当団は本日1日限りの演奏団体であると演奏が始まる際司会及び指揮者、チューバの鹿山良寛さんが言っていた。今回の演奏会は、かつて葛飾吹奏楽団や中央大学吹奏楽部にて指揮をしていた林紀人先生を客演指揮者として迎えている演奏会とあって、聴衆のほとんどはそれにゆかりのある方々が多かった印象である。私自身林先生と関わりはないが、父が葛飾吹奏楽団によく楽器などを売りに行っていた時の指揮者は林先生だったので、関係がないとも言い切れない。
川越に向かうにあたって、東武東上線の朝霞台駅に着いた時点でどこかワクワクする感覚があった。「6年ぶりに行く川越はどのようになっているのだろう?」、「当時よく行ったあの場所は変わらずにあるだろうか?」などいろいろなことを考えながら東武東上線に乗った。川越駅を降りるとホームは昔のまま特に変わっていなかったが、改札口が大分ポップに変化していてこれには驚かされた。そしてまずはお昼ご飯を食べに川越駅からクレアモールへ向かった。
↓クレアモール入り口
よくサークル終わりや授業終わりにはクレアモールに行って山野楽器やラーメン屋、丸広、今はなきアニメイトなどによく行った。今回はこのクレアモールの隣にある「らーめん五葉」に行って大学時代によく行った「激辛つけ麺」を食べて、食後の運動として本川越駅まで向かってから本日の会場であるウェスタ川越へと向かった。
↓らーめん五葉の激辛つけ麺
今回演奏会が行われる「ウェスタ川越」は、2015年に開館したホールで、尚美学園大学をはじめとした音楽大学や日本の有名なオーケストラ、地元の吹奏楽団などが演奏会で使用している。私も大学時代に確か3回ほどウェスタ川越で演奏しており、覚えている限りで天野正道の「おほなゐ」とプッチーニの歌劇「ラ・ボエーム」(演奏会形式)などを演奏した。いずれも大学内の吹奏楽やオーケストラでの演奏なる。
さて、今回演奏された曲のプログラムは先ほど載せた通りである。ウェスタ川越大ホールは大分響くホールとなっており、オーケストラには向いているが吹奏楽となると響きすぎるのかもしれない。私自身演奏している時はそこまで気にすることはなかったが、今回このホールではじめて演奏を聴いて福島県にあるふくしん夢の音楽堂ほどではないが意外と響くことを実感した。今回の演奏会のプログラムをみてみると近年盛んに演奏される超絶技巧にものを言わせるような難曲はなく、往年の時代における名曲がバランス良く選曲されている印象だ。それもあって第2部の「白鳥の湖」は木管楽器のソロをはじめとして美しい音色を奏でていたと思うし、スタミナも最後までうまく保たれていたように聴こえた。もちろんそれ以外の楽器も素晴らしかった。いくつかあげると、トロンボーンは群としての分厚い音圧が凄まじく、サクソフォンの中でも特にソプラノは見事に歌い上げていた。「カンタベリー・コラール」におけるホルンの旋律では、聴いていて驚かされるくらいに教会で聴いているかのような美しさを誇っている箇所もあった。また、コンサートマスターを担当したクラリネットの音も芯をとらえた存在感のある演奏を行っており、吹奏楽というよりはオーケストラで聴いているような音だった。林先生の指揮も非常にエネルギッシュでその荘厳的な風格から年齢を感じさせないものがあったのは間違いない。
前回の3月に行われた演奏会以降約2ヶ月ぶりの吹奏楽による演奏会だったが、たまには今回のような往年の時代におけるプログラムを聴いたり演奏するのも良いように感じられた。また吹奏楽演奏を行うタイミングもあるのと、今回久しぶりに川越に行くことができて心身ともにリフレッシュすることができたのでまた明日から月末に向けて仕事を頑張りたい。そして、まだ今月分のアニバーサリー企画のブルックナー交響曲全集を取り上げていないので間に合うように聴き進めていく。
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