こんばんは。
さて、先日、株主総会召集通知をもらったら、議決権を行使しましょうという
お話をしました。
株主になることの意味のひとつが、会社の持ち主となること、そして
会社の経営に関して意見をいえることです。
その方法として、議決権を持つということだからですね。
その経営の結果として、株主に返ってくる物は、剰余金の配当です。
株主総会の議案のひとつに、剰余金の配当についての項目がありますね。
1株あたり、いくら配当するか、というものです。
但し、これは一定の場合には取締役会決議で決まってしまう会社もあります。
また、中間配当は取締役会で決めることができます。
この配当は、株主の持つ剰余金配当請求権に基づいた利益を受け取る権利です。
ただし、配当できる剰余金がないともらえませんね。
それに、剰余金をすべて配当してしまうと、会社の成長のために使う
お金がなくなってしまいます。
だから、配当の方針は会社によって異なります。
例えば、Disneylandを運営するオリエンタルランドの配当方針は
こんな感じです。
2010年度までの4年間、現時点では東京ディズニーリゾートに続くような大規模投資を計画していないため、株主・投資家の皆さまに対する直接的な利益還元への配分比率を高める方針です。そこで、2007年度から連結配当性向35%以上を目標と定め、継続的な利益還元に努めてまいります。
この方針に基づき、2007年度末の配当につきましては1株につき30円、中間配当金とあわせまして年間60円(2006年度より5円増配)とさせて頂きます。なお、2008年度の配当につきましては、1株につき65円(2007年度より5円増配)を予定しております。
また、2010年度には、連結当期純利益270億円レベル、配当性向35%以上を目標としており、年間配当額は 100円レベルとなるイメージです。
少し前までは設備投資のために、配当は少なめになっていた
オリエンタルランドですが、暫くは増えていく予定のようですね。
さて、この剰余金と配当の金額などの動きを見る時には、
「株主資本等変動計算書」という財務諸表を使うとよくわかります。
会社法施行に伴って作成するようになったものです。
名前のとおり、株主のお金がどうなっているのか、知ることができるものです。
BS(貸借対照表)やPL(損益計算書)はわかっても、またあまりメジャーでない
この財務諸表を見ることはないかもしれませんね。
でも、是非、「株主資本等変動計算書」という財務諸表も見て
みてください。期中の純資産の動きが項目別に表されています。
株式投資をする際にも、長く持つつもりのある株式なら、
配当の方針を知って理解した上で投資することが必要ですね。
ところで、今日からNHKで「監査法人」というドラマが始まりました。
各社から報告される財務諸表は、きちんと監査法人が監査して
我々投資家を保護する目的で「会社の正しい数字の報告である」と
証明しているものです。
会社の年次報告書には、監査人のサイン入りの報告書が必ず
入っています。
監査人は財務諸表の数字が正しいのかどうか、ドラマのように
現場を回って確認します。
私たちの見る会社のIR情報も、そんな苦労の上に作られています。
そういう目で見るとドラマも面白いかもしれませんね~。
それではまた。
安田晶子でした。