サイコキネシス ~念力 <염력> | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

<SF・ヒューマン>

 監督:ヨン・サンホ

 出演:リュ・スンリョン、シム・ウンギョン



ふつ~のオッサンが超人になる。。。が、決してスーパーヒーローになって世界を救ったりはしない。

そりゃそうだよ。ふつ~のオッサンなんだもん。

 

ふつ~のオッサンと言うか、ふつ~以下のオッサンなので。かなりの超人ぷりであるのに、娘を守る・・・と言うか、気遣うくらいが精一杯、って言うね。

 

私、いつも思ってたんだけど。

突然超能力とか与えられても、元々のセンスとか頭脳がないと、案外使いこなせないんじゃないかと。

ましてや、人類や地球を救う?そりゃぁかなりの行動力や勇気、正義感が無いとムリだよねぇ。

 

逆に言えば、特別な能力が無くったって、優れた頭脳や勇気があれば、他人や家族(自分も含む)を救う事が出来るって事にもなるのかな。

 

古くはウィリアム・カットさんの『アメリカンヒーロー』。10年くらい前にもウィル・スミスさんの『ハンコック』とか。能力を上手く使えない系ヒーローもの、ありましたけども。

考えたら、どっちもかなり好きだったなぁ~。可愛くて。なんやかや、頑張ってヒーローやってましたしね。

 

大体、能力を貰ったとして、みんながみんな有難いと思う訳でもない。必ず世界を救いたいと思う訳でもない。

 

私、よく言われるのよ。「〇〇が出来るのに勿体ない」とか。「どうしてその能力を使わないの?」とか。。。ほんと、大きなお世話ですよ。

今とても平和で。幸せなんだもん。

自分の力、マックス利用で生きていた時代も確かにあって。。。けど、決して幸せでは無かった。

今は穏やかで。とても幸せなんだから。能力うんぬんの前に、自分らしい生き方とか。その世代に合った生き方に変えていく事の、何が悪いんでしょうね。

大体、「得意な事」と「好きな事」って、案外一致しないもんだし。

 

ま、分かるんだけどさ。

自分に出来ない事が出来る人間が、その能力を上手く使っていなかったら。。。勿体ねぇなぁ~と。言いたくなっちゃう。その気持ち。

 

私だって、美人の友達がダメ男と結婚して貧困に喘いでいるのを見ると、なぜその美貌を上手く使えなかった?と。不思議に思いますしね。

けど結局、その人の幸せや望む生き方なんて、他人が決める事ではないんだから。

 

この主人公も、強大な能力を得たものの、自分自身の器が小さ過ぎて。所詮、彼にしたら、娘とご近所が世界の全てな訳だし。。。まぁ取り敢えずその中で、彼なりに出来る事を精一杯やってはいるんだけどね。

 

そんな感じで。

監督の前作、『新感染』には遠く及ばないけれど。

やっている事に似合わない、無駄にスゴイ超人パワーっぷりが一番面白かったかな。