今週は、投資をとりまく話でお送りしています。
今朝、新聞に地価の公示価格が一斉に発表されました。
※公示価格というのは、毎年1月1日時点での価格をいい、実際取引されて
いる実勢価格の7,8割ぐらいです。
地方圏を除く大都市での商業地の上昇が目立ち、
3大都市圏の住宅地は、16年ぶりの上昇だそうです。
やれやれ、やっと下げ止まりましたね、ホッ・・・。
この十数年、土地バブルがはじけ、住宅ローン金利が下がり、
やっとマイホームが手の届くところまできたので、
それっ!とばかり購入したものの、不動産評価額は下がる一方。
「担保割れ」で、住宅ローンの借換えに苦労された方も、
多いのではないでしょーか?
かくいう私も14年前に住宅ローンを組み、
中古マンションを手に入れましたが、
一時は同物件の取引価格が購入価格の約半分にまでなり、
もうどーなることか、と思いました。
さて、今回の地価上昇にひと役かっていると思われるものに、
国内の不動産投信「J-REIT」があります。
近年、新しく導入された不動産投資信託で、
投資家から集めた資金を国内の不動産で運用していくものです。
商業ビル、オフィスビル、マンションの賃料収入などを証券化して
投資家へ還元していきます。
H14年市場に登場して以来、円安もあったので、
海外からも大きな資金が流入し、過熱感がありました。
ここ数年の間に、数多くのJ-REITが設定され、
基準価格もみるみる上昇してきました。
大きな資金が日本の不動産に投資されたことも、
今回の地価上昇の大きな要因になってると思います。
さて、不動産価格が上昇して高くなってくると、
取得コストがかさむので、今までのように高い運用利回りは望めなくなり、
ファンドの魅力は薄れてしまいます。
さらに円高に振れたりすれば、ファンドへの資金流入も止まるから、
また不動産価格の上昇はおさえられてゆきますね。
今回の地価上昇の特徴は、地方と都市の二極化で、
駅至近など交通の便がよいところはどんどん上昇していき、
人口減少地域は下落する、土地の間にも格差社会ですね。
私達は長い景気低迷を経験して、バブルのこわさも学習しているので、
先の不動産バブル時のように、
どこでもいいから早く買っておけば、いずれ価格が上がる・・・
という事にはもう、ならないと思います。
早く手に入れないと高くなっちゃうかも~!
とあせらずに、
不動産を手に入れる時は、利便性、収益性などを、
じっくりと物件調査をした上、お決めになったほうがよさそうですよ。
ちと早まった苦い経験から、アドバイスさせていただきます。