第1202回「バーンスタインによる指揮とピアノ、モーツァルトのピアノ協奏曲と交響曲」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんばんは🌇本日ご紹介していくのは若き日のレナード・バーンスタインがウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とセッション録音したモーツァルトのピアノ協奏曲第15番と交響曲第36番「リンツ」をみていきます。ピアノ協奏曲ではバーンスタインがピアノも弾いています。今回は中々市場では手に入れづらい2004年に発売されたSACDハイブリッド仕様の高音質盤となっています。


「レナード・バーンスタイン(ピアノ含む)指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」

モーツァルト作曲:
ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K.450

交響曲第36番 ハ長調 K.425「リンツ」



 私の記憶が間違っていなければバーンスタインによるモーツァルトをおそらく今回初めて聴くような気がしている。カラヤンのモーツァルト、ハイドンでさえそれほど聴かなかったのにバーンスタインのモーツァルトはどのような世界観となっているのか?購入した時は非常に楽しみな気持ちでいっぱいだった。しかもバーンスタインがピアノも演奏しているのだからなおのことだ。ピアノ協奏曲、交響曲それぞれの世界観をあますことなく楽しんでいこう。


 モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番、1966年3月録音

・・・この第15番〜第17番までを「大協奏曲」という括りにしているモーツァルト、作品の難易度自体もそれなりに高いということを父であるレオポルト・モーツァルトに宛てた手紙内に記している。演奏として、近年多く演奏されるピリオド楽器や室内楽編成での演奏に近い形のアプローチがとられているように感じる。弦楽器は引き締まったやや筋肉質で強靭的な音作りがされており、木管楽器は軽やかで重さが一切感じられない。「急→緩→急」のシンプルな構成でいてスマートな音作りがされているため最初から最後までしつこさがなく、すっきりとして聴きやすい印象が非常に強い演奏となっている。貴重なバーンスタインによるピアノ演奏の記録の一つでもあるのでそれを楽しむことができるという点では今回のモーツァルトは楽しめた演奏だった。


 交響曲第36番「リンツ」、1966年3月録音

・・・モーツァルトの三大交響曲(第39,40,41番)などと肩を並べる名曲中の名曲である。4日間という驚異的な早さの短期間で作曲されたこの曲は、構成も非常にシンプルでいて疾走感のある形がとられている。演奏も先ほどのピアノ協奏曲第15番同様に筋肉質かつテンポの緩急の振り幅が激しく設定されており、想像以上の爽快感を味わうことができる。その点はまさに若い頃のバーンスタインらしいアプローチだなと思う。全体のサウンドはよりコンパクトに作り込まれており、無駄なものを削ぎ落とした結果軽やかになった印象が非常に強い。ダイナミック・レンジの幅広さも多少は加えられているため、フレッシュでいながらインパクトある演奏を期待できるだろう。


 若き日のバーンスタインによるモーツァルトは想像していた以上にインパクトのある名演だったと聴き終えた今は感じている。バーンスタインによるモーツァルトの録音は他にもあるのだろうか?気になるので調べてみたいと思う。同時に購入できそうならば購入して聴いてみたい。ピリオド楽器や室内楽編成による演奏に匹敵する熱量で演奏されるウィーン・フィルとのモーツァルトは誰が聴いても間違いなく白熱するはずだ。


https://tower.jp/item/1613064/モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番-交響曲第36番≪リンツ≫