第1796回「シノーポリ&フィルハーモニア管によるプッチーニ《トスカ》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、ジュゼッペ・シノーポリ&フィルハーモニア管弦楽団によるプッチーニの歌劇「トスカ」です。私が「トスカ」を初めて見たのは中学の授業中のことでシノーポリ&メトロポリタン歌劇場管弦楽団によるDVDでした。衝撃的なラストと演出に驚かされてからその内容は頭の中から離れることはありませんでしたが、ついにシノーポリによる「トスカ」を取り上げる形となります。


「ジュゼッペ・シノーポリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団」

プッチーニ作曲:
歌劇「トスカ」



 イタリア・オペラを数多く指揮しているシノーポリによるフィルハーモニア管との「トスカ」。現在ではタワーレコードで購入することができるようになっている代物で、通常CD盤ながらに十二分に迫力を味わえる素晴らしい名盤と言えるだろう。有名なメトロポリタン歌劇場管弦楽団との演奏はCD化されておらずDVDで見ることができる。


・プッチーニ:歌劇「トスカ」

録音:1990年5月

・・・シノーポリとフィルハーモニア管弦楽団は数多くの録音を残しているが、その両者によるオペラ録音は歌手も豪華であり全てにおいて抜かりない演奏を聴くことができるようになっているのはよくわかるはず。まずは配役をみていこう。


・フローリア・トスカ:ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
・マリオ・カヴァラドッシ:プラシド・ドミンゴ(テノール)
・スカルピア男爵:サミュエル・レイミー(バス)
・堂守:アンジェロ・ヴェッキア(バリトン)
・チェーザレ・アンジェロッティ:ブリン・ターフェル(バリトン)
・スポレッタ:アントニー・ラチューラ(テノール)
・シャッローネ:ラルフ・ルーカス(バス)
・看守:ブライアン・セカン(バス)
・羊飼いの少年:リー・ティアナン(ボーイ・ソプラノ)
コヴェント・ガーデン王立歌劇場合唱団
コヴェント・ガーデン王立歌劇場少年合唱団
(合唱指揮:ロビン・ステイプルトン)

 メトロポリタン歌劇場管との演奏とはまた別演奏であるが、「トスカ」を初めて聴いた際の衝撃が思い出されるかのような印象が今回のシノーポリ&フィルハーモニア管の「トスカ」にはある。ダイナミック・レンジの幅広さが増している状態で音質も良く、フレーニやドミンゴをはじめとする豪華歌手陣の歌声も生々しくリアリティを十二分に感じ取ることができるようになっている。全体を通すと2時間1分くらいしかない今回の演奏だかどこかいつもよりも長く感じたようにも思える。それだけ物語の作り込みや細部まで細かく聴き込むことができたということなのだろう。金管楽器の圧倒的な音圧や音色も素晴らしく、やや攻撃的ながらにその特徴を大きく発揮しているため印象に残りやすいと言える。

 シノーポリの録音は普段からそこまで積極的に聴いていなかった分今回の「トスカ」は大分楽しめた。他のオペラ録音も後日聴いてみたいと思える演奏だったことには変わりない。また、願うことならば高音質盤でも聴いてみたいのでいずれSACDハイブリッド盤などが出てくれることを願いたいところである。

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