第1877回「ネルソンス&バーミンガム市響によるR.シュトラウス《アルプス交響曲》と《サロメ》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、アンドリス・ネルソンス&バーミンガム市交響楽団によるリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」と楽劇「サロメ」より7つのヴェールの踊りです。ネルソンスによるリヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集といえば、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ボストン交響楽団との演奏が思い出されますが、それよりも前にバーミンガム市交響楽団ともリヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品をいくつかネルソンスは録音を残していました。今回はその第2弾となった2曲をみていきます。


「アンドリス・ネルソンス指揮/バーミンガム市交響楽団」

リヒャルト・シュトラウス作曲:
アルプス交響曲 作品64

楽劇「サロメ」作品54より7つのヴェールの踊り



 ネルソンスによるリヒャルト・シュトラウスといえば、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とボストン交響楽団との管弦楽作品集が現在では有名だが、それよりも前にバーミンガム市交響楽団といくつかの曲を録音していた。今回はその中でも「アルプス交響曲」と「サロメ」より7つのヴェールの踊りが収録された第2弾のCDを取り上げる。単純に「アルプス交響曲」が聴きたくなったということもあるが、再びネルソンスによるリヒャルト・シュトラウス作品を別のオーケストラで聴くことができるという時点でも充分に聴きごたえがあると言えるだろう。


・リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲

録音:2010年1月28日、2月3日(ライヴ)

 ライヴ録音とは思えないほどのダイナミック・レンジの幅広さによって展開される濃厚かつ圧倒的な重量級のスケール感をたっぷり味わえる演奏となっており、息遣いや間など全てが美しさに満ち満ちている。弦楽器群によるたっぷりと音を奏でる土台もそうだが、濃密な金管楽器による音色と響きに関しても抜群に良い。特にクレッシェンドした際や「緩→急」へと変化した際の盛り上がりはオーケストラ全体が一つとなって演奏されているため、インパクトととしても十二分に楽しめることは間違いない。


・楽劇「サロメ」より7つのヴェールの踊り

録音:2010年11月10,11日(ライヴ)

 重厚感たっぷりに演奏されているため、一音一音が非常に濃厚に奏でられている。その中でも木管楽器に関しては軽やかで美しさを余すことなく魅力的に演奏をしている。金管楽器に関しては多少パワー不足に感じるかもしれないが、パワーでゴリ押ししている感覚よりは全体のバランスを重視している面をくみとることができるため、これはこれで正解と言えるだろう。まさにネルソンス&バーミンガム市響による演奏は華麗な演奏であり、演奏を聴いた全ての人々がその濃密で魅惑的な演奏に魅力させられるに違いない。


 ライヴ録音だったが、非常に良質な演奏であったことには変わりない。個人的にも気に入った演奏なので繰り返し聴きたいと同時に、バーミンガム市響と録音した他のリヒャルト・シュトラウス作品を聴いてみたいと思えた名演である。


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