鎌倉散策 鎌倉歳時記 季節の移り変わり | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 前回で、「鎌倉を記する書物」を書き終えた。一月の下旬から、週二回の配信で六月十日に三十五話で終える。季節は、二十四節句の冬の大寒から、夏の芒種に至った。当初十五から二十話程度で、書き留めようとしていたが、あれもこれもといった状態で三十五話迄になってしまった。しかしやっと終えたという安ど感と充実感もある。

 

 

 定年退職後に鎌倉に来て、もう調度五月で七年目に入った。四月に大阪の住居に戻り、友人四人と毎年の恒例行事である阪神タイガースのホーム開幕戦を二日見に行った。対戦相手は、横浜ベイスターズで二敗一分けと散々な試合であった。今年はどうなるのかと不安がよぎったが、今はまずまずの状態である。鎌倉に来て丸六年が過ぎると、ほとんどやり終えたような状態である。二年ほどで鎌倉中の神社仏閣を巡り、ほとんどの行事を見に行き、ブログとして配信した。しかし、長年鎌倉に遊びに来ていた時と比べ、今は祝日平日を問わず、観光客であふれかえる鎌倉駅周辺はうんざりする。昨日、毎週木曜日に鎌倉地区に出て、行きつけのお店を毎週廻っている。その際に小袋谷という最寄りのバス停から北鎌倉を通り八幡宮の脇を通って鎌倉駅に行くのだが、何時もは十五分程で到着するのだが、この日は久しぶりの雨が止んで晴れ間の見える日だったためか、観光客がすごく多く三十分ほどかかった。小コロナ前の一年前に居住し、コロナ過は本当に人が少なくなった。毎日多くの人がお亡くなりになり、鎌倉駅も人がほとんどいない日がつづき、不安と恐怖の毎日であった。しかし今になると、そんなことも忘れて中世の歴史についての書物を読みあさり、毎日を過ごしている。七月の中旬には、再び大阪に戻り、友人などと飲み会や甲子園球場での阪神中日戦の観戦が待っている。

 

 

(東慶寺紫陽花)

 

 (鎌倉 東慶寺 岩鏡 イワタバコ )

 季節の巡りは本当に早いものである。年を取って月日の廻るのが早くなるというのは、ドキドキする事も無く、全て自分の記憶と行動により予測が出来る点にあるという。振り返って見ると、その通りである。今年の鎌倉の五月は寒暖差が激しく、夜になると寒い日が続いた。少し風邪をこじらせてしまった。六月に入ると早々に曇天の日が続き、雨も多く降り出して、ようやく十日の日に梅雨入りが報じられた。例年ゴールデンウィークの半ばからすっかり熱くなるのだが。今年は少し違うようだ。しかし六月も半ばを過ぎると突然の夏日がやって来て、三十度前後の暑さが続くという。六月いっぱいは空梅雨の日が続くようだ。

 

 

 

 この季節になると鎌倉の夏の行事が始まる。六月には、多くの種類を持つ紫陽花が咲き乱れ、社殿において大祓いが行われる。特に鎌倉では鶴岡八幡宮が有名であり、今年は、六月三十日に行われる。昔から、夏へと向かう中、病気などの厄災を払うために行われた。京都では、萱で作られた円形のしめ縄を左回りに八の字を書くように回る。その際に和歌を一首詠むが、鎌倉ではただ拝礼を行い、手を打ち、左から八の字を描くように回り、その後に設置された拝殿にて祈る。また七月七日の七夕祭もあり、正直、新暦で行われるため梅雨の一番晴れ間の少ない時期になる。場所によっては、旧暦で行われているところもあり、美しい銀河の天の川が見ることが出来る。子供の行事でもあるので、旧暦でした方が良いのではという意見もあるが、大人になって何事もうまくいかない事を認知させるために子供の頃からどうしようもない事を学ぶ一環の教育だとする意見もある。大阪人にとって「知らんけど」と最後につけたい。

    

 

 

 そして梅雨が明け、海水浴の人がまた増えるのだ。鎌倉の夏のメイン行事としては花火大会があるが、今は五月に行われる逗子の花火大会の方が有名になっている。そして鶴岡八幡宮のぼんぼり祭りである。三の鳥居から参道の端にぼんぼりが掲げられ、本殿に上がる階段の端まで続き、夏の夜にとっては、その灯が美しい景色をかもし出す。今年は八月六日の日から九日の日まで行われる。夜のため少しは涼しいかと思われるが、毎年人込みと暑さに参ってしまう。六時前位に行くとまだ人込みは少なく、七時を過ぎ本当に人の多さに驚く限りである。帰りは鎌倉で御馳走とお酒を飲める店に行くのも良いと思う。その後、二階堂の覚園寺の黒地蔵など、各寺院でお盆の行事が行われ、また季節が一つ過ぎてゆくのだ。北関東に比べ、神奈川、特に鎌倉・逗子。・湘南は涼しいが、湿度も高く、日昼はやはり暑い。夜になると幾分すごしやすくなる。そんな季節の廻りも、あっという間に過ぎるのは毎年のことである。 ―了―

 

【鎌倉二階堂 覚園寺 黒地蔵縁日)