沖縄県在住の認定講師、山田です。
プロフィールはこちらのブログをご覧ください。
去った11月11日、筆者は「FPフォーラム2023」のイベントに当日スタッフとして参加してまいりました。
当日は来場者数が非常に多く、同日開催の各種セミナーも盛況でした。
来年からNISA制度が大幅拡充されることもあり、にわかに金融知識に関してのニーズが高まっているように感じます。
筆者は昨年度、同イベントでセミナー講師を務めたのですが、今回は終日、無料相談会の相談員として来場者の皆様から、お金に関するお悩みに対応いたしました。
1日のうちに複数名の方のご相談に対応するという機会は筆者にとって得難いもので、大変良い経験をすることができました。
相談を受ける中で筆者が非常に気になったのは、
「相続」に関するお困りごとが最も多かったことです。
詳細については守秘義務がありますので書くことはできませんが、相談にいらしたどのお客様も切実な状況に置かれ、困り果てていらっしゃいました。
というのも、お客様の多くはすでに相続が現実に発生し(お客様のご親族が亡くなった時点)、しばらく経過したあとに、遺産配分に関してきょうだい間などでのトラブルが表面化してから相談されている。という状況だったからです。
今後、日本がさらに「多死社会」となっていくにつれ、相続に関するトラブルは非常に多く発生していくと予想されており、筆者もファイナンシャル・プランナーの一員として何らかの貢献をしなければならないなと感じました。
※※※
相続に関するトラブルが表面化した後、ファイナンシャル・プランナーが本来業務の範囲内でできることは、残念ながらあまり多くありません。
お悩みの詳細、現在の状況をヒアリングの上で整理し、相続に関するトラブルに強い司法書士などの専門家につないでいくこと程度になってしまいます。
それでは、「相続」という場面においてファイナンシャル・プランナーは全く役に立たないかというとそうでもなく、実際に「相続」が発生する前の段階、相続を行う方が存命であり、今後起きるだろう相続に向けて準備をする段階であれば、お役に立てる場面は非常に多くあります。
代表的なものは、相続税の節税に関する指南でしょう。
今後、相続が近年中に発生すると考えられる方からご家族の皆様に向けた計画的な贈与や、遺産配分の仕方を工夫することによって、大幅に相続税を減らすことができる場合があり、その場合はファイナンシャル・プランナーの知識が十分に活かされます。
また、後々のトラブルが起きないための遺言書作成などについても、ファイナンシャル・プランナーよりアドバイスできる面があります。
※※※
「親族の死と相続」については、人生の中で必ず直面する場面があります。
非常に気持ちが重たくなるテーマであり、お年を召した父母が健在であると「今はまだ・・・」と考えがちなものですが、準備は早いに越したことはありません。
相続に関するトラブルは「未然に防ぐこと」が最も肝心です。
本ブログ読者のみなさまにおかれては、ぜひあらためて将来の相続について考え、身近なファイナンシャル・プランナーにご相談されることをお勧めいたします。