ネルソンスとボストン響、ゲヴァントハウス管による「リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集」。今回はDisc 2をみていく。まだ聴いたのは2枚しかないが、すでに虜になっていることは間違いない。今回は「ドン・キホーテ」、「インテルメッツォ」から4つの交響的間奏曲が収録されており、私個人としてはあまり積極的には聴かない2曲だが聴きごたえがあることは聴いている間常に感じることができたことは言うまでもない。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」、2018年3月、4月録音
・・・UHQCD仕様の高音質フォーマットを使用しているため細部まで聴き込むことができるようになったこともあって、チェロとヴィオラの独奏だけでなくオーケストラ全体を細部まで細かく明瞭化されている。そのため「ドン・キホーテ」自体は最近でいえばカラヤンとベルリン・フィルによるエソテリック盤を聴いたばかりだったが、同じ曲とは思えないくらいの衝撃を聴いた時に受けた。現代的にすら思えるような不協和音であったり、ヨーヨー・マによる技巧や伸びやかなサウンドなどどの部分を取っても非常に素晴らしい演奏と言えるだろう。個人的にこの曲は複雑な印象を受けていてこれまであまり積極的に聴いてこなかったのだが、ダイナミック・レンジの幅広さが功を奏しており、豊かで奥深いボストン響のサウンドもセットで楽しめるのは良いと感じている。
歌劇「インテルメッツォ」から4つの交響的間奏曲、2021年3月録音
・・・リヒャルト・シュトラウスが作曲した8作目のオペラである。第1曲「旅行の興奮とワルツの情景」、第2曲「暖炉の傍らでの夢想」、第3曲「トランプのテーブルを囲んで」、第4曲「楽しい結末」からなる。家庭の中で起きた出来事がもととなっている分その他のオペラよりも親しみやすく、日常的な明るさがある。常に穏やかで危機迫るような空気感はないかもしれないが、このほのぼのとした空間は疲れを癒してくれるような心持ちにさせてくれる。弦楽器と木管楽器によって幅広さのある演奏がされている。第4曲ではダイナミック・レンジの幅広さからなる壮大さを持って締め括られている。
ネルソンスによる「リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集」のDisc 2をみてきたが、2枚目を聴き終えた段階でもなおもっと聴きたいという欲が増してくる。残り5枚にわたるCDがあるためそれらをなるべく早い段階で聴くことができるように今後聴き進めていきたい。まだまだリヒャルト・シュトラウスの代表的な管弦楽曲が収録されているので今後も非常に楽しみだ。
https://tower.jp/item/5366325/リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集-%5bUHQCD-X-MQA-CD%5d
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