(写真:鎌倉 海蔵寺)
二月の末になると鎌倉は今期の寒かった冬も終わり、急に暖かくなった。天気予報も寒さはもう終わりだと言う。日もかなり長くなったのを感じる。二月の末からの気温は例年の三月中旬から下旬の天気になり、寒暖差が著しく広がった。それにより交感神経と副交感神経のバランスも崩れ体調管理が大切な時期である。
(写真:鎌倉 光則寺)
三月に入れば二十四節気の雨水の末候の草木萌え動く(そうもくもえうごく)には入り、主に草木の息吹が感じ取れるようになる。そして、啓蟄入り初候、蟄虫戸を啓く(すごもりのむしとをひらく)。次候は桃始めて笑う(ももはじめてわらう)。末候は菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)で陽気に誘われて土の中から虫が動き出す。一雨ごとに春が訪れるが、その雨は冷たい雨になる事が多い。桃の節句が三月三日であるが旧暦においては三月下旬から四月上旬である。時間を造り鎌倉の桃の咲く寺社もめぐってみたい。そして三月二十日、春分がやって来る。太陽が真東から登り、真西に沈む。昼と夜とが同じ長さになるこの日は、二十四節気の大きな筋目の一つである。春分の初候は雀始めて巣くう(すずめはじめてすくう)。次候は桜始めて開く(さくらはじめてひらく)である。この頃は、お彼岸の時期にあたり、暑さ寒さも彼岸までと言うように、春を感じさせてくれる。雲雀が鳴き、タンポポが咲き始め、三月末の次候の時に桜が咲き始める。
(写真:鎌倉 龍寶寺)
植物や動物が活動しだす良い季節であるが、ひどいアレルギー性鼻炎の私にとっては杉、ヒノキ、カモガヤそして黄砂と毎月違う抗原に脅かされる。毎年三月に入ると突然、クシャミ、鼻水、鼻閉、目の痒みが襲い、五月末まで続くために昨日から薬を飲み始めた。そんな中、鎌倉の行事は行われる。寺院が多いせいか、春の彼岸の月である三月(三月二十日から二十六日まで)は一年で行事が一番少ない。コロナ感染症の非常事態宣言の解除が不明であるため、記載内容と異なることがありますので、ご容赦ください。
(写真:鎌倉 鶴岡八幡宮)
・鎌倉文華館・鶴岡ミュージアムで、三月一日から「鎌倉殿の13人 大河ドラマ館」が一年間開催される。入場料は大人千円。新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止等のため、の入場では日時指定制および定員制を導入されており、当日ご来館時に、窓口での購入もできるが、日や時間によっては既に販売枚数に達し、入場できない場合があるので、「入場券購入サイト」または「入場券販売所」にて入場券の事前購入及び日時指定をされることをお薦めいたしますとの事である。
時間:9時30分~17時00分(最終入館16時30分)
※ただし鶴岡八幡宮の祭事等に合わせて変動する場合あり住所:鎌倉市雪ノ下2-1-53 鎌倉文華館・鶴岡ミュージアム※鶴岡八幡宮境内
・三月十三日、鎌倉宮での「建武の中興祈年祭」(開催不明)。
・三月十八日、鶴岡八幡宮にて「宇佐神宮遙拝式」が行われる。全国に約四万社余りある八幡社の総本社である、大分県宇佐市に鎮座する宇佐神宮で例祭が行われる日であり、鶴岡八幡宮でも例祭日を寿いで「宇佐神宮遙拝所」にて神職により遙拝が行われます。一半は参加不可で、境内にて遙拝に向かわれる神職を窺う事が出来る(開催不明)。
(写真:鎌倉 鎌倉宮)
・三月二十日鎌倉宮にて「春季皇霊祭」が行われる。好例際は春分の日と秋分の日に斎行される。本来お彼岸の日であり、先祖を祀る日であった。お彼岸に最も近い戌の日に社日として氏子が氏神たる社殿に参詣し、春は五穀豊穣を祈り、秋は実りある収穫に感謝する例祭である。
・三月二十六日から二十七日、光明寺の境内で恒例の「観桜会」が行われます。抹茶席や聞香体験も行われ、桜の観賞と併せて楽しめます。詳しくは光明寺ホームページにて □大聖閣抹茶席(席料1,000円・予約制) □香木とお香の香りを楽しむひと時(席料1,000円・予約制)
・三月二十六日から五月八日まで光明時で寺宝展
本坊広間にて、光明寺所蔵の當麻曼陀羅縁起(写本)の他、普段は見られない寺宝を展示。
山門では釈迦三尊、十六羅漢が見られ、楼上からは相模湾、富士山などが一望できます。
時間:10時00分~15時30分まで 光明寺 材木座6-17-19 TEL:0467-22-0603
(写真:鎌倉 光明寺)
この様に三月の鎌倉の大きな行事は少ないが、浄智寺、来迎寺(西御門)、英勝寺、安国論寺、光則寺の桃が美しいと聞く。中旬以降には来迎寺(材木座)ミモザ、海蔵寺の三椏(みつまた)、光照寺の雪柳と連翹(れんぎょう)、鶴岡八幡宮の馬酔木(あせび)、九品寺の木瓜(木瓜)、宝戒寺の白木蓮と杏子、貞宗寺の白木蓮と諸喝采、龍寶寺の木五倍子(きぶし)が咲くのを見ることが出来、晴れた日に三密を避けて早朝の寺院を訪ねるのが鎌倉散策の醍醐味だと私は思う。