第1886回「グッドオール&サドラー・ウェールズ管による《神々のたそがれ》第3幕抜粋」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃グッドオールのワーグナー・オペラを知っているでしょうか?グッドオールは偉大なるワーグナー・オペラ録音をいくつか残しており、その中でも「ニーベルングの指環」はあのカルロス・クライバーが絶賛したと言われています。「ニーベルングの指環」は「旧EMI」から発売されましたが、現在では「CHANDOS」から発売されています。ただ、どちらのレーベル盤も中々見かけることがないため、稀少盤と言えるでしょう。そんな本日ご紹介していくのは、サー・レジナルド・グッドオール&サドラー・ウェールズ管弦楽団によるワーグナーの楽劇「神々のたそがれ」より第3幕抜粋です。「ニーベルングの指環」に関してはまた後日取り上げるとして、まずは「神々のたそがれ」第3幕の抜粋をみていきたいと思います。ドイツ語ではなく、英語であるというのも注目すべきポイントと言えるでしょう。


「サー・レジナルド・グッドオール指揮/サドラー・ウェールズ管弦楽団」

ワーグナー作曲:
楽劇「神々のたそがれ」より第3幕抜粋(英語歌唱)



 グッドオールのワーグナー・オペラは「ニーベルングの指環」、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、「パルジファル」、「トリスタンとイゾルデ」が録音されており、いずれも現在では稀少盤的な立ち位置となっているため手に入れづらい代物となっている。私自身長いこと探している名盤だが、未だに見かけたことすらない。今回は日々愛用しているApple Music Classicalで聴くことができたので一旦Apple Music Classicalで聴いてみて後日またCDを探す旅に出たいと考えている。そして、いきなり「ニーベルングの指環」から聴き始めるのではなく、「神々のたそがれ」より第3幕抜粋版が存在しているのでそれを聴いていきたい。


・ワーグナー:楽劇「神々のたそがれ」より第3幕抜粋

録音:1971年12月30〜31日

 演奏に参加している歌手を見てみると、後の「ニーベルングの指環」にも参加している面々を確認することができるようになっている。第3幕第2場からのため、途中から演奏が始まる形となっているが、はじめから聴いていたかのような長大なる世界観を味わうことができたのは間違いなく、体感的にはオペラ全編を聴いている感覚だった。


・リタ・ハンター(ソプラノ)
・アルベルト・レメディオス(テノール)
・クリフォード・グラント(バス)
・ノーマン・ベイリー(バリトン)
・マーガレット・カーフィー(ソプラノ)
サドラー・ウェールズオペラ合唱団

 今回注目すべきなのはやはりドイツ語ではなく英語によって歌われているという点だろうか。そのため、聴く人によっては若干違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれない。しかし、その違和感が消し去られるくらいのスケール感とダイナミック・レンジの幅広さからなる分厚さと濃厚な演奏が聴いていて圧倒されるかのような演奏となっていたのは間違いないだろう。「ジークフリートの葬送行進曲」に関しても重みが他の録音よりも加えられている印象があり、歌手だけでなくオーケストラ全体からなる演奏も濃密で長大なスケールを味わえた。1時間ほどと短い時間ではあったが、充実した演奏を聴くことができたのは間違いない。

 グッドオールの録音は数こそ少ないが、その一つ一つの演奏は非常に素晴らしい演奏ばかりという印象が強い。そのためCDが中々見つからないというのも頷けるだろうか。ひとまずApple Music ClassicalでCHANDOS盤の「ニーベルングの指環」を聴くことができるようなので、まずはそれを聴きながら旧EMI盤の「ニーベルングの指環」を探していきたいと思う。

https://classical.music.apple.com/jp/album/1655502016?l=ja-JP