第1184回「アルバン・ベルク四重奏団によるハイドン、モーツァルトの弦楽四重奏曲エソテリック盤」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日はハイドンとモーツァルトの弦楽四重奏曲をみていきます。演奏はアルバン・ベルク四重奏団で、曲目としてはハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」、モーツァルトの弦楽四重奏曲第17番「狩」が収録されています。当盤は2014年6月に発売されたエソテリックSACDシリーズの一つで、現在では廃盤となっているため手に入れづらい代物となっています。大変多くの名盤を残したアルバン・ベルク四重奏団によるハイドンとモーツァルトを楽しんでいきます。


「アルバン・ベルク四重奏団」

ハイドン作曲:
弦楽四重奏曲第77番 ハ長調作品76-3 Hob.lll-77「皇帝」

モーツァルト作曲:
弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調K.458「狩」



 アルバン・ベルク四重奏団はベルク含めハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、シューベルト、バルトークなど幅広いレパートリーを解散した2008年までに演奏、録音した。録音に関しては62枚のCDと8枚のDVDが収録された「ワーナー録音全集」で聴くこともできる。私はまだこの全集を購入していないが、いずれは購入してゆっくりと聴きたいと考えている。今回の録音はその「ワーナー録音全集」にも収録されている演奏で、いずれも古典派弦楽四重奏曲の中でも代表的な作品と言えるでしょう。


 ハイドン:弦楽四重奏曲第77番「皇帝」、1993年12月、1994年6月16〜24日録音

・・・第2楽章がオーストリア国家及び皇帝を賛える歌の変奏曲であることが特に有名なこの曲。「皇帝」という名前はそこからきている。演奏として、こだわり抜かれたDSDマスタリングが行われているということもあってダイナミック・レンジの幅広さの中でしつこさのないスッキリとした味わいをアルバン・ベルク四重奏団が奏でている。卓越されたアンサンブル、細かくダイナミクス変化や第2楽章の変奏など聴きどころが大変多く存在しているというのも良い点だろう。この「皇帝」に関しては私自身今回はじめて聴いた曲となるが、聴きはじめた瞬間に心を掴まれてその世界観を堪能することができた。


 モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番「狩」1990年6月7〜14日録音

・・・第14番、第15番、第16番、第17番「狩」、第18番、第19番「不協和音」の6曲をハイドンに献呈した「ハイドン・セット」の一つとして知られている今回の第17番「狩」、モーツァルトが作曲した弦楽四重奏曲の中でも頻繁に演奏が行われる名曲である。演奏ではアルバン・ベルク四重奏団による柔軟かつキャッチーで遊び心のある明るめで親しみやすい音色がダイナミック・レンジいっぱいに奏でられており、非常にスッキリとした聴きやすい演奏が行われている。普段聴くモーツァルトの交響曲とは違う色鮮やかさとエネルギーに満ち溢れた素晴らしい演奏といえるだろう。各楽章における緩急の変化も大きく行われているため抜群の素晴らしさを体感できる。


 今回ハイドンとモーツァルトの弦楽四重奏曲をいずれもはじめて聴いた上で取り上げているが、これまで避けていた室内楽の扉が開けたような瞬間を感じることができた。これまでも多いとまではいかないが、室内楽作品は少しばかり聴いてきた。今回のアルバン・ベルク四重奏団による演奏で普段よく聴くオーケストラ演奏とはまた違う魅力に気づけたと思う。これがより幅広いジャンルを聴いていくきっかけとなれば幸いだ。ひとまず、購入してからまだ聴けていないラサール弦楽四重奏団やスメタナ四重奏団によるベートーヴェン弦楽四重奏曲集を後日聴きたい。


http://www.ac2.jp/tp/au_esosacd55.html