嫁と合わない価値観

 


そもそも国が違うと、善悪の基準すら真逆になったりします。

 

日本では、膝を立てて座ったり、ましてその格好で食事をすると

 

行儀が悪いと叱責されるでしょうが、その姿が普通とされる国もあります。

 

同じように人それぞれにも価値観があり、それらは互いに一致しないことは当然で、

 

だからこそ価値観が合えば嬉しいし、合わなければ寂しかったりします。

 

 

私が取り入れたい縦シャーを、嫁は全く気に入っていません。

 

私がイイかも、と思った黒い外壁は、嫁は絶対に嫌だと言います。

 

そして私が憧れた勾配天井も、嫁は首を傾げています。

 

「なんでそんな天井にしたいのか、全くわからん」

 

価値観が合わない時は往々にして、主張を引っ込めるか貫くかの二択しかなくて、

 

どちらかが諦めることでしか折り合いを付けられないわけですが、

 

残念なことに私にはそうしたい明確な主張というものがありません。

 

なんとなく、かっちょイイから( ー`дー´)キリッという

 

小学生並みの感想、いわゆる小並感でしかありません。

 

なので、縦シャーを付けたいと思う一方で、訳も分からず縦シャーを付けても、

 

見る人が見たらダサい使い方をした縦シャー泣かせな家だな、と思われるかも

 

という危惧も持ち合わせていました。

 

 

 

 

勾配天井にしても同様で、一応、南向き勾配3寸に変えた時に

 

せっかくなので北側の二部屋を勾配天井で段取りしてはいましたが、

 

よくよく考えると北端は天井高が5.4メートルにもなるので、

 

いくらなんでもやり過ぎなんじゃないかと思わなくもありませんでした。

 

 

そこへ嫁が追い打ちをかけるように言ってきました。

 

「斜めの屋根は、子どもの集中力を阻害するから、この部屋だけはしてほしくない」

 

何大学のどちら様の研究結果なのかは知りませんが、実しやかに訴える嫁に、

 

私も頭を抱えざるを得ません。だって反論材料が、

 

勾配天井って、かっちょエエやん?しかないのですから。

 

しかし子供の集中を盾にとられてしまっては、

 

さすがにかっちょエエだけでは太刀打ちできません。

 

差し掛け屋根にすることで5メートルものフランケン勾配天井ではなくなりましたが、

 

北側二部屋の勾配天井はやめにすることにしました。

 

 

 

考えました。我々スタッフ、一所懸命探しました。

日本全国津々浦々、ね、一所懸命探しました。
そしてね、勾配天井にするとこ、見つかりましたよ。(ヘチマ)

 

 

 

閃きました(✿☉。☉)ハッ!

 

そういえば小林住宅の宿泊体感会で利用した箕面のモデルハウスがこうでした。

 

 

階段で二階へ上ると、各部屋への扉に面したホールに出ますが、

 

その天井がちょうど勾配天井になっており、そこに梁が一本渡されていました。

 

このイメージを我が家にも取り入れ、階段を上ったところから廊下の部分を

 

勾配天井にして梁を渡してやれば、気持ちの良い空間になりそうな気がします。

 

 

そしてもう1ヶ所、ピンときました。

 

我が家は、総二階と呼ばれる、1階と2階の面積が同じの直方体ではなく、

 

1階の東側に、真上に2階がなくて屋根が載っている部分があります。

 

 

ここを勾配天井に出来るじゃないかと思いつきました。

 

ちょうど親用にと段取りした部屋と、嫁のパソコンコーナーが該当します。

 

面積は広くないので大きなインパクトはないかもしれませんが、

 

梁も渡すことでアクセントのある素敵空間になるはずです。

 

嫁的には、子どもが使うところでなければ、まぁ好きにしたら、ということで、

 

双方互いの価値観を受け入れつつ、また諦めつつ落ち着くことができました。

 

 

 

これを思いついたのが5回目の打ち合わせの前日の夜でした。

 

これまで、思いついた希望はすべて盛り込んできたつもりでしたが、

 

打ち合わせのたびに新しく思いついてくるあたり、

 

設計士さんはそこも見抜いて5回目の打ち合わせを設定したのかもしれません。

 

超一流の設計士さん、恐るべしです。

 

 

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。