みなさんこんにちは本日ご紹介していくのは、カルロ・モンタナーロ&ベルリン放送交響楽団によるプッチーニの歌劇「トスカ」です。当盤は2023年11月中旬にSACDハイブリッド盤で発売されましたが、発売されるや否やタワーレコードでも取り寄せ状態となってしまっているためすぐに購入できない状態となっている新時代における名盤となっています。今回も例によって「Apple Music Classical」で聴いていますが、購入したかった代物なだけあってこうして聴くことができて非常に嬉しく思っています。今回もDolby Atmosによる高音質フォーマットで楽しんでいきたいと思います。
「カルロ・モンタナーロ指揮/ベルリン放送交響楽団」
プッチーニ作曲:
歌劇「トスカ」
モンタナーロはオペラ映像をいくつか残しているが、ディスコグラフィがそれほど多くない。そう考えると今回の「トスカ」は非常に貴重な録音となる。他には「カルメン」などもあるようなので、いずれそちらも聴いてみたいところ。
・プッチーニ:歌劇「トスカ」
録音:2022年4月
・・・個人的に「トスカ」はプッチーニのオペラ作品の中でも「トゥーランドット」や「ラ・ボエーム」に並びよく聴くし、好きな曲である。「ペンタトーン」からついに「トスカ」が発売されると知った時は聴きたくてたまらなかったが、まさかCDが早くも完売に近い状態にまでなってしまうとは思いもしなかった。「Apple Music Classical」にあったのは一つの救いだったことは言うまでもない。
・トスカ:メロディ・ムーア(ソプラノ)
・カヴァラドッシ:ステファン・ポップ(テノール)
・スカルピア:レスター・リンチ(バリトン)
・アンジェロッティ:ケヴィン・ショート(バス)
・堂守:アレクサンダー・コペクツィ(バス)
・スポレッタ:コリン・ジャドソン(テノール)
・シャルローネ:ゲオルク・シュトレウベル(バリトン)
・看守:アクセル・シャイデック(バス)
・羊飼いの少年:リーン・ミレイ・ユックセル(ソプラノ)
ベルリン・ドイツ・オペラ児童合唱団(合唱指揮:クリスティアン・リンドホルスト)
ベルリン放送合唱団(合唱指揮:イレス・カウン)
ダイナミック・レンジの幅広さが功を奏しており、歌手陣の圧倒的な歌唱力もそうだが、ベルリン放送響の深みある重厚的な音色と響きがより新しい「トスカ」の姿を見せてくれるというもの。Dolby Atomsでの高音質を楽しむことができるのだからSACDハイブリッド盤もそれなりに素晴らしい音質になっているのだろうという予想ができるため、やはりSACDハイブリッド盤を購入したいという気持ちが込み上げてくる。非常に濃厚で分厚いサウンドを奏でるベルリン放送響をバックに、太く伸びやかな歌声をたっぷりと聴くことができるようになっているため、大分聴きやすい印象を受ける。特に第1幕のラストの圧倒的な音響には誰が聴いてもしびれてしまうだろう。また、第3幕ラストにて、トスカが飛び降りるシーンのメロディ・ムーアによる圧倒的なまでの叫びに近い声には怒りや憎しみなど様々な感情が入り乱れているのがよくわかる。
今回「トスカ」は久しぶりに聴いたようにも思えるが、比較的に新しい録音の中では当盤は新時代における名盤と言っても差し支えないだろう。発売が予告された時点で素晴らしい演奏であるということの予想はある程度していたが、予想通りの結果となったのは間違いない。また、モンタナーロの録音は現状少ないので今後少しずつ増えていってくれるとなお嬉しい。