第1847回「プレトニョフ&RIOによる初録音!《白鳥の湖》、《カルメン》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、ミハイル・プレトニョフが創設したオーケストラであるラフマニノフ国際管弦楽団による初録音となったチャイコフスキーのバレエ音楽「白鳥の湖」とシチェドリンによる「カルメン」組曲です。2曲とも同じくプレトニョフが創立したロシア・ナショナル管弦楽団とも録音をしていますが、今回ラフマニノフ国際管弦楽団と再録音を行なっています。


「ミハイル・プレトニョフ指揮/ラフマニノフ国際管弦楽団」

チャイコフスキー作曲:
バレエ音楽「白鳥の湖」(プレトニョフによる特別編集版)

シチェドリン作曲:
カルメン組曲(ビゼーの歌劇「カルメン」による弦楽と打楽器のための編集版)



 ラフマニノフ国際管弦楽団は、2022年にスロヴァキアの首都ブラティスラヴァを拠点としたプレトニョフが創立としたオーケストラ。楽団名はピアニストでもあるプレトニョフが影響を受けたラフマニノフの名を冠している。ロシア・ナショナル管弦楽団の元メンバーや本拠地スロヴァキア、オーストリア、ウクライナなど東西の優れた演奏家によって構成されたオーケストラとなっている。

・チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」(プレトニョフ特別編集版)
録音:2022年8月
 全曲版をロシア・ナショナル管弦楽団と録音しているが、今回は6楽章からなるプレトニョフによる編集版となっている。見事なまでに形作られた演奏となっており、ややお固い感覚はあるかもしれないがダイナミック・レンジの幅広さもあるため、音質的にも十二分に良いものとなっているので聴きやすさがある演奏となっているのは間違いない。特に弦楽器と木管楽器によるテンポの緩急からなる緩やかな音色とまとまりあるサウンドは完璧なくらいに統一感のある演奏となっている。

・シチェドリン:カルメン組曲
録音:2022年8月
 普段聴き慣れたビゼーの「カルメン」第1組曲、第2組曲のホフマン版とは違うシチェドリンが編曲した弦楽オーケストラと大量の打楽器を使用する作品となっている。「カルメン」以外にも「アルルの女」から「ファランドール」や「美しきパースの娘」より「ジプシーの踊り」が加えられている。全体的にも幅広く取られた演奏となっていることもあって、その濃密で時に現代的に聴こえる世界観は「カルメン」の別の世界線を見ているかのようで面白い。弦楽器の音色も生々しく、リアリティある演奏となっており、テンポの緩急によって自在に変化するダイナミクス変化など聴いていて面白い曲もいくつかある。大量の打楽器が使用されているというのもポイントと言えるだろう。

 プレトニョフ&ラフマニノフ国際管弦楽団による「白鳥の湖」と「カルメン」を取り上げてきたが、今回Apple Music ClassicalでのDolby Atoms/ハイレゾロスレスを聴いている。今回が第1弾となっており、この後に第2弾としてケント・ナガノを指揮に迎えて、プレトニョフがピアノを演奏したラフマニノフピアノ協奏曲全集が発売されているこれに関してもSACDハイブリッド盤となっているので、また近いうちに取り上げたいところ。

https://classical.music.apple.com/jp/album/1723414449?l=ja-JP