さて、今晩は、三角合併について。
M&Aの方法の一つに、
TOBがあるとお話してきましたが、
買収する会社は、現金を使わずに、
株式を交換する方法もあるのです。
今までも株式交換によって、買収することは
できましたが、その場合は自社株と交換していました。
しかし!!
今年の5月、三角合併解禁後は
自社株だけでなく、親会社の株式など、
他社の株式で買収できるようになったのです。
つまり、海外の会社(A社)が、
日本に100%子会社を設立し、
株式交換によって、B社を買収!
なんてことが可能となったんです!
でも、わざわざ子会社なんて作らずに、
現金で買えばいいじゃない?って思いませんか?
(↑定番の自分で突っ込み)
その答えは、株式のほうが資金繰りがラクになる場合も
あるからです。
それなりの規模の会社を買収しようと思ったら、
やはり金銭的な負担は大きいでしょう。
でも、時価総額が大きい会社(株式数×株価のこと)ならば、
自社株の一部を渡せばいいのですから、
資金繰りなどの心配が減りますよね。
三角合併の場合は、親会社の株を渡すので、
時価総額が大きい親会社であるほど、資金繰りの不安は
なくなってきますよね。
でも今回余談になりますが、
時価総額が小さな会社で、現金がないからといって
買収ができないわけではありませんよ。
これが「LBO」(リバレッジ・バイ・アウト)です。
時価総額が小さい会社C社でも、
C社よりも時価総額が大きい、買収先D社の資産を担保にした
成功のシナリオを描き、銀行から資金を借りて、
D社買収に乗り出すこともできるのです。
企業の買収、これはどのパターンかなあ?と
考えながら、新聞を読むのは、きっと面白いですよ。
今週は八木陽子がお届けしました。
また来月お会いしましょう!