こんにちは!
東京の認定講師、スズキです
皆さまの周りでも、最近また「コロナ陽性になっちゃった」という声をよく耳にするようになっていませんか
私もお客様から医療費・入院費についてのご相談を連日のようにいただいております。そこで今回から少し【医療費】にまつわるミニ情報を数回に分けてまとめていきたいと思います。
第一回目は【保険証】からいきますね!
自己負担割合は、常に変動している!
「現役世代の場合、窓口負担は3割」
これ、ずーっと昔から同じだと思っていませんか
・・・この窓口負担、被用者保険制度の場合、かつてゼロだったんですよ(ご存知でしたか?)
健康保険制度が導入された1927年当時は、国民皆保険ではなく一部の国民のみで被保険者の自己負担はゼロでした。その後、1943年に「定額制」の自己負担が導入。そして、1984年に今のような「定率制」として1割負担が開始され、1997年に2割、2003年から現在の3割となりました。
一方、国民健康保険の場合。
1958年に国民健康保険法が施行されたことをキッカケに「5割負担」からスタートされました
その後、1961年に世帯主が3割負担、1968年に世帯員も3割へとダウンしました。2002年には被用者保険と同じように3歳未満の乳幼児が2割負担まで引き下げられ、2003年から負担割合が統一されて70歳未満は一律3割負担となりました。
高齢者の自己負担割合は増加の一途!
前述の自己負担割合は現役世代のお話。医療費がかさむ高齢者はというと、0→1割(現役並みの所得者は3割)と右肩上がりに増加しています。
かつての高齢者の医療費は、自己負担分を地方自治体が公費負担する仕組みでしたが1973年に国の制度として「老人医療費支給制度」が創設。それでも70歳以上は自己負担なし(所得制限あり)でしたが、1983年には老人保健制度がはじまり「入院1日300円/外来月400円」という定額負担となりました。
これでもかなりお得な医療費ですよね・・・
ただ少子高齢化にともない、1997年には入院1日1000円/外来1日500円(月4回まで)となり、2001年から今のような定率1割(月額上限あり)へ。
その後2002年には基本は1割のままですが、現役並み所得者は2割→2006年からは3割へと負担額がUP!
(2008年からは後期高齢者医療費制度で現行の負担となりました)
保険料率もUPしている!
窓口での自己負担割合もUPしていますが、なんと世知辛いことに保険料率もUPしています
健康保険組合連合会が加盟組合の予算を集計したデータによると、保険料率の平均は2018年度が9.2%2007年度が7.3%で、なんと11年連続で上昇しています。
また一人当たりの保険料負担は10万2430円(26.7%)も増加しているそうです。
それでもまだ財政が厳しいようで、健保連では2018年度に赤字を見込む組合が866組合(全体1389組合)とのこと。なんと全体に対して62.3%もの組合が保険財政に悩んでいるそうで、経常収支では1381億円の赤字見込みとの報告がなされていました。
保険料負担も窓口負担もUPと心得よ!
「私は健康だから医療費はかからない」とおっしゃられる方も多いですが、健康な方も実は保険料負担という部分では医療費に関して負担額がいつの間にかUPしているのが現状です。
私は普段家計相談にも応じているのですが、バリバリ稼がれる方程「宵越しの金は持たねえ!」なんて方もいらっしゃいます。
でも御覧の通り、医療費はどんな方にも平等に「上昇」の現実が迫っています。
緊急予備資金の準備や、いつかのための支出に備えて保障を見直しておくことの大切さにもぜひ目を向けてみてくださいね