第61回「ドビュッシーの作品をピリオド楽器で再現!ロトの海」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。


みなさんおはようございます☀
昨日は更新できず申し訳ありませんでしたm(_ _)m
仕事で大分帰りが遅くなってしまい疲れからブログを書くことができませんでした…
今日からまた気を取り直して名盤をご紹介していきます。

さて、19世紀後半、20世紀初頭に活躍した作曲家といえばラヴェル、ストラヴィンスキー 、マーラー、ラフマニノフ、シェーンベルクなど有名な作曲家が上がりますが今回ご紹介するのはドビュッシーの管弦楽作品です。
ドビュッシーといえばピアノ曲や歌曲が多いなか今回は管弦楽作品に注目をしたいと思います。
数はそれほど多くはないですがドビュッシーの印象主義音楽が全面に押し出された作品である海が非常に有名でオーケストラだけでなく吹奏楽でも頻繁に演奏されます。
今回はその交響詩「海」と管弦楽組曲第1番の世界初録音をフランソワ=クサヴィエ・ロトとレ・シエクルのコンビがピリオド楽器で演奏しましたのでご紹介します。

「フランソワ=クサヴィエ・ロト指揮/レ・シエクル」

ドビュッシー作曲:管弦楽組曲第1番、交響詩「海」


さて海はご存知だと思いますがドビュッシーの管弦楽作品において代表作といっても過言ではない作品です。
一方で管弦楽組曲第1番。はっきり言ってこの曲に関してはドビュッシーのことを深く知るコアなファンくらいしか知らない印象があります。
近年ストラヴィンスキーが作曲した自身の師であるリムスキー=コルサレフの追悼のために作曲した「葬送の歌」と同じようにここ最近まで紛失していた作品で、2006年に自筆譜が発見されましたが、元は紛失したものだと考えられていました。
作曲時期としては1882年から84年の間とされており、世界初演は当録音を行ったロトとレ・シエクルがオーケストラ版の初演を2012年に行っています。
まさに歴史的な作品を当時の楽器群で演奏するという歴史的な瞬間と言えましょう。

今回の録音で使用したのは弦楽器はガット弦、金管楽器は細管、木管楽器、ハープはフランス製で。パリ音楽院直伝の奏法を行い1905年に初演された海の完全再現に挑んでいます。
その甲斐あって、迫力がある中でも繊細で神秘的なサウンドを上質なまでに再現し尽くしたCDとなっています。
今まで海の名盤といえばカラヤン、ブーレーズ、バーンスタインなど複数上がってきましたがその中でもダントツ一位に入るくらいの衝撃を聴いた人に与えます。それはまさに嵐の中で大荒れの波しぶきほとばしる波のよう。
ドビュッシーが「神奈川沖浪裏」で作曲のアイデアを見出したかは現在も不明な点ではあるが、この絵を気に入っていたのには変わらないはず。
ストラヴィンスキーと一緒に撮った写真の部屋にも飾ってありますし。