第1756回「ヒメノ&トロント響によるメシアン《トゥーランガリラ交響曲》」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃「Apple Music Classical」がリリースされてからほぼ毎日のように名盤を聴き漁っていますが、その中でもこれから発売されるCDが先に聴くことができたり、限定配信されている音源もあるのでこれが中々目が離せない演奏ばかりと言えます。そんな今回取り上げていくのはグスターボ・ヒメノ&トロント交響楽団によるオリヴィエ・メシアンの名作「トゥーランガリラ交響曲」です。2020年にトロント交響楽団の音楽監督に就任したヒメノと「トゥーランガリラ交響曲」を世界初録音したトロント交響楽団による演奏を聴くことができます。CDは「ハルモニアムンディ」より輸入盤が1月に発売されましたが、今回は「Apple Music Classical」のDolby Atmosで演奏を楽しんでいきたいと思います。


「グスターボ・ヒメノ指揮/トロント交響楽団」

メシアン作曲:
トゥーランガリラ交響曲(1990年改訂版)



 「トゥーランガリラ交響曲」が初演されたのは1949年12月2日で、レナード・バーンスタイン&ボストン交響楽団による演奏だった。その後1967年に小澤征爾&トロント交響楽団によって世界初録音が行われている。この時メシアンも録音に立ち合ったとされている。1990年にはチョン・ミョンフン&パリ・バスティーユ管弦楽団による録音が行われた際、メシアン立ち合いで行われたがこの時がきっかけで改訂版が作成された。2022年にトロント交響楽団は創団100年となったが、2023年だったとしてもこの曲が再びトロント交響楽団によって演奏される瞬間というのはどこか考え深いものがあると言える。

・メシアン:トゥーランガリラ交響曲
録音:2023年5月
・・・カナダを代表するピアニストであるマルク=アンドレ・アムラン、メシアンの研究家でありオンド・マルトノ奏者でもあるナタリー・フォルジェが演奏には参加している。演奏として、さすがは「ハルモニアムンディ」による録音と言ったところだろうか。非常に素晴らしい高音質盤であると聴いていてよくわかる。ダイナミック・レンジの幅広さが功を奏しているのもそうだが、不自然なまでに残響を足してはいない。それによってピアノ、オンド・マルトノや各楽器ごとの透き通るような透明度の高い音色が鮮明に聴き込むことができるようになっている。伸びやかな音も奏でられていることもあり、独特なリズムや不協和音の感覚など現代的な要素が明確にわかるようになっているが、それでもこの曲の世界観へと引きずり込まれるような美しさが演奏から手に取るようにわかる。ピアノの音も明確かつ明瞭なタッチによって演奏されているため、オーケストラと共に一貫性のある音を聴くことができるというのも素晴らしい。

 「ハルモニアムンディ」の音源はいつ聴いても裏切られることがないクオリティの高さとなっているが、それを「Apple Music Classical」で聴くことができるのは非常に嬉しい。現在では手に入れづらいCDも「Apple Music Classical」で聴くことができるので、すでに個人的には救世主のような存在になりつつある。「Memories」や「Altus」などのマニアックなレーベルはないとしても、主要なレーベルの名盤や新譜をこうして聴くことができるというのは多くのクラシックファンにとっても嬉しいはず。今後も「Apple Music Classical」に関しては愛聴していきたいと思う。

https://tower.jp/item/6247232/メシアン:-トゥーランガリラ交響曲


https://classical.music.apple.com/jp/album/1713953131?l=ja-JP