みなさんおはようございます☀
昨日は台風の影響で風が強かったですね。
意外にも15時くらいには熱帯低気圧に変わってしまったため本日の仕事には影響が出なそうでありがたいです。
本日ご紹介するのは昨年の4月に発売され、発売と同時にその録音の美しさと演奏クオリティの高さが話題を呼んだ小林研一郎指揮ロンドン・フィルハーモニー交響楽団によるストラヴィンスキーの三大バレエ音楽の中からバレエ音楽「春の祭典」、バレエ音楽「火の鳥」1919年版をご紹介します。
「小林研一郎指揮/ロンドン・フィルハーモニー交響楽団」
ストラヴィンスキー作曲:バレエ音楽「春の祭典」、バレエ音楽「火の鳥」1919年版
初演当時は暴動が起きるなどの騒ぎもありましたが今ではこうしてクラシック音楽の定番レパートリーの中に仲間入りしています。
「春の祭典」は近年1913年版の初演時のものも徐々に演奏されつつありますが、今回は1947年版の確定版となっています。ストラヴィンスキー自身が指揮を振れなかったのは有名な話でその後に拍子を簡単にしたものも同時に作成されていましたがバーンスタインや小澤征爾らが批判し、結局お蔵入りとなりました。
その選択は間違っておらず「春の祭典」のあの並大抵では演奏するのは難しいほどの変拍子の嵐には頭が痛くなります。
ミニチュアスコアでは見づらいだろうと思い指揮者用スコアを買いましたが結論見づらくわかりづらいのには変わりませんでした。
そしてもう一曲。「火の鳥」は1910年、1919年、1945年と3種類ありますが今回はおそらく一番人気がある版の1919年版です。1910年版は約40分近くあり長いものの、1919年版であれば約20分くらいで収まってしまうといういってしまうとお手軽感がすごいですが最も人気があるのには変わりありません。
そして指揮をするのは日本の指揮者を代表する小林研一郎とロンドン・フィルハーモニー交響楽団。
オーケストラの演奏クオリティもさることながら録音のクオリティがずば抜けて素晴らしい。
ストラヴィンスキーの作品といえば野生的でどこか危なっかしく手をつけられなくなってしまう瞬間なくはないかと思います。
しかしコバケンの指揮するこの2曲のバレエ音楽は全く違い一つ一つ慎重に丁寧に仕上げていき全ての楽器それぞれの特徴がふんだんに使われた素晴らしい演奏です。
そして聴きどころとしてはそのクリアな音質でホールはアビー・ロード・スタジオで録音されたのですがまるで大ホールで演奏されたかのように美しい響きも残されています。
未だかつてここまで美しさが追求されたストラヴィンスキー作品の録音があったでしょうか?
個人的な聴きどころとしては「火の鳥」の冒頭低弦の旋律の後ろで鳴っているバスドラムのロールが地響きのようにうごめいているのがぞわぞわして気持ちいい。なんというか全体的にバスドラムの音が非常に良い。とにかく良い。
語彙力を失ってしまうくらいにその深みある音をするバスドラムの録音も未だかつて聴いたことないです。
また弦楽器のピッチカートも綺麗で儚いです。
そしてバスドラム以外の打楽器、ハープも素晴らしいですが、やっぱりバスドラムを叩いた瞬間に深みある音が耳の奥にまで響いてきます。
ストラヴィンスキーの録音のほとんどは荒々しく激しい演奏がほとんどですが今回の録音はその真逆をいっているため聴くまで想像できないのでいい意味で期待を裏切られます。
10000円代のリマスター盤、レコード盤も発売されたりするほどのコバケンによる超名盤のストラヴィンスキーのバレエ音楽をぜひその耳の奥にまでバスドラムの音を響かせてください。