さて、今週は諸外国の経済の特徴などをあげてみています。
国の経済を語る上で、やはり国民の嗜好と社会環境は、
大いに関係ありますよね。
米国のスーパーでは売れる商品が、日本ではまったく売れなかったり、
もうこれは価格や販売戦略ではどうにもならないこともあります。
はっきり言って国民性の違いというべきでしょう。
マーケティングによると、
日本人はブランド好き、しかも値段が高いと安心するらしく、
同じようなものが2つあるとすると、高いほうが売れるらしいです。
うたぐり深~く自分の目で価値を確かめるよりも、
高い値段にはそれなりのワケがあるだろう、安いのはニセモノかも?
と考えて簡単に高い方を選んでしまいがちだとか・・・。
そしてそのブランド志向はネームバリューによるもの。
和牛の中でも、高くても松阪牛、神戸牛、近江牛とか
名の通ったほうを安心して買う。
私はブランド牛の表示については詳しく知らないのですが、
ルーツは同じ但馬牛らしいので、その産地と味の違いをわかって、
お金を払っている方がどれだけいるのか?ギモンです。
お金に関していえば、日本はスゴイ借金大国ですよね。
財務省が発表した2006年末時点の「国の借金」(国債&借入金)は
832兆2631億円で過去最大。
赤ちゃんからお年寄りまで、国民1人あたり約651万円の借金を
背負っていることになるのに、あまりせっぱつまった感はありません。
日本がダメになるなんて、国民は考えてもみたことがないでしょう。
「コツコツまじめにやってればなんとかなるよ。」
「苦しいときはまわりがみんな一緒だから、だいじょうぶだよ。」
と誰かがいえば、それで納得してしまうのです。
世界一お人よしで危機感のない国民だなぁ~と思います。
個人の金融資産で言えば、日本人とドイツ人は部類の貯蓄好き。
将来何に使うか考える前に、まず貯金する日本人。
日本銀行が発表した「資金循環統計」によると、
家計の金融資産のうち、約半分が預金、株式や投資信託へは14%強。
米国民のように3分の1も株式に投資している国とは、
お金に対する考え方がまったく違います。
日本人が手にしたお金をいかに減らさないか?を考えるのに対して、
米国民はどう使おうか?いかに運用しようか?をまず考えます。
だいぶ個人の金融資産が投資商品へと流れはじめてるとは言っても、
日本人がまだまだ、元本保証から離れられないのも事実です。
住宅についても日本人は特徴的です。
国内住宅の取引戸数では、中古住宅の割合はわずか13%です。
米国の77%、英国の89%、フランスの69%と比べると、すごく少ない。
ライフプランに合わせて、住宅は直しながら使用していく経費として
とらえている諸外国に対し、
日本人は、家という形にライフプランを合わせているように思います。
そして労働環境も。
家事、育児は伝統的に女性に頼っている日本人。
内閣府発表の「女性のライフプランニング支援に関する調査」でも、
女性が子育てしながら働くために最も必要なことは、
「夫が平日も家事・育児に協力してくれること」を4割があげているのに、
実際は、家事・育児の分担は「ほとんどが妻」が7割です・・・。
厚生労働省の「06年賃金構造基本統計調査」では、
平均月給において、正社員と派遣や契約社員との賃金格差が
拡大しており、パート女性の時給も0.2%減です。
今後、労働人口を女性に期待するところが大きいので、
早く社会的な環境整備が待たれますね。
ちなみに、中国では「男女平等」がすでに実現しています。
3月8日は「婦女節」と呼ばれる婦人の日だそうで、
多くの中国の会社では女性の平等な社会参加を促す為、
女性に1日のお休みや会社経費で映画鑑賞のプレゼントをしたり
するそうですよ。
「会社でお姫様扱い」
私も一度されてみたかったです・・・。