第1792回「クラウス・マケラ《バレエ・リュス》第2弾、《ペトルーシュカ》と《遊戯》、《牧神》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、クラウス・マケラ&パリ管弦楽団によるストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)、ドビュッシーのバレエ音楽「遊戯」と「牧神の午後への前奏曲」です。「バレエ・リュス」第2弾として発売される予定の当盤は、3月27日にUHQCD × MQA-CDの高音質盤が発売される予定となっていますが3月8日にApple Music ClassicalではDolby Atoms、ハイレゾロスレスでニューリリースとして音源を聴くことができるようになっています。CDはいずれ買いますが、どのような仕上がりとなっているのかみていきたいと思います。


「クラウス・マケラ指揮/パリ管弦楽団」

ストラヴィンスキー作曲:
バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)

ドビュッシー作曲:
バレエ音楽「遊戯」

牧神の午後への前奏曲



 今注目されている若手指揮者の1人であるクラウス・マケラ。シベリウス交響曲全集に続いて発売された「バレエ・リュス」シリーズ第2弾となる今回は「ペトルーシュカ」、「遊戯」、「牧神」が収録されている。当盤は2024年3月にマケラのカーネギー・ホールデビューを記念したアルバムとなっている。

・ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)
録音:2023年9月、12月
・・・第1弾に収録されていた「春の祭典」と「火の鳥」からすると大分攻めたアプローチにも思えるようなダイナミックさのある「ペトルーシュカ」を聴くことができる。空間オーディオであり、ダイナミック・レンジの幅広さが増していることもあって音響的にも大迫力の演奏を聴くことができるようになっているのは間違いなく、数多くのソロ楽器が繰り返される中でそれぞれの楽器が奏でる美しさよりもメリハリの効いた存在感のある音色と響きは大きな聴きごたえを残しながら抜群の安定感を体感させてくれるようになっている。テンポの緩急による細かいダイナミクス変化や高いアンサンブル能力は高音質フォーマットだからこそ楽しめる要素が多いとも言えるかもしれない。

・ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
録音:2023年9月、12月
・・・ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」が「遊戯」の後に初演されたことによって影に隠れた状態となってしまったドビュッシーのバレエだが、現代的な要素も含みつつ美しく幻想的な世界観が展開されている。ドビュッシー最後の管弦楽曲となった今回の「遊戯」はこれまで多くの指揮者たちに演奏されてきたが、今回のアプローチは一つの映画を見ているかのように華やかでたっぷりとした濃厚な演奏となっている。ダイナミック・レンジの幅広さが増していることによる金管楽器の圧倒的なサウンドもそうだが、一貫性のある木管楽器と弦楽器の統一された音色は重々しくなく十二分の聴きごたえとなっている。

・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
録音:2023年9月、12月
・・・高音質であることによって冒頭のフルートソロがより一層引き立てられている感覚がある今回の演奏、ダイナミック・レンジの幅広さが増していることによって木管楽器、弦楽器それぞれの美しい音色と響きを合わせながら楽しむことができるようになっているのがポイントとも言えるだろうか。幻想的ではあるが濃厚な演奏を楽しむことができるようになっており、やや遅めで重みのあるテンポによって演奏されていることもあって聴きごたえのある演奏を高音質で聴くことができるが、ただ高音質なだけではなく豊かなサウンドもあるため功を奏する瞬間は幾度となく演奏されているのがよくわかると言えるだろう。

 今一番注目度の高いマケラは今後どのような演奏を聴くことができるのだろうか。シベリウス交響曲全集をまだ聴いていないのでまずはシベリウス交響曲全集を聴きたいと思っている。また、今回の「ペトルーシュカ」は個人的には大分好みな演奏だったのでUHQCD × MQA-CDが発売されるのが待ち遠しい。購入したら何回でも聴きたい。

https://classical.music.apple.com/jp/album/1726997632?l=ja-JP