<ヒューマン・コメディー>
監督:イ・イルヒョン
出演:ファン・ジョンミン、カン・ドンウォン

ジョンミンさんとドンウォンさん。面白くない訳がない。
期待通りです。
逆に言うと。期待以上ではなかった。という事にもなりますが。
ストーリーは単純明快。流れて欲しいように流れていきますから。エンターテイメントとしては申し分ないんだけど。
良い意味での裏切りとか。驚きとか。「最高のお気に入り」に不可欠な、その辺のプラスアルファーが全くなかったのが残念かな。
だけど。
その微妙なプラスアルファーには好き嫌いも多いからさ。
無いからこそ、(韓国において)万人の人気を得られた、という部分はあるのかも。
イ監督の初監督作品らしいので。あまり期待し過ぎてはかわいそうかも知れないし。ジョンミンさんとドンウォンさんに素直に感謝。というところでしょう。
個人的にはやっぱり、パク・ソンウンさんなんだけどね。
『鬼はさまよう』の殺人鬼から一転、ちょっとオチャメ感漂う検事役。かわゆかったわ。うふっ。
どちらかを選べって言われたら、そりゃぁ殺人鬼希望ですけども。
サイボーグ風から、ちょっとふっくら、柔らか味のある風貌に変えて。『ハイヒールの男』でみせたキレ者の検事とも違う、少々ずるっこくも分かりやすいキャラクターを可愛らしく演じておりまして。
そんな、ニューソンウンさんを見られただけでも、私は大満足でございました。
私は、ティム・ロビンスさんの『ショーシャンクの空に』が「最高のお気に入り」映画なので。数えきれないくらい観ていて。
この手の、監獄系で。しかも頭のキレる人間がそこに入るとなると。どうしても思い出してしまうのですが。
まぁ、それを言っちゃぁ、スンウォンおっぱの『ジェイル・ブレーカー』だって、イ・ミンギさんの『俺の心臓を撃て』だって。
監督さんが『ショーシャンク』の影響を受けているに違いない作品はたくさんあるけどね。
あ。
決して、悪いって意味じゃないよ。
単なる「モノマネ」作品は論外として。映画だって音楽だって。過去に見聞きした色んな作品や文化に影響を受けつつ、新しいものが作られていく訳で。それが当たり前の事だから。
犯罪絡みなのに、とても気持ちの良いエンターテイメントである事に間違いはなく。
良いのではないでしょうか。