第1755回「ロウヴァリ&フィルハーモニア管によるリヒャルト・シュトラウス交響詩集」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



 みなさんこんにちは😃2021年にフィルハーモニア管弦楽団の首席指揮者に就任したサントゥ=マティアス・ロウヴァリ。新時代の扉を開いたと言っても過言ではない両者によるリヒャルト・シュトラウス交響詩集を今回取り上げていきます。曲目としては、交響詩「ドン・ファン」、「アルプス交響曲」、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」となっています。今回も「Apple Music Classical」でのDolby Atmosによる高音質フォーマットで演奏を楽しんでいきたいと思います。



「サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団」

リヒャルト・シュトラウス作曲:
交響詩「ドン・ファン」作品20

アルプス交響曲 作品64

交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30

交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」作品28




 クレンペラーに始まりムーティ、シノーポリ、ドホナーニ、サロネンがかつて首席指揮者となったフィルハーモニア管弦楽団。2021年からはロウヴァリがその座につき、現在までに盛んに演奏を行なっている。今回取り上げるのはその時期における録音として聴くことのできるリヒャルト・シュトラウス交響詩集である。「ドン・ファン」、「アルプス交響曲」、「ツァラトゥストラ」、「ティル」という主要な作品が演奏されているので、注目度としては大いに高い。まさに新時代の幕開けにふさわしい曲目となっている。

・リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
録音:2022年3月20日
・・・極めて独創的なアプローチが随所より感じ取ることのできる「ドン・ファン」となっており、「緩→急」へと音楽の流れが変化した際の爆発的なエネルギーが非常に豪快で明確なダイナミクス変化となっている。また、ダイナミック・レンジの幅広さもそうだが音質が非常に良いため、細部まで細かく聴き込むことができるようになっているのは特に聴きやすいと言える。テンポの緩急が明快な形で表現された演奏となっていることもあって、まさに1曲目としてふさわしい演奏であると聴いていて感じた。

・アルプス交響曲
録音:2021年9月30日〜10月1日
・・・壮大なるスケールから聴くことができる広大なる世界観は、聴いていて圧倒されるものがある。それはライヴ録音であるということも重なるわけだが、細部まで細かくこだわり抜かれた演奏と山脈を見ているかのような絶景的な美しさに満ち溢れた音色や響きを楽しむのには十二分だと言える。ここ最近で聴いた録音の中でも特に素晴らしい演奏となっているのは間違いないだろう。フィルハーモニア管でここまで素晴らしい演奏を聴くことができるというのは、まさに衝撃と共に大きな感動が込み上げてくることに間違いはない。

・交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
録音:2021年9月30日〜10月1日
・・・重厚的な低音の響きはもちろん、弦楽器の技巧や各楽器ごとの華麗なアンサンブルが光っている今回の演奏。今回視聴では「Apple Music Classical」で聴いているのだが、圧倒的なその音質からなるダイナミック・レンジの幅広さが功を奏する形となっているため、どっぷりと世界観に浸かることができるようになっている。オーケストラ全体を細部まで細かく聴き込むことができるというのも大きなポイントであり、圧倒的な音圧とその情報量で聴き手を包み込んでくる。ライヴ録音であるということも大きく影響していると思うが、弦楽器の緩急からなるダイナミクス変化が魅力的であることは間違いない。聴くもの全てを虜とするのは間違いないだろう。

・交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」
録音:2022年3月20日
・・・オーケストラ全体が奏でる音が中々のボリュームとテンションであるため、普段聴き慣れた軽快な演奏ではなく非常に重量感のある演奏となっているのは間違いない。その分テンポの緩急が明確となっていて聴きやすい印象はあるのだが、金管楽器や木管楽器などそれぞれの楽器が奏でる音色が非常に愛らしくてどこか憎めないようなキャラクターで演奏が行われているため、聴き進めていくごとに好奇心がわく色彩的な演奏となっている。

 ロウヴァリのCDはシベリウスをはじめとして以前より気になっていたものが多いので、「Apple Music Classical」にてその録音を聴くことができてよかったと思っている。ストラヴィンスキーの音源もいずれ登場するだろうと考えているので、まずはマーラーを近いうちに聴きたいところ。

 最近は気付けば新しいネタを探すかのようにすぐアプリを起動させていることがほぼ毎日のように起きているため、一つの日常とかしたと言って良いだろう。現時点で限定アルバムも大量に登場している上に、購入した場合の金額よりも安い価格で音楽を楽しめているという点でも財布に優しいと個人的に感じてしまう。この沼は中々に抜けられなさそうだ。



https://classical.music.apple.com/jp/album/1667878890?l=ja-JP