うちの担当はんは、役者やでぇ
例年より早い5月末に梅雨入りしたかと思いきや、6月に入るや否や
台風が押し上げた梅雨前線による線状降水帯、河川氾濫、土砂崩れと、
生活が脅かされる事態となっておりますが、皆様におかれましては
どうぞ安全を確保した上で週末をお過ごしください。
私の現状はと言いますと、6月1日からいよいよ家の解体工事が始まっており、
ブログでは今から4月のインテリア打ち合わせを書き始めるところとなっております。
2月末の間取り打ち合わせ終了から1ヶ月の間をおいて
待ちに待った4月最初の週末、インテリア打ち合わせに臨むべく、
小林住宅本社ショールームを訪問しました。
これまでの間取り打ち合わせは難波の住宅展示場で行われてきましたが、
インテリア打ち合わせについては、各種のサンプルが多く揃っている
本社ショールームが主戦場となるそうです。
インテリアの打ち合わせに先立って、まずは間取り打ち合わせ終了時点での
建築費の確認ということで、担当さんがお見積書を持って来られました。
建築工事費としてはあまり変わっていませんでしたが、
色々と追加で要望したオプション費用が生々しく計上されていました。
担当さんが一つ一つ指さしながら、確認していきます。
西向き片流れ1寸→南北向き差し掛け3寸 40万円
そもそも、設計士さんはなぜ西向きの勾配1寸で段取りしていたのでしょうか。
太陽光発電のことを考えると南向きの方が良いと思って南向きにしたところ、
家が南北方向に長いために勾配3寸にせざるを得ないということになって、
そうなるとあまりにもサタデーナイトフィーバーになってしまったので
途中で下る差し掛け屋根にしよう、ということになりました。
見た目的にも、片流れ勾配1寸というのはもはや角刈りにしか見えず、
正面から見た姿はジェラードンのアタック西本さんだったわけですが、
そもそも設計士さんは、なぜそんな屋根で段取りしていたのでしょうか。
・・・( ˘ω˘ )。。。
これは、あれやな、わざとやな、設計士さん。
以前にも下の記事で書きましたが、
要は契約前の段階で設計士さんが出してくる提案というのは、
20点くらいの出来になるように、わざとポイントを外して作ってあるのです。
ではなぜ設計士さんはそんなことをするのでしょうか。
それは、家づくりを楽しんでもらうための
粋な計らいに他なりません。
設計士さんが最初から100%の答えを出してしまうと、
それは建売住宅を購入するのと同じです。
注文住宅はそうではありません。
施主自らが考え、自ら選択する人生をかけた壮大なエンターテインメントなのです。
設計士さんはそういう選択の余地を与えるために、
わざとずらして作ってくださっているのです。
基礎の止水処理 12万円
基礎の上に家屋が載るわけですが、その接合部にプレートを挟み込むことで、
基礎見切りからの浸水を防ぐ処理です。
通常、雨が降った程度でどうにかなるようなものではないでしょうが、
万が一、何十年に一度の大豪雨で近所の河川が氾濫したとしても、
基礎の内部に水を入れさせない、そう期待させるものです。
カミヤフルハイトドア 37万円
リビングとスタディルームを隔てる例の天井高吊り引き戸です。
仮に廊下側を壁に、扉は普通の引き戸に、最初の間取り図のように戻したとすると、
通常かかる費用はいくらなんでしょうかね。15万円くらいでしょうか。
仮にそうだとして20万円の増額によってこの開放感と満足度が得られると考えれば、
まぁ、妥当なのかもしれません。
玄関ドアを引き戸に変更 12万円
ドアの使い勝手を比較すると、引き戸の使いやすさは圧倒的です。
特に車いす介護を想定した場合には想像するに難くないでしょう。
一方でデメリットを調べてみると、どうやら気密性がかなり劣るようです。
ちょうど同じLIXILのエルムーブ2を採用したお宅の気密測定の記事がありました。
引き戸の周囲に目張りをせずに測定したC値が0.6㎠/㎡で、
引き戸の周囲に目張りをして測定したC値が0.5㎠/㎡だったそうです。
0.1㎠/㎡の落差を大きいと捉えるか小さいと捉えるかは両論ありそうですが、
小林住宅においてはC値0.15を公称して気密性能No.1を謳っているだけに、
引き戸を選んだ私は平均値を上げるとしてちょっと疎まれているかもしれません。
シャノンウインドNS50への一括変更 20万円
エクセルシャノン社の最新サッシへの変更です。
これまでの標準設備であるトリプルシャノンⅡxに比べて、
窓枠が細くなって見た目がかなり良くなった、とのことですが、
(https://www.excelshanon.co.jp/ns50/ より画像拝借)
我が家の窓はほとんどがすりガラスで、透明ガラスがあると言っても
見えるのはお隣さんの家しかないので、枠の細さの恩恵はあまりありません。
唯一、東側の階段につけた窓だけは、お隣さんの家の隙間にうまく位置していて、
遠く抜ける東の空を切り取った絵画のような一枚ですが、そこはFIXです。
これの価値は、窓の性能云々よりも何よりも、
小林住宅史上、うちが初めて採用したという縁起物です。
勾配天井2ヶ所 14万円
1階の親の介護用に設けた北東の部屋と、嫁のパソコンスペースの2ヶ所を
勾配天井にしたということで、1ヶ所あたり7万円にかける2ヶ所ということでした。
「えっと、2階の階段ホールのところも勾配天井にしてるので、3ヶ所ですけど」
先日の、勾配天井にする個所を思いついた記事に書きましたが、
「階段で二階へ上ると、各部屋への扉に面したホールに出ますが、
その天井がちょうど勾配天井になっており、そこに梁が一本渡されていました。
このイメージを我が家にも取り入れ、階段を上ったところから廊下の部分を
勾配天井にして梁を渡してやれば、気持ちの良い空間になりそうな気がします」
この通りです。
それを聞いた担当さん、露骨にあたふたし始めました。
「あぁ、、、そうでしたよね、、、うわぁ(;´◦ω◦`;)」
「えっと、、いや、、でも、そうですよね(;´◦ω◦`;)」
どうしたんだろうとちょっと心配になるくらい狼狽えていましたが、
「はい、もう、こう作ってしまったので、この値段でやらせてもらいます!」
「えっ、だ、大丈夫なんですか?」
「もう、これで作ってしまいましたので、大丈夫です!( ー`дー´)キリッ」
いざとなったら自腹を切るからここは俺の屍を越えてゆけ!
とでも言うかのような凛々しさを湛えた宣言でした。
見積の修正なんていくらでも出来るだろうと思うのですが、
一度出した見積は、減額しても増額させるなという社内規則でもあるのでしょうか。
そうでなくても、施主にわからないように後から他の費用に混ぜ込んだりして、
いくらでも回収の余地なんてあろうかと思うのですが、
異常なほどの狼狽ぶりを見るに、これは担当はん、、、
やっとんな、担当はん。どえらい役者やおまへんかぁ。
私がこのブログを書いていることは社内で既に周知であり、
その内容、書きっぷりの傾向はすべて把握、分析済みでしょう。
私が持つ、見積というブラックボックスに対する疑心暗鬼、
値引という悪習に対するアンチテーゼに一石を投じ、
私に違った意識を持たせたいという思惑を持った小林住宅ブロガー対策班は、
ここで一計案じたわけです。題して、
「担当さん、見積をうっかり間違えたけど、だからと言って
後からこっそり帳尻合わせるなんてことはしないんだよ作戦」です。
ここまで書いて、なんか妄想に飽きてきたので
ここらでやめときます。
このブログは、一部にフェイクを交えた家づくりエンターテインメントですので、
斜に構えて鼻で笑って頂き、決して真に受けることのないよう、お願い致します。
次回、インテリア打ち合わせの1回目について書こうと思います。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。