こんにちは。
東京の認定講師スズキです
住宅FPとして活動しているなかで、最近多いなぁと感じているのが「実は借り入れがありまして…」というご相談。きっかけをお伺いすると、「色々な出費が重なったときに何気なくクレジットカードのキャッシング機能やリボ払いを試してみたら、とても簡単だったので繰り返してしまった」というパターンが多いです。
・・・もしこの記事をご覧になられているご家庭で、これから住宅を買いたい!と思われていらっしゃれば要注意です
車や投資用マンションのローン、そしてこうしたキャッシングのローンが影響して「住宅ローンが組めない」というケースも多々あるからです。また、たったこれくらい…の少額でも、気づけば返済計画のメドさえ立たずご相談にいらっしゃる方もいらっしゃいます
そこで、今回の記事では身近な「リボ払い」について注意点をまとめてみたいと思います
リボ払いとは?
「リボ払い」とは、リボルビング払いの略でクレジットカードの支払方法の一つです。リボ払いのしくみは、金利も含めて毎月の支払額を一定の金額に固定して返済していくというもの。
よく似た支払方法に「分割払い」というものがありますが、こちらは支払回数を決めて支払う方法です。
毎月の返済額が一定で、手元にまとまったお金がない場合でもコツコツ支払いができるという特徴からついつい手軽に利用されがちですが…リボ払いでもきっちり利息は発生します!そのためリボ払いを利用しすぎると、支払総額が高額になるケースがあるのです
リボ払いの種類
一言で「リボ払い」といっても、2つの種類があります。
これはカード会社によって異なるので、リボ払いをご利用中の方は一度お調べくださいね。
①残高スライド方式
これは、あらかじめ決められている支払残高によって、毎月の支払額が変動する方式です。
具体例をお話すると…
(1)支払残高が10万円未満だったら
→ 毎月の支払額5,000円
(2)支払残高が10万円以上15万円未満だったら
→ 毎月の支払額1万円
と設定されているAさんがいたとします。
Aさんは堅実なので、毎月少額の買い物だけで支払残高10万円未満を維持してきました。ところがご自分のお誕生月に「自分へのご褒美」として10万円のブランドバッグを購入し、ほかの買い物金額と合わせて支払残高が12万円となったとします。
すると、これまでは(1)の「毎月5,000円」の支払いとなっていたのが、支払残高10万円以上となったことで(2)の「支払額1万円」にアップするというのがこの残高スライド方式です。
②定額方式
こちらは支払残高を問わず、毎月支払う額が一定という方式です。
先ほどの例のように、ある月に大きな買い物をして支払残高が増えた場合でも毎月の支払額は変わりません。ただし毎月の支払金額を低く設定すると、その分残債の減りが遅く、支払期間が長期化するため手数料がかさんでいくのがこの定額方式です
キャッシングリボ払い、に要注意!
一般的に、リボ払いはクレジットカードのショッピング枠で利用するものですが、それとは別に「キャッシング枠で借りたお金をリボ払いで返済する」という方法もあります。
これを「キャッシングリボ払い」といいます。リボ払いの種類を正しく理解することが重要ですが、個人的にはこの「リボ払い」と「キャッシングリボ払い」の違いこそ正しく知っていただきたいなと思っています。
キャッシングリボ払いとは?
「キャッシングリボ払い」も、基本は毎月一定の金額を支払う方法です。
そもそもキャッシングで借りたお金は分割払いでの返済ができません「1回払い」か「リボ払い」のどちらかを選択しなければならないのです。
少額のお借入れなら「1回払い」で返済できるかもしれませんが、大きな金額の場合はそうはいかないはず。必然的に「リボ払い」を選ばざるを得なくなります。
キャッシングリボ払いとして元金と手数料を毎月返済することになるのですが、ショッピング枠の支払い分と一緒に毎月設定された金額が引き落とされることになります
クレジットカードのキャッシングリボ払いとカードローンの違い
クレジットカードだけでなく、カードローンでも借りたお金をキャッシングリボ払いで返済することができます。
カードローンでも返済方法はリボ払いの残高スライド方式や定額方式があります。ここまでは似ていますが、カードローンの金利のほうがキャッシングリボ払いの金利より低い傾向がある点が、キャッシングリボ払いとカードローンの主な違いです。
クレジットカード申込時は気を付けて
クレジットカードの発行時に、場合によっては「リボ払い」が自動設定されている場合もあります。
これに気づかないまま申込をしてしまうと、変更しない限り「勝手にリボ払い」というケースに陥ってしまうことも…
「リボ払いやキャッシングはしない!」と決めて、予め外しておくのもトラブル回避策のひとつです。
・・・と今回はここまで
お金を貯めることももちろん大切ですが、個人的には「使い方を知る」ことの方がもっともっと重要だと考えています。
キャッシュレスの時代だからこそ、正しい知識を持って、将来の負担にならないようお金と付き合っていきましょうね