わりない。ただ、それでも夏生はアトリを売るつもりはないのだろうと水菜萌は言います。その理由は、夏生がアトリのことを好きだからなのだと水菜萌は言う。さっき夏生とアトリが口喧嘩している様子を見て、水菜萌は夏生が普段よりも生き生きしているように見えて、きっと夏生はアトリのことが好きになったのだろうと思った。だから「夏生の傍にいてあげてほしい」と水菜萌はアトリに言う。それは夏生の今本当に求めていることは、不可能になってしまった夢を叶えることよりも、ただ誰かと寄り添って生きていきたいということだと水菜萌は思ったからでした。

アトリはそのことがあまり理解出来ず、ただ傍にいるだけで果たしてマスターの役に立つのだろうかと疑問に思いながら夏生の住むボートに戻りますが、すると夏生が寝ながら子供の頃の事故の夢にうなされていて、アトリに気付くと、膝枕させて「このまま眠らせてくれ」と言って眠った。朝になって夏生は醜態を晒してしまったことを悔やむが、とりあえずキャサリンが戻ってくるまではアトリを売らないと言い、傍に置くことにした。それでアトリはやはり水菜萌の言ったように夏生が自分のことを好きなのだと思い、自分に傍に居てほしいのだと思った。

そこに水菜萌が来て、アトリがここに住むことになったことを喜び、改めてアトリを学校に誘うが、アトリは学校に何か引っかかることがあるのでやはり躊躇する。それで夏生が一緒なら学校に行くと言い、水菜萌は夏生にも学校に行こうと誘い、夏生がもう学校に行くことに意味を見出せない気持ちは分かるが、それでも自分はこの島の学校を守りたいのだという気持ちを伝える。その後、夏生と一緒に物資の調達に出かけたアトリは、夏生も本当はこの島のことを愛していて気にかけているのだということを知る。

夏生はこの島に残っているのは何処にも行き場の無いどうしようもなくなった人間ばかりだと自嘲する。つまり夏生自身も夢も無くして無意味な人生を生きているのだと言っているのですが、そんな夏生にアトリは水菜萌はこの島が好きでこの島に残っているのだと言い、案外そんな人も多いのではないかと言う。そして、夏生の祖母だったこの島を救いたくてこの島に残っていたのではないかと指摘する。それを聞いて、夏生はそうかもしれないと思い、自分も本当は地球を救うとかいうのではなく、この島が好きで、この島を救いたいと思って海面上昇を止めたいと思っていたのだということを思い出す。そして海面に少し顔を出す元ロケット発射場を見つめて、ロケットは飛ぶのかと問うアトリに「飛ぶさ、いつか必ず」と力強く答える。そして夏生はアトリを学校まで連れていき、自分も行くようにするからと言い、アトリに学校に行くようにと言う。そしてアトリは半分水没した校舎を見つめて、何か感慨深そうにするのでした。

 

 

負けヒロインが多すぎる!

第2話を観ました。

今回は陸上部のエースである元気っ子ヒロインの焼塩檸檬が負けヒロインになるお話が描かれました。檸檬は主人公の和彦のクラスメイトであり、クラスメイト男子の光希の幼馴染で、光希のことを好きなのだが気持ちを伝えられていない。そうしているうちに光希は他の女子と仲良くなっている。今回はそんな檸檬と和彦が一緒に炎天下に体育倉庫に閉じ込められてしまい、檸檬が熱中症で朦朧として裸になったりする。

その後、保健室に運ばれて、和彦は杏菜のオムライスを喰ったりするが、そこに檸檬も加わってワイワイやってるところに光希が来たりする。そこで光希が文芸部で本を借りたいと言っているので、檸檬がそれに同席して光希と仲を深めようとして、杏菜もそれを見物に来たりする。だがその場で光希に彼女が出来たことを知ってしまい、檸檬はショックを受ける。それで杏菜が檸檬を慰めるために和彦と一緒にファミレスに生き奢ってあげると言いますが、杏菜は金が足りなくて、結局また和彦に借金して、借金がまた増えてしまったのでした。

まぁそういう感じで今回は終わり次回に続きますが、この作品はおそらくキャラを描くことが目的なのであり、ストーリーは結構どうでもいいのだと思います。キャラがストーリーに従属してるのがよくあるパターンなんですが、この作品の場合はまず魅力的なキャラありきで、ストーリーはキャラに従属している。作画もキャラデザインも演出も良いですから、キャラ重視で観る人には楽しいのだろうと思います。今はこういうのが流行るのだろうと思いますが、個人的にはあんまり好みじゃないですね。これで「しかのこ」みたいにギャグセンスが突き抜けてたりするなら話は別なんですけど、そこまででもないんで、キャラ魅力だけで満足はなかなか出来ない。まぁもうちょっと様子見します。

 

 

ばいばい、アース

第2話を観ました。

今回はベルが都市への旅をする場面から始まり、前回のラストシーンで師匠のシアンとの決闘の後、ベルがノマドになるための試練を受けるため都市に向かったことが分かる。シアンとの決闘はどうなったのかよく分からないが、とにかくベルは旅立ったようで、シアンのこともほとんど忘れてしまったようです。

旅の途中で兎の獣人族の子供と会ったりしたが、都市に着いてから、都市の治めているのが「神様」だと聞いて、ベルはその神様の名前が「デウスエクスマキナ」だと思い出すが、それがどういう意味なのか、誰からそれを教えられたのかも思い出せない。そうしていると兎獣人の子供を巡ってのトラブルに巻き込まれ斬り合いになるが、何故かベルの手にしたルンディングで相手を斬ることが出来なかった。どうやらそれがベルにかけられた呪いであるらしい。

そうして捕まって牢獄に入れられてしまったベルだったが、兄弟子のガフを頼って無罪放免にしてもらう。そしてノマドになるためにはしばらく剣士として都市に貢献せねばいけないのだと聞かされる。だが呪いのせいでベルは自信が無い。また、いつの間にか兎獣人の子供もベルについて来ていた。そしてベルは王に謁見して、契約の儀に臨み、ノマドになることが望みだと伝えます。それでベルは王から試練を与えられ、4大剣士の1人と戦うことになる。そういうところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

「小市民」シリーズ

第3話を観ました。

今回は中間試験中に掃除用具入れの中の花瓶が割れて、その音にビックリしてゆきが解答出来ず。悔しくて常悟朗を誘ってケーキ屋に行きます。それで常悟朗がどうして掃除用具入れの中で花瓶が割れたのか推理して、氷で挟んでいた紐で吊るしてあった花瓶が氷が解けることで紐が緩んで時限式に落下して割れたのだろうと考え、おそらく試験時間中に花瓶が割れるように仕掛けていた犯人の目的は試験中に突然大きな音がして教室の全員が振り返った時に後ろの机の縁に貼っていたカンニングペーパーを見るためだったのではないかと考え、学校に見に行ってみると確かにカンニングペーパーは貼ってあった。だが、犯人がそんな証拠をわざわざ残しておくのは不自然なので、この事件にはまだ裏があるのだろうと常悟朗は考えます。

その後、常悟朗とゆきが町を自転車を押して歩いていると、先だってゆきが盗まれた自転車に乗って走る犯人の姿が見えたので追いかけたが見失った。その後、その自転車が乗り捨てられて車に轢かれたという報せがあり、ゆきと常悟朗は推理して、おそらく犯人はバイクの免許を取るために自動車教習所に通っていて、教習所のバスに乗り遅れそうになって自転車で走っていたが途中でチェーンが切れたので乗り捨てていったのだろうと考えた。

そうした犯人の行動に憤ったゆきは復讐すると言い出し、常悟朗は小市民なのだから泣き寝入りしなければいけないと言って止めようとしますが、ゆきは聞き入れようとしない。そこで常悟朗は健吾に相談してゴチャゴチャ言うが、健吾には理解してもらえない。それで得意の推理で解決するようにと言われてしまい、結局推理で解決することにする。そういうところで今回は終わり次回に続きますが、次回はオリンピックで1週お休みみたいです。

 

 

魔導具師ダリヤはうつむかない

第3話を観ました。

今回は父カルロの死後にダリヤがいきなり婚約者のトビアスから婚約を破棄したいと言われてしまいます。トビアスの言うには、オルランド商会の受付嬢で貴族の子女であるエミリヤと恋仲になってしまったのだという。ダリヤは驚くが、それを了承する。しかしトビアスはダリヤとの新居でエミリヤと暮らすと言い出し、ダリヤは引っ越して実家に戻る羽目となってしまう。更に婚約破棄の手続きをすると、トビアスはダリヤに対する補償金も足りない有様で、ギルドで借金をしてしまう始末だった。またダリヤと共同で購入していた新居にもエミリヤを連れ込んで好き放題していたようで呆れたものです。

ダリヤはもともとトビアスに男性として惹かれていたわけではないのでそんなにショックではなく、実家に戻って友人たちにも支えられて、これからは男には目もくれず魔導具師の仕事を頑張ろうと決意し、髪の色も元の赤い色に戻します。そうして魔導具の材料を収集するために男装して森に出かけていきますが、そこで騎士のヴォルフが大怪我をしているところに出くわして介抱したというところで今回は終わり次回に続きます。

2024年夏アニメのうち、7月19日深夜に録画して7月20日に視聴した作品は以下の6タイトルでした。

 

 

2.5次元の誘惑(リリサ)

第3話を観ました。

今回は前回のラストでリリサと美花莉が漫画研究部の部室で出会い、リリサが美花莉に一緒にコスプレをしたいとお願いしたラストシーンからの続きとなります。美花莉は正宗が部室で女子生徒と一緒に居るのを見て焦ってやって来たのですが、その間にリリサはリリエルのコスに着替えていたので、美花莉は正宗をたぶらかす女生徒だと思って文句をつけたところ、よく見ると相手がリリエルの格好をしていることに気付いて驚き、更に一緒にコスプレをしたいなどと突拍子も無いことを言われてしまい、更に面喰らいます。

美花莉は相手がコスプレをしているので同じクラスの女子であるリリサだとは気づいていませんし、そもそもクラスで目立たない女子であるリリサのことを通学初日の段階で把握していません。一方でリリサは人気モデルの同級生がクラスに来たということは把握していますが、モデル業界に興味も無いので特に何とも思っていませんでしたが、美花莉の顔や身体を見てリリエルの親友キャラのミリエラのコスが似合いそうだということは印象に残っていました。

それで部室でリリエルのコスに着替えたところに急にその顔と身体の持ち主である美花莉がやってきたので、クラスメイトの誼もあって思わず一緒にコスをしようと言ってしまったのですが、美花莉の方はいきなりコスだとか言われて戸惑う。漫画研究部の活動とコスプレが頭の中で直結しないし、よく見るとリリエルの格好をしている目の前の謎の女が怪しすぎる。そんな戸惑う美花莉に対してリリサは、美花莉がどうやら正宗の知り合いであるということが分かって、それならますます協力してもらえるのではないかと勢いづいて、自分がコスプレのROMを作っていて正宗にも協力してもらっていることを説明し、見本として普段から持ち歩いている「魔乳サキュバス」のROMのパッケージを手に持って示す。

しかし、ほぼAVにしか見えない「魔乳サキュバス」のパッケージと、リリサのリリエルのコスの露出度の高さから、エッチな印象しか持てなかった美花莉は「恥ずかしくないの?」と問いかける。それに対してリリサは恥ずかしさが無いことはないと認めつつ、「この愛を表現したいという情熱が勝ちます!」と力強く答える。これはもちろんリリサは「リリエルへの愛」というつもりで言っているのだが、美花莉は何の愛の話をしているのか一瞬分からず困惑し、リリサが「正宗への愛」を表現しようとしているのだと誤解してしまう。つまり、リリエル好きな部活の先輩の正宗に想いを寄せたリリサが、正宗の気を引こうとしてリリエルのコスプレをして、正宗に撮影をさせて仲を深めようとしているのだと美花莉は誤解したのです。幸い、正宗は二次元のリリエルにしか興味が無いクソオタクなので三次元の女子に簡単に誘惑されたりはしないだろうけど、それでも相手がリリエルのコスプレをしているのなら危ないかもしれない。すっかりリリサの意図を誤解してしまった美花莉はそんなふうに危機感を抱いてしまったのでした。

リリサは更に美花莉が自分のコス姿を見て即座に「リリエル」と反応したところに目をつけて、美花莉も実は「アシュフォード戦記」のファンなのではないかと思い、それならますます誘いに乗ってくれるのではないかと思い、前のめりに勧誘しようとする。そんなリリサを正宗は慌てて止めようとする。正宗はさっき部室で美花莉と数年ぶりに再会して、美花莉が今では人気モデルになっていて、美花莉自身からも「もう自分は昔とは変わったのだ」と言われてしまっていたので、美花莉はもうオタクは卒業しているのだと解釈していた。だから誘ったら迷惑になるだろうと思ってリリサを止めようとしたのだが、意外にも美花莉が即答で「やるわ」と応じたので正宗は驚く。

美花莉は正宗に惚れていますが、その気持ちを正宗に素直に告げることが出来ない。だが、そんなことしているうちに部活の後輩女子のリリサが正宗に惚れてリリエルのコスプレまでして正宗を誘惑しようとしている。正宗は二次元のリリエルしか愛せないクソオタクだが、リリサのリリエルのコスプレの完成度の高さに惹かれて、それをリリサへの愛だと勘違いしてしまうかもしれないと美花莉は危機感を抱いた。これらはおおむね美花莉の妄想に過ぎませんが、正宗がリリエルのコスプレをしたリリサに惹かれているという点は事実を見抜いています。それについて正宗は「あくまでリリサのリリエルのコスプレの完成度に惹かれたのであり、これは決してリリサへの愛ではない」と結論づけており、そういう意味では美花莉と同じような認識であり、尚且つちゃんと自分を保っており、美花莉の誤解に基づく観点においては正宗は大丈夫だということにはなる。だが実際は正宗はリリエルのコスプレをしていないリリサに対してもドキドキしたりしているので、「リリサのリリエルのコスプレの完成度に惹かれたのをリリサへの愛と勘違いするかもしれない」という正宗と美花莉の両者の危惧そのものが見当違いである可能性がある。

だが、そんなことまで知らない美花莉は、このままではリリサの「リリエルのコスプレをして正宗を誘惑しよう作戦」が成功してしまうのではないかという危惧を抱き、そうなってしまう前に自分もリリエルのコスプレをして正宗を振り向かせるしかないと考えたのでした。美花莉自身が正宗に告白する勇気が無く、そもそも「リリエルしか愛さない」と公言している正宗に告白したところで三次元女子の自分に振り向いてもらえる自信も無い。それで美花莉は行き詰っていたのですが、そこにリリサがリリエルのコスプレをして正宗を落とそうとしていると知った(誤解した)ので、これは良い作戦かもしれないと気付いたのです。リリサがリリエルのコスプレをして正宗を落とそうとしているのなら、自分もリリエルのコスプレをして正宗をリリサよりも先に落としてしまえばいいのだ。同じようにリリエルのコスプレをすれば、もともと仲の良い自分の方がきっと優位に立てるはずだと美花莉は考えた。

それでリリサの誘いにあえて乗って自分もコスプレをしてやろうと答えた美花莉であったのですが、リリサは美花莉にはミリエラのコスプレをしてほしいと言う。もともとリリサは教室で美花莉の姿を初めて見た時から、ミリエラのコスプレが似合いそうだと思っており、自分がリリエルになって、美花莉がミリエラになって、2人で併せで撮影が出来たら嬉しいと思っていましから、ここは当然ミリエラのコスプレを推します。しかし美花莉はリリエルのコスプレでリリエル好きの正宗にアピールしようと思っていたので、ミリエラのコスプレをやってほしいと言われて困惑する。それで、リリサがあくまで正宗へのアピールが一番強いリリエルのコスプレは譲ろうとしていないのだと誤解した美花莉はリリサへのライバル意識を燃え上がらせて、自分はリリエルのコスプレをしたいのだと言い返して挑戦状を叩きつける。リリサの方は純粋に美花莉にはミリエラのコスプレが似合うと思っているので、あくまでミリエラのコスプレを勧める。

それで美花莉はリリサが自分の邪魔をしようとしているのか、それとも自分が正宗のことを好きだと知らずにそういう態度をとっているのか分からなくなり、リリサを物陰に連れていき、自分は正宗がリリエル好きだからリリエルのコスプレがしたいのだと説明する。ここまで言えば自分が正宗にアピールするためにリリエルのコスプレをしたいのだということはリリサに伝わったはずだと思い、リリサの反応を見極めてやろうとした美花莉であったが、リリサはそもそもコスプレをして正宗の気を引くという発想が無いので美花莉の言っていることの意味が分からず、どうして美花莉がそこまでリリエルのコスプレをしたがっているのかと困惑します。美花莉は正宗が好きだと言おうとしますが、やはり正宗も居合わせたこの場でそれを言う勇気は出ず、「リリエルが好きだから」と言って誤魔化すしかなかった。

それを聞いて、リリサは美花莉が自分と同じ「リリエル愛」を持つ同志だと勘違いして感激して、快くリリエルのコスプレを譲ると言い出す。これで一件落着かと思いきや、リリサは自分の着ているリリエルのコス衣装を美花莉に着てもらおうと思い、いきなり上半身の衣装を脱いで美花莉に着せようとする。そうしてサイズの違いを補正しようとしたのだが、衣装を脱いで露わになったリリサの裸の胸の豊満なサイズを見て、美花莉はその衣装を着ることを拒む。貧乳の自分がその衣装を着たら胸のサイズが余りまくって敗北感を味わうことになる。それを美花莉のプライドが許さなかったのです。

それで美花莉はこうなったらとりあえずミリエラのコスプレで我慢するしかないと思い、念のため正宗に「ミリエラは好きなのか」と質問する。すると正宗は「当たり前だ」と即答して、ミリエラがリリエルに張り合ってアシュフォードを誘惑しようとして健気で可愛いとかベタ褒めする。ただ正宗にとってはあくまで「嫁」はリリエルであり、ミリエラは「妹」的な扱いであることは美花莉には不満ではあったが、それでもちゃんと女の子として可愛いとか言ってもらえているぶん、現状の自分よりはよほど良い扱いなのであり、まず第一歩としてミリエラのコスプレから始めるのはアリかもしれないと美花莉は納得する。

それでリリサが美花莉のためのミリエラのコス衣装を作るから身体の採寸をさせてほしいと言い出し、てっきりミリエラの衣装が既にあるのだと思っていた美花莉は面食らう。撮影も今からやることになるのだと思っていたので、衣装が完成するまで何日も待たないといけないのかと困惑した美花莉が出来るだけ早くやりたいと言うと、リリサは採寸しながら思案して、明日には衣装を完成させて撮影会をすると答える。

翌日の放課後、そんなに早く衣装が出来上がるものだろうかと疑問に思いながら漫画研究部の部室に行った美花莉は、見知らぬ女生徒はミシンを持ち込んで裁縫をしているのを見る。それは制服姿のリリサだったのだが、美花莉は昨日はリリエルのコスプレをしていたリリサとしか会っていなかったので分からなかったのです。というか2人はクラスメイトのはずなのだが、今日は教室で美花莉はこんな女生徒とは会っていなかった。というのも、リリサが徹夜で衣装を作っていて、教室ではずっと机に突っ伏して寝ていたから顔が見えなかったのです。そうして放課後になって目を覚まして、部室にミシンを持ち込んで衣装の仕上げをしているリリサは、やたらと二次元のデザインを三次元に落とし込む作業の難しさとやりがいについて熱弁して、更に細かく美花莉の胸のサイズの採寸をしてくる。

そんなリリサの異常ともいえる熱意を見て、美花莉はちょっとコスプレを甘く見ていたかもしれないと反省した。自分はリリサが正宗の気を引こうとしてコスプレをしているのだと思って、それに対抗するために安易にコスプレをすると言ったが、リリサはコスプレにも真剣に取り組んでいたのだと気付いた美花莉は甘い考えを抱いていた自分を恥ずかしく思った。だが、甘かったのはそれだけではなかったということを、出来上がった衣装を見て美花莉は更に実感させられることになった。リリサが完成したと言って見せてくれたミリエラの衣装はほとんど紐のマイクロビキニみたいな布面積の極端に少ないエロい衣装だったのです。

これは「アシュフォード戦記」の中でも登場したミリエラの衣装の1つのバージョンであり、確かに劇中で描かれていた衣装ですから正当なコスプレといえる。リリサが1日で衣装を仕上げることが出来ると豪語していたのは、この布面積が極端に少ないバージョンの衣装を想定していたからだったのです。しかし美花莉はモデルをやっているといっても普段は水着撮影すらNGのモデルであり、人前でこんな恥ずかしい衣装を着た経験など無い。昨日は正宗の前でほぼ裸みたいな下着姿になったりしたが、あれは2人きりの場で正宗を誘惑するためであって、見せつけたり写真に撮られたりとなると話はまた別です。それに、こんな紐みたいなエロい衣装を着るのは、むしろ裸よりも恥ずかしい。それに、こんな写真を撮られても水着NGという条件で事務所と契約している立場なのでこんな写真は公開出来ない。

これはさすがにムリだと断ろうかと思った美花莉であったが、リリサが完成させたのがミリエラの衣装だけでなくリリエルの同じバージョンの対になる衣装も完成させているのを見て考えが変わった。そのリリエルの新衣装もミリエラのと同じくほとんど紐のマイクロビキニ仕様のバージョンだったからです。もし自分が断って参加しなかったら、このエロい衣装を着たリリサと正宗の2人っきりの撮影会になってしまう。そんなことになったら正宗がリリサに誘惑されてしまうかもしれないと危惧した美花莉は、結局はそのエロい衣装を着て撮影会に参加することを了承してしまう。

そうしてリリサと美花莉は一緒にコス衣装に着替えて、メイクもしてウィッグも被って、コスプレを完成させて正宗に見てもらった。すると、2人のエロさにノックアウトされながらも、正宗は2人のコスの素晴らしさに大喜びしてくれる。美花莉は自分の姿形を見て正宗がこんなに喜んでくれたことは初めてだったので感動しますが、正宗の視線がやはり嫁キャラであるリリエルのコスをしたリリサの方に向きがちであることには不満を覚える。そしてミリエラだって魅力的なのに悔しいと思い、それによって、そういえばもともと自分はミリエラというキャラが好きだったということを思い出す。

小学生から中学生の頃、正宗に勧められて見ていた「アシュフォード戦記」の中で、自分に見向きもせず正宗が夢中になっているリリエルや作品そのものにはあまり思い入れは無かったが、正宗がよくなりきっていた主人公アシュフォードに報われない片想いしているミリエラに対しては美花莉は自分を重ね合わせて好感を抱いていたのだ。だから、そんなミリエラのことをもっと正宗にも好きになってほしい、そして自分のことも好きになってほしいという想いが募り、美花莉は「もっと私を見てよ!」と抗議する。だが、そのセリフが劇中でのミリエラの名ゼリフと同じだったので、正宗とリリサはとても尊いと思ったみたいで美花莉は2人にキャラへのなりきり具合を感心されてしまったりする。それでも中学の頃に正宗が好きだと言っていたミリエラのお尻を自分のコス姿で見せつけて「好きだ」と言わせたことで、美花莉はコスをやってよかったと感動することが出来た。普段の自分が尻を見せても正宗から「好きだ」なんて言ってもらえそうもないのに、ミリエラのコスをするだけでこんなに正宗の反応が違うなんて、本当にコスのお蔭だと感謝するとともに、正宗の単純さにちょっと呆れもした。

そうしてROMの撮影会が始まるが、リリサが用意してきたポーズの見本イラストを見て美花莉は驚愕する。エロいポーズばっかりだったからです。ただ、それらは実際に「アシュフォード戦記」の劇中で描かれた場面を再現したものばかりでもあった。とんだエロ漫画です。これにはさすがに抵抗を覚えた美花莉であったが、リリサがコスプレ初心者の美花莉に気を使って「恥ずかしかったら無理にやらなくてもいいです」「その場合は私が先輩と2人で撮影会します」と言ってくれたのが逆効果で、自分が辞退してリリサがこんなエロい撮影会を正宗と2人っきりでやることだけは絶対に阻止しないといけないと思った美花莉は恥ずかしいのを我慢して撮影会に参加すると宣言する。

そんな美花莉の様子を見て、正宗は嬉しく思った。てっきり人気モデルになってすっかり変わってしまったのだと自分でも言っていた美花莉はもうオタク趣味のことや「アシュフォード戦記」のことを共に語り合った日々のことなど忘れてしまったのだろうと思っていたのだが、美花莉はちゃんと「アシュフォード戦記」の中のミリエラのキャラや名ゼリフまで覚えてくれていた。そして恥ずかしさを我慢してミリエラになり切って撮影会に臨もうとしてくれている。美花莉は今でも立派なオタクのままだったのだと勘違いして感動した正宗は、そんな美花莉が真摯に撮影会に臨もうとしている以上、自分もそれに応えなければならないと強く思った。

実は正宗はリリサと美花莉のエロいコス姿を見て動揺しまくっていたのだが、2人が真面目に撮影会をやろうとしている以上、自分が邪な気持ちを抱いてはいけないと思った。そこで、2人がリリエルとミリエラになりきっているのならば、自分はアシュフォードになりきってカメラを構えようと正宗は決意した。劇中のアシュフォードはリリエルやミリエラがどんなエロい格好をしていても決して心乱れることなく毅然としていた。そのアシュフォードになりきってしまえばこんな撮影会は無事に乗り切れるはずだと正宗は考えたのです。

そうして撮影会が始まるが、リリエルがミリエラに魔力注入する場面の撮影となり、何故かオッパイを触って魔力を注入して、しかも快感を伴うというクソみたいな神設定のせいでエロい撮影会となってしまう。これで正宗はやはり興奮しそうになってしまうが、必死にアシュフォードになりきって乗り切り、良い撮影が出来たと喜ぶ。美花莉は正宗が興奮したり喜んでくれたりするので、恥じらいながらも喜びを感じ、よりエロい場面を演じようと張り切って、頑張っているうちにリリサと美花莉の衣装が絡まり合って外れなくなってしまうというお約束の展開となってしまう。そうして正宗に外してもらうことになり、正宗がリリサの身体に触れることに抵抗を覚えつつも美花莉はそれよりもリリサが徹夜して作った衣装が壊れてしまうことの方を心配して、正宗に衣装を外すよう懇願する。それで正宗は2人の衣装を離そうとするのだが、結局は上手くいかず衣装を守るためにブラのホックを外したことで2人のブラ衣装が脱げてしまい、さすがにアシュフォードになり切っていてもこれには正宗も撃沈してしまう。そして、そういえば劇中でのアシュフォードも時々こうやって色香に負けてしまっていたことを思い出したのでした。

そんなこんなで無事に撮影会も終わり、正宗は美花莉に「今でも美花莉がオタクで、こうして一緒に撮影会が出来て嬉しかった」と伝える。それを聞いて美花莉は、自分が自分を好きになってもらうことばかりに懸命で、正宗が好きなものを理解しようとしていなかったことに気付く。美花莉は自分がミリエラのコスプレをしたら正宗が喜んでくれると思っていた。だからミリエラのコスプレをして、実際に正宗が喜んでくれていたのはその作戦が上手くいったからだと思っていた。でも、本当はそうではなかったのです。正宗が今日あんなに嬉しそうにしていたのは、久しぶりに再会した美花莉が自分の好きなコスプレ撮影会を一緒に楽しんでくれたということが嬉しかったからなのです。そのことに気付いた美花莉は、コスプレが自分を正宗の愛している世界に連れていってくれたのだと実感した。つまり、正宗に好きになってもらうために本当に必要だったことは、正宗の好きなキャラの格好をすることなどではなく、正宗の愛するものを自分も一緒に愛することだったのだと美花莉は気付いた。そして、それがコスプレ撮影会なのだと気付いた美花莉は、コスプレというものに対する見方が変わっていった。

そうして、美花莉はまたコスプレ撮影に参加するかもしれないと言い残して、今後も少しずつ正宗の好きな世界を理解していきながら正宗との距離を縮めていこうと決意して帰っていった。ただ、今回撮った写真は事務所的にNGなので使用しないでほしいと言い残したので、リリサはショックを受けたが、それでも既にROM1枚分を完成させるには十分な素材は集まっていたので、次はいよいよ編集作業でROMを完成させたいと正宗に言う。そして1週間後のイベントに間に合わせたいと言うリリサに、正宗は編集作業も手伝うと申し出る。

正宗とは「撮影してほしい」という約束だったので、そこまで手伝ってもらうのは申し訳ないとリリサは言いますが、正宗は出来そうなことだけ首を突っ込むのは「手伝う」とは言わないのだと言い、「全て一緒にやる」と約束したのだと言ってくれる。そして、何もお返しが出来ないと言うリリサに正宗は「リリサが来てから毎日楽しい」「それで充分だ」と言ってくれる。そうして部室で徹夜で編集作業をすることになりますが、守衛の見回りを回避するために深夜に2回部屋の明かりを消して息を潜めてやり過ごさなければならない。

だが守衛にバレそうになってしまい2人で物陰に隠れてやろ過ごす羽目となり、正宗と密着したリリサはまたドキドキする謎の感情に襲われてしまう。撮影会の後、正宗と美花莉が仲良く話をしているのを見た時にも今まで感じたことのないモヤモヤした感情にも襲われたし、自分は最近何か変だと心配になるリリサであったが、それでも正宗がこんなに元気づけてくれているのだから、正宗と2人で最高のROMを完成させるのだと心を奮い立たせて頑張るのであった。今回はそういうところで終わり、次回はいよいよコスプレイベントの話になりそうですね。

 

 

魔王軍最強の魔術師は人間だった

第3話を観ました。

今回は牢獄に忍び込んだアイクが人間側の白薔薇騎士団長アリステアと接触し、人間ではないかと疑われたものの何とか誤魔化して、自分を暗殺しようとしたのかどうか問い質す。アリステアは答えようとしないが、アイクは読唇術で彼女の心を読み、自分を暗殺しようとしたのは白薔薇騎士団ではなかったことを確信する、。それで魔王軍内部に白薔薇騎士団の仕業に偽装して自分を暗殺しようとしたものがいると疑い、配下の中にスパイが居ると見て読唇術でスパイを発見し、尋問して自分を暗殺するよう命じたのは第7軍団の副団長のジェイスだということを知る。それで団長のセフィーロと共にジェイスをおびき出して捕らえたが、ジェイスはアイクに自分と共に魔王軍を改革して今の魔王を追い出そうなどと誘い、仲間になるよう求める。それで黒幕がいるのだと気付いたアイクはジェイスの誘いを拒否して黒幕の名を聞き出そうとする。ジェイスは黒幕に切り捨てられて口封じに殺されてしまうが、アイクは死の間際のジェイスから黒幕が第3軍団長だと聞き出し、セフィーロと共に魔王に報告に行きますが、そこに第3軍団長が現れたというところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

異世界スーサイド・スクワッド

第3話を観ました。

今回はスーサイド・スクワッドの5人が脱獄して占拠した牢獄に騎士団がやってきて戦闘になりそうになるが交渉の結果、女王と面会出来ることになり、ここで王国と戦争状態にある帝国が現実世界からやって来た別のスーサイド・スクワッドに動かされているということが判明する。どうやらアマンダたちの不手際でそんな事態を引き起こしてしまい、その尻ぬぐいのためにハーレイたち5人が新たなスーサイド・スクワッドとして異世界に送られたというのが真相であるようだった。

それでスーサイド・スクワッドがその事態を収拾するようにと命じられるが、そんなことに巻き込まれるのは真っ平ではあるものの、首枷を外さなければあと30時間ぐらいで死んでしまう5人は、ここで王国に逆らって時間を無駄にするわけにもいかず、とりあえず1つ戦果を挙げれば行動の自由を保障してもらえるという保証を取り付け、戦果を挙げてからヘリの墜落現場に行き首枷を外すという作戦を選んだ。

そういうわけで王国軍が攻撃している帝国の城を落とすために戦場に出向いた5人であったが、王国の正規軍は5人を除け者にして戦闘には参加させようとしない。それで戦場を偵察した5人は、どうやらデッドショットの刑務所時代の友人が以前に送り込まれたスーサイド・スクワッドのメンバーであり、今や帝国の幹部となってこの城の守りを指揮しているようだということが分かったので、交渉するために城内に侵入する。

だが、そのデッドショットの友人だというラットという男は粗野なデッドショットに刑務所でイビられた記憶しかなく、デッドショットの顔を見るなりキレて攻撃してくる。ラットの操る獣人軍団の攻撃でピンチとなる5人であったが、どうやら異世界に来てから元の世界では持っていなかった異能が覚醒した5人の反撃で城は崩壊し、ラットを捕らえようとしたところ、以前にハーレイと戦ったカタナが現れてラットを連れて逃げていった。今回はそういうところで終わり次回に続きます。

 

 

疑似ハーレム

第3話を観ました。

今回は瑛二が恋愛をしたいと言い出して凛が嬉しくなったり、凛が生徒会長キャラになったり、瑛二が凛の色んなキャラの似顔絵を描いたり、凛が同級生キャラでタメ口で瑛二と喋ったり、瑛二が凛がショートカットにした時の色んなキャラを想像したり、凛が瑛二の小学校の卒業アルバムを見たり、2人で一緒に練習をサボったり、瑛二の第二ボタンを凛に渡す演技をしたり、凛が色んなキャラで瑛二にラブレターを下駄箱に入れたりする話でした。

 

 

ダンジョンの中のひと

第3話を観ました。

今回はクレイがダンジョンの7階に来ている「氷狼の牙」というパーティーの監視業務をベルに教えてもらう。その業務内でクレイはスケルトンの身体を借りて氷狼の牙のメンバーと戦うことになる。そうしてクレイの大活躍で氷狼の牙を追い払い、クレイは良い経験を積んだ。最後にクレイが相棒を「ベル」呼びすることを決めて、そういう感じで今回は終わり、次回に続きます。

 

 

この世界は不完全すぎる

第3話を観ました。

今回はハガとニコラの2人がハガの仲間が居るという「降臨の祭壇」という遺跡に行く話でした。前回ハガ達を襲った2人組のうちバグの穴に落ちていったスミダという奴とは別のサカイという奴は拠点の城に戻って社長と呼ばれる男に顛末を報告しますが、この社長とサカイはデバッグモードを悪用してNPCを奴隷みたいにしてロクでもない暮らしをしていました。

一方で遺跡に到着したハガとニコラは、ニコラが魔物に攫われて生贄にされそうになるがハガが救出する。そして遺跡に居るというハガの仲間はデバッグモードを使用した弊害で遺跡内で地面に沈んでいったり回復と死亡の無限ループで動けない状態になっていた。ハガのデバッガー仲間たちはログアウト出来なくなった後、ハガとリーダーのジン以外は皆デバッグモードで好き勝手するようになってしまい、皆こうやって停止してしまったり消えてしまったりしたようです。そしてジンはゲームクリアすればログアウト出来るかもしれないということで先に進み、ハガは残って仲間たちの状態を解決する方法を探すことになったのだという。そういうわけでハガは1人で色々とバグを調査しているらしい。ハガがデバッグモードを絶対に使わないのはそれぐらい危険なものだからでした。

それで結局ハガは諦めて先に進むことにして、その旅にニコラが同行することになったわけだが、そういう話をしているとニコラの様子がおかしくなり、ニコラの身体を使ってこのゲームのAIがハガに話しかけてきた。ニコラが生き返ったのはAIの仕業だったのです。そしてAIはデバッグモードを使って好き放題やっている愚かなデバッガー達の排除をハガに依頼してくる。そうして元に戻ったニコラと共に遺跡を出て再び旅を始めたハガが謎の村に着いたところで今回は終わり次回に続きます。

2024年夏アニメのうち、7月18日深夜に録画して7月19日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

義妹生活

第3話を観ました。

今回は初めて沙季の本心が明らかとなったエピソードでしたが、なかなか演出が独特ですね。これは確かに見る価値はある作品だと思いました。ただ相変わらず辛気臭くて別に面白くはないので、なんとか我慢して最終話まで完走したいものだと思う。基本的には大して面白くないので途中で切るのは簡単なんだけど、なんかそれじゃ勿体ない気がするんですよね。最終話まで見ても「イマイチだったなぁ」となると思うんですが、途中で切るとずっと後悔しそうな作品でもある。だから見続けるつもりなんですが、それはあくまで現状の面白さが低空飛行ながら維持されていればの話で、この後、雰囲気が変わって、単に辛気臭いだけじゃなくて壊滅的に不快になったり死ぬほどつまらなくなったりしたら後悔無く切れるかもしれません。

あと、沙季と悠太の2人のキャラが結構今回で好きになれたのは大きい。他のラノベの登場人物とは違ってかなり生々しくてリアリティのある設定なので、萌えるとか性癖にぶっ刺さるとか、そういう薄っぺらい魅力じゃなくて、生身の人間として愛おしさを覚えました。リアリティ重視なのでどうしても話は今後もつまらないんでしょうけど、この作品こそキャラの魅力でなんとか見れるという作品ですね。それだけキャラは気に入った。面白いとかじゃなくて、愛せる。クドクドと辛気臭い理屈を言ったり、オタクっぽいことを言ったり、普通は「ロシデレ」とか「ふたきれ」なんかではそういうのウンザリするんですけど、この作品のこの2人の場合はそういう欠点も含めて愛せてしまえる。だから途中で見るのを止めたくはないのです。

何だろう。この作品のこの2人の場合は欠陥を抱えた人間として描写されてるから、そういう意識高いところとか拗らせてるところがちゃんと「欠点」として描けてるのが良いんでしょうね。他のラノベ作品みたいに読者層に媚びてそこを安易に肯定的に描いてないところが好きなのかもしれない。ただ話はおかげで盛り上がらないしつまらないですよ。

今回も、悠太が学校での沙季への態度が配慮に欠けたと反省したり、沙季が悠太が女装趣味がある可能性を考慮しない会話をしたことを反省したり、相変わらず辛気臭い。悠太は咄嗟にやってしまったことは反省して見直すならば問題視すべきでないと慰めるが、沙季は「浅村君は私のことを理解しすぎ」と非難めいたことを言って去っていく。その後、悠太が干してある沙季の下着に咄嗟に目を奪われたのを見られてしまい、咄嗟にやってしまったことだからと赦してもらい、悠太は欲望は無いわけではないが欲望のままに行動はしないと弁解する。その後、沙季がずっと塞ぎこむようになり、深夜に下着姿で悠太のベッドに上がってきて、身体を買わないかと誘ってくる。

実は沙季は父親が母親を女だからと蔑視していたのを見て男性不信になっており、「男に頼らず生きていかなければいけない」と強く思って生きてきたのだが、悠太と一緒に暮らすようになり、悠太があまりにも自分のことを理解して気遣ってくれるので好意を抱いてしまい依存したくなってしまったのがとても危うく思えてしまった。男性不信の沙季は男を信じて裏切られることが怖くなり、悠太に依存してしまう前に悠太も他の男と変わりないということを証明して悠太を嫌いになろうと思い、それで悠太を誘惑したのです。

だが悠太は沙季の誘いを拒否した。だが、それは悠太が紳士だったからではなく、悠太もまた母親の浮気で父親が苦しんでいたのを見てきたせいで女性不信になっており、特に性的にだらしない女性が苦手だった。それで沙季の行為を拒絶しただけだったのだが、この一件でお互いの弱いところを知った悠太と沙季は、自分たちは似たもの同士だから良い兄妹になれるんじゃないかと確認し合うが、それでも沙季は悠太のことを「お兄ちゃん」と呼ぶことを拒み「浅村くん」と呼び続ける。それは「お兄ちゃん」と呼ぶことで悠太への依存が止まらなくなってしまうことを恐れているからなのだと自分に言い聞かせる沙季であったが、心の奥底では、あくまで悠太とは兄妹ではなく他人でいることの方が1人の女性として望ましいという想いがあったようです。まぁ今回はそんな感じで次回に続きます。

 

 

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~

第3話を観ました。

今回はノールがギルバードと模擬戦で勝負することになり、ノールはどうしてギルバードのような上級者が自分と勝負しようとするのか意味が分からないが良い経験になると思い胸を借りるつもりで挑む。一方ギルバードはミノタウロスを一撃で倒したという噂のノールと本気の勝負が出来るのを楽しみにして模擬戦に挑む。

そうして模擬戦が始まるが、ギルバードの攻撃がノールに当たらないので、ノールはギルバードが気を使って手を抜いてくれているのだと思い、手は抜かなくてもいいと言う。それでギルバードも無意識に手加減をしていたのかと思い、本気の本気で攻撃を繰り出すが、やはり攻撃は当たらず、ノールはきっとギルバードがワザと隙を見せて誘っているのだと解釈して警戒して反撃せず攻撃を避けることに専念する。そうしているうちにさすがにノールも、もしかしたらギルバードは本気で攻撃してきていて、自分が強くなっているのではないかと気付く。しかしギルバードが奥義の技を繰り出して、それがノールも避けるので精一杯だったので、やはり自分はまだまだ弱かったのだとノールは反省して、自ら敗北を認めて模擬戦を終えて帰っていく。だがギルバードは回避出来るはずがない自分の奥義が避けられてしまったことに驚き、負けたのは自分の方だと思い、秘かにノールを好敵手と認めたのでした。

そして、町に戻ったノールは王様から貰った聖剣でドブさらいをしたりして過ごしていたが、リーンがやってきて弟子入りしたいとしつこく言ってくる。それで自分の様々なスキルを見せて、自分が弟子にするに値する人間であると示そうとする。だがノールはリーンが凄い能力の持ち主だと知れば知るほど自分がリーンに教えることなど何も無いと思ってしまい、リーンの弟子入りを拒む。それでもリーンが諦めてくれないので、ノールはどうやらリーンが自分のことを強者だと誤解しているようだということに気付き、どうにかして自分が弱者だと理解してもらおうとする。それでノールは自分はプチファイヤーぐらいしか使えないのだということを示すため、プチファイヤーを出してみせる。しかしノールのプチファイヤーは王国で最高の魔術師の出すプチファイヤーよりも遥かに大きなものであったので、リーンはやはりノールは凄い研鑽を積んだ冒険者だったのだと思い、そんな人の前でただ見栄えのする平凡な魔力量の技を自慢げに披露した自分を恥ずかしく思う。そんな自分の慢心をノールに戒められたのだと解釈したリーンであったが、王族としてそんなノールの強さこそ自分が身につけねばいけないものだと改めて決意し、ノールに強引に弟子尻するのでした。今回はそこで終わり次回に続きます。

 

 

女神のカフェテラス(第2期)

第15話を観ました。

今回は新たに近所に開店したレストラン「ファミリー」が盛況で、お客を奪われてしまったファミリアが巻き返しを図ろうとするところから始まります。そのために白菊に新メニューを考えてもらうのだが、良い料理が思い浮かばないという。ファミリアの前の店主は隼の祖母でありフランスで三ツ星シェフだった人で、その祖母の幸子が考えたメニューは完成されたものであり、そこに追加する新メニューなど自分では思いつかないと白菊は言うので、皆もそれは仕方がないと納得する。

だが隼は白菊が全力でやっていないと指摘する。白菊は幸子の作ったメニューを尊重しているので自分がそれを変えるようなことをしたくなくて無意識に自分の発想を縛っていたのです。だが隼はそもそも幸子の作ったメニューは幸子の全力のメニューではなく、孫の隼と2人でそこそこ楽しく暮らしていければよいというコンセプトのメニューなのだと言い、今の白菊に求められているのは一気に客足を取り戻せるようなレベルの高い料理なのだと指摘する。それでも幸子の店で幸子のメニューを勝手に変えたくないと言い張る白菊に、隼はこの店は幸子ではなく自分の店だと言い返し、自分を支えるために戻ってきてくれたのなら自分のために新しい料理を考えてほしいと頼む。そして、白菊も最初から幸子の料理のコピーをするためにこの店に来たのではないはずだと言う。それを聞いて、白菊はもともと自分は一流の料理人になる修業のつもりで幸子の弟子入りをしたのだということを思い出し、他の皆にも好きにやって幸子を超えてほしいと背を押されて、白菊はピンチャスというスペインでよく食べられているサンドイッチを新たに多数の種類用意してメニューに加えて、更にプリマヴェーラという新作のピンチャスを考案して、それを新たなファミリアの看板メニューとした。

こうしたピンチャスを低価格でメニューに加えることが出来たのは流星が仕入れ先と交渉してくれたお蔭でした。流星は白菊が隼のために自分の出来ることで役に立とうとしているのを見て、自分も自分の出来ることで貢献したいと思って張り切っていたのです。流星はそうして地道に仕入れ先を回っている際にファミリーの5人組のうちの現役アイドルの莉々花に絡まれて嫌味を言われたりしたが、自分には「落ちぶれた経験」という強みがあるのだと言い放つ。

その流星は白菊の新メニュー完成と桜花のハロウィン用の新制服の完成に合わせて、サクラの客として商店街の人たちを集めて、以前に海の家でトラブルを起こしたテレビクルーを呼んできた。そして、これまでは自分の素性を隠してバイトをしていた流星が「落ちぶれた元天才子役が立て直そうと奮闘しているお店」というコンセプトでテレビ局に撮影を依頼して、ファミリアの宣伝を仕掛けたのでした。これがつまり「落ちぶれた経験」という強みだったのです。

そうしてファミリアは再び盛況となり、逆にファミリーの方は閑古鳥が鳴く状況となり、莉々花たちファミリーのバイト5人は店内で愚痴を言い合い、莉々花は自分のファンの悪口を言ったりしていた。するとそこに流星がやってきて、莉々花とそのファンの悪口を言い始め、莉々花に引退をするよう言ったりしたので、莉々花や仲間たちは怒って流星と口論になり、莉々花は自分のファンを侮辱されたことに腹を立てて、これからも自分はファンを信頼して頑張ると言い返す。

すると流星は急に莉々花が直前までやっていた店内からの動画配信を切り忘れていたことに気付いて、莉々花のミスのせいで自分の暴言が拡散されて大迷惑だとキレて慌てて帰っていった。それで莉々花も慌てて炎上を心配して動画を見てみると、莉々花がファンを庇ってことで莉々花の評判は上がっていた。それを見て、莉々花たちは不自然なタイミングでいきなりファミリーにやって来た流星が、配信切り忘れに気付いて、莉々花がファンの悪口を言ってるのが配信されてしまっているのをフォローするために助け舟を出すために来てくれたのだということに気付く。

その結果、逆に流星の方が叩かれる羽目となり、ファミリアの客足も少し減ることになってしまったが、隼は流星がうっかり配信切り忘れに気付かなかったという言い訳は嘘で、莉々花が叩かれるのを過去の自分に重ね合わせて同情して、それで助け舟を出したのだろうということは察した上で、流星のそういうところは嫌いじゃないと言って褒めてくれた。そんな感じで今回は終わり次回に続きます。

 

 

異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~

第2話を観ました。

今回はタクミがアレンとエレナと一緒にパンやさんに行き、この異世界には無いアンパンやクリームパンを作ったり、アレンやエレナと一緒に迷宮に行って鍋料理を喰ったりフレンチトーストを喰ったりしながら迷宮を攻略します。その後、フェンリルがタクミの契約獣として現れたのでジュールと名付けるが、風の神シルの仕業かと思ったら水の神の眷属からの贈り物らしく、どうも水の神がアレンとエレナの親みたいです。その後、シルも契約獣を贈ってきて、それが虎だったというところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

先輩はおとこのこ

第3話を観ました。

今回はまことが母親に女物のハンカチを持っていることがバレてしまった前回のラストシーンの続きから始まり、夏休みが終わって楽しみにしていた創立記念パーティーまでが描かれて、とても素敵なエピソードでありました。また、まことの謎がだいぶ明らかとなったエピソードでもありました。

前回、まことは夏休み明けの高校の創立記念パーティーにドレスを着て参加することをもともと決意していましたが、ドレスは通販で買おうとしていた。だが、咲に一緒に買いに行こうと言われて、男の格好でドレスを買いに行けないと言って躊躇していました。それで咲に「女装をして買いに行けばいい」と強く勧められて買いに行くことにしましたが、学校の女子制服であるセーラー服以外に女性用の服を持っていなかったので、ウィッグを被ってゆったりめのTシャツにキュロットパンツで女の子に見えるようにしてドレスを買いに行きました。

普段、学校でセーラー服を着て奇異な目で見られていて、それでもドレスを着てパーティーに参加するというのは、かなり勇気のある行動だと思います。そんなに勇気があるまことがどういうわけか学校外では女装する勇気は無い。女装して外出が出来ないから普段から女性用の服はおろか女の子用の小物なども買うことが出来ない。だから女の子用の小物の持ち合わせも少なくて、たまたま他人から貰ったりすることぐらいでしか入手出来ていない。だからまことは入手した女の子用の小物を体育倉庫の私物用ロッカーに大事そうに保管している。咲が鼻血を出した時もセーラー服のポケットから出したのは男用のハンカチでした。だから咲からプレゼントされた女の子用のピンクのフリル付きのハンカチも貴重なものですから大事にしていた。

だが、さすがに男の格好でドレスや服を買いに行くのは無理としても、別に女用のハンカチぐらい男の格好をしていても買いに行けるはずです。プレゼント用だとでも言えば何の問題も無いし、そんな言い訳しなくても堂々と買っても咎める店員などいないでしょう。それでもまことはこれまでは頑なに外で女用の小物を買うことをしないようにしていた。学校での堂々とした女装っぷりを見ているだけに、そのあたりの慎重さはどうにも不可解でありました。

今回はまずそのあたりの謎が解明されます。それはドレスを買いに行った後、まことが自宅に戻った時、まことがベッドの下に隠していたピンクのハンカチを母親が見つけてしまっていて、それについて問い質された場面の母親とのやり取りから分かったことです。このピンクの女物のハンカチは先述のように咲からプレゼントされて大事にしていたものですが、普段は女物の小物は全て体育倉庫のロッカーに保管しているまことが1学期の終業式の日にうっかりしてカバンの中に入れて持ち帰ってしまって、それで自室のベッドのマットの下に隠しておいたものでした。それを母親が部屋の掃除をした際に見つけてしまったのです。

このハンカチをまことに示して、母親は「まだこんな女の子みたいなもの好きなの?」と涙を浮かべて問い質す。それを聞いてまことは内心焦り、最近、咲と出会ってから浮かれすぎていて油断していたと反省する。そして、努めて平静を装い、笑顔でそのハンカチは咲のものであり、この前咲が家に来た時に借りていたもので、返すのを忘れていただけだと説明する。それを聞いて母親は安心しますが、それでもまことに抱き着いて涙を流しながら「もうお母さんのこと困らせないでね」と言う。それに対して、まことは「大丈夫、もう困らせないから」と応えます。

返すのを忘れていただけのハンカチをベッドのマットの下に隠しているというのは不自然なのであり、母親もそうした不自然さは気づいているはずですが、まことが疑惑を否定するのなら、それを受け入れようとしているみたいに見えます。ハンカチを見つけて動転して思わずまことを問い詰めてはみたものの、疑惑を徹底的に追及して真実を直視すること自体はやはり怖いのでしょう。母親の情緒不安定な様子を見ていると、そういう心理状況が何となく分かります。つまり母親はまことの「女の子みたいなものが好き」ということに大きなトラウマを抱えているようです。

前回も何となくそういうことは示唆されていましたが、今回は回想シーンで過去の経緯がハッキリと描かれました。前回はまことの回想で幼稚園の頃に女の子のような可愛いものが好きで、それが普通じゃないことを知らなかったと言ってましたが、今回はその続きの回想で、小学校に上がってから男女の持ち物や服装が明確に分かれてくるようになって、まことは以前よりも頻繁に女の子っぽいものを好むことを咎められるようになっていき、母親がそのことで困っていることもまことは気付くようになり、女の子の友達に可愛いものを貰ったりしても自宅の机の引き出しの中に隠すようになっていた。だが、中学に上がって引き出しの中の可愛い小物の存在を知った母親がそのことを問い質そうとまことの部屋に入った時、まことが興味本位で母親のスカートを履いてみようとしていた場面に遭遇してしまい、母親はショックで泣き叫び、まことを激しく拒絶した。

それでまこともショックを受けてしまい、ずっと泣いている母親をどうしたらいいか分からず、父親に相談してみたところ、父親は母親のことも心配だったが、まことのことも心配だったようで、知り合いにまことの女の子のもの好きの件を相談したようです。その人というのが現在まことが通っている高校を運営している人で、その人はまことが性同一性障害なのではないかと思ったみたいで、もしまことが女性になりたいというのなら、女性としてのまことを学校で受け入れると言ってくれたようです。それで父親がまことに「女の子になりたいのか?」と質問すると、まことは性同一性障害というわけではないので「分からない」と答えて、それで父親はとにかく一度、まことの好きな格好で高校に通ってみて、その上でまこと本人が考えて将来どちらの性を選択するか決めればいいと言って、それでまことは今の高校に女装して通うことが出来るようになったのです。

そういうわけで、まことは以前からやってみたかった女装を高校という場においてだけ堂々とやれることになったわけですが、別に普段から女装しなくても耐えられないというわけではないので、学校以外では男の子の格好をしているのです。そもそも、まことが高校で女装しているということは母親に内緒にするということで父親と学校側の間で話はついており、母親はまことが学校で女装していることは知らない。まことの女装のことを母親が知れば情緒不安定になってしまうことは分かり切っているので、それで父親から学校側に頼んで、体育倉庫にまこと専用の私物ロッカーを置かせてもらい、女装のための服や小物などを保管できるようにしてもらっているのです。

まこともそうした父親の気遣いによって高校で女装が出来るようにはなったが、もともと中学では女装せずに学校生活を送っていたので、絶対に女装しなければ辛いというわけではない。ただ単に女装した方が楽しいし学校公認なのだからせっかくなので女装を満喫させてもらっているだけです。そして母親に女装を知られたらまた母親を情緒不安定にして悲しませてしまうことが分かっているので、それが怖くて、高校以外の場所では決して女装はせず、女の子の服や小物などを買ったりすることも徹底的に避けてきたのです。だから、高校の敷地内の創立記念パーティーでドレスを着ることは平気でも、家で女物のハンカチを持っていることはビクビクして隠すという、一見すると奇妙な大胆さと臆病の同居現象が起きているのです。

だが、咲から貰った女物のハンカチを家に持って帰ってしまったために母親をまた悲しませてしまった。それは自分の気の緩みのせいだとまことは反省した。咲と竜二と一緒に楽しく過ごすようになってから自分の気は緩んでいた。ハンカチをすぐに学校のロッカーに持っていかずに、せっかく咲に貰ったものだからと思って自室に置いてしまったことも気の緩みであったし、今までは女装して高校以外の場所に行くことなど無かったのに、ウィッグを被って女の子のフリをして買い物に行き、ドレスやハイヒールや小物を買ってしまったのも気の緩みだった。そんな自分の気の緩みが母親を悲しませてしまった。幸い上手く誤魔化せたが、今のような生活を続けていればいずれは本格的に母親に女装がバレてしまい、取り返しのつかないことになるだろうとまことは思った。咲と竜二のおかげで特に最近は女装して楽しい日々を送ることが出来た。これぐらい楽しんだのだからもう十分だ。女装と男装の二重生活を1年以上送ってみて、幸い自分は性同一障害というわけではなく、女装しなくても苦痛を感じるわけではないということも分かった。だから、そろそろこのあたりで終わりにしようとまことは思った。

そうして翌日、二学期が始まると、まことは男子の制服のまま女装はせずに教室に行くようになった。学校の皆は驚いたが、特に咲と竜二は驚き、どうしたのかと聞いてくる。それでまことが母親に悲しまれたからとか本当のことを言うわけにもいかないので、昨日買い物に行ってすごく楽しかったのでもう満足したのだと嘘の理由を説明したところ、咲は「嘘だ!」と叫んで「先輩のバカアホマヌケ~!」と悪態をついて走り去ってしまった。まことは呆気にとられて見送るが、竜二は「お前が決めたならそれでいいと思う」と言って受け入れてくれた。竜二もまことの説明はウソ臭いとは思ったが、内心では、まことが男の格好をするようになってくれれば、変に意識することなく男同士の親友として接することが出来るようになるんじゃないかと思って、むしろ好都合だと考えることにしたようです。

そうして、まことは男の格好で初めて高校生活を送るようになり、そうすると以前は妙に気を使って距離をとっていた他の生徒や教師との間も自然に距離が縮まって人間関係もスムーズになった。また、もともと綺麗な顔立ちのまことは男の格好をしていたら普通にイケメンなので、今まで女装していたのでノーマークにしていたまことの魅力に気付いた女生徒たちからのアプローチもあり、まことは普通にモテるようにもなった。そのように全て順調なまことの新生活であったが、唯一つ、咲だけがあの日以降まことの前に姿を現さなくなっており、まことはそのことが気になっていた。

そんなある日、放課後に下校しようとしているまことに咲が声をかけてきて一緒に下校することになり、咲はあの日からずっと考えた末、やっぱりまことの言ってることは嘘だと思うと言う。それに対して、まことは「嘘じゃないよ」と返すが、それでも咲は「嘘です」と言って譲らない。そんな咲に対してまことは別に腹を立てたりはしなかった。まこと自身、別に無理しているつもろもなかったし、嘘を言っているつもろもなかったのです。確かに母親にハンカチを見つかってひと悶着あったことを隠してはいたが、もう十分に女装生活を満喫したので終わりにしようと思ったのは嘘ではなかった。だから、いくら咲に「嘘です」と言われても苛立つことはなく、どうやったら理解してもらえるのだろうかと思うだけだった。

そして、まことの方も咲に言いたいことがあったので、せっかくこうして会えたので伝えることにした。それは咲に「付き合ってほしい」と伝えることでした。今までは女装している自分が咲の気持ちに応えることは出来ないと思っていたが、これから男の格好で完全に男として生きていくことにした以上、もう誰から見ても自分が咲と付き合っても文句が出ることはないし、咲が悪く言われることもないだろう。母親だって自分と咲が交際すれば喜んでくれるだろう。何より、これからちゃんと男らしく生きていくためには女の子と交際する方がいい。普通の男の子として普通に恋をして普通に生きていこう。その相手として一番に思い浮かぶのは咲だった。だからまことは咲に交際を申し込みました。咲だってあんなに自分を好きだと言ってくれていたのだから喜んでくれるはずだとまことは思った。しかし咲は「嘘だ」と呟き「今の嘘つきの先輩にはそんなこと言われても嬉しくないです」「本当のこと言ってください!」と涙を流して走り去ってしまう。

後日、まだまことと咲が仲直りしていない様子に業を煮やして竜二が咲のもとにやってくるが、咲はやっぱりまことが嘘をついているのが気に食わないと言い、どうして嘘だと思うのかという竜二の問いに「好きが満足することなんて無い」と言う。まことは女装や可愛いもの好きにもう満足したから止めると言っていたが、心から好きなものを満足して終わりにすることなど出来ないはずだと咲は言うのです。ただ、そのはずなのにまことが満足したとか言ってるので、咲はまことが変になってしまったと思って困惑して、それでまことにどう接していいか分からず困っているのだという。

まことの方はクラスの女子に創立記念パーティーで一緒に踊ってほしいと誘われて、そういえば創立記念パーティーが近いということを思い出し、父親からスーツを借りて参加しようと思うが、もともとはドレスで参加しようと思ってドレスを買っていたということを思い出し、咲や竜二と一緒にドレスを買いに行った時の楽しさを思い出してしまう。それで、まことは「やっぱりドレスを着てパーティーに参加したかった」と一瞬後悔してしまう。やはり咲の言うように「好きが満足することなんて無い」のです。しかし、まことは二度と母親を悲しませてはいけないのだと思い直し、自分の中に生じた後悔の感情に蓋をするために、体育倉庫に行き、女物の私物やあの日購入したドレスやハイヒールを保管していたロッカーを破壊して、ドレスを破って、私物と共にハイヒールもゴミ袋に放り込んでしまう。そして女の子っぽいものへの未練を捨てて普通の男として生きようと決意する。

そうして創立記念パーティーの当日、まことは父親のスーツを借りて着て参加してクラスの女子と一緒に居て、咲はあの日購入したドレスを着て参加して、まことと気まずくて近づけず竜二と一緒にいた。まことは相手の女子がウィッグを被っているのを見て羨ましいなどと思ってしまい、慌ててその気持ちを打ち消したりしていたが、スーツのポケットに母親が例のピンクのハンカチを入れてくれていたのに気づく。母親はそのハンカチを咲のものだと思っているので、まことから咲に返すようという意味で洗濯してポケットに入れていたのです。

それで、まことはこのハンカチもあのロッカーの私物と同じように捨てなければいけないと思う。そうすると、このハンカチをプレゼントしてくれた咲から貰った様々な言葉が脳裏に甦ってくる。それで、まことは咲が男っぽいとか女っぽいとか関係なく、ただ好きなものを好きでいる自分のことを大切に思ってくれていたということを思い出す。まことはロッカーの私物を捨てた時、自分の中の「女っぽさ」を捨てたのだと思っていた。だが本当に捨てたのは「好きなものを好きでいる自分」だったのです。そして、咲に交際を申し込んだ時も「男」として咲に好きだと伝えたつもりだったのだが、咲が求めていたのは「男」としての自分ではなく「好きなものを好きでいる自分」だったのだ。しかし自分はそうした本来の自分を捨てて咲に交際を申し込んでしまい、それによって咲を傷つけてしまったのだ。そのことに気付いたまことは、このハンカチを捨てて完全に「好きなものを好きでいる自分」を捨ててしまってはいけないのだと思った。そして、「好きなものを好きでいる自分」として、改めて咲の前に立たねばいけないと思ったまことは、クラスの女子にウィッグを借りて、スーツ姿にそれを被って咲のもとに向かう。だが、咲はゴミ収集車が積み込むゴミ袋の中にまことのハイヒールを見つけて、それを追いかけて学校の外に走り出してしまっていた。そのことを竜二から聞いたまことは咲を探しに学校の外に駆けだしていく。

咲はまことに交際を申し込まれた時、まことの目が普段可愛いものに夢中になっている時や、あのハイヒールを選んでいた時のようには輝いていなかったことに気付いた。それで、まことにとって可愛いものは特別なものであり、自分は特別なものじゃないのだと咲は思った。だが、それでも自分はまことにとっての特別な存在になりたい。だから自分はまことの特別なものを大切にしたいのだと咲は思った。それで咲は可愛いものにもう満足して止めると言ったまこと本人を叱ったのであり、今こうしてハイヒールを取り戻そうと走っている。

そうして何とかハイヒールを取り戻した咲が1人で砂浜を歩いて学校に戻ろうとしていると、咲を探しに来たまことがそれを見つけて「僕は可愛いものが大好きだ!」と自分の思い出した本当の気持ちを叫ぶ。そして、男だからと思って何度も諦めようとしたのだと説明し、それでも、咲がしてくれたように、自分も本当の自分を諦めたくない、好きなものをちゃんと好きと言いたいのだという想いを伝える。そんなまことのスーツにウィッグの姿を見て、咲は「素敵です」と言う。

そうしてまことがそもそもどうしてゴミ収集車を追いかけていったのかと理由を問うと、咲はハイヒールを取り戻そうとしたのだと説明して、ハイヒールを取り出す。それを見てまことは感謝して咲に抱き着いて礼を言い、咲はその場でまことにハイヒールを履かせて、更に自分のドレスを脱いでまことに着せる。前回、咲が買ったドレスがサイズが大きめだったのはこの場面のための伏線だったんですね。そうして、ウィッグにドレスにハイヒールですっかり女の子の姿になったまことが、まことから借りたスーツを着た咲にダンスを申し込み、2人が浜辺でダンスを踊る場面で今回は終わり、次回に続きます。まだ母親の問題など全く解決はしていないが、とりあえずまだ3話目にしてかなりのキメ回をぶっこんで来たものだと思います。今後の展開が楽しみですね。

2024年夏アニメのうち、7月17日深夜に録画して7月18日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

【推しの子】(第2期)

第14話を観ました。

今回は2.5次元舞台編の続きで、前回は舞台「東京ブレイド」の原作漫画を描いている鮫島アビ子が舞台版の脚本に不満を爆発させて自分で脚本を全部書き直すと言い出し、舞台稽古がストップしてしまい、それでヒマになったアクアがあかねに連れられて「ステージアラウンド」という方式の舞台を見に行くというところで終わりました。東京ブレイドの2.5次元舞台もこの「ステージアラウンド」という方式で上演されるのですが、もともと映像畑出身で舞台演劇に興味が無いアクアがこの「ステージアラウンド」を知らなかったので、あかねが呆れて連れていって教えることにしたのです。

前回も今回も、尺のかなりの部分が鮫島アビ子と吉祥寺頼子というサブキャラの描写に使われている関係で、アクアやルビー、かな、あかねなどの1期の主要キャラの出番は少なめです。アビ子と頼子がかなり面白いキャラなので十分に面白いエピソードにはなっているのですが、メインストーリーはあまり進んでいない。そもそもこの作品の本筋は復讐劇なのであり、芸能界関連の様々なエピソード自体がある意味ではサブストーリーなんですが、そのサブストーリーの1つである「2.5次元舞台編」の中でもこの原作改変騒動の部分は更にサブのお話であって、アクアやルビーの物語とはもう全く別個の話と言っていい。ここのパートは完全に鮫島アビ子と吉祥寺頼子の物語として堪能すべき部分で、この2人が漫画家であるので、このパートはこの「推しの子」の原作者である赤坂アカ先生の感情が迸っている感じで、そういう意味でムチャクチャにマニアックで面白く、ものすごい熱演で見ていて泣けてくるレベルに素晴らしいんですが、こういうのは純粋に面白がっていれば良い部分であり、大真面目にレビューするところではないでしょう。この2人の今回の大喧嘩の場面とかムチャクチャ面白いですが、一言で言えば「漫画家は大変」ということに尽きるでしょう。

それはそれで良いとして、あくまで「推しの子」のストーリーに直結する部分だけで言えば、今回はまずアクアとあかねがステージアラウンドの舞台を観劇して、その後、吉祥寺先生に働きかけてアビ子の説得をお願いして、その後、吉祥寺がアビ子に物申す場面となり、最終的にアビ子が吉祥寺の意見を聞いてステージアラウンドの舞台を観劇に行く場面で終わっているということになる。つまりステージアラウンドに始まりステージアラウンドで終わっているのであり、吉祥寺はアビ子に舞台脚本に介入するのを止めさせることまでは出来ていない。そこは結局はアビ子は譲らなかったのです。アビ子が譲歩したのは「他人と上手く関わるよう心掛けること」と「脚本を書くための参考にステージアラウンドの舞台を一度観ること」の2点だけなのであり、逆にアビ子が絶対に譲らなかった部分は「自分の好きな作品を勝手に弄られることは許さない」であり、これについては逆に吉祥寺が分からされた形になっている。だから、事態の解決のカギを握るのは、やはり「ステージアラウンド」なのです。

だが、今回はこの「ステージアラウンド」が曖昧な描写だけで終わっており、そこはちょっと物足りなかった。幕がモニターになっていること、客席が360度回転して複数のステージにシームレスに移行出来ること、4D演出も多用されていること、ステージの演出もこうした特性を活用した斬新なものであったこと、それに対応した脚本がしっかり構成されていることなどが説明はされているが、それらは大部分はアクアのセリフで表現されているだけであり、実際に映像的に見せてくれていない。

これについては、後の方のエピソードで「東京ブレイド」の舞台の本番のシーンがあるので、そこでしっかりステージアラウンドの演出を見せるので、その前にネタばらしのようなことをしたくないという意図があるのだろうとは思う。ただ、この「ステージアラウンド」の特性を活かした脚本を書き上げることが出来るのはステージアラウンドの舞台の裏の裏まで熟知した脚本家だけなのであり、その中でも最高の脚本を書くことが出来るのがアビ子がクビにしたGOA氏なのだということを、おそらく次回のエピソードでアビ子が思い知らされることになり、それによってこの脚本騒動が解決に向かっていくのだと考えると、やはりその前に「ステージアラウンド」の舞台そのものを映像的にしっかり見せておくことで、そうした展開の説得力が増すはずなのです。だから今回ステージアラウンドが描写不足であったのはやはりちょっと残念であり、次回もそうした描写の無いまま脚本騒動が解決していくとなると、やはり「せっかくアニメ化したのに勿体ない」と思ってしまう。

まぁそれについては次回どうなるか見守りたいとは思いますが、今回はそこから後の展開はとても良かったです。観劇の後、アクアは脚本の問題を何とかしたいと思い、舞台のキャストとアビ子の親睦会をしたいと言い出す。アビ子は舞台スタッフとは揉めてますけど、キャストに対しては好印象を抱いていたようなので、そういう親睦会は開いても大丈夫だと読んだのです。もちろんアビ子が来てくれれば一番良いのだが、多忙だからといって来られなくてもそれはそれで良いとアクアは思っていました。アクアのターゲットはアビ子本人ではなく、その先輩であり元師匠である吉祥寺頼子だったからです。

アクアは師事していた五反田監督から成功したクリエイターの特性を聞いており、同業者の先輩や師匠の意見ぐらいしか聞かないのだと知っていたので、アビ子を説得できるのは吉祥寺だけだと思っていた。だから親睦会の会場も「今日は甘口で」の撮影でアクアやかなが縁があったという理由で吉祥寺の家でやるということにしており、アビ子が参加してくれればその場で吉祥寺に頼んで説得してもらうつもりでいたし、仮にアビ子が来なければ吉祥寺に事情を話してアビ子の説得を頼もうと思っていました。そしてアビ子がやはり多忙だと言って不参加だったので、アクア達は吉祥寺にアビ子説得をお願いすることになった。

それに先立っての雑談の中で、吉祥寺とアビ子の関係が少し語られるが、アビ子は吉祥寺が「今日は甘口で」を連載していた頃にアシスタントをやっていたのだそうで、他人と関わることが得意ではない子だったという。だが吉祥寺はアビ子の描いた絵を見て、アビ子が本当は他人と関わりたいのに上手く出来なくて苦しんでいるのだと気付いたのだそうだ。それで吉祥寺の方から構ってあげるようにしたら仲良くなれたみたいです。だから、前回はあんな危険人物みたいな印象だったが、アビ子は本当はとても繊細で良い子なのだと吉祥寺は言う。

ただ、それがなんであんなヤバい人になってしまったのかというと、それには理由があるのだという。アビ子は吉祥寺のもとでアシスタントをしている間に描いていた「東京ブレイド」が他誌に認められてデビューが決まり、吉祥寺のもとを去っていき、トントン拍子に売れてすぐに吉祥寺を追い越していったのだが、そうして売れると周りはイエスマンばかりになる反面、アビ子を利用しようとする人間ばかりになり、アビ子に限らずそういう状況に置かれた人気漫画家は人間不信に陥るようになり、ワザと破綻した振る舞いに走ったり仕事をムチャクチャに詰め込んだりして、それを言い訳にして他人とちゃんと関わることを避けるようになるのだという。もともと人間不信の傾向が強めだったアビ子は特にその傾向が強く出ていて、それであのような振る舞いとなってしまったのだといえます。

そんなアビ子を説得してほしいとアクア達に懇願された吉祥寺でしたが、実は吉祥寺は先日のアビ子と一緒に稽古の見学に行ってアビ子が脚本を全部直すと言い出した日の帰りに既にアビ子を説得しようとしていた。だが逆にアビ子に「今日は甘口で」のドラマ化の時に現場に任せすぎたことを批判されてしまう。そしてアビ子は「この世のクリエイターの9割は三流」と言い放ち、信じられるのは自分の才覚だけだと言い、吉祥寺が他人を信用しすぎていることの方が間違っていると言い、全く説得に応じようとはしませんでした。

アビ子にそう言われた時、吉祥寺はアビ子が自分とは違って天才だからそんなことを言えるのだと思い、そんなアビ子に対して妬みの感情も抱いたが、だが、それでも自分のことを師匠だと言って慕ってくれるアビ子のことを思うと、自分だけはアビ子の味方でいてあげなければいけないと思い、やはり舞台スタッフの側に立ってアビ子に異議を述べるのではなく、アビ子の言い分に寄り添ってあげたいと思った。吉祥寺だって本当は「今日は甘口で」のドラマの時に自分の生み出したキャラを大切に扱ってもらえなくて悲しい想いはしていたので、アビ子が「東京ブレイド」のキャラを大切に思う気持ちには共感できるのだ。そんな共感をしてあげられる人間は自分ぐらいなのだから、自分はアビ子の味方を止めるわけにはいかないと思い、アクア達の頼みも丁重に断ったのでした。

ただ、ここでの回想シーンでのアビ子と吉祥寺のやり取りですが、吉祥寺は少し勘違いをしています。アビ子はこの世のクリエイターの9割は三流だから自分の才覚だけを信じるしかないと言っていますが、同時に吉祥寺が他人を信用することを批判しているので、吉祥寺にも自分の才覚だけを信じてほしいと言っているのです。つまりアビ子は吉祥寺は9割の三流クリエイターの側ではなく、自分と同じ1割の一流クリエイターの側だと認めているのです。その吉祥寺が他人に任せっきりにして「今日は甘口で」のドラマ化を台無しにしたことをアビ子は批判しているのであり、吉祥寺や「今日は甘口で」を三流だと言っているわけではないのです。だからアビ子は吉祥寺のことを自分と対等以上の存在だとしっかり認めているのであり、吉祥寺の説得はちゃんとアビ子に届くはずなのです。だが吉祥寺はそもそもアビ子に意見しようという意思を無くしており、自分が説得してもどうせ聞き入れないだろうと思ってしまっている。

そうして吉祥寺にアビ子の説得を断られてしまったアクアですが、それなら仕方ないと思い、ステージアラウンドの舞台のチケットを脚本を書く際の参考にするようにアビ子に渡すようにとだけ吉祥寺に頼む。吉祥寺が説得してくれないのなら、あとはアビ子本人が過ちに気付いてくれるのを期待するしかない。ステージアラウンドの舞台を見れば「自分には脚本は書けない」と気付いてくれるかもしれないと考えてのことでした。

それでそのチケットを持って吉祥寺がアビ子の自宅兼作業場に行くと、アビ子がアシスタントも解雇して仕事も生活もすっかり破綻している酷い有様を見ることになった。それで吉祥寺は見かねてアビ子の仕事を手伝ってあげることにして、自分の考えが間違っていたと痛感する。自分だけはアビ子の味方になってあげようと思って、あえて厳しいことを言うことを避けてきたのだが、むしろそれはアビ子を破滅へ導くだけだということに気付いたのです。それで吉祥寺は、忙しさやこだわりを言い訳にして他人と関わることから逃げるのを止めなければ破滅するだけだと厳しい言葉をアビ子に浴びせ、アビ子も破綻した言動がすっかり習い性になってしまっているため汚い言葉で言い返し、覚悟を決めた吉祥寺も全く怯むことなく言い返し、2人は激論を交わしながら作業を進めていくことになる。

そうして徹夜で作業を終えて、アビ子は吉祥寺に無礼を詫び、本当は自分も他人と上手く付き合いたいのに上手く出来ないと言って涙を流す。そんなアビ子に吉祥寺はもっと他人を信頼して歩み寄るよう諭すが、それでもアビ子はまだ「今日は甘口で」のドラマ化の時の話にこだわり、自分はあんなドラマ化をされて本当に嫌だったのだと言って泣く。「好きな作品を汚されるのは絶対に嫌なの、私が一番よく分かってるんです」と言うアビ子の言葉を聞いて、吉祥寺はアビ子がアシスタントをしたいと言って自分のところに来た日のことを思い出す。その時、アビ子は付箋を山ほど貼ったヨレヨレの「今日は甘口で」の単行本を手にして「世界一面白いです」と言っていた。そのことを思い出して、吉祥寺はアビ子にとって「今日は甘口で」は人生のバイブルのようなものだったのだと悟った。

「今日は甘口で」はこの「推しの子」の劇中の架空の漫画だが、実は「推しの子」と同じく赤坂アカの描いた漫画「かぐや様は告らせたい」にも劇中の架空漫画として登場している。アニメ版では「かぐや様2期」の第7話に登場しており、そっちでは作者は「青坂アオ」という名であり「吉祥寺頼子」ではないのだが、まぁ「推しの子」と「かぐや様」は同一世界観の作品なので、この両作品の「今日は甘口で」も劇中の同一架空作品と見なしていいでしょう。「推しの子」においては「今日は甘口で」は単に感動系の作品だというぐらいの説明しかされていないが、「かぐや様2期」の第7話では「今日は甘口で」は割と詳細なネタバレがされており、どういう物語なのか窺い知ることが出来る。

それによると、「今日は甘口で」の主人公のヒロインは、人間不信の少女であり、そんな彼女が少しずつ友人が増えていき人間らしい感情を知っていくという物語が描かれているのだそうだ。だから鮫島アビ子は「今日は甘口で」をボロボロになるまで読んで「世界一面白いです」と言って感激していたのです。何故ならアビ子もまた人間不信で、他人との付き合い方が分からずにずっと苦しんでいたからです。アビ子は「今日は甘口で」の主人公に自分を重ね合わせていたのです。だから、その「今日は甘口で」が去年ドラマで酷い改変をされて台無しにされてしまったことが作者の吉祥寺以上にショックで、アビ子は「自分の好きな作品を勝手に弄られることだけは絶対に赦せない」と強く思うようになり、それが今回の騒動に繋がっているのです。

そのことに気付いて、吉祥寺は、自分の作品は決して自分だけのものではないのだという当たり前のことを改めて痛感させられた。自分の作品なのだから自分が改変を納得して受け入れればそれで問題は無いのだと思ってしまっていたが、作者である自分以上に自分の作品を大切に思ってくれているファンが存在している以上、安易に妥協するのはいけないことなのだと吉祥寺は深く心に刻むことにした。だが同時に、現場を信じて任せることで良い物が生まれる場合も確かにある。メディアの特性の違いをよく理解して優秀な作り手が真摯に創意工夫することで、自分の作品の世界が新たに広がる場合だってあるのです。吉祥寺はそうした成功例の1つとして、アビ子に「今日は甘口で」のドラマの最終話を観るようアビ子に勧め、そしてアクアから託されたチケットをアビ子に渡して帰っていった。

そうしてアビ子が部屋で1人で観た「今日は甘口で」のドラマ版の最終話は、1期の4話でアクアやかなが工夫して作り上げたエピソードでした。それを見てアビ子はハッとする。そこでかなが演じていた主人公は、原作とはだいぶ違ってはいたが、それでも確かにアビ子が漫画家になる前に自分と重ね合わせて何度も何度も読み返していた「今日は甘口で」の主人公そのものに思えたからです。それでアビ子はメディアの特性の違いを受け入れて他人に任せるという道もあるのだと知り、その上で吉祥寺から渡されたチケットで、生まれて初めて「ステージアラウンド」の舞台を見に行こうとするところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

グレンダイザーU

第2話を観ました。

今回は前回のラストシーンで地球で初めて出撃したグレンダイザーがベガ星連合軍のメカを一掃した場面の続きから始まります。甲児の危機に思わずグレンダイザーを発進させて駆けつけたデュークであったが、まだグレンダイザーで再び戦う覚悟が定まっていたわけではなく、自分の攻撃によって巻き添えを食って破壊された街を見て、フリード星でのトラウマが甦ってしまい錯乱してしまう。そして錯乱したままグレンダイザーでスペイザーと合体して飛び去っていこうとするのだが、甲児はそれをパイルダーで追いかけ、スペイザーに乗り込んでデュークと共に彼方へと飛び去っていくことになります。

一方、グレンダイザーに地球を攻撃していた部隊を全滅させられたベガ星連合軍のガンダル司令のもとにはカサドという男が居て、どうやら「スターカー騎士団」という組織に所属しているようで、ベガ星連合軍とた対等な関係で手を組んでいるようです。このカサドという奴はだいぶイカれた戦士みたいですが、次はデュークと戦うのは自分の番だと主張しており、その主張が通る。このカサドはスターカー騎士団でデュークの同僚だったと言っており、デュークの性格は熟知しており、民が攻撃されていると見過ごせない性格のデュークを誘い出すために地球上の都市を攻撃すると言い、適当に決めた標的であるパリに攻撃を仕掛けて多くの犠牲者を出す。

そんかことは知らないまま何処かに向かって飛び去っていったグレンダイザーは、小笠原諸島の逢神島という小さな島の森の中に不時着していました。飛行している間、デュークに意識は無かったようですから、たまたまこの島に落ちたのか、あるいはグレンダイザーが勝手にこの島に飛んできたのかのどちらかということになります。島に着いて目を覚ましたデュークは、自分とグレンダイザーを狙って攻撃してきたベガ星連合軍によって多くの地球人が死んだことを甲児に詫びます。自分のせいで地球人が死んだのであり、それは自分の故郷フリード星で自分が犯した罪と同じなのだと言い、やはり災いの元であるグレンダイザーを太陽に突っ込ませて破壊しなければいけないと言う。

だが甲児は壊すぐらいなら自分が乗って地球を守るために使うと言い、グレンダイザーのもとに行き、自分を乗せるよう訴える。だがグレンダイザーの防衛システムによって甲児は攻撃されてしまい重傷を負う。それでデュークが慌てて甲児の治療をすることになりますが、出血が多かったのでデュークの血を甲児に輸血したところ拒否反応も無かったので、デュークは地球人とフリード星人には何らかの繋がりがあるのではないかと疑う。そして目を覚ました甲児に、デュークは自分の過去に何が起こったのか説明する。

ベガ星系にあったフリード星はその守護神であるグレンダイザーとその搭乗者であるスターカー騎士団の王子デュークによってベガ星連合軍の侵略から守られていたのだが、ある日、デュークの留守を狙ってベガ星連合軍の特殊部隊が王宮に侵入してデュークの両親や兵士たちが皆殺しにされてしまった。特殊部隊を手引きしたのは同じスターカー騎士団のカサドであり、カサドの目的はグレンダイザーを奪うことだった。そのことを知ったデュークはグレンダイザーでカサドを追い、両親を殺された怒りで我を忘れてしまい王宮を破壊して民衆にも犠牲者を出してしまった。更にカサドは同じスターカー騎士団のテロンナやその妹でデュークの婚約者のルビーナにも「デュークが錯乱して両親を殺して暴れている」とデマを伝え、デュークはテロンナやルビーナと睨み合う状況となってしまい、そうしているうちに逃げようとするカサドを慌てて攻撃して誤ってルビーナの乗るメカを撃墜してしまい、錯乱したデュークはグレンダイザーのコントロールを失ってしまう、暴走したグレンダイザーはフリード星を無差別に攻撃して大惨事を起こしてしまったのだった。

デュークはそんな自分を赦せないのだと言い、だから自分がグレンダイザーと共に死ぬことによってベガ星連合軍が地球を攻撃する理由を無くして、せめて地球に平和をもたらしたいのだと言う。しかし甲児はデュークを犠牲にして手に入る平和など要らないと言い、デュークがグレンダイザーと共に太陽に行くことに反対する。そうしているとグレンダイザーの目の部分から奇妙な光が出て、それに導かれてデュークと甲児が進んでいくと森の中の謎の遺跡に行きつく。

その遺跡の中に入っていくと、中にはグレンダイザーに似た不思議な石像があり、周囲の石板には甲児にもデュークにも未知の古代文字のようなものがびっしりと刻まれていた。一体これは何なのだろうかとデュークも甲児も戸惑います。グレンダイザーがこの遺跡に導いたということは、何かグレンダイザーと関係がある遺跡ということが考えられる。あるいはこの島に飛んできたのもこの遺跡に導くためのグレンダイザーの意志なのかもしれない。しかし、どうしてフリード星から遠く離れた地球にグレンダイザーと関係のある遺跡があるというのか、あまりにも不可解でした。

そうしているとデュークと甲児の前に謎の少女が現れてデュークに「あなたは良い人?悪い人?」と質問してくる。そして、この石像は神様であり、この地に伝わる男神と女神が交わると道が開くのだと謎めいたことを言い、それ以上詳しい話は「良い人」にしか教えられないのだと言う。だがデュークはフリード星で自分が犯した罪のことを思い、自分は「良い人」ではないと答える。そうして謎の少女に借りたスマホで甲児がさやかに連絡を取ることが出来て、パリが襲撃を受けていることを知らされる。デュークはパリを攻撃しているのがカサドだと気付きグレンダイザーで出撃することにするが、フリード星の時のようにまた錯乱して大惨事を起こしてしまうのではないかと恐れる。それで甲児が指輪型の爆弾をデュークに渡して、もしデュークが錯乱したら暴走を防ぐために爆弾で殺すと約束し、甲児もスペイザーに搭乗してデュークと共に出撃していくことになった。そうしてパリでデュークとカサドが対峙したところで今回は終わり次回に続きます。

 

 

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

第3話を観ました。

今回はアーリャと政近の出会いが描かれた回想エピソードと、政近がアーリャの姉のマーシャと関わるエピソードでした。どちらも過去絡みの話みたいで、割とシリアス寄りの話でしたね。前回みたいなギャグは控えめで、アーリャが政近の前でロシア語でデレるようになったきっかけが描かれたり、マーシャのキャラの描き方が可愛らしかったりもしたので萌える要素もありましたが、全体的には正統派の青春ラブストーリーという感じでしたね。

この作品はギャグとエロがかなりハイレベルで素晴らしいとは思ってるんですが、もともとなろう系でオタク向けのラノベとして作られているので、どうしてもキャラ造形がオタクの願望を体現したような感じになっていて、何をやっても薄っぺらさは否めない。もともと商業誌で一般向けに練りに練って準備されたような作品ではないのだから、そこは仕方がない。ただ、今回のエピソードは全体的にそういう意味で「つまらなかった」んですけど、あえてこの作品の売りであるギャグのエロも萌えも捨てて、この作品特有の臭みのある「つまらなさ」を真正面から描いて、つまらないながらもちゃんと芯のあるドラマを描こうとしていたように思えて、確かに陳腐でつまらなかったんですけど、なんだか好印象でした。あえてラノベ特有の「つまらなさ」を描き、そこにもちゃんとドラマは描けるのだと主張しているように思えました。だからといって、それを最高評価するということは私の場合は無いとは思いますが、それでも「適当なキャラアニメ」だという先入観はちょっと違っていたのかなとは思わせてくれて、今後ちょっと期待が高まりました。決して「話が面白くなりそう」と思ったわけではない。たぶん、この作品で真面目なストーリーを描けば描くほどキャラに臭みが強すぎますから陳腐でつまらないものになるでしょう。でも、この作品の場合はそこにちゃんと芯があるように思えた。

アーリャと政近の中学時代の話も、昼行燈みたいなオタク(ただし陽キャでイケメン)が実は超有能で、クラス一番の強気で優秀な美少女がそんな超有能オタクに惚れてしまうという、一見すると百万回ぐらい見飽きたようなクソつまんない話なんですけど、この中で最もリスペクトされているのは政近の有能っぷりなどではなく、あくまでアーリャの努力家の一面なんですよね。アーリャはくだらないラノベヒロインみたいに政近の有能っぷりに惚れたわけではなく、むしろ政近の典型的ラノベ主人公属性の「努力しなくても何でも出来てしまう」というところには否定的です。そして、それが単純にアーリャが努力家だからなのではなく、アーリャもまた「努力しなくても何でも出来てしまう」という典型的ラノベヒロイン属性の持ち主であり、そんな自分を嫌悪していて、「努力しなくても何でも出来てしまうから努力しない人間」になりたくないので、あえて懸命に努力しているからなのです。そのアーリャの努力は本来不要なものであるゆえに空回りもしてしまうのですが、そんなアーリャの不格好な生き方を、努力せず器用にスマートに「努力しなくても何でも出来てしまうから努力しない人間」を生きている政近が素直にリスペクトしているところが美しいのです。政近のそういうところをアーリャが信頼したというのが今回の前半パートのお話の本質だといえるでしょう。まぁ「努力しなくても何でも出来てしまう」というキャラを描いてしまうところでどうしたってつまらない話になってしまうんですけど、その中でちゃんと努力をリスペクトする結論に持っていくあたり、平凡なラノベと違って芯があるのだなという印象は抱いたのです。

この前半パートの締めで、回想から現在に戻ってきたところで、姉のマーシャがアーリャがその「久世くん」という同級生のことを好きなのだと察して、アーリャはあくまで照れ隠しに友達だと言い張りますが、マーシャは応援してくれます。ここでマーシャが政近とは面識が無いことが判明しますが、同時にマーシャには子供の頃からの想い人である「サーくん」という相手が居ることも判明します。その後、後半パートに入ると、マーシャが生徒会室に手伝いに呼ばれた政近と出会い、一緒に買い出しに行くことになりますが、その際にマーシャが政近の顔を見て既視感を覚えていたり、政近の下の名前を質問したり、政近がロシア語のヒアリングが出来るか試そうとしたりしているところを見ると、どうやらマーシャは政近が「サーくん」ではないかと疑っているようです。そして、もし政近が「サーくん」であるとするなら、政近が子供の頃に出会ってロシア語のヒアリングが出来るようになったきっかけのロシアン金髪美少女はマーシャである可能性が濃厚になってくる。

ただ政近はアーリャの姉であるマーシャに自分がロシア語がヒアリング出来ることがバレてしまうと普段自分がアーリャの恥ずかしい妄言を全て理解出来ていることがアーリャにバレてしまうかもしれないと警戒して、マーシャの前ではロシア語が分からないフリをしました。だが、それでもどうもマーシャは政近が「サーくん」であると思っている様子です。一方で政近の方はマーシャが金髪ではなく茶髪であることもあってか、マーシャが子供の頃に会っていた金髪美少女だとは認識していない様子で、単にアーリャの姉だとしか認識していない。

マーシャの方は「サーくん」であるはずの政近がロシア語がヒアリング出来ないように振る舞っていることに関しては、単にロシア語を忘れてしまったと解釈しているのか、あるいは自分のことを気付かないフリをしていると解釈しているのか、どっちなのか分からないが、もし後者であるとするなら、今はアーリャのことを好きになっている政近がマーシャとの過去を無かったことにしようとしているという受け取り方も出来る。マーシャがあえて政近に「サーくん」なのではないかと直接的に問い質そうとせず初対面のように振る舞っているのは、アーリャと政近の関係を大事にしたいと思って自分の気持ちを抑えようとしているからなのかもしれない。まぁそんな感じで人間関係が入り組んできそうな予感をはらんで今回はこんなふうに終わり次回に続きます。

 

 

恋は双子で割り切れない

第2話を観ました。

今回は高校入学前に付き合っていた琉実に別れを告げられた純が、高校入学後に5月になって琉実に双子の妹の那織と付き合ってほしいと言われて、那織をデートに誘って、那織に交際を申し込む。那織もそれを受け入れて順と那織は交際を開始してイイ感じになります。だが琉実は純のことが好きなままであり、妹の那織も純のことを好きだと知ったまま純と付き合うことが出来なくなったので身を引いただけでした。そのことは純も知っています。しかし純ももともと那織のことを好きであったのも事実であり、那織と新たな恋をスタートさせました。だが琉実の方はやはりモヤモヤしているようです。一方で那織は純と琉実の間でそういうやり取りがあって純が自分に交際を申し込んだということには気づいていないようです。

まぁだいたい今回はそういう話で、大筋はそこそこ面白くなりそうなんですが、どうにも頻繁に挿入されるサブカル関係の小ネタがうるさい。まぁラノベ原作なので「ラノベ読者はサブカル好きのオタク」という考えのもと、登場人物もサブカル好きに設定されているのでしょう。アニメ視聴者も大部分は原作ファンなのだろうという想定で、サブカルネタ満載のエピソードでも楽しんでもらえるということなんでしょうけど、私みたいなサブカルにそこまで強いこだわりが無い人間には本筋と関係ない話ばかりなので何となく邪魔な印象。まぁ本筋がもっと転がり出せば気にならなくなるでしょうから様子見ですね。

 

 

戦国妖狐 千魔混沌編

第1話を観ました。

この作品は今年の冬クールにやっていた「戦国妖狐 世直し姉弟編」の続編となります。この「千魔混沌編」は今期から連続2クール放送であり、終わるのは今年の秋クールの終わり、年末ということになりますから、これからまだ24話ぐらいあって、そこで物語は完結するようです。この「千魔混沌編」の序章にあたる「世直し姉弟編」は今年の1月から3月の冬クールにおいて全13話放送されましたが、最後は迅火が千本妖狐という、まさかのラスボスになるという超バッドエンドで終わりました。つまり「世直し姉弟編」はラスボス誕生の物語だったわけであり、この物語の真の主人公はこの「千魔混沌編」から主役として登場する千夜ということになるようです。

千夜はキャラとしては「世直し姉弟編」から登場していました。その時は迅火たちの敵である断怪衆の霊力改造人間として登場しており、父親でもある断怪衆の四獣将筆頭の神雲と共に山の神によって封印されて途中退場していた。四獣将を超える究極の霊力改造人間として何らかの特別な目的で作られた霊力改造人間であり、千の闇を体内に融合させていたみたいなんですが、「世直し姉弟編」の最終話で迅火が千本妖狐になってしまい世界の脅威となったため、山の神が千本妖狐に対抗し得る存在として封印していた千夜に目をつけたというところまで「世直し姉弟編では描かれていた。

今回は冒頭からその千夜が封印を解かれた状態で登場しているので、おそらく「世直し姉弟編」の最終話とこの「千魔混沌編」の第1話の間に一定の時間が経過しており、既に山の神によって千夜の封印が解かれた後から今回の第1話は始まっているようです。なお今回は山の神は登場しませんので、山の神がどうやって千夜の封印を解いたのかは分からない。

「世直し姉弟編」の最終話のラストシーン時点で、メインキャラのうち、迅火は千本妖狐となって何処かに去っていき、たまはその迅火を探す旅に出て居なくなっており、灼岩は途中で岩になってしまい岩のまま。真介だけが怪我の治療のために山の神のもとに留まった状態で「世直し姉弟編」のラストを迎えた。今回は封印を解かれた千夜と真介が一緒に居る状態で第1話が始まっているので、一見すると山の神が封印を解いた千夜を真介に託したようにも見えるが、今回のエピソードにおいて真介は千夜が記憶喪失だと知るとそのまま普通の人間として再出発させようとしたり、千夜を残して1人で迅火を探す旅に出ようとしていたりしており、どうも真介と山の神の思惑にはズレがあるように見える。

真介は迅火を見つけようとはしているが、その目的はたまと同じく、あくまでかつての仲間として迅火を救おうとしているように見える。一方で山の神は千夜を迅火にぶつけようとしており、そのような戦いはたまも真介も本心では望んでいないでしょう。そもそも千夜に関しても真介は敵だと分かっていても子供だからという理由で殺しきれなかったぐらいだから、千夜が戦いを強いられることを快くは思わないだろう。実際、今回のエピソードでも真介は千夜を戦わせないように奮闘している。そういう真介の性格や行動に照らせば、山の神が千夜を戦いに利用しようとしたことに反対して可能性が高く、今回の月湖の回想シーンで初めて千夜と会った時に空から千夜と真介が一緒に降ってきたというのは、真介が千夜を連れて山の神のもとから逃げてきたのではないかと推測される。

そうして月湖の村に行き着いて、その時点で千夜が記憶喪失になっていることを初めて真介が知っているので、おそらく山の神が千夜の封印を解いてまだ千夜が目を覚ましていない段階で真介は千夜を連れて脱走したのではないかと思える。そして月湖の村に着いて千夜が封印中に過去の記憶を失ってしまっていることを知り、それならむしろ好都合だと思い、普通の人間の子供として生きるようにと言い渡し、千夜に過去のことは何も教えなかったのでしょう。

そうして千夜は月湖をはじめ村の子供たちとも友達になりますが、夜になって眠ると、夢の中に千の闇が出てきて戦うように言ってきたりする。そうしていると千夜も村の子供たちも一緒に闇の盗賊団に攫われてしまい、食われそうになってしまいます。そこに真介が魔剣・荒吹で救いに来ますが、真介は泥酔していたのでマトモに戦えない。そこで真介が「ガキが戦わなくていいように自分が来た」と言っているのを聞いて、千夜は真介が自分が戦わなくて済むように駆けつけたのだと気付き、それはつまり自分は戦う力があるのだということにも気付き、霊力改造人間としての力を覚醒させる。そうして千の闇の力を使って闇の盗賊たちを壊滅させ、子供たちの危機を救う。

しかし千夜が霊力改造人間であることが知られてしまい、もうこの村には居られないと思った真介は千夜を連れて旅立つ決意をする。しかし村人たちはもともと闇に対する偏見が無い村であったので千夜に感謝して迎え入れてくれた。それを見て真介は安心し、このまま千夜をこの村に預けて、自分1人で迅火を探す旅に出る決意をします。

だが、村に「狂神」という闇が現れて村人を殺したので、千夜は千の闇の「お前は無敵だ」「土地神を殺せ」などという禍々しい声に突き動かされて戦い、その巻き添えで村は破壊され、月湖の父親も誤って殺してしまう。そこに真介も駆けつけて戦い、千夜が最終的には狂神を倒すが、その際の狂神の言葉から、どうやら狂神は「5人組」によって狂わされて操られてしまっていたこと、そして「千怪の宝玉」というものを手に入れるためにこの村にやって来たということが判明する。

それを聞いて、真介は「5人組」というのはあの「世直し姉弟編」最終話で迅火が千本妖狐になるよう誘導した謎の5人組のことだと悟り、また「千怪の宝玉」というのはおそらく千の闇を体内に持つ千夜のことだということにも気付く。つまり、あの謎の5人組が千夜を狙っているということであり、そうなれば千夜を置いて自分1人で旅立つというわけにはいかないと真介は考えを改める。また、この村の惨状を見る限り、千夜は自分の中の闇の力を制御出来ておらず、そんな千夜を放置して5人組の送り込んでくる狂神との戦いを自由にやらせていては更なる惨事を引き起こすだけだった。そういうわけで真介は千夜を連れて迅火を探す旅に出ることにした。千夜も自分の犯してしまった罪に衝撃を受けつつ真介と共に旅立つが、その2人の前に月湖が現れて、真介に弟子にしてほしいと土下座をしてきたというところで今回は終わり次回に続きます。

2024年夏アニメのうち、7月16日深夜に録画して7月17日に視聴した作品は以下の5タイトルでした。

 

 

かつて魔法少女と悪は敵対していた。

第2話を観ました。

今回もとても可愛かったです。この作品やっぱり今期でもかなり好きな作品ですね。とにかくメインの2人が面白くて可愛すぎる。そして御使いの猫がクズすぎて笑える。これだけキャラを描くのが上手いのならこの後登場する新キャラ達も凄そうで、実に楽しみです。あくまでオタク向け作品でしかない「ロシデレ」とかよりも私はこの作品の方がより多くの人に楽しんでもらえる良い作品だと思います。まぁでも実質順位は「ロシデレ」よりも上位でも15分アニメなので1ランク下げた順位に補正するので、見かけ上は「ロシデレ」よりも下位なんですけどね。

というか、なんで30分枠でやらないのだろうと思ってしまうぐらい面白いのだが、この作品は4コマ漫画が原作で、作者の藤原ここあ先生の急死で途中で絶筆となっている作品で、単行本は全3巻しか出てないんですね。そうなると30分枠で1クールやると原作ストックが足りなくなってしまうので15分枠ということなのでしょう。しかし、尺的にはそれでいいとして、結末はどうするんでしょうね。普通に「まだまだ物語は続く」みたいな終わり方にすることも十分可能なんでしょうけど、なんだかこの2人を見ていると、アニメオリジナルのハッピーエンディングを描いてほしい気持になってくる。

それで今回ですが、まず冒頭は悪の参謀ミラがついに白夜のストーキングまでしていることが判明します。あくまで悪の組織の参謀として敵である魔法少女の素性を探ろうとしているのだと言ってますが、他の誰にも手に入れた情報を見せようとせず独占しましています。しかもバイト姿の写真を撮ってるだけで、まだ本名や住所すら突き止めていない。これだけずっと尾行出来ているのだからその気になれば名前も住所も突き止められると思うんだが、その一線を越えるのは躊躇いがあるみたいですね。それって要するに単なるストーキングという自覚があるからではないでしょうか。

そうしてミラはあまり情報収集の成果も出ないまま今日もプリンを持参して魔法少女との密会に行く。今日は白夜はバイト帰りみたいでコンビニの制服のままで来ました。いつものエロい魔法少女コスの方が良いので残念ですが、それはミラも同感みたいです。一体いくつバイトを掛け持ちしているのかとミラが問うと、白夜は両手の指を折って数え出し、ストーキングで複数バイト掛け持ちは把握していたミラでもドン引きしてしまう。

接客は難しいとこぼす白夜にミラはコンビニの接客をやってみてほしいと言う。何をやらしてんねん。それで白夜が照れながら「温めますか?」と上目遣いで言うとミラは可愛さに悶絶してしまう。そして敵同士なのだからという理由で、魔法少女コスに変身してもらい、変身バンクを動画で撮ろうとする。もう全くやってることが敵同士じゃないですね。

そうこうしているとミラの上着の袖がほつれていたので白夜が繕うと言い出し、ミラは動揺するが敵同士だから不要だと言う。しかし穴の開いた服を繕うのは得意だと言って白夜は上着の袖を繕う。普段から古い服を繕って部屋着にしているという白夜に、バイトしているのだから服ぐらい買えばいいとミラは言うのだが、なんでも白夜のバイトで稼いだ金は御使いの猫が管理しているのだという。何ともヤバそうな話になってきました。

しかも御使いは白夜のために名刺まで作っているのだとのことで、ミラが白夜からその名刺を見せてもらうと、「夜のマッサージいたします」「魔法少女天国」とか書いてある。完全にヤクザやん。ミラは呆れてその名刺を全部貰うことにしたが、その名刺には「グラスハピネス」という名が書いてあり、どうやら白夜の魔法少女としてのコードネームらしい。その意味は「幸福とかガラスのように脆いものだ」と御使いが言っていたのだそうです。全くなんていうヤツでしょうか。

しかし、そんなクソのような境遇でも、白夜は魔法少女の仕事は思ったより辛くないのだという。それは「優しい参謀さんのお蔭です」と言う白夜の言葉に素直に応じることが出来ない自分にミラは苦しむ。自分は悪の権化であるはずで、魔法少女に優しくなどしているのではない。あくまで万全の魔法少女を倒したいという悪の参謀としての自己満足で魔法少女に接しているだけなのであり、感謝されたり、お返しに上着の袖を繕ってもらったりして喜んでいてはいけないのだと思い、ミラは白夜が袖にアップリケを縫い付けてくれた上着をクローゼットにしまい込み、次の侵略作戦の準備にとりかかる。

そうして作戦決行となり、ミラの指揮のもとスライムが大量に放たれて町が大騒ぎになる中、白夜がスライムの触手に捕らわれて、なんかエロいことになってピンチの様子がミラの目にとまる。それでミラは思わずスライムを倒して白夜を救出してしまい、一体自分はどうしてしまったのかと混乱しつつ、白夜自分の上着を着せてあげて、自宅まで送っていってあげます。ミラは初めて白夜の自宅の場所を知ることとなったわけだが、白夜は自分の本名「深森白夜」も初めてミラに教えます。そして、着せてもらっていた上着の袖を見て感謝の言葉を述べる。それは、ミラが自分が袖にアップリケを縫い付けた上着を大切に着てくれていたことへの感謝でした。そうして白夜は「また明日ですね、優しい悪の参謀さん」と照れ笑いして、ミラも微笑んで「明日だな」と応え、また明日も2人は密会することにします。

もちろんミラはこうして知ることになった白夜の名前や住所も組織の他の者には秘密としたのだが、一方で白夜の方はミラから貰った上着を着てアパートの部屋に戻ったところ、ヒモのように住み着いている御使いの猫に見つかってしまい「よお白夜、イイもん着てるじゃねぇか」と、ミラとの関係を感づかれてしまうのであった。いやもうホント、この御使い、クズ男そのもので笑ってしまいます。

 

 

異世界失格

第2話を観ました。

今回もムチャクチャ面白かったですね。前回も物語の導入としては最高でしたが、今回は単独エピソードの鑑みたいな素晴らしさで、センセイ達がとある王国に立ち寄って、そこで騒動に巻き込まれて、センセイのズレた言動が関わった人々の人生に意図しない変化をもたらすという、旅物語コメディのお手本みたいな見事なエピソードでありました。センセイの信念が非常に歪んだものではありながらも一本筋が通っていて揺るがないものであるゆえに、一見マトモな周囲の人々の方が自分が気付いていなかった本当の生き方に気付かされるという、素晴らしいコメディですね。しかもすごく分かりやすくてテンポも良く、それでいて予想外の展開も組み込まれていて、最後には綺麗にまとまる。こういうのがとても上出来の王道のコメディというものであり、刺激的なギャグをただ連発するだけがコメディではないということです。

まず今回の冒頭はセンセイたちの旅の様子から始まる。といってもセンセイは前回のラストで見つけた棺桶の中で寝ており、その棺桶をアネットとタマが引っ張って旅路を進んでいる。そうして3人はロート王国の城下町に到着し、ロート城に行き王様トマスに謁見することになった。トマス王は1人娘である王女シャルロットと共に3人を歓迎し、城に逗留してもいいと言ってくれましたが、その条件として旅の想い出話をするよう求めた。トマス王は旅人と話をするのが大好きなのだそうです。

ところが、それに対してセンセイは「棺桶の寝心地を教えてあげようか?」と不気味に笑う。センセイは旅の間ずっと棺桶の中で寝ていたので。「旅の想い出」といえば棺桶の寝心地しか無かったからです。だが、そう言われたトマス王は、いきなりセンセイに「いっぺん死んでみるか?」とでも恫喝されたように受け取り、突然の意味不明の敵意に困惑します。それで慌ててアネットが話題を変えようとしてシャルロットがとても美人であると褒めると。トマス王は上機嫌になり、シャルロットが今度結婚することが決まっているのだという話題になり、トマス王はせっかくだから相談に乗ってほしいと言い出す。

トマス王の話によれば、最近は魔物の動きが激しくて王国も危機に晒されており、年老いた自分では王国を守ることが難しくなってきたのでシャルロットに婿を迎えて新国王として立てて、防衛体制を強化したいのだという。それでシャルロットの婿候補が2人いて、1人は戦士ゴメスであり、もう1人は吟遊詩人のオットーだという。だがシャルロットが未だにこの2人のどちらを選ぶか迷って決められていないのだという。そこでトマス王はセンセイ達にこの2人のどちらを選ぶべきか意見を伺いたいのだと言い出したのです。

しかし、それを聞いてセンセイは「知らんよ」と返事する。そして、娘の将来がかかった大事な選択を初対面の旅人に尋ねるものではないと言い、そんな愚かなことをしようとしたトマス王に対して「王様失格だね」と言い捨てて謁見の間から去っていく。それでアネットとタマは大慌てでトマス王にセンセイの無礼を平謝りする羽目となりますが、トマス王もセンセイが異世界からの転移者ならば無礼も仕方ないと赦してくれます。ただ、そんなセンセイの言葉を聞いて、シャルロットはちょっと驚いた様子で黙ってセンセイの去っていく姿を目で追っていたのでした。

その夜、寝室でセンセイを巡って相変わらずいがみ合うアネットとタマの喧嘩がうるさいのでセンセイが寝室から夜の城内に散歩に出ると、廊下から隣接する湖を見下ろして佇んでいたシャルロットと会話することになった。それで湖を見てセンセイが「入水したくなる」とか言うので、シャルロットは驚いてセンセイが自殺したくなるほど悩んでいるのだと知る。だが、センセイはシャルロットも悩んでいるみたいだと見破り、それを聞くとシャルロットはまだ2人の婿候補のどちらを選べばいいのか決められず悩んでいるのだと打ち明ける。

父のトマス王は魔族との戦いに備えて最近家臣になった戦士ゴメスを婿に選んでほしいと願っているのだということはシャルロットにも分かっていました。だがオットーはシャルロットの幼馴染であり、彼女が落ち込んでいる時はいつも詩を作って歌いに来てくれたのだという。つまり、シャルロットは本当はオットーの方を夫に選びたいのだが、父に気を使ってそのことを言い出せなくて悩んでいるということになる。それで自分はどうしたらいいのかとシャルロットはセンセイに問いかける。

それを聞いてセンセイは可笑しそうに笑い、シャルロットのことを父親想いの心優しい王女だと褒めます。家族に迷惑をかけたくないと思って悩んでいる健気な娘なのだということです。そして、その一方でセンセイは自分も色んなことで悩んで自殺未遂など何度も起こしたりして、家族に迷惑をかけてばかりだったと言う。シャルロットは家族に迷惑をかけないようにと考えて悩んでおり、一方でセンセイは自分勝手な悩みでむしろ家族に迷惑をかけてばかりで、比べてみるとシャルロットは立派で、センセイはどうしようもないクズみたいに見える。

だがセンセイは、そんな自分だが「どう生きていくべきかという選択を他人に委ねたことはない」と言う。それを聞いてシャルロットはハッとします。センセイは確かに家族に迷惑ばかりかけていたし、その選択も間違いばかりだったかもしれないが、それでもいつでも自分の気持ちに従って自分で決断していた。だから悔いは無い。しかしシャルロットは父親に迷惑をかけてはいけないと思うことで迷ってしまい、結局は自分で決断が出来なくなってしまい、他人であるセンセイに選択してもらおうとしてしまっていたのです。そして、そんな選択はきっとシャルロットは後悔することになるだろうとセンセイは諭しているのです。「どうすれば良いのかは君自身が決断すべきことだ」「君が本当に望んでいることは何なのか、君自身の心に問いかけてみたまえ」と諭してセンセイは去っていきました。

そして翌日、センセイ達は再びトマス王に呼び出され謁見することになった。そうして謁見したところ、シャルロットが遂に結婚相手を決めたのだとトマス王は喜んでいた。シャルロットも謁見の間に居て、そこにゴメスとオットーも呼ばれて、センセイ達は結婚の立会人になってほしいのだとトマス王は言う。ところがシャルロットはゴメスもオットーもどちらも選ばず、センセイの手をとって「この方と心中します」と言い出す。それで一同は驚愕し、アネットはあまりのことに失神してしまう始末でした。

昨晩のセンセイとの会話の流れだと、シャルロットが自分の心に正直になれば幼馴染のオットーの方を選ぶはずなのですが、どうしてオットーの方を選ばなかったのかというと、実はシャルロットはセンセイに言われた通りに自分の心に何度も問いかけてみた結果、よく考えたらオットーは彼女が落ち込んでいない時でも歌いに来ており、単に自分の新曲を唄いたかっただけだということが分かったのだという。つまりオットーは別にシャルロットのことを好きなわけではなく、シャルロットにとってもオットーは特別な存在ではなく、むしろ騒音のようなものだったといううことに気付いたのです。これでオットーとの結婚の線は消え、ならば消去法でゴメスかと思いきや、シャルロットはゴメスは「何か匂うので無理」とのことでやはり結婚出来ないと言う。

トマス王は娘のあまりに身勝手な決断に呆れ、更に旅人と心中するというワケの分からない話に呆れて「バカなことを言うな」と反対します。だがシャルロットは「バカなこと」を言ってきたのはトマス王の方だと非難する。シャルロットは「そもそも私は結婚など望んでいなかった」と言う。それが彼女の「本当に望んでいること」だった。それなのにトマス王は彼女が本当は何を望んでいるのか聞こうともせずに勝手に結婚を決めて、2人の婿候補のどちらかを選ぶように迫ってきた。シャルロットは本当はそのことが不満だったのです。そうした自分の本当の気持ちに気付いたシャルロットは、結局誰も自分の気持ちなど尊重してくれなかったのだと気付いた。そして、そんな中でただ1人、センセイだけがシャルロットの気持ちを尊重してくれた。だからシャルロットは全てを捨ててセンセイと共に生きたいと思った。だがセンセイは死にたがっている。ならば自分もセンセイと共に死のうとシャルロットは思ったのです。

そうしたシャルロットの想いの告白を受けて、トマス王は返す言葉も無く、センセイはシャルロットの覚悟を受け入れる。だが、そこで意外な展開となる。ゴメスが突然に魔物に変身して暴れ出したのです。実はゴメスは魔王の手先の魔物であり、戦士に化けて王国に潜入してシャルロットの婿になり王国を乗っ取ろうと画策していたのです。だがさっきシャルロットが「何か匂うので結婚できない」と言ったのを聞き、自分の正体を見破られたのだと思って、開き直って正体を現して暴れ始めたのでした。だが実際はシャルロットはゴメスの正体を見破っていたわけではなく、単に臭かったので「匂う」と言っただけでした。つまりゴメスは勝手に勘違いして自ら正体を明かしてしまったアホだっただけなのですが、とにかくこうなったらもうゴメスは暴れるしかなく、開き直ってこの際、王国の人間を皆殺しにしてやると言い出す。

兵士たちは魔物化したゴメスに敵わず、アネットは失神したままで、オットーは歌うだけで、センセイもその歌に聞き入っているだけで全く役に立たない。それで仕方なくタマがゴメスと戦うが劣勢を強いられる。そうしているとセンセイがゴメスに声をかけて、どうせ殺すならまず心中を希望している自分とシャルロットを殺してほしいと懇願する。だがシャルロットは、ゴメスが2人を殺した後は王国の民を皆殺しにすると言うのを聞き、自分は死ねないと言い出す。自分は生きて王国の民たちを守りたいのだと言って涙を流すシャルロットを見て、センセイはそれが彼女の「本当に望んでいること」だったのだと悟り、彼女の本心が自分との心中ではなかったのだと理解し、「君はやはり心優しい王女様だ」と彼女を突き飛ばし、「僕の心中相手としては失格だ」と言ってシャルロットには生き残るようにと伝え、センセイは1人でゴメスの攻撃を受けて死のうとする。

だがセンセイがゴメスの攻撃を食らう寸前にようやく目を覚ましたアネットによってゴメスの攻撃は阻止され、アネットとタマの連携によってゴメスは倒された。そうしてアネットとタマも絆が深まり、一方でトマス王もこれまでシャルロットの気持ちを考えようとしていなかったことを深く詫びて、シャルロットも自分の気持ちに素直に生きようと考え直し、親子でよく話し合った結果、シャルロットは女王に即位して魔物と戦う新体制を整備してロート王国は未来に向けて一歩を踏み出すことになった。そしてセンセイ達は再び旅に出発し、また死に損なってしまったセンセイは今回の一件で自らの意志で前に進むシャルロットの姿を見て、死にゆく女性だけではなく、そういう女性の姿も美しいものだと感じ入るのでした。

 

 

下の階には澪がいる

第2話を観ました。

今回は陽と澪と真珠が仲良くなるが、陽と澪の距離が近いのを見て、本当は陽のことを意識している様子の真珠が遠慮して距離を置き、それで真珠のことが好きな陽は自分は恋愛対象として見られていないと落ち込んで澪と距離が近づいていくという感じの話でした。やっぱり古臭いですね。まぁベタといえばベタであり、とことんベタが好きな人はこういうの好きなのかもしれない。しかしやっぱりひと昔前のベタですよね。若くして人生の双六を上がってしまったような連中がヒマだから恋愛でもするっていう感じのドラマで、バブルの頃はこういう気分が蔓延しててこういうドラマが流行ったんですが、今はこういうの日本では流行らないですね。中国の大学生って今まさにそういう高等遊民とか特権階級って感じで、こういう気分なんでしょう。経済が悪化してきてるらしいので先は短そうですけど。日本でも子供はそういう世界への憧れはあるみたいで、だからラノベとかでも相変わらずスクールカースト上位の御曹司や令嬢の恋愛モノがあったりしますので、案外この作品も日本でも子供にはウケるのかもしれませんね。ただ、私みたいなヤツにはちょっとこういう設定は楽しむのはキツいです。せめてギャグになってるなら良いんですが、大真面目にこんなバブリーな高等遊民ラブコメを見せられてもキツい。

 

 

新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。

第3話を観ました。

今回はE級冒険者試験の二次試験が描かれました。リックが試験官となったラスターに勝利してE級冒険者の資格を得ます。修業を始めたのが遅いので魔力量が乏しいリックはオリハルコンフィストでは他の要素である体力や魔法操作や身体操作を徹底的に鍛えてSランクの強さを身に着けていたのだが本人は無自覚だった。だがラスターと戦ってみて、自分にA級のラスターの攻撃が通じないので、ラスターが才能にかまけて努力を怠っていたのだと結論づけて、まだまだ弱い自分でも努力だけは重ねてきたのだから、こんな努力を疎かにしてきた相手には負けないと確信する。そうしてリックは勝利してE級冒険者になりますが、これでリックは自分が結構強くなっていることをようやく自覚しますが、それでもラスターとの戦いはあくまで努力を極めた自分が努力を怠っていたラスターに勝っただけだと思っており、自分が最強だということまではまだ気づいていない。まぁそういう感じの話だったんですが、もう展開が分かり切ってるし、無自覚ギャグも飽きてきたし、退屈でした。

 

 

僕の妻は感情がない

第3話を観ました。

今回はタクマの妹のあかりがミーナがタクマの内縁の妻だと勘違いしてタクマのアパートにやってくる。それでミーナがロボットだと知って驚くのだが、ここで猛反対するのかと思いきや、あかりは人間とロボットが愛し合う展開に萌えるフェチの持ち主であったので大歓喜する。妹に反対されてタクマが感動的なことでも言うのかと期待していたのだが、妹まで気持ち悪いとは残念です。その後、タクマがミーナの着替えに興奮したり、ミーナと一緒に入浴して興奮したり、やっぱり気持ち悪くてキツかった。