鎌倉散策 鎌倉歳時記 令和三年の年末と令和四年の元旦 | 鎌倉歳時記

鎌倉歳時記

定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 

(写真:鎌倉 円覚寺)

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

昨年の年末から本年の正月三ヶ日の鎌倉は、天候に恵まれ、日中は暖かい日が続いた。十二月二十八日、今年最後のブログを配信し、三年目になる円覚寺塔頭の龍隠庵の餅つきのお手伝いに行く。  

 

(写真:鎌倉 円覚寺塔頭 龍隠庵境内)

 三年前は、五百人ほどの来場者が来て二百五十キロの餅をついたが、昨年からは、コロナ感染症の為、案内状は配られず、来場者は百五十人程で、百五十キロの餅をついた。今年の来場者は正確にはわからないが、百人強の人が集まったと思われる。そして百二十キロの餅をついた。九時半に龍隠庵に着き、境内の掃除と餅つきの準備、昼食に「けんちんうどんと」とお餅をいただき、昼過ぎの一時半位から付き始めた。今日は、四十キロを討つとの事。昨年は、蒸し器の調子が悪く、つくのが遅れがちであったが、今年は蒸し器も改良され順調に蒸し上がった。初日の打ち手は、四人、返し手がいなかったので私が行うことになった。怪我をしないように打ち手と合わせるため難しいが、コツをつかめば問題は無い。しかし、疲れてきて油断すると事故につながるので十分配慮が必要である。三時過ぎには、今日の分をつき終え、帰宅した。のんびりとビデオを見ながら鰹のたたきと湯豆腐など酒の肴を楽しんだ。しかし、次第に筋肉痛が徐々に現れ、風呂に入りシップを貼るが、夜中にトイレに起きようとしたが、痛くて起き上がることはしばらくできなかった。昨年の筋肉痛とは違う物である。

 

 

 返し手のいつも使わない筋肉の疲労は、翌日も続いたが、動き出すとだいぶましになり、昨日と同じ時間に龍隠庵を訪れた。今日は、人出も多くなり、負担が分散される。三年前から餅つきの手ほどきを教えてもらった方が、いつも返し手をされるので、昨日の筋肉痛の話をすると、その方も一年に一回なので慣れていても昨年は、年末年始病院に行かなければならないほど筋肉痛を味わったという。毎年一年ずつ年を取るので、当たり前かもしれない。今日は、手伝いも多くなる事と、残り八十キロをつく為、かわるがわる負担にならないよう行う事を決めた。

 

 二十九日の餅つきは、二十九をかけて「福」をつく事から縁起がいいと言う。こうして三年も続くと色々な人たちに巡り合い、色々なことについて話をして、楽しい年越しを過ごせるのは幸せかもしれない。今年は三時過ぎに終了して、ついたお餅をいただき帰宅した。そして、またその晩、昨日よりひどい筋肉痛になり、元旦の朝まで続いた。体の痛いのを抑え三十日は、住居の掃除を行い、そして大晦日を迎えた。昼前に今日と明日のお刺身等の食材を買いに出かけ、後は、撮り貯めたビデオの映画をのんびり鑑賞して、一年が過ぎるのを待った。

毎年、大みそかの夜、どこからか聞こえてくる除夜の鐘が今年は聞こえてこなかった。北鎌倉の円覚寺では、弁天堂の大鐘は見学だけ、正続院の鐘は中止となり、私の住居から最も近い浄楽寺でも中止されていたようである。体の各所の痛みがあったため、今年は浄光明寺の不動明王御開帳の護摩供養と除夜の鐘突きは取りやめにした。

 

 正月元旦の日に、体を少し動かすために鎌倉市中に出た鶴岡八幡宮に九時半ぐらいに着くと既に人が多く、本殿にのぼる階段は、人数制限を行われていた。十五分ほど待ちながら前に進んで、昨年のお礼と今年一年の健康を祈願したておみくじを引く。「吉」であった。これぐらいが一番良い運勢と思いう。おみくじの順番は大吉から大凶まで有るがその順列が地域によって違う。一般的に

大吉―吉―中吉―小吉―末吉―凶―大凶

大吉―中吉―小吉―吉―末吉―凶―大凶

とあるが、結論は、どちらでもよいのだ。また京都の伏見稲荷では吉凶未分大吉や吉凶相交末吉など十七種類があり、何が何だかわからないおみくじもある。鶴岡八幡宮を勧請した京都の石清水八幡宮では、大吉―中吉―吉―未分―平―小吉―凶の七種類で、「未分(みぶん)」は吉凶のどちらかがまだわからない。「平(たい)」は吉と今日の変動があまりないと言う事らしい。大阪にいた時は結婚してから毎年欠かさず元旦の朝七時に石清水に向かい車を走らせ参詣した。九時に自宅に戻り、それからおせち料理と雑煮をいただいたものだ。吉凶にこだわらず、運勢の書かれえた詞を理解しつつ、諸事の願望などを見計らう事が大切である。私は、その年のおみくじを財布に入れ、昨年のおみくじを境内の縄に結ぶ。一年の内、数度は、その戒めを確かめ、大切にする。このように持ち帰っても問題ない。

 

(写真:鎌倉 本覚寺)

 鶴岡八幡宮を後にして、歩行者天国になった若宮大路を下り大功寺、本覚寺に行く、三日えびすは、福娘さんが居ない中縁起物のみ引き渡しが行われていた。そして妙本寺は、人出がほとんどいない境内であった。鎌倉の人出が無いこの空間が私は最も好きな風景だ。静かな鎌倉の町並みを歩く。正月三ヶ日は交通規制が行われ鎌倉市中の車の乗り入れはできない。八幡宮裏にバス亭が設けられ、そこまで戻り住居に昼前に戻った。その後と二日の日は、溜まっていたビデオ、そして本を読み続け、三日の午後になりようやくパソコンを開いた。鎌倉の町で梅の蕾に新春を告げる花が一つ、二つと咲いているのを見つけた。  

 

(写真:鎌倉 妙本寺)