給料明細の「厚生年金基金」の項目をご覧ください。m(__)m
★「厚生年金」はご存知、たいがいの会社員は加入しているもので、
これは公的年金制度の“全員加入の国民年金”の上乗せ支給部分
で、国民年金が家の1階部分だとしたら、2階部分に相当します。
(1階がなければ当然2階も建たないというものです・・・。)
★「厚生年金基金」は企業年金制度で、
設立には“グループ企業全体で従業員1,000人以上、半数以上
の賛成が必要”というしばりがあるので、会社員が皆加入している
わけではありません。
保険料は厚生年金と同じく労使折半ですので、
給料明細でこの項目に天引きの金額がある人は加入しています。
任意建築の2階リフォーム部+3階部分というところでしょうか?
なぜ、リフォーム部も?3階だけじゃないの?ということですが、
この団体は厚生年金基金の保険料に加えて、
「厚生年金」として徴収した保険料の一定部分も合わせて運用して
もいい、ことになっています。
つまり、厚生年金の一部の運用も代わりに運用するから、
「代行」っていうんですね。
まさに、運転代行の「代行」ですよ。
先日お話したように、企業年金はあらかじめ支給をお約束している
ので、運用の失敗は許されません。
代行部分は+αを出すために、常に「厚生年金の運用」を上回る成果を
ださなくてはならないのです。
景気低迷のあおりを受けてここ数年、基金の運用は芳しくありません。
失敗してもお約束どおりの保障をしなければならないので大変です。
ついに、政府も基金の「代行返上」を許可しました。
苦しい運用をせまられていた「厚生年金基金」は、ホッとして
次々に「代行返上」を申し出て解散するところが出てきました。
2年以上前になりますが、
10年ほど前に退職した会社から通知が届きました。
私はH元年に厚生年金基金を設立し、加入したとあります。
「厚生年金基金の代行返上にともない、
移管の手続きを・・・云々。」
つまり、
ウチの厚生年金基金は解散しますから、あなたの資金どうしますか?
年金で受け取るなら、支給請負の団体に移管しますけど、
今一時金で受け取っちゃいますか?
という内容のものでした。
この基金が代行返上をするということは、
“大きな運用資金を引き揚げるということ”なので、
債券価格や株価に影響があります。
新聞テレビでよく、
「年金運用団体の代行返上にともない、
○○が下落しています・・・」
といっているのは、このことなんですね。
なんだか難しい話になってしまいましたが、「代行返上」の意味、
なんとなくわかっていただけたでしょうか?
これからも、代行返上する年金運用団体がでてくることが
予想されますし、以前に勤務していた会社で基金に加入していた方、
この代行返上の意味は知っていたほうがいいですよね?