第838回「リスト没後135年、アルゲリッチによる名盤として名高いピアノ・ソナタロ短調」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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 みなさんこんにちは😃本日7月31日はフランツ・リストの命日です。今年で没後135年となります。数多くの交響詩や有名な「ラ・カンパネラ」、ピアノ協奏曲など数多くの作品を残した作曲家兼ピアニストとして知られている人物。そして本日取り上げていくのはリストのピアノ・ソナタロ短調です。アルゲリッチによる演奏で、シューマンのピアノ・ソナタ第2番も収録されています。なお今回ご紹介していくのは4月28日に発売された「マルタ・アルゲリッチの芸術UHQCD」からのものとなります。


「マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)」

リスト作曲:
ピアノ・ソナタロ短調

シューマン作曲:
ピアノ・ソナタ第2番 ト短調



 リストのピアノ作品は現代のピアニストにおける重要なレパートリーの一つであり、誰しもが必ず通ることとなる作品といっても良いだろう。今回取り上げるピアノ・ソナタロ短調は私自身大学の授業中に知った作品である。当日分析も行っているがその時の楽譜は紛失してしまってあいにく手元にはない。初めてこの曲を聴いた時はマーラーの交響曲第3番に近いものを感じ、積極的にこの曲を聴いていた。(作品としてマーラーの交響曲第3番とは関係ないが、この曲が単一楽章であるということと35分を要する交響曲第3番の第1楽章と照らし合わされたことによるものと私は考えている。)

 リストピアノ・ソナタロ短調、この曲自体繰り返し聴いている割には所有している音源はポリーニによるもののみだった。今回アルゲリッチによる演奏で2種類目となる。テンポチェンジやタッチのキレ味、ダイナミクスなど完璧に近いものとなっている。ポリーニ盤と比べると演奏時間も26分と3分アルゲリッチ盤の方が早い形となる。「緩→急」や「急→緩」がわかりやすく使われているため演奏時間もそこまで長いようには感じることなく最後まで聴き終えることができる。また、UHQCD仕様となったことで音にメリハリが加えられており、より一層キレ味が増したような感覚を覚える。

 シューマンピアノ・ソナタ第2番、全4楽章形式となっており一種の交響曲であるかのような趣きがある。アルゲリッチのタッチに合っているのかダイナミクスがより明確にわかりやすく演奏されており、今回はじめてこの曲を聴いたが非常に聴きやすい印象を覚えた。

 「マルタ・アルゲリッチの芸術UHQCD」で復刻された名盤はどの曲も良い演奏で、ピアノ曲だけでなくピアノ協奏曲も発売されている。以前ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を取り上げた時のCDもこのシリーズからなるものだ。今回全部ではないが、他にも購入したCDはいくつかあるので後日そちらもご紹介できればと考えている。