みなさんこんにちは😃フルトヴェングラーとフィルハーモニア管弦楽団によって1952年に録音された晩年のワーグナー・オペラの一つである「トリスタンとイゾルデ」は非常に有名で、今でもなおカルロス・クライバー盤と肩を並べる存在です。今回はそれよりも前の1947年10月3日にライヴ録音された「トリスタンとイゾルデ」をみていきます。こちらの演奏は全幕ではなく、第2幕と第3幕(一部カットあり)のみの収録となっている。また、ボーナストラックとしてリハーサル風景収録している。
「ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/シュターツカペレ・ベルリン」
ワーグナー作曲:
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より第2幕、第3幕
当盤を含めて現在も「King International」から発売されているフルトヴェングラーのオペラ演奏。私自身全て購入してはいないが、今からでもすぐに購入したいと考えている。タワーレコードやAmazonに在庫があるか見てみようと思う。
まずは配役を見ていこう。
ルートヴィヒ・ズートハウス(テノール):トリスタン
エルナ・シュリューター(ソプラノ):イゾルデ
ゴッドロープ・フリック(バス):マルケ王
マルガレーテ・クローゼ(メゾ・ソプラノ):ブランゲーネ
クルト・レーム(テノール):メロート
他
ベルリン国立歌劇場合唱団
音質、録音状態に関しては圧倒的にフィルハーモニア管との全幕録音に軍配があがる。今回のシュターツカペレ・ベルリンとの演奏は想像以上のダイナミックでドラマティックな「トリスタンとイゾルデ」だと私は思う。ライヴだからこその臨場感も含めて、オーケストラの音色や響き、歌手陣の伸びの良い歌声などは非常に素晴らしい。同レーベルからは多くのフルトヴェングラー指揮のCDが発売されているが、年々より良いものが復刻されている気がする。第3幕が始まってから聴衆による咳や足音が多く若干気が散るが、有名な終結部を聴くことができるので良しとしたい。また、フィルハーモニア管弦楽団はイギリスのオーケストラだが、シュターツカペレ・ベルリンはドイツのオーケストラ。それぞれの演奏を聴いてみると本場の空気観や響き、音色の使い分けなどはまた別のもので、第2幕は特に情熱的な盛り上げなどオーケストラも歌手陣も自由性を持って演奏されている(ライヴとセッション録音は別物なので当たり前だが)。第3幕ではクライマックスに向かっていくまでは多少重めではあるが、有名な終結部に入った瞬間の音の広がりとダイナミックな響きに関しては非常に素晴らしく、感動的なポイントが抑えられているように感じる。
フルトヴェングラーによるオペラCDは同レーベルから多く発売されている。モーツァルトの「フィガロの結婚」や「ドン・ジョヴァンニ」、ヴェルディの「オテロ」などがある。また、SACDハイブリッド仕様で発売されている2種類の「ニーベルングの指環」。「ニーベルングの指環」に関しては時間があればそろそろ聴きたいとも考えている。フルトヴェングラーの魅力を再認識し、その世界観にどっぷりと浸かっている日々が続くが、今後も一つでも多く歴史的録音や名演を聴いていきたい。